ペルソナ4 やはり俺がコミュを築くのは間違っている。   作:雪乃 宿海

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駄文ですが生暖かい目でみまもってくれたらありがたいです。


1日目

4月11日:曇りのち雨

 

電車に揺られること3〜4時間

 

愛しの千葉を離れ、新たな暮らしを始めるために俺は某県の八十稲羽市に向かっている。

 

マッ缶を片手に外を観る。

 

「山しかねぇな...」

 

一口煽った後の一言は、その後の時間を長く感じさせるには十分だった。

 

口の中にじんわり広がる甘さと共に眠気が俺を襲う。

 

 

...なく...ば...き...まもなく、八十稲羽駅」

 

目が覚めると、目的の駅に着くみたいだ。

重い体を起こし、電車を降りる。

 

「久しぶりに来たけど、やっぱ...何もねぇなぁ...」

 

降りてすぐ目の前に広がる景色が山しかないのだから、そんなセリフしか出てこない。

自分でもよく分からない呆れるような感覚を、ただでさえ重い荷物にのせて駅を出た。余計に重たく感じる。

 

 

 

 

 

改札を通れば叔父さんが待っているはずなのだが...

やはり比企谷家、時間にルーズなのは変わらないか

「仕方ない、マッ缶でも飲んで気長に待つか...」

自販機の前に立って俺は地に膝を付けた。

土下座じゃないよ。ココ重要。

 

 

「マッ缶がねぇじゃねぇか」

 

 

仕方なく宇宙人でお馴染みのコーヒーを飲むことにした。

 

 

しばらくすると緑色の車が駅の駐車場に入ってきた。

出てきたのはダンディなおじ様と、娘と思しき幼女で、娘の方は不安そうに父の袖を掴みながらあとをついてきている。

うん、きっと違うご家族だ。比企谷家にはあんなダンディな人はいません。が

人間いつどうなるか分からない。

少し会わない間にイキって変な風に道を踏み外していなければの話だが、ほんとにそれだけはやめてくれ。頼むから。いやマジで...

 

そんな失礼なことを考えていると電車が到着し、一人の少年(少年と言っても俺と年は大して変わらないが)が降りてきた。

どうやら、先程のご家族はこの少年の迎えに来ていたようだ。

良かったうちじゃなくて...

 

 

そんなこんなで、向こうのご家族とすれ違いで入ってきた車に叔父さんが乗っていた。

ようやく来たかと重い腰をあげると建長(けんちょう)おじさんが車の窓から顔を出す。

 

「やぁ!八幡君久しぶり!おっきくなったね!さぁさぁ乗って乗って!」

「なんでそんなに急ぐんですか?」

「そりゃもう歓迎パーティに遅れてしまうからね!家族総出で準備したんだ!楽しみにしてなよ!」

「わざわざパーティとかしなくたっていいじゃないっすか」

「そう文句を言うなよ、そっちの方が上行(うえゆき)八雲(やくも)も喜ぶ。彼らは随分君のこと慕ってるからね。」

そういう建長の顔は先程までとは打って変わって少し寂しそうな何かを感じさせた。

 

そこからは、たわいない会話や質問を振られそれに味気なく答えながら新しい家に着いた。

 

 

 

 

 

玄関を開けた途端従兄弟で双子の上行(兄)と八雲(妹)がクラッカーを鳴らし出迎えてくれた。変な声を出してしまったのだがクラッカーの音に紛れてくれたのが唯一の救いであった。

 

 

もうやだ...寝よう...




不定期であげていきますが、そのうち定期更新出来たらいいなぁと思ってます。

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