転生したのはいい...けどなんでゼットン?しかもノイズ   作:蝙蝠男

17 / 55
予想はしてたけど神様たちはユーザーたちの怒りを買ってしまいました。ご愁傷さまです。




邪神誕生

ゼットンの体から溢れ出たオーラ。それは心の中に存在する怒り、悲しみなどの負の感情が蓄積されてオーラとなったものである。ゼットンは孤独だった。自分以外の生命は存在せず、他の世界へ行こうとしても拒絶された。ゼットンは苦しかった。悲しかった。辛かった。誰もが自分を拒絶する。自分が何をした?誰かを傷つけたか?そんな思いがゼットンにはあった。しかしそれを表に出す事はしなかった。だが溜め込んだ負のエネルギーは消える事なくゼットンの体に蓄積されていた。それがラギュ・オ・ラギュラの死によって解き放たれた。

 

ドウシテ?ドウシテボクヲイジメルノ?ボクハイキテイタイダケナノニ。トモダチガホシカッタダケナノニ...

 

ゼットンのオーラは終末の世界全てを覆った。空は黒く染まり、辺りには雷鳴が轟いていた。

 

「化物め...」

 

神はそう吐き捨てた。最初は独り歩きした噂を聞いた他の神が怯えているだけだと思っていたが、全く違った。噂などではなかった。神々は今更になって自分たちが何をしたのか。しかしだ、後悔したところでもう遅い。開かれた滅びの扉は、もう閉じる事はないのだから。

 

「だが動かない今こそが最大の好機!」

 

神は右の手に力を込める。するとそこに目も眩む程の光が集まった。

 

「死ぬがいい!」

 

神は光の光線をゼットンに向けて放った。しかしその光はゼットンのオーラに呑み込まれ、消えた。

 

「そんな馬鹿な!」

 

神は自分の攻撃が通用しない事を知ると、即座に撤退しようとする。しかし...

 

イカセナイ

 

ゼットンは瞬間移動で神の真横に移動し、腕を振り下ろす。

 

「ぐあぁぁぁ!」

 

高速で振り下ろされたゼットンの腕は、神の右手を切断した。

 

「わ、私の右腕がぁぁぁ!はぁ、はぁ、おのれぇ!よくも私の腕を!絶対にy」

 

言い終わる前にゼットンは追撃の蹴りを顔に放つ。

 

「あぁぁぁぁ!痛い、痛い!うわあぁぁぁ!」

 

顔を抑えながらのたうち回る神。最早神としての威厳など感じられない。

 

ドウシタ?ハヤクタテ。

 

「ひいぃぃぃ!く、来るな!来るなぁぁぁぁ!」

 

神は逃げ出した。何度も転びながらも立ち上がり走り続ける。

 

ゼットンは神の目の前に瞬間移動し、腕を突き出す。神はギリギリで回避するが、転倒してしまう。

 

「こうなったら...」

 

神は懐に手を入れて、小さな箱を五つ取り出し、それを投げた。  

 

「いけ!失敗作ども!せめて私が逃げる時間だけでも稼げ!」

 

箱から現れたのは、動物と動物をかけ合わせた姿をしたキメラだった。もともとこの神は生物同士を無理矢理かけ合わせて作ったキメラを作るのが趣味で、強い個体は自分の兵隊として扱っている。逆に弱い個体は廃棄処分にしていたのだが、ラギュ・オ・ラギュラがゼットンを仕留めきれなかった時のために持ってきたのだ。因みにたが、このキメラたちにはもしゼットンを殺せたら廃棄処分はしないと嘘をついて連れてきた。

 

「おい!何をやってるんだ!巫山戯ているのか!」

 

五体のキメラたちは神の命令には従わず、動かなかった。

 

「この役立たずがぁ!道具の癖に創造主たるこの私に歯向かうのか!」

 

神は自分の命令に従わないキメラたちを蹴り飛ばそうとする。しかしキメラはその蹴りを躱わす。そして神の方を向く。

 

「いい加減にしろ!失敗作じゃあ足止めも出来ないのか!」

 

神がキメラに対して怒りをぶつけていると、一体のキメラが神の右足に噛み付いた。

 

「この糞キメラが!私に噛み付いてどうする!噛み付くのはあっt」

 

すると今度は他のキメラが右手の傷口、左手、左足、首に噛みつき始めた。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁ!やめろ!離せ!失敗作の分際で私に噛み付くな!」

 

するとリーダーらしきキメラが喋りだした。

 

「巫山戯ているのはそっちの方だ!我々を無理矢理キメラに改造しておいて偉そうに!我らの怒りを思い知れ!」

 

キメラたちはそれぞれが別方向に神を引っ張る。

 

「ま、待て!何を考えている!やめろ!やめろ!」

 

神の体からブチブチと肉が千切れる音がし始めた。

 

「やめろぉ!痛い痛い痛い痛い!ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

そしてブチィと大きな音がし、神は引き千切られた。それでも神は生きていた。実は神というのは同じ神、今は存在していないが神殺しと呼ばれるものでなければ殺すことは出来なかった。しかし神でなくとも、痛みを与えることは出来る。

 

「畜生...私はこんなところで死んでいい筈がないんだ」

 

モウシャベルナ。

 

ゼットンは神に対して暗黒火球を放つ。火球が当たった神は跡形もなく消え去った。するとキメラがゼットンに声をかけた。  

 

「ありがとうございます。結果的にあなたは廃棄された我々の同胞の仇を討ってくれました。これで私たちは悔いなく死ぬことが出来ます」

 

その場を去ろうとするキメラを、ゼットンは呼び止めた。

 

少し待ってくれないかな?

 

「はい?」

 

 

お願いがあるんだ。聞いてくれるかい?

 

「お願いですか?私たちに出来ることなどないと思いますが...」

 

その返答にゼットンは首を横に振る。

 

違うよ。もしよければこの世界で暮らしてほしいんだ。

 

「この世界で?確かに改造された私たちに食事の必要はないので可能ですが...何故でしょうか?」

 

僕はラギュくんのお墓を建てた後は、アイツらに戦争を仕掛ける。だからここには帰って来れないかもしれない。だからさ、ラギュくんの話し相手になってあげてほしいんだよ。誰もいないと寂しいでしょ?ラギュくんに僕みたいな寂しい思いはさせたくないんだ。だから、頼める?

 

「それでしたら分かりました。何よりも同法の仇を討ってくれたあなた様の頼みです。引き受けましょう」

 

ありがとう。それじゃ僕はお墓を建てるよ。

 

一人で墓を建てようとするゼットンにキメラは声をかける。

 

「手伝いましょうか?」

 

有り難いけどやめておくよ。最後になるかもしれないからさ、自分の手でお墓を建てたいんだ。

 

それから一人で墓を建てたゼットン。墓には最高の友だちラギュ・オ・ラギュラと書かれていた。

 

それじゃあラギュくんを頼んだよ。

 

「お任せください。絶対に寂しい思いはさせません」

 

ゼットンが行ってくると言おうとしたとき、声が聞こえた。最高の友だちの声が。

 

「素敵なお墓をありがとう。あなたの帰りを待ってますね」

 

ゼットンはその場に立ち尽くした。それを不思議に思ったキメラたちがゼットンに声をかける。

 

「どうかしましたか?」

 

キメラたちに声をかけられたゼットンは我に返る。今のはきっと幻聴なんだと思い、キメラたちに話しかける。

 

ううん。何でもないよ。それじゃあ行ってくるね。

 

ゼットンは飛び立つ前に墓を見る。キメラたちの後ろにはラギュ・オ・ラギュラが自分に向かって手を振っていた。そして幻聴ではない、確かな声が聞こえてきた。

 

「いってらっしゃい。ずっと待ってますからね。お気をつけて」

 

ゼットンも手を振り返す。

 

またね。

 

と一言だけ言い残し、その場から飛び立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は神々の視点で書きます。その後に蹂躙劇が開始します。少しだけお待ちください。

読者の皆さまいつも感想ありがとうございます。

カリオストロさんといえば何処が一番?

  • オッパイ
  • 仕草
  • 全てに決まってんだろ?

 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。