魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第4話

恵理子「タイマンですって・・・?」

 

健太「ああそうだ!これが俺なりの戦い方だ!あんたと勝負して、お袋を負かせれば俺の勝ち、逆に俺を参ったと言わせればお袋の勝ちだ!」

 

恵理子「・・・何を言ってるの、私がそんな遊びに付き合うt「うるせぇぇ!!」っ!?」

 

健太「これが俺なりの戦い方なんだよ!戦い方に指図されんのは嫌いなんだよボケ!アホ!」

 

由美「アッ、アハハ・・・」

 

健太は地団駄して恵理子に怒る姿をみた由美も苦笑いを浮かべていた

 

健太「さぁ!行くぜ!」

 

 

 

 

  戦闘BGM「jungle of danger」東方自然癒

 

 

 

 

健太は回りに螺旋気弾を生み出してそれが合体していき巨大な手裏剣状の気弾となり恵理子目掛けて飛ばす。

 

健太「神法「超大玉惑星螺旋手裏剣」!オラァア!!」

 

恵理子「っ!」

 

手裏剣となった螺旋気弾をかわした恵理子に追撃で螺旋気弾が恵理子に降り注ぐ。だが恵理子にはダメージが通っていなかった

 

恵理子「・・・・・・」

 

そして恵理子の目の前に大型の螺旋気弾が接近する。

 

恵理子「どんな攻撃かと思えば、がっかりね・・・」

 

そう言って恵理子は異常な速度で螺旋気弾を真っ二つにした。

 

恵理子「・・・・・・・・っ!?」

 

そしてこの隙をついて健太は遠距離から魔力変化で威力は弱い螺旋気弾を投げつけた。

 

健太「おいおい、油断してんじゃねぇぞ?お袋!」

 

健太は恵理子へ近づく際に多くの影分身を発動し一気に近づきすると恵理子も健太へ全速力で向かう。

 

健太「っ!」

 

全速力で両者は向かい合い、すれ違い様に健太の分身がやられる。

そして方向を変え、尖った羽根を付きたて勢い良く健太に攻撃を仕掛けに行く。そして直前でかわした健太は結界を貼る。

 

健太「神法「四神結界陣」!」

 

健太は恵理子を結界の中で閉じ込め、中で爆発式の螺旋気弾で攻撃を行う。

 

恵理子「こんな攻撃じゃ何度やっても私を傷つける事はできないわよ・・・。」

 

そう言って恵理子は結界の外にいる健太を睨みつける。

 

恵理子「私を馬鹿にしているの?」

 

健太「へっ、俺はいつだって大真面目だ。でもなこれは殺し合いじゃねぇ・・・試合なんだよ試合タイマンを通して自分の強さを確かめ合う物なんだ。これは相手をただ倒すだけじゃなく相手の心を掴む戦いだ。」

 

健太はそう言って恵理子に話すが恵理子は歯を食いしばり叫ぶ。

 

恵理子「何よ・・・それ・・・ふざけるなぁぁぁぁ!!!!」

 

その衝撃で結界は割れ健太は再び戦闘態勢に入りありったけの螺旋気弾をぶつける。

 

健太「ぐっ!?」

 

恵理子「笑えないッ!笑えないッ!!何なのよこのふざけた勝負はッ!!痛くもかゆくもない!!」

 

そう言う恵理子だが叫ぶ思いとは裏に彼女の目から涙が溢れる。

 

恵理子「なのに・・・なんでなのよ!どうしてこんなに・・・涙が止まらないのよ・・・!」

 

健太「・・・ふざけるなね・・・それはこっちのセリフだっつうの!だったらなぜ俺を殺さなかった?どうしてあのとき、影分身の俺しか狙わなかった?」

 

恵理子が影分身を攻撃した際健太は本物である自分が気づかれていると思っていた。

だが本物の自分に気づかれているのにも掛からわず攻撃しなかった事に疑問を抱いていた。

 

健太「あんたはあのとき、明らかに本物の俺に気づいていた。そうじゃないとあの反応の速度、ありえないからな・・・あんたはいつでも俺を殺せたはずだ・・・でもそうしなかった・・・神浜を滅ぼそうとしてる奴がすることか?」

 

恵理子「・・・・・・」

 

由美「ママ・・・」

 

健太「あんたの本当の目的はなんだ・・・?」

 

そして恵理子を覆っていた影は静かに剥がれ落ち元の状態に戻っていた。

 

恵理子「私は・・・神浜を滅ぼす・・・いえ、私が・・・滅ぼさないといけないのよ・・・。」

 

そう言って恵理子は拳を握る。

 

恵理子「そうしないとこれからも・・・あの人のような悲劇が繰り返されるのよ・・・次は貴方かもしれないのよッ!!」

 

恵理子は影信の凄惨な過去を目の当たりにした事で涙を流しながら健太に話す。

 

恵理子「私は、あの人に貰ったこの命で・・・この力で、悲劇に包まれたこの人類を皆に伝えるわ・・・!そして吉信と結託して神浜を滅ぼして神浜を作り直すきっかけを作ってみせる・・・!!だから・・・誰にも邪魔させない!!」

 

健太「・・・あ〜んだよそういう事かよ・・・聞いて損したぜ・・・」

 

恵理子「っ!?」

 

健太「ったく、そんなことで吉信と手ぇ組んでこんなくだらない事考えてたのか・・・あんた大馬鹿だぜ!!」

 

そう言って健太はイザナミの矛を地面に突き刺す。すると地面から光の光線が現れ、恵理子を吹き飛ばす。

 

恵理子「くッ!!私が大馬鹿ぁ!!?」

 

健太「そうだ!!んな事して親父が喜ぶと思ってんのか!!?」

 

恵理子「!!じゃあ私はどうすれば良かったのよ!!?」

 

健太「だから大馬鹿なんだ!!神法!!「転生夢想陣」!!」

 

そして更なる追撃で光線に力が宿り、神浜を滅ぼそうとする黒い結界を吹き飛ばし、その中心に二人が立っていた。 

 

健太「はぁはぁはぁ・・・どうすれば良かったって?」

 

恵理子「っ・・・・・・」

 

健太「んな難しい事・・・俺が分かるわけねぇよ・・・けどな「俺等だけじゃない」だろ?」

 

煙が晴れると、健太の後ろには壮介達がいた。

 

健太「俺達の回りには、いつだっておせっかいで、勝手に俺達の答えを一緒に探してくれる、そんな仲間がいるじゃねぇか。」

 

その事を聞いた恵理子は目を丸くして立ち尽くしていた。

 

健太「よく思い出してみろよお袋、あんたには宗雄のおっちゃん、そして親父が近くにいた。俺も昔あんたと似たような事がたくさんあった。二人が亡くなったと思っていた時期、俺はよくイジメられていたんだ。理由は俺の「義手」でな。」

 

健太は恵理子に小学生時代の過去を話す。

 

健太「俺もあんたみたいに恨み節唱えながら中学生の今に至るまでその日暮らしみたいに無気力な生活してたんだ。」

 

恵理子「・・・・・・」

 

健太「けどこいつが、俺の人生を大きく変えたんだ。」

 

そう言って首元のソウルジェムを手のひらに乗せる。

 

健太「キュゥべえは嫌いだけど、俺はあいつと契約した事で、見滝原の魔法少女だけじゃなく、風見野、そして神浜の魔法少年少女達といった多くの魔法少年少女達の出会いをくれ、更に多くのウワサとも出会えた。ガキ同然だった過去の自分をここまで変えてくれた・・・。」

 

健太の内側にいた十間は静かに、健太の思いを聞いていた。そしてウワサとも出会えたと聞いた十間はフッと静かに笑う。

 

健太「今の俺があるのは、こいつと仲間達のおかげ・・・そしてこのソウルジェムは俺に大切なものをくれた!だから、この勝負、絶対に負けねぇ!憎しみにも悲しみにも絶対に負ける訳にはいかない!!」

 

恵理子「・・・・・・」

 

由美「ママ……」

 

健太に釣られるように壮介達も微笑む。由美は心配そうな顔をしていた。恵理子は微笑む健太を見て、過去の影信と重ね合わせた。そして自然にかつて二人で特訓した過去を思い出す。

 

恵理子「ああ・・・そうか・・・。」

 

すると恵理子は静かに微笑みながら涙を流す。 

 

健太「!」

 

恵理子「本当、大きくなったわね・・・健太、由美・・・。」

 

健太「お袋・・・。」

 

そして恵理子は刀を抜き、吹き飛んだ結界の一部が刀に宿り合体し邪悪に包まれた妖刀もまた本来の力を思い出した。恵理子の持つ刀は「真剣・伊邪那美之剣」という幻の刀である。

 

恵理子「どうやら、神浜は少しづつ変わっていってるようね・・・今の二人を見て、少し安心したわ。」

 

健太「・・・・・・」

 

恵理子「でも、私は終わらせるわけにはいかない・・・私の魔力も残りわずか・・・これでお互い、決着をつけましょう。私のわがままとあなたの意地、どちらが上を行くか・・・」

 

健太「・・・ああ!これでお互い恨みっこなしだ!!」

 

そして二人は戦闘態勢を取る。母と息子の最後の戦いの幕が上がる。

 

 

 

   

   戦闘BGM「Fading world」東方自然癒

 

 

 

 

 

 

恵理子「これが、私の全力・・・受けられるものなら受けてみなさい。」

 

健太「ああ・・・こっちも全力で行かせてもらうぜ!お袋ぉぉぉぉぉぉ!!」

 

恵理子「はぁああああああああ!!!!」

 

     「VS闇を払いし者 高坂恵理子」

 

お互いが一気に接近し、槍と刀でつばぜり合いになる。

 

健太「やるな、お袋!」

 

恵理子「あなたも、ずいぶん成長したわね!はぁっ!」

 

恵理子は刀を振りかまいたちを発動させる。健太はかまいたちをかわし続け反撃に出る。

 

健太「そらぁ!」

 

回りに光の光弾を出現させ一気に恵理子に浴びせる。恵理子は影で攻撃を防ぎ、カウンターを浴びせる。

 

健太「ぐふっ!?」

 

恵理子「そんな程度?まだまだね!」

 

健太「お袋もな!」ボフン!

 

恵理子「影分身!?本物は!?」

 

健太「今なら分かる。あんたと戦って自分自身と向き合って自分自身の本当の気持ちに気がついたぜ!!」

 

恵理子「くっ!」

 

恵理子は影の光弾を健太に向けて放つ。だが、恵理子の光弾は健太の体をすり抜ける。

 

健太「昔の神浜はよくわからないけど俺、なんだかんだ言って今の神浜は嫌いじゃねぇぜ!!」

 

恵理子「っ!!?攻撃がすり抜けてる!?」

 

健太「だからここで終わらせたりなんかさせやしねぇ!!」

 

そう言って健太は槍を投げ捨て、左手に螺旋気弾を作る。

 

健太「これが、皆の意思を背負った希望の螺旋気弾だぁ!!」

 

恵理子「私だって負けない!負けるもんですか!!」

 

恵理子もまた右手に影の性質を込めた螺旋気弾を作りそして二人の螺旋気弾は衝突しする。

 

健太・恵理子「はぁあああああああああああああ!!!」

 

二人の螺旋気弾は性質変化を起こし、回りに眩しいくらいの光があたりを包み込む。


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