ノット・アクターズ熱と千世子ちゃんへの愛が暴走した際に勢い余って書きました。
後悔はしていない。

72話以降をまだ読んでいない時に書いたものなので、キャラクターの背景や心情に違和感を感じるかもしれませんが、あくまでも個人の解釈ということでご了承ください。
というか、あの千世子ちゃんの破壊力が先にあったら書けなかった……

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ルシエド様の作品「ノット・アクターズ」の三次創作になります。
ある意味変則的なファンレターのような作品ですが、公開にあたってはルシエド様から許可をいただいております。

56話の裏側で、こんな感情がはたらいていたんじゃないかなぁというお話です。



第1話

 

「大事なのは計算です。計算ほど大切なものはありませんよ」

 

 

手に持っていた紅茶のペットボトルが落ちる。

目の前には驚いた顔で、同じように手に持っていたお茶のペットボトルを落とした夜凪さんの姿。

 

 英二君の手の動きに気を取られて、反対から歩み寄ってきてた夜凪さんに気づくのが遅れた。

私と同じように、機械のように正確な英二君の手の動きに視線を奪われていた夜凪さんも、たぶん私にはまだ気づいてはいない。

 

 だけど英二君が、「地球は太陽のまわりを回っています」というくらいの気負いのない当たり前の口調で、発した台詞を聞いた時悪戯心がはたらいた。

 

 なぜか、目の前の『景さん』が、次の瞬間どんな行動を取るのかわかったからだ。

 

 

 

 その結果、英二君の真横に落ちた二本のペットボトル。

 

 

 

「え……? 私が一番大切……?」

 

 なんの計算も裏心もないとわかる素の口調で、言葉を口にする夜凪さん。

 普通に考えたら聞き間違いなのに、かけらもそう思っていないようなイントネーションと発声。これが演技だったら大したものだけど、目に浮かぶ表情がそうでないことを伝える。

 

 はたから見たら、勘違いだとしても英二君が気の毒になるほど動揺していないと思えるくらい、その変化はわずかなものだったけど。

 

 

「へぇ」

 

 

 英二君が夜凪さんの言葉の意味を理解して、『落ちたペットボトルの数』に気づいた瞬間を見計らって声をあげる。

 

 いつもの私の、この瞬間に最もふさわしいイントネーションと発声で。

 

 

 ごめんね英二君。私、『二人の女の子に挟まれて、その一方にうっかり告白めいた台詞を発してしまった男の子』に、『ちょっと気になる男の子が、目の前で他の女の子にうっかり告白めいた台詞を発するのを聞いた女の子』の役をする『百城千世子』の演技をしてみたい気分なんだ。

 

 決して、隣の石垣さんに「この野郎早く死なねえかな」みたいな目を向けられて、私と夜凪さんの間でわたわたしてる英二君の姿を見るのが、楽しくて仕方がないわけじゃないから。

 

 

 

「この流れ前にもやりましたよ! 天丼! 天丼です! 誤解です!」

 

 

 ……ふうん。

 

 その天丼、どこで発注されて消費された天丼か、ちょっと聞いてみたいかな?

 

 

 

 

 

 私は、英二君に対して特別な感情を持っている。

 

 

 ただ、それがいわゆる『恋愛感情』なのかというと、ちょっと首をかしげる。

 ドラマや映画、小説でも漫画でも演劇でもアニメでも、こと数えきれないくらい題材として取り上げられてきた『恋愛』。そこに描かれている『恋愛感情』と、私の胸の中にある感情はちょっと違うもののように思える。

 

 もちろん、人の手によって作られた『恋愛感情』の表現が、現実のものと寸分違わないなんて思っていない。人によってその形も様々だろう。

 

 

 だけど、私の中にある英二君への感情に、『恋愛感情』というレッテルを貼り付けるのにはなんともいえない抵抗がある。

 

 

 

 最初に英二君と会ったのは、私がまだ『百城千世子』になる前。

 登下校の班が同じだけの他学年の女の子として彼に出会い、いくつかの言葉をかわしただけで、彼の人生の登場人物にはなることもできずに別れた。

 

 私は彼を覚えている。だけど、彼は『百城千世子』でない私を覚えていない。

 私は彼の人生を通り過ぎた無数の通行人の一人で、他の通行人のことを覚えていないのと同じように彼は私のことは覚えていない。

 

 

 それに、ほんの少しの寂しさを感じるのと同時に心の底から安堵する。

 

 

 彼は物を作る人だった。物を作ることは彼にとって人生そのもので、人の顔を覚えることよりもずっと大事なことだった。

 彼はものを作る人だった。誰に頼まれても嫌な顔一つせず色々な物を作って、彼のまわりには驚きと喜びとたくさんの笑顔があふれていた。

 

彼はきっと、あの時作った物のことは覚えていても、あの時彼のまわりにいた人の顔は覚えていない。

あの時彼のまわりにいた人が、彼にもらった物で笑顔になった人が、彼のことを好きだったことも覚えていない。

 

 

 『美しい作り物は魂がこもっている』と、『百城千世子』ではない私に言ったことも覚えていない。

 

 

 私は彼にとって、人生を通り過ぎる無数の通行人の一人だった。

 

 彼にとって生きることとは物を作ることで、だけど彼は一度だって物のほうが人よりも上だなどと言ったことはなかった。

 どんなに下手な絵でも、それが思いを込めて描いたものであれば『美しい作り物』だと認められる人だった。人の手が作った、人の一部である物/ものを愛することのできる人だった。

 

 

 

 彼がいなくなったあとも、私の心には彼が残したものがあった。

 だから私は美しい作り物の世界に憧れた。最初は現実逃避、だけどある日、その世界は私の手の届く場所にあるのだということを知った。

 

 

「役者に向いてる」

 

 

 その言葉が、私の背中を後押しした。

 その言葉に込められた意味を当時の私は理解していなかったけど、私の前に立っているあの人が、画面の向こうで輝いていたあの人が立つ同じ世界へ、私も行きたいと強く願った。

 

 役者に向いてる、という言葉が正しかったことはすぐに証明された。

 

 私は『美しい作り物』がなにか知っていた。それは人の手が、人の意思によって、人が長年かけて築き上げてきた技術によって作り上げるもの。

 

 

 だから私は、『百城千世子』を作り上げることにした。

 

 

 技術は経験の積み重ねによって作られる。

 だから注ぎ込める限りの時間を技術の習得に注ぎ込み、足りない分は先人の残した手法を参考に、必要な技術の取捨選択を行うことによって経験の獲得を効率化した。

 

 商業演劇の世界で求められるのは、より多くの人が理想とする『完璧』な女優。

 

 私は男じゃない。だから『男優』の技術はいらない。私は大人じゃない。だから『成熟した女』の技術はいらない。知識として知っておいて損はないけれど、いずれは必要とされるものかもしれないけど、それは今すぐ必要なものじゃない。

 

 私が必要とするのは、今の私に求められる『少女』を完璧に演じるための技術。

 

 より多くの人が理想とする『少女』のイメージと、私が持っている『少女』としてのイメージが完璧に合致するよう、リサーチをくり返しては演技を微調整して私はより多くの人が求める『百城千世子』を作り上げた。

 

 100パーセントの人の支持を得る必要はない。60パーセントの人の支持があれば過半数を超えて、それが世の中の主流だと人に思い込ませることができる。好きか嫌いかは別として、世の中の主流と言われるものを無視できる人はいない。

 

 

 今の世の中に生まれて私は幸運だったと思う。

 過去の人たちが積み上げてきた技術を習得するにも、顔を見たこともない人たちの思いを知るにも、今の世界の発展した技術がなかったら時間も労力も何倍もかかった。

 

 だから、私は今の世界を作り上げてきた人の技術に感謝する。

 今の世界に残されている、数限りない物を作る技術を連綿と伝えてきた人たちに敬意を払う『彼』と同じように。

 

 

 私が英二君に対して抱く気持ちは、憧れであり、敬意であり、同じ「ものを作る」人に対する仲間意識が中心だ。

 彼も『百城千世子』としての私に対して、同じ気持ちを持っていることを知っている。

 

 

 

「互いに見つめ合うのではなく、いっしょに同じ方向を見つめることが愛」

 

 

 

 そう言った作家の言葉が本当なら、私と彼は同じ方向を見つめて進む最高のパートナーになれると思う。

 

 彼は時々、私を見つめて横顔に見とれているかもしれないけど。というか、あれ。

 私もきっと、夢中になって物を作っている彼の横顔に見とれることがあるだろうから、お互い様だ。

 

 私と彼は、私が『百城千世子』である限り、きっと最良のパートナーになれるだろう。

 

 

 だけど、私は私の彼に対する思いが、恋心というものとは違うと感じている。

 彼の私に対する思いも、きっと恋心というものとは違うと感じている。

 

 もちろん、彼と人生をともにするのはとても楽しいことだろうと思う。

 少なくとも、彼は私の外見だけを見て自分の理想に当てはめたり、私に付随する名声や金銭が私を一緒にセットで手に入ると考えるような人間じゃない。まして、私が自分の社会的ステータスを自動で上げてくれるトロフィーだなんて思ったりしない。

 

 むしろ、彼にとって私に付随する金銭的社会的価値は邪魔に思えるくらいだろう。

 

 私にとっても、彼との恋愛は『百城千世子』の価値を下げる大きなリスクだ。

 私は『完璧な女優』としての『百城千世子』を人生単位で考えている。それは常に修正をくり返して時代に合わせたものにするため厳然としたものじゃないけど、その人生のどこにも恋愛スキャンダルを起こして世間の注目を集める予定はない。

 

 それは人々が理想とする『完璧な女優』の姿からも、私が思い描く『美しい作り物』の姿からも程遠いものだ。

 彼の中にある、彼が好意を持つ『百城千世子』の姿からもかけ離れたものだ。

 

 

 

 だから私は、私の中にある英二君への思いが、『恋心』だなどとは思わない。

 

 

 

 私の理想とする『百城千世子』の人生よりも、私に向けられる幾多の人たちの思いよりも、私のスキャンダルによって発生する経済的損失よりも重いと思えないものを、恋心だなんて思うことはできない。

 

 

 だって、そういうものを全部犠牲にしても、相手を欲しいと思う気持ちが恋心なんだと思うから。

 

 じゃなかったら、恋愛を理由としたスキャンダルも事件も起こるはずがない。

 相手を自分のものにしたくて犯罪を起こすことも、相手を失うくらいならと殺人を犯すことも、相手と結ばれることができないならと心中することだってない。

 

 

 それくらい重いものだからこそ、人に迷惑をかけるのも自分の人生を台無しにするのも承知の上で、その思いを貫こうとするのだろう。

 

 

 

 だから私は、私の中にある『彼』への思いが、恋心だなどとは思わない。

 

 

 

 彼は私にとって師匠であり、理想であり、憧れであり、友人であり、仲間であり、なにより『百城千世子』をより輝かせるために必要な部品(ファクター)だ。

 

 彼の腕と、彼の目があれば『百城千世子』より上の完成度を目指すことができる。

 

 百歩譲って、彼の腕のかわりになるものはあるだろう。彼の技術は彼が学び取ってきたものであって、それはお金と時間をかけさえすれば用意できないものじゃない。

 

 だけど、彼の目はどんなにお金を積んでも時間をかけても手に入るものじゃない。

 人の手で作られた美しいものを誰よりも愛し、それを作り上げる技術と熱意に敬意を払うことのできる、彼の目は他の誰かのもので代用できるものではない。

 

 

 彼の目が私を好ましいものとしてとらえている限り、私は私の作った『百城千世子』が『美しい作り物』であると確信することができる。

 私が注ぎ込んできた時間と熱意と労力が、無駄なものではないと信じることができる。

 

 

 ああ、だけど、ほんのときたま。

 私以外の誰かを見ている彼を見てると、彼がどんなに仕事に誠実な人間であるかわかっていても、ほんの少しだけ心がさざめくこともある。

 

 私以外の誰かが、彼の心を独占することがあるかもしれないと考えると。

 

 彼がそんなことで、仕事の手を抜いたり物作りに向ける情熱を失ったりすることなど、天地がひっくり返ったってあり得ないと知っていても。

 万が一にでも、私を見る彼の目が失われたらと考えるとたまらない気持ちになる。

 

 

 だって、彼には職人としてはすでに死んでいたも同然とはいえ、好きな人のために命を絶ってしまえる彼の父親の血が流れているのだから。

 

 

 彼は仕事に私情を挟むことの愚かしさを知っている。

 好きな相手にちょっとした贔屓をすることはあっても、超えてはならない境界線を越えることは決してない。

 

 だけど、彼が命をかけてもいいと思えるほど大切な人がそう願ったら、その思いを彼は無視することができるだろうか?

 たとえ仕事と職人としての矜恃を優先しても、大切な人の思いとの板挟みになって苦しむことになるのではないだろうか?

 

 

 彼にそんな思いをさせる人が彼の人生を縛るくらいなら、いっそ。

 

 私以外誰も目に入らなくなるくらい、私の側以外居心地よく感じられないくらい、彼を私に縛り付けてどこにも行かないようにしたいと思うのは間違っているだろうか?

 

 

 

 彼の人生ごと、彼を手に入れたいと思う気持ちははたしてただの『独占欲』なのだろうか?

 

 

 

 わかってる。私は、『百城千世子』は、決してそんなことなんてしない。

 

 彼が誰を選んでも、その心がどんなに誰かに占められても、彼が私に向ける目が変わることなどないと知っているから。たとえ隣の誰かに睨まれても、ちょっと脇腹をつねられるようなことがあっても、その程度でどうにかなるならとっくになってる。

 

 すぐ隣に私がいても、同じくらい彼にとって『美しい作り物』と感じられるものが目の前にあったら、私のことなど忘れて見惚れるような人なのだ。

 彼と人生をともにするつもりなら、それくらい許容できる人でなくてどうする。

 

 それくらいのことも許容できないようなつまらない女を選ぶくらいだったら、私にも私の考えというものがあるよ?

 

 

 

 だけどきっと、そんな人が彼の側に立つことは決してない。

 

 相手が大切にしているものよりも、自分の気持ちを相手に押しつけることを優先するような人間は、きっと彼にとって『美しいもの』じゃないから。

 だから私は心配しない。彼の隣に誰が立とうとも、彼が今の彼である限り彼の目が失われることはない。

 

 

 ただ。私以上に彼が『美しいもの』と感じる誰かが、彼の前に現れることがあったら。

 

 

 彼が私もそっちのけで見とれる『魂のこもった作り物』よりも、私の作り上げた『百城千世子』のほうが劣っていると判断されたら。

 

 その時、私を見る『彼』の目は、残らず誰かに奪われてしまうのではないか――

 

 

 

 その不安だけが、胸を離れない。

 

 

 すでに私の前に、その予兆は現れ始めている。

 

 

 

 

 

「英二君」

 

 

 カメラの位置を調整しながら軽作業を手伝っていたところで、撮影に必要な台が足りないという話が耳に入ったので、心当たりがあると言って少し離れた場所で作業していた英二君のところへいく。

 

 

 

「あ、百城さん」

 

「カメラマンさんの方をずっと手伝ってたんだけどね。

 次の撮影を撮るためにカメラの三脚を立てる適度な台が要るんだって」

 

 

 それだけの言葉で、英二君はなにが必要とされているのかわかったようだった。

 

 ちらりとカメラマンさんのほうを見て、次のシーンのイメージとカメラの高角から必要な台の高さを割り出す。

 彼が口にした台が、私の頭の中にあるものと一致してちょっと嬉しくなる。

 

 

 半年前にした彼との仕事が、彼の中で他の仕事の記憶に紛れてしまっていないことも、彼の中で特別扱いを受けているみたいで嬉しい。

 

 みたいじゃなく、彼の中で『百城千世子』との仕事の記憶は、特別なファイルにしまわれていることも知っているけど。

 そういうことでちょっと喜べる、可愛い女の子は『百城千世子』にふさわしい。

 

 

「ああ。あれなら大丈夫そうだね」

 

「10分ください。パーツにバラしてあるんで組み立てます」

 

「お願いね」

 

 

 短い言葉だけで伝わる会話。ちょっとだけ他の人に仲の良さを見せつけているようで、嬉しくなってしまうのもきっとまだ『百城千世子』の許容範囲内だ。

 

 隣の源君が呆れたような視線を向けているのを意識して、曇りのない笑顔を作る。

 

 

 

 ここで少々小悪魔的にふるまっても、それもまた『百城千世子』のうちだよね。

 

 

 

「英二君のかっこいいところ、もっと皆に見せてあげたら?」

 

 耳元に口を寄せてささやきかけると、英二君の顔が赤くなるのがわかった。

 

 

 

 冗談だよ? 言ってることは本心だけど。

 

 

 わざわざ見せなくても、この撮影に関わる誰もがきっと彼がかっこいいのは全面的に認めているだろうから。

 その頑張りのすべては知らなくても、彼がすごいことは誰もが知っている。

 まるで困っている人のところへ現れるヒーローのように、どこにでも現れて手際よく仕事を片付けていく彼の姿を知っている。

 

 

 だけどヒーローだって疲れるし、ヒーローが必要とされる場面は誰かが危難にさらされているのだ。

 この困ったヒーローは、そういう時こそ自分の出番だと思っているようだけど。

 

 

 だけど、身体も命も磨り減らすように戦うヒーローを見て、たまらない気持ちになっている人がいることをちょっと考えてほしい。

 

 だから冗談のふりをして、ちょっとくらい意地悪を言っても許されるだろう。

 

 

 

 ――もう十分、かっこいいところは見せたでしょう?

 

 もうそれ以上頑張らなくてもいいから。もう十分あなたは誰かの役に立っているから。

 もうそれ以上、他の人が負うべき負担まで引き受けて、誰も手が届かない場所まで一人で歩いていこうとしないで。

 

 

 

 口に出さないその思いが、彼には決して伝わることはないとわかっていても。

 

 

 

「……からかわないでください」

 

 ほら、彼にはまるで伝わっていない。私の思惑通り。

 

 

 

「英二君ってこの手の台詞にいつまで経っても慣れないね。冗談でもそうじゃなくても」

 

 だから私は、彼の言葉をあえて否定しない。肯定することもしないけど。

 

 これくらいの言葉の裏、読み取れないようじゃ嘘つきばかりの業界でいつか痛い目を見ることになるよ?

 私も『百城千世子』のプライドにかけて、絶対に本心を読み取らせたりはしないけど。

 

 

「百城さんの冗談は心臓に悪いんですよ……」

 

「じゃ、半年前のあの台をお願いね」

 

 

 ぼやく英二君に最高の笑顔と言葉を投げて、足早にその場を離れる。

 

 つい、重ねるように口に出した「半年前」の言葉については、冗談扱いされてしまったことへの仕返しということにしておこう。

 

 

 

 相変わらず倍速みたいな動きで台を組み立て始める英二君の横に、なにか言いたそうな顔をした源君の姿が見えたから。

 

 

 

 作業に一区切りついた時にでも、英二君と源君の間で交わされる会話の内容には容易に想像がついて。

 

 

 それを想像した時、その会話の内容が耳に入る可能性のある相手として頭に浮かんだのは、源君とも親しい一人の女の子の姿だった。

 

 

 




ドリームが多大に入ってはいるけれど、私にとっての千世子ちゃんはこういう感じの理性の申し子みたいな女の子です。
その端っこから顔を出す感情が可愛い。
異論は認める。

というか、これを書いた後でノット・アクターズ72話の本性炸裂の千世子ちゃんを見てあまりの可愛さに悶絶しました。



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