魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第10話

  戦闘BGM「Destination」ジャッジアイズ

 

     「VS 吉信一派構成員」

 

健太「オラァ!」

 

構成員達「ぐわぁ!!」

 

壮介「オラオラオラァ!!」

 

構成員達「がぁああ!?」

 

健太達は吉信一派の構成員達を乱戦を繰り広げる。

 

悠太「ふん!オラァ!」

 

構成員2「ぎゃあ!?」

 

構成員4「ぐぉっ!!」

 

フェリシア「ずっがーん!!」

 

構成員達「うわぁ!!」

 

健太「ちぃっ、中々数が多いっすね!」

 

悠太「ああ!気は抜くなよ!」

 

健太「分かってますよ!」

 

龍二「邪魔だぁ!」

 

構成員達「うわぁあ!!」

 

龍二は乱戦の中でひたすら一人で戦っていた。すると不意をついた構成員が龍二目掛けて攻撃する。

 

龍二「っ!」

 

壮介「させっかよ!オラァ!」

 

構成員6「がぁあっ!?」

 

龍二「壮介お前、何しに来た?」

 

壮介「お前の援護に決まってんだろうが。お前には話してもらうことがたくさんあるからこんなとこでくたばんじゃねぇぞ?」

 

龍二「ふんっそれは、こっちのセリフだ・・・!」

 

構成員9「ガハァっ!」

 

壮介「せいやぁ!」

 

構成員達「うわぁ!!」

 

そして皆が必死に戦い続け、健太が最後の構成員を殴り倒した。

 

健太「これで、終わりだぁ!」

 

構成員13「ぐわぁぁ・・・!」

 

十六夜「これで、全員倒したな。」

 

健太「ええ、吉信には逃げられちまいましたけど・・・。」

 

悠太「いずれ奴とは決着を着けなければならない。そう焦るな。」

 

いろは「あれ?龍二さんがいない!?」

 

健太「え?龍二のヤツどこいった・・・!?」

 

いろはがそう言って健太も辺りを見渡すが確かに龍二がいなくなっていた。すると健太のスマホが鳴る。発信先は総乃助である。

 

健太「もしもし?どうしたんすか?」

 

総乃助『健太君、皆を連れて僕のアジトの方へ来てほしい。話さなければならない事があるんだ。梓さん達もこちらへ向かっているよ。』

 

健太「・・・分かりました。」

 

由美「今の総乃助さんから?」

 

健太「ああ、話したい事があるらしい。」

 

悠太「ならばはやく総乃助のアジトへ向かおう。ここもそろそろまずい。」

 

健太「え?」

 

すると遠くの方からパトカーのサイレンが複数聞こえてくる。

 

マミ「嘘、パトカーが来るわ!」

 

やちよ「これだけの人が建設中の建物に入ってたらおかしいわよね。とにかく急いでアジトへ向かいましょう。」

 

健太「ああ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       −総乃助のアジト−

 

 

 

 

 

 

アジトについた健太達を総乃助やみふゆ達が待っていた。

 

ももこ「健太!皆!」

 

健太「姉貴!」

 

ももこ「健太、龍二は?」

 

健太「改心はさせたんだが吉信一派の構成員と戦っていた最中に姿を消したんだ・・・。」

 

ももこ「なんてバッドタイミングなんだ・・・」

 

みふゆ「健太君、総乃助さんが・・・」

 

健太「ああ、分かってる、総乃助さん。」

 

総乃助「ああ、さっき電話で言っていた話したい事とは・・・吉信に関する事だ。」

 

健太「吉信に関する事・・・?」

 

総乃助「君たちも知っての通り、彼は今回の一連の事件の黒幕だ。彼の経歴を調べるととんでもない事が分かった。」

 

健太「とんでもない事・・・?」

 

総乃助「ああ、単刀直入に話すがまず彼はこの世界の魔法少年ではない。」

 

健太「・・・はっ!?」

 

壮介「この世界の魔法少年じゃない!?どういう事なんすか!?」

 

総乃助「彼の能力は「時間操作」だ。吉信はこの時間操作で何千、いや何万年もの時間操作を繰り返している事が判明したんだ。」

 

やちよ「何万年もの・・・」

 

レナ「その人なんでそんな時間を操作してまで神浜を滅ぼそうとしてるのよ!?訳わかんない!」

 

総乃助「彼の夢は神浜の秩序を崩壊し日本の国家転覆を狙っていると宗雄さんが言っていたが、そう思う様になったのは75年前の第二次世界大戦時代まで遡る。」

 

健太「第二次世界大戦まで・・・・・」

 

悠太「あいつは宗雄さんより年上なのか・・・」

 

総乃助「ああ、元々彼はもし年をとっていれば80を超える年齢にはなっている。それが年をとならなくなった一番はキュゥべえと契約したからで本題はここからだ。」

 

健太「一体何なんすか?」

 

総乃助「吉信は第二次世界大戦末期にアメリカ軍が投入した「原爆の被爆者」だったんだよ」

 

皆「っ!?」

 

さな「原爆の被爆者・・・!?」

 

鶴乃「・・・・・・」

 

悠太「それは、どこで分かったんだ?」

 

総乃助「彼がいたとされるアジトを捜索したら彼の手帳があってね、それを調べたら本人の筆で彼の幼少期から今に至るまでの事が組まなく書かれていた。それを踏まえて彼の出生記録などを確認したところ、1935年生まれつまり彼は10歳で原爆の被爆者になったという事だ。」

 

そう言って総乃助は健太達に手帳を見せる。そこには吉信の事が組まなく記されていた。

 

 

 

 

        −手帳の一部−

 

あの忌まわしい「原爆」で私の家族は死に、恋人も死んだ。

辺り一面は焼け野原となりもはや地獄絵図でしかなく私も原爆の放射能を浴びてしまい、もはやこれまでと思った・・・。

そんな時、あのキュゥべえと名乗る生物が私に契約を迫った。まだ小さな子供だった私は、自分だけでも生き残りたいとそう願った。

しかし生き残りたいと願ったが故に家族が戻って来ることはなかった。時間が進むにつれ、私の心は激しい孤独に襲われる。

何故、関係ない民間人が狙われなければならなかった・・・!何故あんな非人道的な事を容認したんだ!!?

私は、今も尚どこかの国で苦しんでいる人を助けるためにキュゥべえから貰ったこの「時間操作」で様々な国の人々や過去の人々を助けようとした。

だが、現実はそう甘くはなかった。

戦争で苦しんでいる人を助けている最中、そこへ爆弾が落ち何千万人という尊い命が失われた……。

私はキュゥべえとの契約でどんな攻撃でも死ぬことはなかった……。

だからこそ現地の人々から忌み嫌われ、私はこの理不尽な世を恨み続けた……。

そして今だに争いは収まらず挙げ句には私よりも年下の魔法少年少女が、魔女を狩るための領有権を奪うために殺し合う世界になってしまった……。

本来、私が考えていた「回復阻害弾」や「強制魔女化弾」は廃棄する予定だったが…彼らのいらぬ偽善でこれを使わざるを得なくなった……。

そうなればまた新たな憎しみや悲しみの連鎖を作ることになるが……彼らに現実を見せるためだ……。

そのためなら私は……誰も悲しむことのない理想郷を創るためなら……どんな犠牲も増え続けようが、誰にも邪魔はさせん……!!全ては…私の理想郷のために……!

 

 

 

 

 

 

 

 

健太「あいつの恨みが文字から垣間見えるな・・・。」

 

マミ「吉信が人類を滅ぼそうとしている理由が分かる気がするわ」 

 

さやか「でもだからって容認は出来ないですよ!」

 

杏子「確かに原爆の被害を受けて同じ事を繰り返さないって気持ちは伝わるけどさ、言ってる事とやってる事が真逆だっつうの。」

 

みふゆ「どのみち、彼を止めないと神浜だけじゃなくこの世界すら滅んでしまいます!」

 

健太「ああ、俺達が止めないとこの世界が終わってしまう・・・そんな事は絶対にさせねぇ!!」

 

 

       第18章 光と影 完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔法少年ケンタ☆マグス 古の血を継ぐもの

     第二部 永久の盟友編 完結

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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