レディオノイズと武士娘   作:マジカル紙袋
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今日こそロードエルメロイⅡ世の事件簿を買いに行くぞ。


風邪は治った、花粉症は知らん!!


バイトの戦場

「起立、礼」

 

「放課後といっても羽目を外すなよ」

 

「坂上、どっか遊びに行こうぜ」

 

 おっと、直江からのお誘いか。

 有難いのだが、

 

「スマンな、バイトなんだわ。金欠学生には厳しくてなぁ」

 

 いくら入りやすく安いとは言え、遊ぶにはそれなりの資金が必要になる。

 

「そっか。じゃ、また今度でも」

 

 

 

――――

 

「釈迦堂さん」

 

「どうした」

 

「今日、今すぐ帰りたくなってきました」

 

 嵐が来そうで……、と小声で言うと。

 

「洒落にならねぇからやめろや」

 

 

  $ % #

 

 

「いらっしゃ……なんだ、ルーと鉄心じゃねぇか」

 

「本当に釈迦堂が働いていたのカ」

 

「それなりに信頼のある情報といったじゃろうに。

 牛飯野菜セットとてりたまハンバーグ定食を頼む」

 

「ハイマイドー」

 

「おや、司もここで働いておったか」

 

「九鬼の伝手があってヘルプマークありのバイト先が少なくてねぇ」

 

「なるほどのぅ」

 

 

 

 

 

 

 

「釈迦堂さん、お願いします」

 

「了解。

 

 どうぞ、牛飯野菜セットとてりたまハンバーグセットですよっと」

 

「しっかし、その制服似合っておらんのぅ」

 

「余計なお世話だって。で、俺らに何の用?」

 

「お前がここで働いてると聞いて様子を見に来たまでダ」

 

 まあうん。

 元関係者からすれば気にはなるか。

 

「品行方正に生きてるだろ、今は。 らっしゃい」

 

 と、百代と松永先輩か。

 

「あぁ、やっぱり川神院の皆か」

 

「凄い気だったからねー、何かと思ったよ」

 

 拙者、川神院関係ないのでござるが……言わぬが花でござるなぁ。

 

「おや、百代先輩は両手に花でござるなぁ」

 

「いいだろー。というか、なんでこんな気の中で呑気なんだよ」

 

「あっはっは。何かあっても、拙者は厨房でござるからなぁ」

 

 

 

 調理に入り、無関係を装う。

 

 

「この店で何が起きているのかと思えば……」

 

「おや、ヘルシング卿。今朝ぶりですね」

 

「ああ、お前もここで働いていたか。にしては……ふむ」

 

「なぁに、ただ単に飯を食いに来ただけじゃよ」

 

「赤子の群れか。フフフ……」

 

「あー、『傾聴』、一度だけ言うぜ。“暴れるなら外で”。

 ここに来たのなら飯を食え飯を。そして売り上げに貢献しろ。

 天下の九鬼財閥と川神院が庶民の店で暴れるつもりか、ん」

 

「チッ……牛焼肉定食Wでライス特盛だ」

 

「これはこれは。ヒュームが折れるとは珍しい」

 

「また危険度レベルが高い人が増えたネ」

 

「一応、全員に警告はしたからな」

 

 この後直江と紋様も来た。

 まぁ、接客は釈迦堂さんに任せて自分は調理だ。

 

 

 

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「こんにちはー」

 

 あっ、殺気。うーん、よし、さっくりヤろう。

 

「くふぅ~。おっらぁっ、この女は人質だ、金出せや」

 

「き、きゃーー」

 

「運のない俺だって、金さえあれば……」

 

「あーあ、こんな状況で強盗になるだけあって運がないのは伝わった」

 

「――――ええ、半殺しですので」

 

 ――――司・圧王/身体技能・重複発動・不意打ち・成功。

 

「へっ……ギッ、ガヘッ」

 

 接近、震脚(手加減)からの圧王で腕をへし折り銃が手から零れ、左手で拾ってハイキックで顎に打撃を進呈する。

 

「食い逃げネコババ、許しません。

 

 ふぅ。……あ、このあとどうしよう」

 

「九鬼で処理しよう。随分とスムーズになってきたな」

 

 いやあ~、と笑い。

 

「全勝だった強敵(トモ)に引き分け食らったらねぇ。

 こりゃヤベェと暇作っては訓練してますので、ええ」

 

 回収班が来るまでにガムテープでグルグルと手足を縛ってミノムシにする。

 

「燕、見えたか今の」

 

「気づいたら腕に一撃入れてたね。入ってきた時調理場だったから一番遠かったはずなんだけど」

 

「技の発動が感知と2テンポくらい心持ちずれてるんだよ、イマイチ掴めない」

 

 タネも仕掛けもあるのに、バラされたら終わりじゃないか。

 

「夢も希望も魔法だってあると思えばあるんですよっと」

 

 結局、九鬼の従者が回収していった。

 

「なぁ、坂上。私と戦ってくれ」

 

「そのうちね。今は見ての通り忙しい」

 

 食べ終わった食器を洗っている。

 

「燕もなぁ、本気でやりあってくれないからなぁ」

 

「こっちは家の都合でネ」

 

 ふーん。興味ないや。

 

 事件から10分もしない間に店長が慌てて帰ってきた。

 

「従業員は無事かっ」

 

「あ、店長。大丈夫ッス。

 店内に特に傷もなく、店員に傷もないですから。

 ああでも、犯人にトラウマは刻まれたかもしれないですね」

 

「元川神院の従業員がいれば安心だったか。

 侘びとして、サービスさせて貰おう。

 豚汁を配ってくれたまえ、私のポケットマネーで出しておく」

 

「すまんの」

 

「いえいえ、川神院と九鬼には今後とも宜しくしてもらいたいものですから」

 

「釈迦堂さんも、配膳手伝って」

 

「あいよ。全員分はさすがに一人じゃ面倒だしな」

 

 

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「坂上、もう上がっていいぞ」

 

「あ、はい。勘定合わせ終わったら上がらせてもらいます」

 

「うむ」

 

 

 

 

 帰ったらまずストレッチをする。続いて筋トレ、最後にまたストレッチ。

 そうして作り置きとレトルトで夕飯を終わらせ、風呂に入って寝る。

 

「11時……釈迦堂さんは5時上がりだから明日は川原か」

 

 ポイとマイスリーを一錠を飲んで眠る。

 余りよくないのだが、葵病院に処方してもらっている。

 

 

 明日はもっといい日でありますように。

 



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