魔法少年 ケンタ☆マグス 古の血を継ぐ者   作:マイスリッド

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第6話

吉信「いい加減、しつこいですよ!!」

 

健太「次で決めるぜ龍二・・・!」

 

龍二「ああ・・・!」

 

 

 

 

 戦闘BGM「chaos on the planet」ナルスト4

 

 

 

 

 

健太「目の前だ!おっちゃん達が・・・皆が望んだ未来が目の前にあるんだ!てめぇを倒すまで倒れてたまるか!」

 

吉信「あなたの言う平和なぞ所詮偽りに過ぎないんですよ!真の平和は夢の中にこそある!夢こそ理想を叶える手段なのです!」

 

健太「そんなに夢の中に行きてーならてめぇだけが行きやがれ!周りを巻き込むんじゃねぇぞ!」

 

吉信「くっ何なんだあなた達は・・・なぜ、これ程の力を!」

 

龍二「貴様の夢はここで終わりだ、潔く諦めて消えるがいい!」

 

吉信「はぁ・・・はぁ・・・高坂健太ぁ、松井龍二ぃ!!ぬぉおおおお!!」

 

吉信は地面に手を突っ込みさっきの瓦礫より一際大きい瓦礫で地遁天星を発動する。

 

吉信「真・地遁天星!!ぬぉああああああ」

 

発動すると隕石とほぼ同じ大きさを誇る塊が落ちてくる。健太と龍二は合体技を発動する。

 

健太「龍二!!」

 

龍二「ああ!!」

 

合体し、革命ノ十間となって尾獣砲を発動する。

 

龍二「獄炎!!」

 

尾獣砲に獄炎の力を加える。

 

健太「まだまだぁ!このまま一気に畳み掛けてやるぜ!!」

 

更に健太は全てのキモチの魔力を尾獣砲に加え、強力な玉となる。

 

健太・龍二・吉信「「「うぉおああああああああ!!!」」」

 

最大の力を加えた尾獣砲は塊目掛けて飛んでいき、塊を押し返す。

 

吉信「くぅっ!この私が、八龍の力を持つこの私がぁ!貴様ら・・・貴様ら如きにぃ!!」

 

その塊は完全に破壊され、吉信も再び地に落ちた。

 

吉信「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・クククッ・・・この私がここまで・・・はぁ・・・見事というしかありませんね・・・!ですが本当の・・・夢を叶えるのは・・・この私だぁ!!」

 

健太「龍二!」

 

龍二「っ!?」

 

レイゴウ「ずっとこの時を待っていた・・・!絶対に邪魔はさせんぞ!」

 

そう言って吉信は月の方へ飛んでいく。二人は追いかけようとするがレイゴウは影で二人の足を掴み、動きを封じる。そして吉信は赤い月の前で額のシールドを取る。

 

吉信「(高坂一族、松井一族両一族の書物によれば…八龍の力を持つ者が月に近づきし時…夢幻の夢を叶えるべく月に映せし瞳が開く・・・)」

 

龍二「これはまずいな!!」

 

健太「龍二っ!?」

 

すると龍二は何かを察知しウワサの羽で健太、悠太、マミを守る。

 

レイゴウ「おっと!土壇場で気づいたか、まぁいい、これで!!」

 

そして吉信の額の目が完全に開く。

 

吉信「世を照らせ・・・夢幻術!今一つとなるのだ!!」

 

そして月が照らした光は戦場全体に輝き、交戦していた人々の目が龍二と同じ輪廻義眼となり動きが止まる。だが、その中で死者蘇生の陣であるリーファ達は無事であった。

 

リーファ「この光は!?」

 

タルト「皆さん大丈夫ですか!?」

 

リズ「やちよ!どうしたの!?しっかりしなさい!!」

 

メリッサ「あの月の光を見た瞬間に皆さんの動きが止まりました!」

 

エリザ「吉信は一体何を!?」

 

吉信「さて、仕上げと行きましょう。真・樹海降乱!!」

 

その瞬間戦場全体に根が生え、魔法少年少女達を取り込む。それはこの戦場だけではなく神浜市全域にも広がり、術で動きを封じられていた一般市民も取り込まれた。辛うじて無事だった健太達は何が起きたのか分からないでいた。

 

健太「くそっ何が起きたんだ・・・!」

 

レイゴウ「クククッ、お前の仲間は今頃おねんね中だよ。もっとも龍二のウワサには効かなかったがな。」

 

吉信「流石といった所でしょうか。ですがもはや勝負は決しました。救世主たるこの私の手によりこの世の因果は断ち切られ、人々は痛みや苦しみから開放されたのです。あなたの仲間達は夢幻術の甘美なる夢に溺れ幸せを満喫している所でしょう。これこそが、私の望んだ本当の平和です!!」

 

そう言って空を見上げる。空に照らす月は不気味に赤く輝いていた。

 

吉信「私は地獄を天国に変えた・・・もう理解しなさい、全て終わったとね!!」

 

健太「終わらせてたまるか!まだ俺達がいる!俺達がいる限り絶対に終わらせねぇぞ!!」

 

吉信「砂利が・・・レイゴウさん、最後のお仕事です。私と共に彼らを潰します。」

 

レイゴウ「ああ。」

 

そう言ってレイゴウ吉信の背後に近づいた。その瞬間レイゴウは吉信の体を貫きソウルジェムを握る。

 

レイゴウ「・・・とでも言うと思ったか?」

 

四人「っ!?」

 

レイゴウ「クククッ・・・クハハハハハハハハハ!!!」

 

吉信「ガハッ!レイゴウさん!?何故・・・!?」

 

レイゴウ「吉信、貴様は救世主でも、そして終わりでもない!!」

 

吉信「なにを言って・・・いるのです・・・!?私は・・・あなたの上司・・・従うべき存在なの・・・ですよ!?」

 

レイゴウ「クハハハ!違うなぁ・・・俺が従うのはお前ではない!俺が従うのは「ヒミコ」だぁ!!」

 

吉信「ヒミコ・・・だと!?ぐっ・・・うぁああ!?」

 

レイゴウ「俺はお前が夢幻術を成功させ、魔力を消耗しているこの時をずっと待っていた!吉信・・・貴様はまんまと俺の考え通りに動いてくれて助かったぜぇ!!!」

 

吉信「きっ・・・貴様ぁああああ!!」

 

レイゴウ「クハハハハハハハ!!!」

 

吉信「ぐぅああああああああああああああっ!!?」

 

すると地面なら火山が噴火するように大量の魔力が吉信とレイゴウを覆う。

 

マミ「何っ!?どうなってるの!?」

 

健太「龍二、あの野郎!」

 

龍二「ああ・・・!「ヒミコ」と言った!」

 

悠太「ヒミコ!?」

 

健太「八龍仙人のお袋だ!!」

 

龍二「まさか・・・レイゴウの目的は!」

 

マミ「きゃあっ!?」

 

健太「うわぁっ!?」

 

悠太「何だ!?」

 

龍二「これは魔力だ!」

 

おびただしい量の魔力が吉信の身体に吸い寄せられる。そして吉信の身体はどんどん肥大化していく。

 

吉信「ぐぅああああああああああああああああッ!!」

 

次第に吉信の身体は魔力が覆い尽くし、その中からとある人物が現れる。

 

悠太・マミ「っ!!」

 

健太「龍二、アイツ・・・」

 

龍二「ああ、間違いない・・・!」

 

健太「コイツが・・・八龍の爺さんが言ってた・・・。」

 

健太・龍二「「天之人ヒミコ」!!」

 

現れたのは魔法少女の開祖であり、この神浜を築いた最悪の女神「天之人ヒミコ」であった。健太達の戦いは熾烈を極める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     第21章「未来のために」完


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