−神浜市 とある山中−
観覧車草原から死体を運んできた吉信とレイゴウは山中の広い場所で降ろした。
レイゴウ「さて、この場所で何するんだ?」
吉信「ここで私の禁術を利用してある実験を行います。まぁ見ていて下さい。」
吉信は構成員の死体をそれぞれ並べて両手で「印」を組む。
吉信「いきます・・・「死者蘇生の陣」!」
すると構成員の死体に魔法陣の様な物が現れ、同時に構成員の体が灰の様に消え、魔法陣の中から大きな棺桶の様な箱が現れた。
レイゴウ「・・・これは?」
吉信「今回の「転生者」達の箱ですよ。」
そして3つの棺桶の箱が開き中から2人の少女と一人の少年が現れた。その少年少女は既にこの世で亡くなったはずの魔法少年少女「雪野かなえ」「安名メル」「中川立明」だった
レイゴウ「ん?何故動かない?術は起動したはずだろ?」
吉信「ええ、なので「これ」を使います。」
レイゴウ「これは・・・「札」か?」
吉信「これを彼らの頭の中に埋め込んで操作するんですよ。」
取り出した札は3枚ほどあり吉信は3枚の札をかなえとメルと立明の頭の中埋め込んで、両手を叩く。するとかなえ達が目を開いた。
立明「・・・・・・ん?ここは、どこだ?俺は既に死んだはずじゃ・・・。」
かなえ「っ!立明!?」
立明「っ!かなえ・・・!?それに、メルまで・・・!?」
メル「うぅ・・・ん・・・?あれ?私、どうして生きてるです?」
吉信「それは私から説明しましょう。」
三人「っ!?」
立明「・・・何者だ?」
吉信「私は伊東吉信と申します。貴方達の事はあなたのお知り合いだった七海やちよさんから伺ってますよ。」
かなえ「貴方、やちよの知り合い?」
吉信「正確に言えば、やちよさん達の敵ですよ。」
メル「やちよさんの敵!?どういう事ですか!?」
立明「どういう事かしっかり説明してもらおうか?」
吉信「まぁまぁ落ち着いて、話はしっかりしますから。そうですねぇ。まず貴方達はもう既に故人となった者です。そんな貴方達が何故ここにいるのか不思議ではありませんか?」
立明「なんだと?」
吉信「・・・私が貴方達を復活させたんですよ。生贄を用いてね。」
立明「っ!?」
吉信「私は貴方達の知り合いであるやちよさんがいる組織の敵ですから、貴方達合わせる事で知り合いの方が絶望し、内部崩壊に導くという計画ですよ。もちろん貴方達も協力してくださいね。」
かなえ「ふざけるな!そんなクソみたいな理由でやちよ達を傷つけはしない!」
メル「だったらやちよさん達に会う前に僕達が貴方を倒すです!」
立明「俺達を蘇らせた事を後悔させてやる!」
レイゴウ「っ!吉信!」
吉信「平気ですよ。」
そう言って吉信は向かってくる三人に手を差し出す。すると三人は動きを止めた。
立明「ぐっ・・・!なんだ・・・!?」
メル「うぅ・・・動けないです・・・!!」
かなえ「お前、一体何をした?!」
吉信「貴方達は私の傀儡です。よって逆らう事は出来ないんですよ。」
立明「てめぇ・・・!やちよさん達に手ぇ出したらただじゃすまねぇぞ!!」
吉信「ふ、かつて七海やちよを守るために死んだ者が転生で操られ、無様ですねぇ。」
かなえ「貴様ぁ・・・!」
吉信「私は長話は好きじゃないんでね、貴方達の最初の任務はマギアユニオンの連中を倒す事ですよ。マギアユニオンに所属する魔法少年少女を対象に攻撃する札もつけておきました、行ってらっしゃい。」
吉信がそう言って指を動かすとかなえ、メル、立明はこの場を離れた。
レイゴウ「お前の術はすげぇな・・・。まさかあんなふうに操る事が出来るなんてな・・・。」
吉信「ええ、何十年もかけて研究したかいがありましたよ。あ、そうだ巧さん。貴方に紹介しておきたい方がいるんです。」
レイゴウ「ん?紹介したい人だと?」
すると黒い空間が現れ、中から黒いフードを被った女性が現れた。
レイゴウ「何者だ?」
女性「・・・・・・」
レイゴウ「なんだ?喋れないのか?」
吉信「すいませんね、彼女は今訳ありで喋れないんです。彼女の名前は明かせないんですが彼女は高坂健太にとって致命打となる人なのですよ。」
レイゴウ「致命打?」
吉信「ええ、彼女は松井一族の元奴隷である意味可能性を秘めた人なのです。」
レイゴウ「なるほど・・・で、ここに来たのはなんだ?」
吉信「彼女にまた新しい任務ですよ。またお願いしますね。」
フードの女性は頷き黒い空間に消えた。
吉信「さて、そろそろ本部に戻らないと龍二さんに怪しまれますから帰りましょう。」
レイゴウ「ああ。」