某司令部の恋愛事情   作:FiveseveN
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また1ヶ月くらい開くと思ったか?残念すぐ投稿しましたァ!()

今回主人公出番なし!俺の準嫁AR15視点です。


M4A1のためのAR集会

*M4A1

 

「ほう、んでM4が指揮官のことが好きだってのは本人に伝わったわけか」

 

「M16姉さん…声、大きいです…」

 

ガハハと片手に持ったジョッキをテーブルに力強く置き、その声をバー全体に響かせる。

 

「M16、飲みすぎよ。あとうるさい」

 

「あははー!」

 

今現在、AR小隊が集まっているバーは、丁度執務室の真下であり、基本的にいつもM16が入り浸っている場所でもある。

なぜそんなところにAR小隊が集まっているのかというと…

 

「M4ももう指揮官のことについて話さなくていいから。何よ悩み相談って…貴方AR小隊のリーダーなのよ?」

 

「まあそんなこと言うなってAR15。一般の女性は集まってはよく恋話?というのをするらしいからな。偶にはいいだろ」

 

「偶にって……もう17回目よ!そして毎回毎回同じことを言わないでM16」

 

何度このやり取りをしたかわからず、もはや呆れてしまっていたAR15は大きく溜息を吐きつつ、片手に持っていた酒を喉に流し込む。

 

「まあそうカリカリしないでもいいじゃないですか。乙女の悩みですよ……どうぞSOPちゃん」

 

「あ!スプリングフィールドさんありがとー!」

 

宥めるように割って入ったのは、夜にこのバーを経営しているスプリングフィールドだった。

出来たてで、ふわふわの卵焼きををSOPⅡに渡すと、再びカウンターの方へ戻って行った。

 

「乙女ねぇ……私達は兵器よ?銃よ?…って言っても、この場に私の味方はいないか…なんなのよ…もう」

 

またあまり口を付けてないのにも関わらず、酒回ってきたのかブツブツと愚痴っぽく項垂れる

 

「そう言いながらいつも最後までいるだろ?」

 

「……気になるし」

 

M16の言葉に「うっ」となりつつ本音が出てしまう。

実際このM4A1という人形は戦闘と非戦闘の差が激しすぎる。戦闘では敵を見つければ的確に私達に指示を出しつつ、正確に急所に弾丸を命中させるほどの人形だ。なのにも関わらず、普段のM4は大人しくて、オドオドしていて…偶に本当にこれが私達のリーダーなのかと錯覚してしまうほどに性格が変わる。そして問題の指揮官の恋愛事情である。最初は気紛れだった。M16も多分酒の肴程度にしか話を聞いていなかっただろう。だがどうだろうか…次第に戦闘時のような積極的になっていくM4を見て、気にならないやつはいないと思う。

 

「ところで…その押し倒したってなによ。貴方どこまで積極的になっていくの…というかもう気持ち伝えたんなら悩む必要なんて無いわよね?」

 

「あの……他にも好意を寄せてる人形達がいるのから、私だけを特別扱いするのは、組織的に不味い…ということで…」

 

「つまりはヘタレたってことじゃない。どんだけよあの指揮官…」

 

心底溜息が出る。何故女性(私達は人形だが)にそこまで言い寄られてヘタレるのよ。組織云々考えるほど真面目じゃないでしょうに…。

 

「まだ押しが足りないってことかもよー?」

 

スプリングフィールドから貰った卵焼きを堪能したSOPⅡはようやく会話の輪の中に入る。

 

「これ以上押してどうするのよ。ただの痴女だと思われかねないわよ」

 

押し倒すまで来たのだから次は……やめよう。

 

「つってもなぁ。他に好意を寄せてる人形達って誰のことなんだ?他の人形にはないところをアピールすればいいんじゃねーのか?」

 

M16は毎回割と普通にアドバイスをする。妹の悩みが放っておけないのか、普通に楽しんでるのかはわからないが、何やかんや面倒見がいいのだというのを感じている。

 

「他の人形……えぇっと、416とか…」

 

「「「あぁ…」」」

 

3人の声が重なると、何を発したらよいかという気まずい雰囲気になっていた。

 

「…そ、そうね。とりあえず416と競うのはやめましょう」

 

「そう…だな…」

 

「それがいいと思うなー」

 

これ以上彼女、もしかしたら私達も含まれるかもしれないが、溝を深める訳には行かない。それこそ組織が崩壊しかねない事案である。

 

「ですね…えっと他は……。WA2000さんかな」

 

WA2000か…確か指揮官は「わーちゃん」なんて呼んでたわね。私自身あまり彼女と話したことはないけど、良い奴なのは間違いないわね。

 

「またキャラの濃いやつか…」

 

そう、WA2000は素直になれない…所謂ツンデレというものに該当する。しかし彼女が素直になれないのは何やかんや指揮官だけな気がする。最初の頃は誰にでもあんな感じだったけど、最近は見てる限りただのいい子ね。

 

「競争相手のレベル高いね〜」

 

いつの間に届いていたのかはわからないが、あつあつの唐揚げを頬張るSOPⅡはただ一人、楽しそうであった。

 

あんはは(アンタは)のうへんひね(能天気ね)…」

 

私もすっと手を伸ばし、口の中に転がせる。出来たてのソレは火傷させんとばかりに衣の中から肉汁が溢れてくるので、上手く咀嚼できない。

 

「あー!私の取った〜」

 

「んぐ……そんなにあるんだからいいでしょう?それよりまだいるんでしょ?」

 

「あとはグリズリーさん…だね」

 

またレベルの高い…。しかしあの人も指揮官のことが好きだとは思わなかった。傍から見ていたらただの姉と弟にしか見えないからだ。

 

「ほう、グリズリーのやつもか…指揮官も罪な男だね〜」

 

「笑い事じゃないです、M16姉さん…」

 

自分で言いながら、如何に他の人形のレベルが高いのか改めて理解できたM4は、今までちびちびと飲んでいた酒を呷る。

 

「M4〜そんなに飲んだら明日の作戦に響くよ〜?」

 

「んぐ……大丈夫…れす…」

 

「既に呂律が回ってないのだけれど…」

 

大体いつもこういう感じで解散するのだが、本日は少し違った。

 

「あ!こんな所にいたんだ〜」

 

急に扉が開いたかと思えば、入ってきたのは404の隊長であるUMP45の姿がそこにはあった。

 

「……なんの用?」

 

「んー?そこの酔いつぶれたAR小隊の隊長さんにいい情報教えようと思ってね〜」

 

本当に何考えてるかわからないやつ…。正直ずっと一緒に居たくはないわね。私以外はどう思っているか知らないけど、基本的に404は好まないわ。416は少しだけ気になるけど。

 

「もうそんな怖い顔しないでよ。えっとね〜、今朝!なんと指揮官の襟にキスマークが付いてました〜」

 

空気が凍てついた。スプリングフィールドの方からもグラスの割れる音が聞こえた気がする。

本当にこいつ…。

 

「うぅ……」

 

「おいM4しっかりしろって…」

 

「そ、そうだよ!まだチャンスあるって…」

 

あからさまに落ち込んでるM4を励ますM16とSOPⅡ。しかし次に励ました彼女達は後悔する事になる。

 

「そうれすよね…。私!これから夜這いひに行ってきまふ!」

 

いきなり何言ってんだこの子…

 

「ちょ!M4!?しっかりしなさ……力強い!痛いから!」

 

今すぐに上の執務室へ突貫しようとしているM4の正気を取り戻すため、腕を掴んだのだが、酒のせいで力のリミッターが外れているのか、掴んだ手を一瞬で払い除ける。

 

「あははー!おもしろーい!それじゃあまたね〜」

 

「ちょっと!元凶であるあなたも手伝いなさいよ!」

 

「えぇ?私はこの情報をM4に伝えたかっただけだし?私には関係ないかなって」

 

本当にいい性格してるわねこいつ…。だから嫌いなのよ。いつかやり返してやりたい。

 

「大丈夫れす!大丈夫れす!」

 

「おいまてM4!目が大丈夫じゃない!セーフティを外すなー」

 

闇を抱えた彼女の瞳を見たのか、尋常じゃないスピードで出ていったM4をこれまたとんでもないスピードで追いかけて行ったのはM16だった。

 

「あー!わたしも行きたーい!」

 

「アンタはこっちを片付けなさい…」

 

そしてそのスピードの影響でグラスの残骸が床に飛び散っていた。何本か酒も割っているだろう…。

 

「スプリングフィールド、これでもあの子の悩みを聞き続けた方がいいのかしら…?」

 

「……うふふ」

 

目を逸らした彼女の目には光が見えていた気がする。

 

 

 




こんな一変に人物を登場させて会話させるのは初めてな気がする。変なとこあったらすぐ修正します。

あとタイトルは
某司令部の日常→某司令部の恋愛事情
に変更します。大して日常感ないしね。なんで最初からこのタイトルにしなかったのかと問われれば、その時は何も思い浮かばなかったからである。


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