レミリア「なんでよ!ここめちゃくちゃ暑いわよ…!」
汗をだらだらと流しながらレミリアは俺に訴える。
でもそんなこと言われたって暑くないもんは暑くないからな…。
ちなみに何故暑くないのか…。それは俺の能力に理由がある。どんな能力か。そう。地獄の力を操る程度の能力だ。正確には四属性なのだがな。その中に『獄炎』がある。つまり俺は獄炎を操れるのだ。まあ、それぐらい分かるだろう。そしてこの灼熱地獄跡。この熱を生み出すのにどうやら獄炎を使用しているらしく、その獄炎を操る俺にとっては別に獄炎の暑さなどどうってこともないのだ。これならまだ夏の蒸し暑さの方が嫌いだよ。
こればっかりは仕方がない。獄炎で熱をカバーしようにも、その獄炎でレミリアたちが死んでしまったら元も子もない。
スペルの獄炎はもの凄く火力を抑えて使用している。だが、その
先程も言ったとおり、火力を抑えるという行為そのものがとても難しく、それを状態でフラン、レミリア、咲夜たちに獄炎を纏わせるというのはもの凄く集中しなければならない。多分、30秒も持たないだろう。
もし、誤って皆を溶かしてしまえば俺は闇に飲み込まれる。悲しみのあまりに幻想郷を破壊し尽くす可能性がある。たった暑いというだけでそんな危険性を冒すわけにはいかない。
フラン「あ~つ~い~!!」
俺は無意識に頭を撫でる。………アレ?今なんで頭撫でたんだっけ?
フラン「ありがと…。でも今じゃなくても…」
これはもしや……。あのセリフ言ってみるか。
左手を何となく気配を感じた方向へ、右手を顔の方へと持っていき、顔を覆うように押さえる。
これ言ってみたかったんだよなぁ…!
さとり「………頭壊れましたか?」
辛辣ゥ!!俺壊れてないから!……いやだってあの子でしょ?無意識の子でしょ?
?「お姉ちゃん。お兄さんは頭壊れてないよ~。逆に凄いんだから。」
気がつくと俺の指を指した先にはさとりと同じ様な服を着たさとりのことを『お姉ちゃん』と呼ぶロr──幼女がいた。
?「それにしてもよく気づいたね。わたしは
お空「あー!そうだ!思い出した!こいし様が帰ってきたからさとり様のとこに行ったんだった!」
今更かよ…。
さとり「こいし!一週間もどこに行ってたの!?」
こいし「ん~…地上かな。しばらく遊んで戻ろうかと思ったらたまたまお兄さんたちを見つけたからついて行ってたんだー。」
静かそうなさとりとは打って変わって社交性のありそうな妹のこいし。何というか…真逆だな。
あっ、そういえば自己紹介してなかったな…。
こいし「
……よろしくは良いんだけど……何故俺に寄り添ってくる!いや、寄り添うのは構わない。構わないんだけど……今するな!今!!
レミリア「……ねぇ、こいつグングニルでブッ刺して良いかしら?」
フラン「奇遇ね。お姉様。私もレーヴァテインで切り裂きたいわ…!」
咲夜「私もナイフで刺したい気分でございます。」
怖いぃ……!!三人ともこんな性格だったっけ!?これは怖いなぁ…。
レミリア「そうね。弾幕ごっこなら良いわね。
ぎゃふんって…。可愛いなおい!(単純である。)
さとり「……って私もやるんですか!?」
レミリア「当たり前じゃない。兄弟なんだから。…それになんか私たちって色々似てるところがあるのよ!何よ!姉妹って!なんで洋風な館に住んでて妹がだいたい強いのよ!おかしいじゃない!こういうのは姉が強いものじゃない!」
………なんか段々妹への批判になってないか?
さとり「確かに似てますけど…。まあいいでしょう。ここでどちらが強いのかが決められればそちらも納得いくでしょうし。ですが2対3はちょっと不平等なので姉妹対決でいかがでしょう?」
レミリア「姉妹対決ねぇ…。ふん。良いわ。どちらが最強の姉妹なのかを分からせてやりましょう!ね?フラン!」
フラン「そうね!お姉様!」
なんか段々論点がズレてないかおい!
さとり「ですよね…。でも戦うとなったらしっかりとしますよ。こいしもしっかりと戦って下さいね。」
こいし「は~い。」
そしてついに
戦闘シーンは苦手なのにまた戦闘…。僕って馬鹿なの?