第1話
ワルプルギスの事件から数日が経ち、健太達はいつもの様にグリーフシード集めに魔女を退治していた。
そんな中にいろはの妹である環ういから連絡を受け、健太達はその場所に向かい結界の中に入ると異様な光景が合った。
健太「んっ!?こいつはウワサか!?」
いろは「絶交ルールのウワサがどうしてここに!?」
鶴乃「もうねむは作ってないし全て消したって言ってたよね?」
健太「万年桜のウワサ以外は全て消えてるはず・・・何故ここに・・・!?」
うい「魔女とは違う反応だから皆に来てもらったけどこんな所なんて・・・」
モキュべぇ「モキュゥ・・・」
やちよ「何が起きても不思議じゃないわ、気をつけて!」
フェリシア「叩いてみりゃ何か分かるだろ!」
壮介「叩いたら分かるって・・・んな昔ながらのやり方で通じるわkってフェリシア!?」
ウワサに我慢ならないのかフェリシア化け物に向かって突っ走る。
俊「先走っちゃダメですフェリシアさん!」
さな「ステイですフェリシアさん!」
健太「止まれフェリシア!」ガシッ!
フェリシア「ぬぁん!何すんだよ!?離せよ!」
健太は十間の能力で九尾の腕で飛んだフェリシアを捕まえる。
健太「お前が先走るからだろ、やちよさんが言ってたろ?警戒しろって。」
フェリシア「でも早くやらねぇと!」
健太「だからって突っ走るアホがいるか、二人以上で組んで戦わないと痛い目見るぜ?」
フェリシア「ぬぐぅ・・・」
鶴乃「そうだよ、健太君の言う通りだよ!」
うい「あの、私も手伝います!ごめんなさい、巻き込んじゃって・・・!」
鶴乃「気にしなくていいよういちゃん!どんな敵が出るかなんて誰も分からないから!」
壮介「今は目の前の敵を倒す事が優先だからな!」
健太「壮介!奴をを麻痺させれるか!?」
壮介「任せろ!電撃で奴の動きを止める!うぉおお!!」
壮介は電磁波で魔女の動きを止め、更に槍に魔力を貯めて自身の魔力で作った雷の槍を作る。
壮介「更に追撃だ!「雷術・双雷之牙」!」
上空に飛んだ壮介は一気に二本の槍を化け物に投げる。
壮介「もいっちょ!だぁらぁ!」
槍には紐がついており、投げた槍が多節棍の様に変形して再びウワサに襲いかかる。
壮介「これでどうだ!オラオラオラァ!!」
槍が自由自在に動き龍の如く容赦なく暴れながら化け物を攻撃し続ける。
健太「すげぇ!マジか!?」
壮介「だろ!?ってほらボサッとすんな!やってやれ!」
健太「オーケーだ!やってやるぜ!」
そう言って健太達全員で一気に総攻撃をウワサに食らわせる。
数分後
化け物を倒した健太達は何とかその場を退けた。
うい「はぁ・・・はぁ・・!」
フェリシア「あ~スッキリした・・・。」
健太「良くやったなうい、だんだんコツ掴めてきてるみたいだな。」
うい「うん!」
フェリシア「オレにはねーのかよ!?」
健太「はいはい、お前も良くやった。」
フェリシア「にへへ!」
うい「今のがウワサ・・・?」
俊「そうなんだ、ういちゃんは戦うのが初めてだったね。」
うい「うん・・・」
俊「神浜にはいろんな都市伝説があってそれが具現化したのが今のウワサなんだ。大本のウワサは倒したはずだから普通なら結界が消えるはずだけど・・・」
普段ならウワサや魔女を倒した際、結界は消滅して元の場所に帰れるはずだが健太達は妙な違和感を覚える。
壮介「消えねぇな・・・」
健太「やはりなにかあるかもな・・・十間、なにか感じるか?」
健太は意識の中にいる十間に話す。
十間「(どうやら魔女とウワサとは違ぇ魔力を感じる。この結界が消えねぇのはそいつが主の可能性が高い。)」
健太「そいつが主?って事は・・・っ!?」
すると突然強風が吹き荒れ、目の前によく分からない化物が現れる。
壮介「な、何だありゃあ!?」
うい「キャアア!?」
フェリシア「魔女か!?」
いろは「けど普通の魔女の魔力とは違います!」
健太「十間!あいつの正体知ってんのか!?」
十間「(あいつがこの結界の主以外は知らねぇ!魔女とウワサとは魔力が段違いだ!)」
鶴乃「マギウスの翼は解散したはずなのにこんなのがいるなんて・・・!」
さな「私達を狙ってます・・・!」
やちよ「それでもやるしかないわ!」
健太達は謎の化け物と交戦する。
何とか押してはいるものの、魔女みたいな化け物は防御力が尋常じゃなく普通に交戦しているだけでは歯が立たない。
いろは「まだ動くの!?」
さな「いろはさん!キャッ!?」
いろは「さなちゃん!」
さな「うう・・・あっ・・・」
俊「さなちゃんのソウルジェムに触れるなぁぁ!!」
鶴乃「炎扇斬舞!!」
俊は双剣で竜巻を起こし、鶴乃の技で一気に化け物にぶつけるが効いていなかった。
俊「嘘!?」
鶴乃「本気で撃ったのに!?」
そしてウワサに二人は反撃されてしまう。
俊「うわぁっ!?」
鶴乃「ぐぅっ!?」
化け物がさなのソウルジェムに触れる寸前、壮介が多節棍に変化した二槍を突き刺す。
うい「こっ、こっちだよ!」
壮介「てめえの相手は俺達だ!!」
やちよ「二人がかりでダメなら!」
いろは「私達6人で!」
フェリシア「力押しだぁ!」
壮介「俺の槍で何とか押さえている状況だ!バックアップは出来ないが動きを止めている間にダメージを与えてやれ!」
健太「ああ!行くぜ!「多重分身」!」
健太(分身)「うい!コネクトで螺旋気弾に魔力変化を加えるから魔力を分けてくれ!」
うい「わかった!!」
ういがそう言って互いの手のひらを合わせる。そしてういの魔力を得て螺旋気弾の魔力を変化させる。
健太「こいつで、やってやる・・・!」
右手にういの魔力を込めたものと自身の魔力を変化させた螺旋気弾を生み出す。そして走りだし一気に駆けて二つ同時に当てる。
健太「「螺旋多連双弾」!てぃやぁ!!」
かなりの威力がある「螺旋多連双弾」を投げつけ、化物を軽く吹き飛ばし横転させ、そこにいろは達が総攻撃を仕掛ける。
壮介「今だ!」
いろは「はい!ストラーダフトゥーロ!」
やちよ「アブソリュートレイン!」
フェリシア「どっかーーん!!」
うい「えぇい!!」
化物は総攻撃をモロに食らい撃沈した。そしてようやく結界が晴れ、元の景色に戻る。
健太「はぁ・・・どうにかなったみたいだな。」
俊「間一髪で助かったみたいですね・・・。」
鶴乃「最強なのに、面目ない・・・。」
壮介「仕方ないですよ鶴乃さん。今回は久しぶりの強敵だったんすから。」
フェリシア「あー、グリーフシードがねぇぞ?」
いろは「え?あれだけ頑張ったのに・・・」
健太「あんだけやって報酬ゼロかよ・・・」
フェリシア「けちくせーの。」
フェリシアはグリーフシードが落ちなかった事でがっくりする。すると突然目の前が光る。
いろは「キャッ!?」
健太「うぉっ!?」
やちよ「健太君!いろは!」
健太・いろは「「・・・・・・んっ?」」
いろは「あれ?何ともない……?」
やちよ「健太君は手を、いろはは腕を見て・・・。」
健太・いろは「「え?」」
二人はそう言われそれぞれの所を見る。健太の手には何故か謎の巻物を握っておりいろはの腕には謎のブレスレットがくっついていた。
いろは「な、なにこれっ・・!?」
健太「何だこの巻物…!?いろはのブレスレットと同じタイミングで・・・?」
うい「お姉ちゃん、取れる?」
いろは「うん・・・あれ?ふっ!うぅ!外せませんでした・・・。」
さな「あの、あんまり無理に外さない方がいいかも知れません。」
やちよ「いろはのブレスレットも気になるけど、健太君が持ってる謎の巻物も気になるわね。開けれる?」
健太「そう思って俺もさっき開けようとしたんすけど、開かないんすよ・・・。」
鶴乃「強い魔力を感じるからその影響かも知れないね。」
いろはのブレスレットと健太の巻物から何か強い魔力を皆が感じていた。
壮介「ただ、得体が知れない以上そのまま放置って訳にはいかないっす。とりあえず今は連絡網を回して情報を収集しましょう。」
やちよ「それが一番良いわね。」
さな「健太さん、いろはさん、何ともないですか?」
健太「ああ。」
うい「・・・・・・」
いろは「うい?」
うい「どこかに行きたいのかな?」
いろは「え?」
うい「ううん、何となくそう思っただけ。」
モキュべぇ「モキュキュゥ!」
健太「モキュべぇもそう思ったのか?」
モキュべぇ「モキュ!」
フェリシア「なんかよくわかんねーな・・・」
健太「そうだな・・・とりあえず今はここを去るか。」
そう言って皆でこの場を後にする。