そろそろ批判とか来ても可笑しくないですねクォレハ...
──辺り一面静かな海だ。日の光を海面が反射してとても輝いているのが見える。更にどこからか...カモメであろうか、鳥の囀りが聞こえてくる。そんな中を航行している俺達五隻...これ敵なんているのか?ってレベルだぞ。
ちなみに、水上旋回については慣れた。流石に1ヶ月間訓練してたら慣れるわ。理想はスケート選手みたいに自由自在に動けることだが...まだそのレベルじゃあない。まぁ動けるっちゃあ動けるって感じだな。
「...球磨兄さん」
「ん、どうしたクマ?」
「敵艦隊発見にゃ。距離は...約5000ヤード。方角は多摩達の真っ正面。艦種まではよく分からないけど...多分軽巡1駆逐4にゃ」
マジかい...流石多摩だな。この中で一番索敵能力が高い。そして5000ヤードか...1ヤードが大体四捨五入して1mだから約5km先か。
「多摩、ナイスクマよ」
「...行動で示してもいいにゃ」
「...しょうがないクマねぇ」
「にゃ~...」
とりあえず頭なでなで......すごくだらけた顔になってら。これ一応出撃だよな?緊張感持たなきゃだよな?いや頭なでなでしてる俺もアレかもだが。
「「「.........」」」
...すっごく目線感じるなぁオイ。睨んでるとかじゃないよこれ、無表情だよ絶対。
あーやだやだ、戦闘に集中しますかね。
「...さて、始めるクマよ」
...実は俺はまだ完全に艤装の力を使いこなせてない。だから出力を制限しなきゃならんのだ。今出せる出力は...精々5%程度。つまり軍艦球磨の力の二十分の一程度しかまだ使えないわけだ。これが普通なのかと思ってあいつらにそれとなしに聞いてみたが反応は極薄。俺だけみたいだ。原因の可能性としてだが、元男だから完成に適合してない説が有力かもだ。
まぁこんなんじゃあ守るどころか足手まといになっちまうんだ─────ま、これは砲雷撃戦においてのみの話だがな。
軍艦球磨の二十分の一?なら20回殴れば100%分になるだろ?つまりはそういうこと。どうにかして近接戦闘に持ってけばワンチャンあるってことだ。
───だから行く。
「球磨が旗艦をやるクマ。随伴は...お前達に任せるクマ」
「!...りょーかいにゃ」
「球磨にぃの頼みなら」
「見てて下さいね、球磨兄さん、北上さん!」
「あぁ、最高の勝利を見せてやる!」
「無理はするんじゃないクマよ」
...正直心配だが、早めにケリをつければいい話だ。
──見えてきたな。よし、行くか。
まずは、見える五隻全てに敢えて着弾がそれぞれの敵艦にギリギリ届かない位置に打つ。地味に計算使うかななんて思うがこれも調整の成果だ。結果、水飛沫が上がり目隠しに成功。
そして仕留める敵艦......旗艦の軽巡ホ級のいた位置に加速して近づく。足の装備に関しては艤装というよりそういう靴の類いみたいなものだ。だから艤装の出力関係無く鍛えた最高速を出せる...まぁ、加速力に関しては艤装は関わってるが───おっと戻そう、そしてそのままホ級を殴り飛ばし、敵艦隊から距離を取らせる。すると随伴のやつらは慌てて旗艦に攻撃を仕掛けた俺に向かって砲撃を行おうとするが、その前に───あいつらが各々でそれぞれのやつに砲撃を行う。つまり現在五隻vs五隻の形ではあるが、一隻一敵艦みたいな感じだ。ちょうど敵艦随伴も四隻居たしな。
「■■■■■■!!!!!」
...おおぅ、こいつら鳴くんかい。うるせぇ。
あ、敵が撃ってきた...だが遅い。簡単に見切れるぞ。精度が甘いな...こうやって簡単に接近を許しちまうなんてな...さて、さっき艦隊から離した一撃である程度削れてるだろ。止めだ。
「...出力、5%───ラッシュ!!」
今出せる全力で思いっきりホ級を...何度も何度も殴り付ける。反撃する暇を与えるな、ただ相手が倒れるまで───ひたすらに!!
「クマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマクマ───ッ!!!!!!」
すると......ホ級は爆発を起こし粉々になって、沈んでいった。
いや何で爆発したんだ?偶然その部分殴っちまったってことかね?...そういうことにしておこう。
それにしても5%だけで割と事が足りたな...ほかのやつらはどうだ?...木曽がちょっち危ないか?いや、結構危ないかもだぞアレ...圧されてら。他は大丈夫そうだな。
...仕方ない。練習中のやつをやって木曽を援護するか...槍投げ式魚雷を。何で槍投げ式かって?水の中と空気中じゃどっちが抵抗が強いか考えれば一発だろ?抵抗無いほうが速く相手に届く。
───持ってきた魚雷は一本。いざと言うとき役に立つかと思ったがガチだとは...世の中はもうホントに分からん。
さ、木曽の相手する敵艦目掛けて振りかぶって......投げる!
「木曽ォ!!衝撃に備えろクマァ!!」
「え、ちょっ───」
「────戦闘終了クマね」
「こっちも片付いたにゃ」
「思ってたより楽勝だったね、まだ序盤だからかもだけどさー」
「...久々に疲れました...」
「球磨兄さん、少し方法はアレだったが...ありがとな」
「流石に急過ぎて悪かったと思うクマ...とまぁ、お疲れ様クマよ。これより帰港するクマ」
多分続きません。