地平線のムコウ ~砕かれたソラ~   作:QAAM
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番外編。タリズマンが本編に出れなかったので。


後日談
番外編 ガルーダの演舞


~メガリス グランダー社実験場~

 

束「ふっふ~、遂に・・・」

 

ロレンズ(ゴルト7)「遂に・・・完成したぞ!!」

 

二人の技術者がデータを見て雄叫びを上げる。

 

イリヤ「む、遂に完成したようだな。」

 

扉を開けてパステルナークが入ってくる。

 

ロレンズ「あぁ。・・・とりあえず眠いから寝かせろ。」

 

イリヤ「あぁ。四徹はキツイだろうな。」

 

束「束さんなんて一週間連続稼動だよ~!」

 

イリヤ「いや、もう寝ろ。」

 

二人とも目の下にはっきりと隈が。

 

二人ともその場で眠ったのでとりあえずそのままにしておく。

 

イリヤ「・・・これがアイガイオン二号機。・・・ブリアレオス。」

 

紛争でシュトリゴンが世話になった空中空母、アイガイオンに似た巨体がそこにあった。

 

 

─────────────────────────────────

 

~コモナ諸島 グランダー基地~

 

シャムロック「やっと出れたな、タリズマン。」

 

タリズマン「・・・」

 

アバランチ「メタ発言は辞めろシャムロック。」

 

コモナ諸島の基地で元ヴァルキリー大隊の三人はボヤく。

 

そこに二人入ってくる。

 

スカイキッド「シャムロック、アレについては聞いたか?」

 

シャムロック「ん?アレって何だ?」

 

ウィンドホバー「ガルーダは色々と手続きがあって忙しかったから聞かされて無いのか。・・・アイガイオンってあっただろ?」

 

P-1112、全幅963.77m、全長433.3m、全高102.39m。

多数の航空機の発着が出来る空中空母だ。搭載されているミサイル、“ニンバス“は空中炸裂式であり、その爆風に煽られるだけで機体が使い物にならなくなるという非常に厄介な兵器である。

それを紛争時に投入された時には正規軍も撤退した程である。

 

それを重く見たISAFはガルーダを中心とした複数の隊でアイガイオンを攻撃。シュトリゴン隊の妨害もあったものの、見事撃墜に漕ぎ着けた。

 

シャムロック「あぁ。それがどうした?」

 

アバランチ「それが明日ここに着水するんだと。それで俺ら元ヴァルキリー大隊はそのP-1122、ブリアレオスに配属されるんだとよ。」

 

シャムロック「は?復帰して一ヶ月で転属かよ。」

 

ウィンドホバー「まぁ仕方ないさ。軍人ってものはそういうものだろ?」

 

シャムロックとタリズマンは自室の整理を始めた。

 

 

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=翌日=

 

シャムロック「うひゃ~、やっぱデカいな。」

 

スカイキッド「当たり前だ。横幅が1kmもあるんだぞ。」

 

ブリアレオスの着水する時のエンジンの轟音が酷い中、二人は話す。

 

シャムロック「けどこれやっぱりアイガイオンとは別物だな。」

 

スカイキッド「あぁ。対空機銃がパルスレーザーに換装されてるし、ISラックの様な物もチラッと見えた。」

 

シャムロック「やっぱお前の観察眼は鋭いな。」

 

スカイキッド「何、伊達にACESと共に飛んでない。」

 

アバランチ「お前ら何でこの轟音の中で話せんだ!?」

 

ようやくエンジンの音が止まったので元ヴァルキリー大隊各位は艦長の元へ。

 

 

 

~艦長室~

 

イリヤ「さて・・・、行くぞ?」コンコン

 

艦長「入れ。」

 

各員は艦長室へ入る。そこで結構衝撃を受けた。

 

束「やっほ~!束さんだよ~?」

 

・・・技術者筆頭として束がいたからである。

 

イリヤ「・・・本日、ここに着任する元ヴァルキリー大隊各員、総勢30名です。」

 

艦長「私が艦長のバーナード・ヘングリッジだ。よろしく頼むぞ。」

 

若いな。翔より少し年上って所か。

 

イリヤ「ハッ。総員敬礼!」

 

ザッ   ザッ ザッ        ザッ

 

・・・数秒が経った。

 

バーナード「・・・敬礼は余り慣れていないな。やはり・・・。」

 

イリヤ「・・・総員、直れ!」

 

パステルナークはバーナードの意図を汲んで敬礼をやめさせる。

 

バーナード「・・・後で各員のタブレットに任務内容を配信する。自室で目を通す様に。では解散!」

 

ヴァルキリー大隊(再編成が決定)の面々は与えられた自室へ戻る。

 

バーナード「・・・ふぅ~。やっぱ艦長の地位って慣れないなぁ~。」

 

束「・・・ごめんね?いくら親しくなったとは言えこんな無理を聞いて貰って。」

 

バーナード「別にいいよ。元々俺のトコに来る予定だったんだし。」

 

バーナードの父親は軍の中でもトップの権力を持っている。そして根っからの親バカなのでバーナードに甘い。甘すぎる。

 

バーナード「しっかし、良く軍のお偉いさんも許可出したよな。」

 

束「あはは・・・。さしずめ監視だね?」

 

バーナード「というか元々俺は監視為にお前のラボの隣に越したんだよ。」

 

バーナードという青年、年齢の近いお偉方の息子という事で束と接触させられている。・・・本人も悪い気はしないし、束も受け入れているので問題は起きていない。

 

・・・因みにこのバーナードという青年、翔とも面識がある。

 

バーナード「つーかお前良くここに乗ったな。融通でも効かせたか?」

 

束「ん~?別に開発者だから寧ろ依頼されたよ~?」

 

バーナード「それもそうか。」

 

と言ったきり、艦長室には静寂が立ち込めたのであった。

 

─────────────────────────────────

 

翔「ブリアレオスが一週間後に来るのか・・・。」

 

ベネット「あぁ。だから翔もその演習・・・っていうか展示飛行に参加して欲しいらしい。」

 

ブリアレオスが日本支部に着水するという連絡を受けて、IS学園生徒に展示飛行や模擬戦を見てもらおうという話になっていた。

 

因みに一週間後は丁度始業式の翌日であり、授業も始まらない日である。

 

クリーパー「っても、翔には模擬戦を戦闘機でやってもらおうっていう魂胆だ。ISは使用出来ないからな。」

 

翔「展示飛行は余りゴチャゴチャすると訳分からなくなるからなぁ。」

 

かの円卓での大空戦を思い浮かべる。

 

ベネット「それで、翔から専用機持ちを4名指名して欲しい。」

 

翔「模擬戦闘員は俺と誰です?」

 

ベネット「タリズマン、シャムロック、パステルナーク、そしてお前だ。」

 

クリーパー「・・・タリズマンだけでいいんじゃないかな。」

 

ベネット「言うな。」

 

翔は数分考える。静寂が広がる。

 

翔「・・・では、一夏、箒、セシリア、シャルロットの4名で良いですか?」

 

全員がスピードタイプ若しくは遠距離特化のメンバーである。

 

一夏はとりあえずぶっこんだ。反省も後悔もしていない。

 

クリーパー「じゃあそのメンバーにその旨を伝えてくれ。」

 

翔は後日それを伝えたのだが、指名されなかったハーレムメンバーは落胆していたという。

 

────────────────────────────────

 

ゴーストアイ「時刻、0955。ゲイボルグ大隊は出撃を許可する。1000に展示飛行を開始せよ。」

 

AWACSから今任務中はブリアレオスの管制官となったゴーストアイから簡単な管制を受け、タリズマン、シャムロック、スカイキッド、アバランチ、ウィンドホバーの5名は空へと射出される。

 

シャムロック「久々の空は気持ちが良いな。」

 

スカイキッド「まぁそうだろうな。ほぼ毎日乗ってる俺らでも飽きないんだ。」

 

アバランチ「おいおい、この前この任務無くなんないのかってぼやいてただろ。」

 

スカイキッド「哨戒は別だ。夜にただただ真っすぐ飛ぶのだけはゴメンだ。」

 

そうこうしている内に、IS学園が見えて来た。

 

やっぱりデカい。

 

ゴーストアイ「現在時刻0959だ。カウント、3・・・2・・・1・・・。展示飛行を開始せよ。」

 

ウィンドホバー「よし、派手に飛ぶとしますか!」

 

その言葉と共5機は機体の間隔を狭める。

 

─────────────────────────────────

 

一夏「展示飛行・・・、見るのはブルーインパルス以来かな。」

 

セシリア「私は初めてですわ。そもそも飛ぶ戦闘機を見たこともこの前の騒ぎしか無かったので。」

 

世間話をしている専用機組。翔は軍の方へ行っているのでここには居ない。

 

鈴「けど展示飛行って具体的にどうゆう事をやるの?」

 

ラウラ「そうだな、編隊飛行や曲芸飛行をすると言えばいいか?」

 

鈴「へ、変態ですって!?」///

 

シャルロット「字が違うよ。戦闘機がエレメントを組んで飛行する事。ISで隣合わせで飛ぶ事あるでしょ?それだよ。」

 

一夏「というかなんで一応でも軍属の鈴がそれを知らないんだよ。」

 

鈴「せ、戦闘機の事なんて殆ど教わらなかったのよ・・・」

 

ISでも編隊飛行という用語は使う筈だが、あえて簪は突っ込まなかった。

 

簪「あ、来た。」

 

簪が声を漏らすと共に、全員が空の彼方へと視線を向ける。

 

黒点が確かに見える。

 

その黒点5つは非常に近い間隔で編隊を組んでおり、少しでもズレが生じれば一瞬で全てが瓦解する事も解る。

 

その黒点が学園上空に来ると、先頭が速度を早め、後方の2機がエアブレーキを出して速度を殺す。

 

そのタイミングは完全に同時、既に操縦者の器量の高さと連携の早さが露見した。

 

そして通り過ぎる頃に先頭が急上昇、後方が左右に、間の2機はそれぞれの方向45度に急旋回した。

 

鈴「あんなの戦闘機にできるの!?」

 

ISでも重力は完全に殺し切れない為、相当パイロットにはGが掛かる事も理解出来る。それを5機は軽くやってのけていた。

 

ラウラ「あの鳥のエンブレム・・・、ガルーダか!」

 

箒「確かACESの一人だったな?」

 

ラウラ「あぁ。確か一番大規模な戦闘が上手いとされるACESだ。・・・まぁメビウスは除くが。」

 

一番連携した戦闘が上手いガルーダである為、大規模戦闘も上手いとされて居るが、実はメビウスの方がなんだかんだ大規模戦闘での戦績が上である。

 

以前メビウスは単機でクーデター組織を全滅させた等チートやらかしているために生きる伝説と化し始めているのだ。

 

展示飛行では50cmあるかという間隔で行い、生徒たちを熱くさせた他、自由機動(殆どタリズマンの独壇場)ではもうUFOでは無いかという程の方向転換の連続で生徒の目を回す等、存分に人外っぷりを見せていた彼らであった。

 

後方から巨大な航空機が登場すれば、既に上がっていたテンションも更に上がる事だろう。それが着水する所を見たとなればそれはもう絶頂物であろう。・・・あくまで航空機マニアでの話であるが。

 

一夏「すっげぇ・・・。でっかい・・・!」

 

簪「やっぱり一夏ってロマン溢れてるよね。」

 

一夏「あぁ!デカい物は男のロマンだ!」

 

そう一夏が口走れば。

 

鈴「・・・やっぱ私なんて。一夏はやっぱり大きい方が良いのね・・・。妬ましい・・・。」

 

ラウラ「パルパルパルパルパルパルパルパルパルパル・・・」

 

翔「とりあえずそこの[自主規制]共、落ち着け。別にそれが全てでは無いだろ。」

 

翔がいきなり現れたのでその場にいた全員が声にならない悲鳴を上げる。

 

翔「喧しい!んで例の4人は支度な。」

 

一夏「あ、あぁ。1時からでいいんだよな?」

 

翔「とりあえず10分前にはピットに入ってて欲しいから1245には来てくれ。」

 

セシリア「分かりましたわ。有意義な時間にしたいですわね。」

 

翔「・・・とにかく開始1分で撃墜なんて事は無しな。」

 

そう冗談めかした言葉を放つと全員が押し黙った。

 

・・・ACESなら本気でやらかしかねないので言葉が見つからなかったのだ。




はい。

多分次回は気が向いたら・・・って所です。


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