アウトラインプロセッサの引っ越しでこの3548話を間違って3546話をコピペしてしまっていたのに気が付き、昨夜慌てて書き直しました。
今まで使っていた方も間違って3546話を上書きした上で保存してしまっていたので。
その上、この話は以前書いた時もメモリー不足云々で保存に失敗して書き直したので、都合2度目の書き直しとなりました。
ただ、前に書いた奴よりも面白くなったのではないかなと思っています。
俺の命令に従い、シャドウミラーの実働班はフロスト兄弟達に向かって攻撃を開始する。
宇宙革命軍の方はランスローの説得が効いたのか、こちらに攻撃してくる様子はない。
俺達との戦いで相応のダメージを受けていたという事もあってか、現在は一旦後方に退いて艦隊を立て直していた。
フロスト兄弟達を攻撃しないのはどうかと思わないでもないが、純粋な戦力という意味ではシャドウミラーの実働班だけで十分間に合っている。
そういう意味では、ここで宇宙革命軍が戦いに入ってくると、こっちとしても邪魔でしかないので、こうして引っ込んでいてくれるのは悪い話ではなかった。
「全機、言うまでもないが気を付けろ。特にヴァサーゴチェストブレイクのメガソニック砲は、サテライトキャノンには及ばないもののX世界のMSが持つ武器としては間違いなく最大級の破壊力を持つ」
そう忠告するものの、実際にはそこまで心配はしていない。
何しろ戦うのはシャドウミラーの実働班なのだ。
それだけで、俺にとっては何の心配もらいない。
『私達がいつも誰と訓練してると思っているのよ』
綾子がそう言い、トールギスⅢのメガキャノンが放たれる。
そんな綾子の言葉に続くように、他の者達もそれぞれビームや重力波砲を放つ。
また、円と美砂のトライロバイト級から発進してきたメギロートやバッタが、先を争うようにフロスト兄弟達に向かって突っ込んでいく。
当然ながら、フロスト兄弟達もそんなこっちの攻撃を黙って見ていたりはしない。
それぞれにビーム砲を連射し、それが命中したバッタは数機が纏めて撃破されたり、メギロートも大きなダメージを受けたりする。
恐らくだが、フロスト兄弟にしてみれば、この状況は完全に予想外だったのだろう。
ザイデルを殺して、その罪を俺に被せ、それによって宇宙革命軍の生き残りを自分達の手駒として使おうとした。
そんなフロスト兄弟にとって致命的だったのは、ランスローがジャミルに捕まり、和解していた事だろう。
正確には元々ランスローはジャミルに対して好意を持っていたらしいので、その辺も大きい。
ともあれ、そんなランスローの演説のお陰で、フロスト兄弟の企みは呆気なく潰えた。
そもそも計画そのものが杜撰だと思うのだが、フロスト兄弟にしてみればもうそれしか手段が残っていなかったという事なのだろう。
何しろ、フロスト兄弟は他に行く場所がない。
新連邦は自分達が裏切ってブラッドマンを殺した。
北米連邦はそもそも俺達と敵対している立場である以上、協力するといった事は不可能だ。
サテリコンは俺達が先に接触したし、そもそもそこまで大きな戦力ではない。
地球にある小国は新連邦の侵略によってダメージを受けているし、ブラッドマンを殺したとはいえ、フロスト兄弟を受け入れるとは限らないし、場合に寄ってはサテリコンよりも戦力が低い国もあるだろう。
そうなると、残るのは自分達だけで独立勢力として行動するといった事くらいしかない。
だが、幾ら高性能MSと凄腕のパイロットがいても、数が少ない。
何より独立勢力ともなればMSの整備や補給とかにも問題が出て来る。
そういう意味で、残るのは結局宇宙革命軍に協力するという事だけだったのだろう。
その最後の考えも、ランスローの通信によってあっさりと潰えたのだが。
「お、逃げるか」
実働班が集中攻撃をした結果、何とか回避し、命中する攻撃は部下を盾にしていたフロスト兄弟だったが、現状ではどうしようもないと判断したのだろう。
その場から逃げ出そうとする素振りを見せるが……
「甘いんだよな」
この状況で向こうが逃げると予想するのは、難しい話ではない。
そうである以上、当然ながらこっちからも戦力を相手の背後に回しており……結果として、フロスト兄弟のヴァサーゴチェストブレイクとアシュタロンハーミットクラブの前には、スティングのウイングゼロカスタムとアウルのガンダムエピオンが立ち塞がる。
フロスト兄弟がここから脱出する為には、目の前に立ち塞がる2機をどうにかする必要があった。
ちなみにフロスト兄弟に従っていたドートレス・ネオやクラウダは、それこそメギロートやバッタの群れが襲い掛かり、文字通りの意味で多勢に無勢という状況になっている。
数機程度ならどうにかなったかもしれないが、MS1機に対し数十機で攻めてくるのだから、ドートレス・ネオは勿論、恐らくX世界の量産型MSでは最高性能なのだろうクラウダであっても対処は難しい。
シャドウミラーのメンバーなら質で量を凌駕するというのは珍しい話ではないし、ニーズヘッグに乗った俺はまさにその体現者と言ってもいいだろう。
だが、フロスト兄弟に味方をした者達は、一体どのような判断からそうしたのかは分からないが、俺から見たら自殺行為でしかない。
そこには俺には分からない何かがあったのかもしれないが……残念ながら、その何かも数の暴力の前ではどうしようもなく蹂躙されるのだった。
こうして敵の残りは呆気なくフロスト兄弟だけになってしまう。
フロスト兄弟もこのままでは危険だと判断したのだろう。
自分達以外の味方が全滅したところで、即座にこの場からの逃走を邪魔するウイングゼロカスタムとエピオンを排除することにしたらしい。
ヴァサーゴチェストブレイクはウイングゼロカスタムに向かってストライククローを使った一撃を放ち、アシュタロンハーミットクラブはエピオンに向かってアトミックシザーズ――明らかに改修前より巨大化しているが――を放つ。
どうやらそれぞれの敵を決めたらしいが、当然ながらこれは1対1の戦いではない。
お互いがそれをカバーして、仲間のカバーをし、仲間と戦っている敵に隙があったら攻撃をする。
そんな戦いが繰り広げられ始めた。
勿論、こっちもただ黙って見ている訳ではなく、ウイングゼロカスタムやエピオンから相手が離れたら、そこに向かって攻撃を行う準備は万端だった。
だが……当然ながら、フロスト兄弟も距離を取れば自分達に攻撃が集中すると判断しているのか、お互いに相手から離れない。
だが、この間合いはエピオンはともかく、ウイングゼロカスタムにとっては少し不利だ。
何故なら、ウイングゼロカスタムの最大の武器はツインバスターライフルなのだから。
それこそヴァサーゴチェストブレイクのメガソニック砲に匹敵するだけの威力を持つ武器だが、それだけに武器の大きさが巨大で、取り回しが悪い。
勿論ウイングゼロカスタムにもビームサーベルやバルカンのような武器はあるが、遠近両方揃った武器のバランスという点ではヴァサーゴチェストブレイクの方が有利だった。
とはいえ……それはあくまでも武器の種類であって、パイロットの技量という意味ではスティングの方がシャギアよりも上だ。
ストライククローを回避しながら、ウイングゼロカスタムがビームサーベルを振るう。
ヴァサーゴチェストブレイクはそれをストライククローを展開していなかった方の手で引き抜いたビームサーベルで受けるが、武器ではなく純粋なMSの性能、そしてパイロットとしての技量によって、ヴァサーゴチェストブレイクは吹き飛ばされ……
「って、おい。そこでお前が出るのかよ」
呆れたように言ったのは、ムラタの乗るトリニティゲインがシシオウブレードを手に吹き飛ばされたヴァサーゴチェストブレイクに向かった為だ。
特機のトリニティゲインとMSのヴァサーゴチェストブレイクでは、その大きさは大分違う。
それこそ大人と子供という表現が相応しい。
これが地上なら、大きさの違いから射撃武器はともかく、シシオウブレードのような武器は使いにくい。
しかし、ここは宇宙だ。
大きすぎる事による不利は……ないとは言わないが、それでも地上よりは圧倒的に少ない。
そしてムラタなら、そんな不利を克服するのは難しい話ではなかった。
咄嗟にストライククローを使って防御しようとするが、そんな防御がムラタの操縦するトリニティゲインの振るうシシオウブレードに通用する筈もない。
あっさりと……それこそ豆腐を包丁で切るようにヴァサーゴチェストブレイクの右腕が切断された。
それでもコックピット諸共切断されなかったのは、シャギアの操縦能力がそれだけ高いのか、あるいは人工ニュータイプの力によるものか。
そんな兄の様子を見たオルバは、エピオンを放って駆けつけようとするものの、そんなのをアウルが許す筈がない。
ヒートロッドが伸びると、アシュタロンハーミットクラブのアトミックシザーズの根元に巻き付き……そのまま切断された。
偶然か、アウルが狙ったのか、切断されたアトミックシザーズは右側の物だった。
それでも……自分の機体がダメージを受けても、兄を助けるのを優先するオルバ。
だが、そんなオルバの前に五飛の操縦するアルトロンガンダムと、レイの操縦するシャドウが立ち塞がる。
五飛のアルトロンガンダムは当然ならシャドウミラーの技術によって強化されているし、レイの操縦するシャドウもそれは同様だ。
レイ……正確にはムウやその父親のアルダの家に代々伝わる空間認識能力。
ある意味ニュータイプに近いその能力によって、ムウの操縦するアシュセイヴァーのソードブレイカーと同様の武器を搭載している。
そんな2機が、兄を助けに行こうとするアシュタロンハーミットクラブの前に立ち塞がり、攻撃を開始した。
また、ヴァサーゴチェストブレイクの方もウイングゼロカスタムとトリニティゲインの他に綾子のトールギスⅢが援軍に入り、双方共に3対1の戦いとなっていた。
どちらの戦いも、乗ってる機体の性能は基本的にシャドウミラーの実働班の方が上で、その上パイロットの操縦技術もシャドウミラーの実働班の方が上だ。
次々に攻撃をされ、少しでも距離を取れば遠距離にいる他のシャドウミラーの実働班から放たれる攻撃がダメージを重ねていく。
そうして数分が経過し……その時、事態が動く。
「マジか」
どうやっても無事にはシャギアを助けにいけないと判断したオルバは、五飛のアルトロンガンダムに向かって突撃したのだ。
当然だが、五飛もただで通す訳がなく、ツインビームトライデントで反撃をする。
だが、オルバはその攻撃を唯一残った左のアトミックシザーズによって受け止める。
シャドウミラーの技術で強化されたツインビームトライデントは完全に防げないものの、半ばで断ち切られながらも、包囲網から脱出する事に成功する。
そうして兄のいる場所に突っ込んでいき……それに気が付いた綾子のトールギスが振るうヒートロッドで右足を切断されながらも、シシオウブレードをヴァサーゴチェストブレイクに振るおうとしていたトリニティゲインに突っ込む。
既にヴァサーゴチェストブレイクも満身創痍といった様子で、それこそ今のオルバの助けがなければ、恐らくコックピットを切断されていただろう。
だが……アシュタロンハーミットクラブの突撃であっても、特機のトリニティゲインを吹き飛ばす事は出来ず、バランスを崩させるのが精一杯だった。
結果として、ヴァサーゴチェストブレイクの左肩と左足が揃ってシシオウブレードによって切断された。
「そこまでだ」
その行動を見てから、オープンチャンネルでムラタの動きを止める。
振り抜いたシシオウブレードの返しの一撃でヴァサーゴチェストブレイクの胴体を狙っていたムラタは、通信で不満そうな一瞥をしてくるも、やがてつまらなさそうに鼻を鳴らすと通信が切れ、トリニティゲインは後方に下がっていく。
ムラタにしてみれば、ここで止めるなと思ったんだろう。
ともあれムラタが大人しく退いたので、本題に入る。
「聞こえているな、シャギア、オルバ。これは最初で最後の降伏勧告だ。これを断るのなら、俺は容赦なくお前達を殺すように命令する」
そう言うと、数秒……シャギアの姿が映像モニタに表示される。
機体にダメージを受けた時の衝撃で怪我でもしたのか、額からは数ヶ所血が流れている。
致命傷とは言えないが、それでも決して軽くはない怪我。
そんな怪我をしたシャギアは、憎悪の視線を俺に向けてくる。
『降伏……降伏だと? ここで降伏してどうなると?』
「普通に考えれば、宇宙革命軍か新連邦に引き渡されるだろうな」
フロスト兄弟がやって来た事を考えれば、それは当然だろう。
カテゴリーFの人工ニュータイプという意味では、ノモア辺りなら興味を持つかもしれないが、フロスト兄弟を引き取るのは危険すぎるだろう。
あるいは鵬法璽を使って契約でもすれば別だが。
『断る』
俺の言葉に、シャギアの口から出たのは拒絶の言葉。
だが、それを聞いても驚きはない。
半ば予想していた内容だったからだ。
「なら、死ぬぞ」
『この世界が私達を認めないのなら、私達もこの世界を認めない! そして、わざわざお前達の戦果にはなってやらん! オルバ』
『分かったよ、兄さん』
オルバの声が聞こえてきたその瞬間、俺は咄嗟に叫ぶ。
「全機、退けぇっ!」
その言葉に即座に反応したのは、シャドウミラーの実働班ならではだろう。
もしシャドウミラーの実働班以外の者がいれば、恐らく行動が間に合わなかったに違いない。
そして……次の瞬間、ヴァサーゴチェストブレイクとアシュタロンハーミットクラブは巨大な爆発を巻き起こして消滅するのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:2225
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1812