魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第7話

龍二「・・・・・・・・・」

 

健太達が中央ドームで激闘を繰り広げている最中、龍二は険しい顔をしながら激闘を見ていた。 

 

龍二「(何故だ・・・何故・・・こいつらはこんな争いが耐えない世界を守ろうとするんだ・・・)」

 

構成員5「・・・なぁ、あのガキを連れてこよう。」

 

構成員7「おう。」

 

龍二「(こんなボロボロになってまで・・・こんな哀しく理不尽な世界を・・・何故なんだ・・・それが俺には…理解できない・・・)」

 

構成員3「てめえらそこまでだぁ!!」

 

健太「オラァ!「ぐはぁ!?」・・・あっ?」

 

うい「お姉ちゃん!!」

 

いろは「うい!!」

 

すると構成員の一人がういのソウルジェムに刃物を突き立てる。

 

構成員7「てめえら動くんじゃねぇぞ!動いたらこのガキぶっ殺すぞ!!」

 

壮介「なっ!てめえら!!」

 

構成員3「お前ら囲めぇ!!」

 

健太「龍二ぃ!これが!これがてめえのやり方かぁ!!!」

 

龍二「っ!?」

 

構成員7「いちいちうるせぇんだよ!大人しくそこで潰れてろカス共!」

 

すると突然龍二の目の前が真っ暗になる。

 

龍二「・・・・・・」

 

(龍君・・・龍君・・・)

 

龍二「っ!?夢乃、姉さん・・・」

 

するとどこからともなく声が聞こえてきた。その声の主は龍二が幼き日にこの世を去った松井夢乃だった。

 

夢乃「龍君、あなたはこんなことをするような子じゃない・・・そうでしょう?」

 

龍二「・・・うるせぇよ・・・俺になんの相談もしないで先に逝っちまったあんたが、偉そうに説教くれる気か・・・笑わせんじゃねぇぞ!」

 

夢乃「ごめんね龍君・・・でも、私は信じてるわ・・・。」

 

龍二「なっおい、待てよ夢乃姉さん!夢乃姉さぁぁん!!」

 

構成員3「龍二様!」

 

龍二「っ!」

 

構成員3「龍二様、大丈夫ですか?」

 

龍二「・・・・・・」

 

構成員7「龍二様!早くご指示を!」

 

龍二「・・・・・・」

 

人質に取られている環うい、そして睨みながら龍二を見る健太、龍二は辺りを見回す。

 

健太「龍二ぃ・・・!!」

 

ういを見て龍二はさっきの夢乃の言葉を思い出す。

 

夢乃「私は、信じてるわ。」

 

龍二「・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍二「・・・おい。」

 

構成員7「はい!」

 

龍二「・・・環ういを「逃してやれ」。」

 

構成員7「環ういの解放ですね!分かりまs・・・・・・・・えぇぇ!!?」

 

 

 

    BGM「救出」海猿 レボリューション

 

 

 

 

皆「っ!!?」

 

健太「龍二・・・!」

 

構成員7「解放!?何考えてるんですか!?こいつを殺せばネオマギウスは勝てます!龍二様!!」

 

龍二「いいから逃がせぇ!!」

 

構成員7「わ、分かりました。」

 

構成員はナイフでういの腕を縛っていた紐を切る。

 

うい「龍二さん・・・!」

 

龍二「さっさと姉の元に行け。」

 

うい「う、うん!」

 

いろは「うい!」

 

うい「お姉ちゃん!」

 

いろは「良かったぁ、良かったよぉ・・・!」

 

うい「心配させてごめんねお姉ちゃん・・・。」

 

健太「龍二、お前・・・。」

 

龍二「ふん、本来の目的は貴様を倒すことだ。その目的がまだ残っている以上、環ういの必要は無くなった。だから解放したまでだ。」

 

健太「やっぱ、お前は優しいな・・・。」

 

龍二「うるさい、リーダー同士で決着つけようじゃないか健太。」

 

健太「ああ・・・決着、つけようぜ、龍二。」

 

構成員7「龍二様、我々は?」

 

龍二「お前らは下がれ、これ以上の手出しは無用だ。」

 

構成員「はい・・・」

 

健太「皆も、手出しは無用で頼む。」

 

壮介「分かった。・・・必ず勝てよ、健太。」

 

フェリシア「負けんなよ健太!」

 

健太「ああ・・・」

 

健太・龍二「「・・・・・・・」」

 

龍二「俺はどんな手を使ってでも前に進むだけだ・・・!誰も俺を止められやしない!!」

 

健太「いや・・・俺がお前を止める。止めて見せる、絶対にな!」

 

龍二「そうか・・・ならば止めてみろ・・・!」

 

健太「俺は絶対に負けねぇ!!いくぞぉ・・・!」

 

龍二「健太ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

健太「龍二ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

  戦闘BGM「終末の谷」激闘忍者大戦4

 

  「VS ネオマギウス総司令会長 松井龍二」

 

龍二「健太ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

健太「龍二ぃぃぃぃぃぃ!!」

 

二人は螺旋気弾と雷切をぶつけ、あたった衝撃で互いが吹き飛ぶ。

 

健太「ぐぅあっ!」

 

龍二「ぬぅっ!?」

 

吹き飛んで一定の距離で受け身を取り、健太は十文字槍、龍二は片手剣を構える。

 

龍二「お前の培ってきたもの全てを俺にぶつけてみろ!!」

 

健太「上等だ!やってやらぁ!!」

 

健太は一気に龍二へ距離を詰め槍を突いて近接攻撃を当てる。

 

健太「オラ!せい!はぁ!」

 

龍二「遅い遅い!そんなものか!?ふん!」

 

健太「ぐふっ!!オラァ!」

 

龍二「ぐぉっ!?」

 

健太は龍二のカウンターを喰らうが吹き飛ばずに耐え根性反撃で頭突きを食らわせる。まともに食らった龍二が若干後ずさりした。

 

龍二「俺のカウンターを耐えただと・・・!?」

 

健太「俺はタフさには定評があるんでな!」

 

龍二「ちぃっ!あのときに俺に負けたお前が偉そうに語るなぁ!!」

 

そう言って龍二は片手剣に紫の波動を貯める。

 

龍二「草薙神剣!はぁああ!!」

 

健太「そうきたか!なら、こっちもだ!」

 

そう言って健太は両手に螺旋気弾を作って飛ばし、龍二の衝撃波を防ぎその際に衝撃で辺りを煙幕が覆う。

 

健太「くっ・・・!龍二の居場所が見えない!」

 

龍二「油断したな!」

 

健太「何!?あっぶね!!」

 

龍二「ちぃ・・・すんでのところでかわしたか!!」

 

煙幕にまぎれて龍二が不意打ちを仕掛けるが間一髪健太が龍二の攻撃を避ける。

 

龍二「俺は!お前との繋がりを断ち切る!なのに!何故お前は俺から離れようとしない!?」

 

健太「ダチだからに決まってんだろうが!」

 

龍二「そんな友というくだらないものの為に何故そこまで命を投げだそうとする!?」

 

健太「そんなもん、簡単だ。それが俺の生き甲斐だからだよ。」

 

龍二「なんだと?」

 

健太「俺は小さい時からずっと本命と言える友達がいなかった・・・それでも、俺は必死に踏ん張って踏ん張って・・・それが今の俺を作ったんだ。俺はお前の事を良く分かってる!だからこそ俺はこの神浜も見滝原も世界も、この世界を壊させやしねぇ!!」

 

龍二「何なんだ・・・何なんだよ・・・こいつの原動力は一体どこから!?ちぃっ!くそがぁぁぁぁ!!」

 

健太「うぉらぁぁぁぁ!!」

 

両者は武器を投げ捨て一気に距離を詰め殴り合う。お互いが激しくぶつかり合い、二人の頭や口等、顔中が血まみれとなるほどの殴り合いになった。

 

健太・龍二「「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」」

 

お互いが死力を尽くして殴り合い、お互いもう力はほんの少ししか無くなっていた。

 

龍二「はぁはぁ・・・次だ・・・次の、一撃で決めて・・・やるよぉ!!」

 

健太「はぁ・・・俺も、おんなじ事・・・考えてたぜ・・・。」

 

そう言って二人は一度距離を取りそして二人は一気にお互い目掛けて駆け出す。

 

健太・龍二「「うぉらぁああああああああ!!」」

 

二人は互いに最後の一撃を顔面目掛けて当てようとする。健太は龍二の拳を避け

 

健太「はぁああああああ!!」

 

龍二「ぐぅっ!!ぬぁあああああああ!!」

 

健太の拳が見事に龍二の顔面にアッパーが当たる。まともに食らった龍二は吹き飛び、倒れた。遂に、健太はネオマギウスの松井龍二に下剋上を果たした。


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