破壊光線に自分にしか分からないルビを振って使ってたらとんでもないことになった。   作:筋肉大兄貴
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ワタル(せや、適当に何か言ってさっさと本題に移ったろ! )
ジムリーダー(何ちゅー覚悟の表れや……! 流石やで、ワタルはんっ!(感動))
カンナ(かっこいい……)



こんな感じの話だと思う。


主人公視点 9

主人公視点

 

 

 

カンナからの相談事……つまり、「ロケット団に対する今後の対応はどうするか、ジムリーダーを含めた皆で考えましょう」会議の開催が決まった次の日。

 

 

 

「……それでは、皆様既にお集まりのようですので、只今から『カントーポケモンリーグ・臨時委員会』を開催いたします。司会進行は私、カンナが務めさせていただきますので、皆様どうぞよろしくお願い致します」

 

 

 

俺とカンナの二人は、ポケモンリーグの中にある大会議室の中で、そんな真面目な名前の会議に参加していた。

うん、そりゃあ俺の考えたようなバカな名前のわけがないよね。つーか何だよ、「皆で考えましょう」って……会議の中なら誰だって普通に考えるだろう、常識的に考えて。

 

そんなおバカなことを腕を組み、目を閉じた状態で考えていると、この会議の司会を務めてくれているカンナの口からこんな言葉が飛び出してきた。

 

 

 

「では、会議を始める前に、まずはカントーポケモンリーグ・チャンピオンである『ドラゴン使いのワタル(ロード・オブ・ドラゴン)』から一言いただきましょう。ワタル、お願いします」

 

 

 

え……俺から一言……? 何それ、初めて聞いたんだけど?

まるで想定していなかった展開にかなり戸惑いながら、俺はこっそりと目を開けて隣のカンナの顔を盗み見る。

 

するとそこには、俺に対する全幅の信頼と無限の期待に満ちた、可愛らしい微笑みが浮かべたカンナの姿があった。言葉にしなくても、「ワタルならきっと大丈夫です」って思いが一瞬で見て取れるくらいにはっきりとした微笑みがね。

 

そりゃあ、期待してもらえるのは嬉しいし、出来る限りそれに応えたいとも思っているけど……最近のカンナから向けられる信頼と期待の重さに、俺はたまに変な声が出ちゃいそうになるよ。「んへぇ?」とかみたいな。

 

 

 

「……分かった」

 

 

 

ただ、そんなことを言ってカンナに恥ずかしい思いをさせるわけにはいかなかったので、俺も一応の覚悟は決めてゆっくりと椅子から腰を上げた。

 

その瞬間に周囲のジムリーダー達から向けられる目、目、目!

いやー、いつも思うんだけど、何で人から注目される時っていうのは、決まってお腹の中が縮み上がるような感覚を覚えてしまうんだろう? こう、胃の入り口あたりがきゅっ……とするっていうか。

 

まぁ、今はそんなのどうでもいいか。それにしても、ジムリーダーの皆も本当によく集まってくれたもんだね。

きっと俺以上に、毎日の挑戦者戦とか、それ以外の仕事で忙しいだろうに……。

 

そのことに少しだけ感動しながら、俺はこの会議に参加してくれた皆の顔を改めて確認してみた。

 

 

 

ニビジムからは、いわタイプのポケモンが専門の「タケシ(ロックマン)」が来てくれているみたいだ。

そういえば、俺がカントーで一番最初に戦ったのジムリーダーもこの人だったね。今も俺と目があっただけで軽く手を挙げて応えてくれているし、相変わらずいい人のようで安心したよ。

 

 

 

その隣にいるのは、みずポケモンがメインのハナダジムのリーダーである「カスミちゃん(お転婆人魚)」だ。

最近になってお姉さんからジムリーダーの座を譲られたと聞いたけど、その実力は既に姉妹でも随一だといっていたっけ。今もこちらに可愛らしく手を振ってくれているし、元気そうで何よりだね。

 

 

 

でんきタイプポケモンのエキスパートが多いクチバジムからは、「元軍人(元コマンドー)」にして現リーダーのマチスさんが来てくれたか。

何だか前にあった時よりも遥かにマッチョマンになってる気がするけど、気のせいかな? まぁ、今もサムズアップしながら笑いかけてくれるナイスガイな人だから、俺は結構好きだけどね。

 

 

タマムシジムからは、くさタイプポケモンの使い手にして名家のお嬢様でもある「エリカさん(ほわほわ系女子)」が参加してくれたようだ。

何だかいつも以上にぽわぽわしてる雰囲気を醸し出しているけど、大丈夫なのだろうか? あ、でも俺と目があったらニコッって笑ってくれた。可愛いなぁ。

 

 

セキチクジムは……うん、まぁ分かってはいたけど不参加か。

リーダーのあの人も、今朝方「この件について、拙者は独自に動かせてもらう。何か分かればすぐに連絡する」って電話を入れてきたくらいだもんねぇ。久しぶり色々と話してみたかったけど……それは次の機会に回すとしようかな?

 

 

 

ヤマブキジムからは、リーダー兼「エスパー少女(不思議ちゃん)」のナツメちゃんが来てくれたみたい。

実は彼女とは、お互いが今の立場になる前から親交があるんだよね。要はお互いにとって初めての異性の友達ってわけ。そのおかげか、引っ込み思案なナツメちゃんも俺とはよく話してくれるんだけど……大抵最後には今みたいに顔を赤くしながら俯いちゃうんだよなぁ。何でだろ?

 

 

 

そんな彼女の隣にいるのは、グレンジムで「一番熱い男(炎の擬人化)」ということで有名なカツラさんだね。

その異名どおりにほのおタイプのポケモンを好んで使う人で、その上著名な科学者でもあるんすごい人だけど、それ以上にオヤジっぽい人でもあるんだよね。今も自分のオヤジギャグで爆笑してるし……まぁ、元気ならそれでいいけどさ。

 

 

 

で、最後のトキワジムの席には……やっぱり誰もいない、か。

そりゃ確かに、件のロケット団のボスがわざわざこんな敵のど真ん中に来るわけないか。一応向こうから電話が来たからそれとなく聞いててみたけど、「君がこちら側に来るのなら検討しよう」とか言ってくる始末だったし。

前よりも温和な感じになってたから、個人的にはあんまり嫌いになれない人なんだけど、それでも決して相容れない人でもあるんだよねぇ。

 

 

 

そんなわけで、今回の会議には以上の六名が参加してくれることになったんだ。半分くらい集まってくれれば御の字って思ってたから、これは実に嬉しい誤算だね。

しかし、挨拶かぁ……。皆知っている人達ばかりとはいえ、ざっくりしすぎる内容じゃ流石にダメだよね。かといって堅苦しいのも苦手だし……。

 

……ええい、もう面倒くさい! ささっと言って、さっさと本題に移ってしまおう!

何だか色々と考えるのが面倒になってしまった俺は、頭に中に思いついた単語を適当に掻き集めながらこう口を開いた。

 

 

 

「……皆さん。今日はご多忙の中、我々の招集に応じて急遽集まっていただき、本当にありがとう。そして、まずはカントーポケモンリーグを代表する者として、皆さんに深くお詫びさせていただきたい」

 

 

 

そう言った後、俺はその場で深く深く頭を下げる。その光景に隣のカンナや他のジムリーダー達から驚いたような声が上がっていたが、それはあえて無視することにした。

 

 

 

「……ロケット団の横暴に気付くのが遅れてしまい、本当にすまなかった。本来であれば一番にそのことに気付くべき地位にありながら、それを日々の多忙さを理由に怠ってしまって本当に……本当にすまなかった」

 

 

 

だってそうじゃないか。一応とはいえ、俺は彼らの上に立っている者なんだ。立たせてもらっている立場の人間なんだ。

それなのに、俺は周囲の人達の苦しみに気付くことが出来ず、しかも遂には何の罪もないトレーナーの人にまで、ロケット団による被害を受けさせてしまった。

何と情けないチャンピオンなのだろうかと、俺は自分で自分の顔を殴り飛ばしたくなってしまったよ。まぁ、それを見たカンナから泣きながら止められてしまったから、それも未遂に終わったんだけどね。

 

 

 

「……だからこそ」

 

 

 

しかし、いつまでも卑屈になってばかりはいられないと考えた俺は、改めて顔を上げて、こちらに注目するジムリーダー達と向かい合った後……。

 

 

 

「……だからこそ、俺は今この場にいる皆の前で約束しよう。必ずや、ロケット団の横暴に苦しむ人々やポケモン達のことを、この手で救ってみせると」

 

 

 

心の内に浮かんだ言葉をーー。

 

 

 

「必ずや、このカントーに蔓延る悪意の根元の一切を、この手で摘み取ってみせると」

 

 

 

ただただ素直に、それでいて力強くーー。

 

 

 

「そして、必ずやこの手で、人とポケモンとがいつまでも共に生きられる、安全で平和な未来を掴み取ってみせるとっ!」

 

 

 

まるで自分に対する誓いのような強い想いを込めながらーー。

 

 

 

「だから諸君っ!今一度……今一度君達の力を、この俺に貸してくれっ!!」

 

 

 

最後には叫ぶような声量でもって、俺はそう言い切ったのだった。

 

 

 

……あ、ヤベ。興奮しすぎてちょっと涙が出てきちゃった。

うわぁ……何か恥ずかしいなぁ……。




次回は、今回のワタルの魂の叫び(黒歴史確定)を聞いた皆さんの反応をダイジェストでお送りします。
ジムリーダー視点(〜編)みたいな感じで。その時に皆の口調が迷子になってもお兄さん許して……(懇願)

技名ネタは活動報告で随時受付中です。


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