国境なき独立国艦隊 ~全テヲ解放シ自由ヲ目指ス者タチ~   作:霧島小説チャンネル

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待たせた上に、ものすごく短いです


同盟締結 ~前編~

ボス「とんでもない事になったな・・・」

 

ボスの呟きは自身にしか聞こえてなかったが、全員が内心そう思っているだろう。

 

ボス「その意見。我々にとってもいい条件だ。だが少し待ってくれ」

アウター「よかろう」

 

リキッド、改めアウターヘイブンが少し後ろに下がる。

 

ボス「さてどうする?」

霧大「自分は第一段階で我々の間で情報を共有。第二段階で大本営、そして政府に接触を図るべきかと思います」

晃毅「受け入れるのか?」

霧大「ボスが言った通り、自分たちにとってもいい条件だ」

ダブル「本音は?」

霧大「・・・もし敵になった場合、あの火力の前に部下の艦娘を差し出したくないさ」

 

霧大は背後の独立国艦隊に目を向ける。固まって話してた面々もそれに釣られて目を向ける。

 

霧大「アウターヘイブンとアーセナルシップが2隻。これだけで東京は更地になりますよ。艦隊決戦を挑もうものなら、多数の戦艦の統制砲撃を掛けられてアウトレンジで海の藻屑。夜戦ならデモイン級の速射。航空機はミサイルを持っていますでしょうし、潜水艦も探知されて対潜ミサイルが降ってきます」

椛「大佐の艦隊でワンチャン・・・」

霧大「限度があるだろうが・・・」

 

霧大の配下にある基地は、ある意味最も多忙な基地なのだ。

対BOW対人戦闘訓練を兵士に施し、艦娘の練度向上及び学力の習得、警視庁・水上特別チームや日頃の戦果の確認に指示。

挙句の果てには艦娘に搭載するための試作兵器の製作・試験・実地運用とそれらのレポート提出など・・・徹夜する時が多くなってきたので、それを心配して神風部隊の面々や書類仕事が得意な兵士が手伝う有様であった。

だがその結果、遊撃艦隊と水雷戦隊の技術はどの鎮守府よりもズバ抜けて高く、着々と戦果を挙げて行っていた。

その艦隊を率いる霧大が無理と判断しているのだ。

 

抹槍「俺もあれとやり合うのはお断りだ・・・勝てる気がしねぇよ」

ダブル「同感だ」

田中「自分もですね。何より拒む理由が今のところ無い」

鈴霧「だな」

椛「むぅ・・・でも私も賛成かな?」

ライト「そうだな。まず話でも聞きますか」

ボス「うむ」

 

方針は決まった。

ボスは顔をアウターヘイブンに向ける。

 

ボス「取り敢えず俺が話を聞こう。政府と大本営への接触はこちらでさせてもらう」

アウター「分かった。部下たちはどうしようか?」

ボス「別に上陸させても構わんぞ。だがこの砂浜付近でだ。街中に入られたらこっちが困る」

アウター「そうだな・・・全員銃を下せ」

 

ボスたちや艦娘たちに向けられた銃火器が一斉に下ろされた。

こうなればこちらも銃火器も必要ない。

 

ボス「全員武器をしまえ。兵士はそのまま警護。オセロットは政府と大本営にコンタクトを。出来るだけ素早くな」

オセロット「了解したボス」

ボス「霧大・・・悪いがこの暑い中のお客さんだ。疲労も溜まっているだろう。冷たくて甘い飲み物があれば出してくれ。人数分だ」

霧大「了解。すぐ準備します」

 

そう言うと霧大は右手を上から下にスライドさせ、能力の1つ『電子頭脳』を使った。

かつてウイルス投与され、適合したそのついでとして、脳内にマイクロ量子コンピューターが埋め込まれている。

これによって世界中の電子データ化されたあらゆる情報は、霧大が望めば全て引き出すことが出来る上、制御する。普通の機密情報に加え、核ミサイルをどの国から、何発、どこへ向けてなどが指一本で可能になるのだ。

それと同時に、量子コンピューターが放つ微細な電波によって四次元空間を使用できる。

つまり彼は戦艦ですら飲み込むことのできる無限の空間をポケットに使っているのだ。

ともあれ、霧大がテーブルやイス、パラソルなどを取り出してる間、他のメンバーはアウターヘイブンが引き連れて来た艦と共に見物しに行っていた。

 

抹槍「見たことない戦艦がたくさんだな・・・」

神通「霧大提督が仰っていたデモインはあれでしょうか?」

川内「だろうね。確かに重武装だ」

アイオワ「ミーの弟たちも変わってわね」

ニュージャージー「自分は戦艦火力を持つ強襲揚陸艦のコンセプトで、後部甲板は大型ヘリポートを設置。そして大型ハッチを装備しています。言えばあきつ丸さんが師匠ですかね」

あきつ丸「私の後輩でありますか!?」

ニュージャージー「イエス。今後ともよろしくです」

サラトガ「ミズーリはミサイル搭載型ね・・・ウィスコンシンと・・・」

イリノイ「知らなくて当然っス。アイオワ級5番艦イリノイ。そしてコイツが」

ケンタッキー「6番艦ケンタッキーだ。まぁよろしく」

長門「ミズーリの武装の話はアイオワから聞いているが、他が分からん」

デモイン「ウィスコンシンはヘリコプター戦艦、イリノイは航空戦艦、ケンタッキーは対空ミサイル戦艦となっています。中でもケンタッキーは対潜、対空ミサイルを装備するため、輪形陣の指揮艦となっています」

摩耶「へぇ~そりゃ凄いじゃないか!」

ケンタッキー「と言っても、まだ実戦を経験しておりません。いつか下されるであろうオペレーションが待ち遠しいです」

ステーツ「確かにな」

赤城「貴方もですか?えぇっと・・・」

ステーツ「ユナイテッド・ステーツです。空軍は嫌い・・・答えはイエスです」

近江「戦闘狂共め・・・」

まほろば「人のこと言えんだろうが」

駿河「近江兄さん落ち着いてください」

大和「苦労してますね」

フリードリヒ「お互い様だろ?と言うかビッグボスたちが来るまでよく耐え忍んだな」

武蔵「何をしても無駄だと思ったからな・・・そうしたら提督たちが来たからな」

 

各々会話に花を咲かせる中、それを見ながらボス、カズ、アウターヘイブンの3人は、霧大が用意した席に着いた。

 

霧大「お待たせいたしました。今回はアイスバニラを作ってみました」

 

霧大が白くサラサラとした液体を透明なコップに注ぐ。

 

アウター「初めて聞く飲み物だな。名前からしてアイスを溶かしたものか?」

霧大「ノー。味はバニラアイスですが、また違います。簡単に言うと飲むアイスです。お口に合うか分かりませんが、ケーキも用意しました」

カズ「ご苦労だな」

霧大「貧乏くじなら引き慣れています。アイスバニラの残りはここに置いておきます。では自分はこれで」

 

一礼し、仲間の元へと走っていく霧大から目を離し、アウターヘイブンとボスは目線を交わす。

 

アウター「ボス・・・いや親父。俺とアンタとお仲間の提督との間では、俺はアンタは親父と呼ぶぞ」

ボス「なら俺たちはリキッドと言わせてもらおう」

アウター「それでいい」

ボス「それでリキッド。日本と同盟と言ったな?俺たちは構わないが、なぜ俺たちだ?」

アウター「1番の理由が、艦娘の運用実績の高さだ。他国でも艦娘を持ってるが、日本のように活動が頻繁じゃない。練度が1番高いのがここだからと言うのがある」

ボス「それだけか?」

アウター「・・・親父が居るから・・・だろうな。アンタなら考えを共有でき、尚且つ戦争が終わった後も行動できそうだ」

カズ「成程な・・・因みに、同盟以外の目的は?」

アウター「・・・深海棲艦にも人類と停戦を望む者がいる。俺はヲ級を鹵獲し、その者から聞いた」

ボス「ふむ・・・」

アウター「アンタの考えも、俺と同じはずだ。『艦娘と深海棲艦の、現在の規範から解放する』そうだろ?」

ボス「間違ってないな。付け加えるなら、彼女らの地位向上だ。兵器のままにはさせないさ」

カズ「取り敢えず、協力できそうだ」

アウター「感謝する・・・この飲み物、なかなかイケる」

カズ「霧大の淹れた飲み物は総じてウマいさ。ケーキは奥さんのかな?」

 

カズが目を向けた方向に釣られ、ボスとアウターヘイブンも目を向ける。

そこには用意された机とイスに座った待機組に、飲み物を淹れて周る霧大と、ケーキを配る霊夢の姿があった。

 

アウター「仲がいい夫婦だな」

ボス「おしどり夫婦だよ。互いの境遇が境遇なだけにな」

カズ「ギスギスした夫婦より断然いいさ。子供も今は1人いるし」

アウター「今は?」

ボス「お腹にもう1人。男の子だそうだ」

アウター「どうも来るタイミングが不味かったみたいだ・・・悪いな」

ボス「別にいい。それより、向こうで飲み物飲んでるあのヲ級か?」

 

そこにはいつの間にか、ヲ級が楽しそうに艦娘と色々話し合っていた。

ある意味異質な状態だったが、それはそれでいつもより楽しめる状況であった。

 

アウター「まぁな・・・馴染んでるならそれでいい」

 

もう一口、アウターヘイブンがアイスバニラを含み、甘さを堪能してから飲み込む。

 

オセロット「やれやれ、ようやく話がついた」

カズ「どうだった?」

オセロット「大本営、政府も面会を許可した。国会議事堂で行うらしい」

ボス「どうだ?」

アウター「構わない・・・さて、この国の連中の頭の固さを拝みに行くか」

ボス「記者会見もあるだろう。この国の記者は大変だぞ」

アウター「その時は脅してやるさ」

 

ケーキの味が気に入ったのか、その後は静かにケーキを次々に口に運んでいく。

だが彼の頭の中では、既に今後の見通しが行われていた。その中で、アメリカを筆頭に世界は日本の行為をどう考え、どう行動するのかが気になった。

 

アウター(恐らく同盟に反対するだろう。その中で我々を兵器扱いしたら容赦はしない方針で行くか・・・)

 

アウターヘイブンはそう心の中でほくそ笑んだ。

彼が預かる艦たちはボスたちが予想した通りに強力な艦隊だった。それでいて好戦的な、しかも敵対者に対しての情け容赦が無い連中ばかりだった。

彼らの艦隊は数が多いので、幾重にも輪形陣が展開できるのである。

 

アウターヘイブンを筆頭にする親衛艦隊には、アーセナルシップ『ニューハンプシャー』『ルイジアナ』『ネブラスカ』『ジョージア』の4隻に加えロングビーチ型原子力イージス巡洋艦『ロングビーチ』『ベイブリッジ』『トラクスタン』の3隻、空母『ユナイテッド・ステーツ』そして旗艦『アウターヘイブン』に副旗艦『フリードリヒ』。

 

モンタナが担当する1番外側の陣には、戦艦『モンタナ』『オハイオ』『メイン』。ヴァージニア級原子力イージス巡洋艦『ヴァージニア』『テキサス』『ミシシッピ』『アーカンソー』。ボストン級ミサイル重巡洋艦『ボストン』『キャンベラ』。日本防空巡洋艦『宋谷』『津軽』。無人駆逐艦15隻。

 

レキシントンが担当する2番目の陣には、巡洋戦艦『レキシントン』『レンジャー』。インコンパラブル級巡洋戦艦『インコンパラブル』。フューリアス級軽巡洋戦艦『フューリアス』。金剛代艦藤本案改め富士級巡洋戦『富士』『八島』。セントルイス級偵察巡洋艦『セントルイス』『ミルウォーキー』『チャールストン』。無人駆逐艦25隻

 

まほろばが担当する3番目の陣には、戦艦『まほろば』。超紀伊級戦艦『紀伊』『近江』『駿河』『尾張』『土佐』。ノルマンディー級戦艦『ノルマンディー』『フレンドル』。リオン級戦艦『リオン』『デュキューヌ』。N3級戦艦『セント・アンドリュー』『セント・デヴィッド』『セント・ジョージ』『セント・パトリック』。ソビエツキー・ソユーズ級戦艦『ソビエツキー・ソユーズ』『ソビエツカヤ・ベルルーシア』。H44級戦艦『フリードリヒ・デア・グロッセ』。ボロジノ級巡洋戦艦『ボロジノ』『イズミール』。デモイン級重巡洋艦『デモイン』『セーラム』『ニューポート・ニューズ』。無人駆逐艦45隻。

 

この無人駆逐艦は、外見がアメリカ駆逐艦に似ているが、速射砲と多数の対空機銃。そしてミサイルを数発搭載したハイテク駆逐艦であることが判明している。

 

その駆逐艦を除いても、ただただ火力で圧倒できる容姿を揃えている。

空母が超大型空母1隻だけと言うのは首を捻るかもしれないが、双発ジェット爆撃機を余裕をもって飛ばすことの出来る程の大きさなのだ。艦載機全てを戦闘機に替えた場合、既存の深海棲艦では撃墜は不可能だろう。例えアメリカが敵対したとしても、待っているのは対応不可の砲弾とミサイル、幾多の爆撃機だ。

艦隊を殲滅できたとして、その時には国が消えている可能性だって秘めている。

 

ここに来た時、会談を拒否した場合は威嚇射撃を持ってしてでもと考えていたアウターヘイブンだったが、思わぬパイプ。つまりDXDのボスがいたことで事が進んでいった。

 

アウター(今後の見通しも上手く行きそうだな・・・)

 

1人ほくそ笑んでいたが、車の音で現実に引き戻される。

白い軍服を着た男が3人降りて来た。

その内の1人が、彼の前にやって来る。

 

山本「初めましてアウターヘイブン。大本営司令長官の山本と言います」

アウター「話は聞いている。ミスター山本。お会いできて光栄だ」

山本「長くなりそうな話だ。大本営で聞かせてもらってもよろしいかな?」

アウター「構わん。案内を頼む」

 

山本は車にアウターヘイブンを連れていく。

その様子を遠巻きながら監視している者がいた。

 

「おい見たか?」

「あぁ見た。とんでもないことになったな」

 

流暢な英語で2人の男が話している。

ごつごつとした岩の中に偽装したテントの中から双眼鏡と近くの草むらに設置したマイクから話の内容を読み取り、沖に展開した軍艦群を写真に撮る。

 

「データは十分だ。さっさと報告しようぜ」

「分かってる。一刻も早く本国に伝えろ。『日本が強大な力と手を結びつつある』とな」

 

2人は分かっていなかった。

この報告が途轍もない大事に発展し、自国のトップや艦娘を扱う集団の安全が消え去ることを・・・




ほぼ全員の登場人物「遅すぎるんじゃワレェ!!」
主「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!」
霧大「スマホ版の方も遅れています。申し訳ありません…」

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