S10地区司令基地作戦記録   作:[SPEC]

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私の家ってまともなネット環境がないから、作品を投稿する際はスマホかタブレットを使うんですが、最近はタブレットにキーボード接続して文章を打ち込んでます。
めっちゃ捗る


3-3

 

 

今回は緊急性の高い任務だ。S08地区の指揮官から救援要請が入った。

この基地は現在、強力なジャミングと大隊規模の鉄血どもが基地を包囲しているせいで孤立状態にある。

最後に確認出来たのは8時間前。最早一刻の猶予も無い状態だ。

早急に現場に向かい、敵を撃滅する。

本部にも要請をかけているが、やつらは腰が重い。悠長に待ってはいられない。最悪我々だけでどうにかしないといけないだろう。

 

S08地区は武器や弾薬を始めとした、様々な軍需品の生産と物流を担う重要な地区だ。我々の武器も弾薬もここから来ている。敵に奪われたらこちらが劣勢に立たされる。

出し惜しみは無しだ。ありったけの武力を駆使して事に当たる。

各自、自分が最善最高だと思う装備を用意してほしい。

 

第一部隊と第二部隊は基地に直接投下。防衛戦力と合流し協力しろ。

 

第三部隊の面子も、今回は作戦に参加してくれ。LWMMGとM2HBだ。

LWMMGは地上から基地を防衛。M2はヘリのドアガンナーとして地上に蔓延る鉄血を片付けてくれ。

弾薬は本部持ちだ。遠慮せずバラ撒け。

 

仲間(スコーピオン)が命を懸けて、我々に助けを求めた。応えない訳にはいかない。

なんとしても、S08地区を護りきるぞ。

 


 

鉛のような、どんよりとした灰色の曇り空の下。

S08地区司令基地は、絶望的な状況に陥っていた。

襲撃に対応していた防衛部隊も、数で押してくる鉄血の大部隊に対処しきれず負傷者が多数出ていた。

 

出せるだけのダミー人形を使って火力を底上げしても、それを上回る鉄血人形の侵攻を抑えるには不足していた。

そこへ追い討ちをかけるようにして、基地内の備蓄。主に弾薬が枯渇しようとしている。

弾がなくては防衛出来ない。撃てば撃つほど無くなっていく弾薬は、さながらカウントダウン。

この基地が落とされるまでの残り時間を指し示しているようであった。

 

StG44は防衛戦力として駆り出された人形の一人だ。現在は正門付近に設置されたコンクリート製ガードフェンスに隠れながら応戦している。

綺麗好きで知られる彼女だが、身に纏う紺色の制服は度重なる銃撃や砲撃を浴びせられ、回避し続けた為に泥だらけだ。

本来の彼女ならば嫌悪感を抱くような状況でも、それを気にする余裕が無いほどに鉄血に攻め込まれ、追い込まれている。

それを印象づけるように、鉄血兵から浴びせられる銃撃の痕がガードフェンス表面を穿ち歪な凹凸を作り、角は無くなり丸くなっている。次に強い衝撃。例えばジャガーからの砲撃を食らえば崩れ落ちてしまいそうな脆さを思わせた。

 

「ああもう!全然減らないよー!」

 

すぐ隣で泣き言を溢すFNCも同様に全身汚れている。彼女の場合、持っていたMRE(チョコレート)を消費しきっているのも相まって、メンタル的にもかなり追い込まれていた。

 

襲撃してきた鉄血部隊は巧妙な布陣を敷いていた。

大型のシールドを持ったガードを先頭に前進。それをカバーポイントにしたリッパーが牽制射撃。

当然、基地へと侵攻してくるこの二つは最優先で排除しなければならない。それを遮って、ヴェスピドとストライカーの存在である。

ストライカーが圧倒的に高い射速に物を言わせる制圧射撃に頭を上げられず、僅かな隙をついてもヴェスピドが目敏く狙い撃ちしてくる。

そうでなくても、更に後方にはイェーガーが睨みを効かせているため、思いきった反撃が出来ないでいる。

その為に基地上部の監視台や格納庫のルーフ部にRFとHGによるライフルチームが陣取り、イェーガーを黙らせてくれる。が、中盤のヴェスピドやストライカーにまで手が回らないようだ。厳しい状況に変わりはない。

 

苦悶の声を漏らしながらStG44は接近してきた一体のガードに向かってフルオートで発砲。放たれた7.92×33mmクルツ弾はシールドに吸い込まれる。何発かはシールドを抜けたようで、前進する速度が若干だが落ちる。

しかしそれだけだ。何体ものガードの内の一体の侵攻を食い止めたところで意味など無いに等しい。

空になったマガジンを捨てて新しいマガジンを叩き込む。

 

シールド正面に打ち込んでも効果は得られない。ならばと、彼女はシールドの下。地面との僅かな隙間に見えるガードの足を狙う。ASSTによる銃との繋がりとこれまでの訓練が、彼女に正確無比な連射時の精度を与える。

 

脚部を破壊された事でガードの姿勢が崩れる。シールドで見えなかったボディが僅かな時間だが露出する。

その僅かな時間を見逃さず、即座に発砲。コアを撃ち抜き、ガードは倒れる。その背後にいるリッパーにも弾丸を食らわせてやる。

1マグで2体。悪くはないが現状に置いては素直に喜べない。何せ備蓄している弾薬量が少なくなっている現状、無駄弾が一切撃てない。

誰かと弾薬が共有出来れば良いのだが、生憎と居ない。

仮にいたとしても、下手な身動きが出来ない現状では弾薬の分配など困難かもしれないが。

 

結局、節約していくしかないのだ。

 

それはFNCも同様だ。FCA研究所製5.56mmJHP高速弾を何発も叩き込んで、やっと一体が倒れてくれる。その背後にいたリッパーがお返しとばかりにエネルギー弾を連発してくるものだから、一体倒す度に反撃され「ひゃあ~!」と頭を抱えながら悲鳴を上げる。

一通りやり過ごしたらまた一体仕留め、また反撃を食らう。いい加減被弾をしそうなものだが幸運にも被弾らしい被弾は一切せずに撃退数を増やしている。

それでも、彼女の足元に転がる空になった弾倉の山は、それだけ残弾数が減っていく事を如実に物語ってる。

 

倒しても倒しても、倒しただけ敵が続々と現れる。

弾が足りない。

 

その時、StG44が隠れていたガードフェンスが突如襲いかかった爆風と共に砕けた。

 

「きゃあっ!」

 

衝撃に弾かれるように飛ばされ、地に倒れる。砕けたガードフェンスの欠片が当たったのか、額からは赤い人工血液がどろりと流れ落ち、左目に入る。たちまち左半分が赤いカーテンに覆われ、視覚情報が制限されてしまう。

 

「StG! うわっ!」

 

吹っ飛ばされたStGに駆け寄ろうとしたFNCだが、途端に集中砲火を浴びる。StGが体勢を崩したところに鉄血兵が大挙して押し寄せ、それがFNCへの攻撃の激化にも繋がってしまった。咄嗟に隠れたことで被弾はしなかったが、その場から動けない。

 

左半分の視覚情報を失っても、接近してくる鉄血には気付ける。仰向けに倒れたまま手放さなかったStG44をフルオートでばら蒔く。何体かには当たったが、出鱈目に撃っただけの弾丸など効果は薄い。すぐに弾切れとなって機関部からは乾いた音が虚しく響く。悠々とガードが倒れた彼女の横を通りすぎる。もはや脅威と思われていなかった。

 

銃の使えない戦術人形なんて、何も怖くはない。暗にそう言われているようで、彼女の矜持が踏みにじられているようで。形容しがたい屈辱に彼女は苛まられる。

 

されど、脅威でないとはいえ敵は敵。排除するべしと判断したのか、一体のリッパーが傍に立って見下ろし、銃口を向けてきた。

 

戦術人形は、破壊されても代わりのボディと記憶のバックアップさえあれば何度でも復活できる。

そのバックアップは、所属する基地のメインサーバーに保管されている。

 

つまり、ここでStG44という人形が破壊された場合、もう二度とS08地区司令基地所属のStG44は生き返らない可能性がある。基地そのものを攻撃されれば当然サーバーだって破壊されるのだから。

 

それを自覚した瞬間、彼女の電脳とメンタルモデルは恐怖という感情を発露させた。

戦術人形は死なない。部品があればいくらでも甦る。

その前提を根本から覆す事態に陥って、彼女は恐怖した。

 

「StG!逃げて!」

 

迫り来る鉄血兵に応戦しているFNCの必死な叫びも、どこか遠くに聞こえる。聴覚センサーが麻痺してしまったのだろうか。

 

しかしながら、沸き上がる恐怖の最中でも、彼女の人形たらしめる機械的で冷静な判断力は僅かだが残っていた。

そこから導き出された感情は、申し訳なさであった。

 

自身の上官。指揮官に対する申し訳なさ。守りきれず死んでしまうことの申し訳なさ。

上官への念が、己の恐怖を上書きした。人間的に言えば開き直った。もしくは覚悟を決めた。

 

「指揮官、ごめんなさい」

 

通信機を通じて指揮官に、今一番伝えたかった言葉を送る。

ジャミングのせいで近距離の無線通信でも影響が出ている。届いただろうか。届いたら嬉しいな。

 

リッパーが手に持った銃の引き金を引く。

 

『そうはさせない』

 

聞き覚えの無い男の声が通信機のスピーカーから流れた瞬間。リッパーの銃口からは閃光は上がらず、代わりに頭部に大きな風穴が空いていた。

膝をついて崩れ落ちるリッパー。同時に、その周囲のリッパーやガードが次々に崩れ落ちる。

 

呆気に取られるStGとFNC。次に聞こえてきたのはヘリの駆動音。

 

音の発信源を探し、見つけた。それは基地の上空を旋回するように飛んでいた。

G&Kのロゴが機体側面に描かれたガンシップと、後部ランプを開け放った大型輸送ヘリの2機。

その後部ランプには、小銃を構えた一人の男性と、機関銃を構えた戦術人形がいる。

 

あの二人が助けてくれた。そう判断した。

 

『ようやく通信できる距離に入ったか・・・・・・。

こちらS10地区司令基地、指揮官のブリッツだ。そちらに所属するVz61スコーピオンからの救援要請を受けやってきた。これより援護を開始する』

 

オープン回線で告げられた新たな事態。半ば諦めていた救援部隊の登場。

疲弊して、状況を飲み込みきれていない人形たちは2機のヘリを眺めるのみ。

 

それに構わず、旋回するガンシップが支援攻撃を開始。スキッド上部に備わったミニガンが地上に展開するヴェスピドとストライカーを蹂躙していく。

そのガンシップの両サイド。ドアガンナー部に居座る機関銃。M2重機関銃。それを担当するのは当然戦術人形M2HBとそのダミーである。

 

「掃討開始!」

 

唇を舐め、嬉々としたM2の一声がキッカケとなって、ドアガンナーのM2が火を吹いた。

毎分500発放たれる12.7×99mm(.50BMG)弾は、ガードのシールドをまるで紙細工かなにかのように容易く破壊。ついでとばかりにシールド持ちのガード本体とリッパーに弾丸を食らわせる。

堅牢な装甲さえ食い破る威力を誇る弾丸だ。歩兵部隊が装備できる装甲なぞあって無いようなもので、一発でも当たれば即致命傷となる。いかに頑丈な鉄血製戦術人形とはいえ、耐えられる筈もない。

 

「救援だ!救援が来たよStG!ほら立って!」

 

それまで動けなかったFNCが歓喜の声を上げてStGに駆け寄る。

付近の敵は片付けてくれたが、敵が居なくなったわけではない。今の内に態勢を整える必要がある。

FNCが差しのべた手を掴み、StGが立ち上がる。

 

ガンシップとM2が敵を押さえている間に、輸送ヘリに乗ってやってきた第一部隊と第二部隊が基地の敷地内に着陸。

ぞろぞろとS10地区の人形部隊がヘリから出てくる。

その中で特に目を引く存在。

 

鉄血のドラグーンが乗っている二足歩行兵器によく似た、黒みの強いグレーの物体。

そしてそれに乗る戦闘服を着た一人の男性。

基地内部にて陣地を張っていたMGチームがそれを見て驚きを隠せない。

 

男性が二本足の兵器から降り、近くにいた人形に声を掛ける。

 

「S10地区司令基地指揮官のブリッツだ。ここの指揮官と話がしたい」

 

「えっ!?指揮官!?」

 

たまたま近くにいたMGの戦術人形、M1918は驚く。

指揮官自らが救援に来るなんて思ってもいなかったからというのもあるが、それ以上にブリッツの姿は指揮官というイメージからは掛け離れていた。

 

黒みの強いグレーの都市迷彩が施された戦闘服。その上に予備弾倉や手榴弾がぶら下がった黒いタクティカルベスト。サングラスのようなデザインのHMDにヘッドセット。

極めつけは、腕や足、背中に沿うようにして装着された人間用の強化外骨格。

背部のウェポンハンガーにはHK417と、同じ弾薬を使う汎用機関銃、HK21Eが居座っている。

 

指揮官というより前線に赴く兵士。

身を守る装備というより敵を殲滅する装備といった様相だ。

何より、指揮官でありながらその完全武装ぶりに違和感が生じていないという事実に困惑するばかりである。

 

一緒にヘリから降りてきた彼の部下であろう人形たちは予め決めていたかのように、さっさと展開していく。

 

ともかく、M1918はしどろもどろとなりながらも基地を指差し「あちらにいます」と控えめな声量で教える。

戦闘時以外だと、普段から上官に対してもテキトーな態度が目立つ彼女だが、この時ばかりは畏まってしまった。

 

そんな彼女の心境を余所に、ブリッツは一言「ありがとう」とだけ告げてそのまま基地の内部へと足を運んでいく。

 

基地の内部は外とは対象的に物静かであった。所属する人形全てが外に出払っているためだろうか。

緊急事態につき、無駄な電力をカット。施設防衛の為の装置に電力を回しているのだろう、通路は非常灯のみで薄暗い。

 

G&Kの基地はそれぞれで内部構造が異なり、いりくんだ作りとなっている。

敵対している鉄血の他にも、グリフィンを快く思わない存在も少数ながら存在する。そういった存在がテロリストよろしく基地に襲撃をかけるからだ。ほとんどの場合が所属する戦術人形達によって鎮圧されるが、万が一内部に侵入された場合に備えて、施設の中枢部。司令室には簡単には辿り着けないようになっている。

 

S08地区司令基地は比較的規模の大きい基地だ。基地の大きさはそのまま拠点としての重要性に直結している。

ブリッツは予め入手していた基地のマップデータをHMDに表示させることで、道程を間違えることはないが、これがなければ施設内で迷子になっていた可能性がある。

 

見取り図を入手してくれたナビゲーターに感謝の念を抱く。と、その時であった。

 

通路の向こうから乾いた銃声が反響してブリッツの鼓膜を刺激した。反射的に身を屈め壁に寄りサイドアームのMk23を抜く。

銃声は一発だけで終わらず、二発三発と続いている。

交戦している。

 

(9mm。拳銃だな。M9か?)

 

銃声から拳銃を特定。本当にM9を使っているとすれば、鉄血ではない。使うとすれば戦術人形か、人間か。

 

即座にゴーグルの視覚モードをマグネティックに変更。索敵(クリアリング)も行いながら急いで司令室に向かう。

 

基地の内部で発砲するという事は、考えられる可能性は一つしかない。

()()()()()()()()()()()()という可能性しか無いのだ。

どこから入ったとか敵の数はとか、そういった考察は後回しにしてとにかく音の発信源に向かう。

 

進む毎に銃声が大きくなっていく。同時に、指向性エネルギー兵器特有の射撃音も。

HMDに表示されたサラウンドインジケーターも反応を示し。そしてその方向はブリッツが目指していた司令室と一致している。嫌な予感が脳裏にこびりついて離れない。

司令室に繋がる通路の角から飛び出す。案の定というべきか、2体のリッパーが司令室前に居座り、室内に向けて発砲している。その足元にはリッパーが一体倒れ、額に風穴が空いている。

本来ならば通路と司令室を隔てるドアがあったのだろうが、ブリーチングしたのか鉄血によって消し飛ばされている。

 

鉄血を視認した瞬間ブリッツはMk23を発砲。ブリッツ自身の技量と外骨格によるアシストが働き、Mk23は射撃時の反動の殆どを抑えられ、精密な連続射撃を可能とさせる。

 

ブリッツの攻撃に気付いたリッパーだが、もう遅い。司令室内からの応戦もあってリッパー2体はすぐに物言わぬ鉄屑と化す。

 

機能停止を確認し、壁に背を預けて司令室内を覗き見る。と、そこに銃弾が飛んでくる。運良く壁にぶつかり被弾はしなかったが、反射的に顔を引っ込める。そこから何発も銃弾が飛んでくる。

先程聞いた9mm拳銃の音と同じだ。

 

「撃つな!グリフィンだ!」

 

銃声に掻き消されぬよう声を張り上げる。それが聞こえたのだろうか、銃声は途端に止み静寂が訪れる。

 

Mk23をホルスターに仕舞い、両手を上げながら姿を晒す。同時に司令室内を見渡す。

即席のバリケードか。椅子やら机やらが積み重なっており、リッパーからの銃撃の痕跡が色濃く残っている。そんなバリケードの後ろ。グリフィンの赤い制服を着た男性指揮官が姿を見せた。

スコーピオンのビデオログにも映っていた指揮官だ。その手にはM9が握られており、彼の奮闘を示すかのように赤い制服は所々擦りきれている。

 

「あなたがジルフォード指揮官?」

 

「そういう君は?」

 

「S10地区司令基地指揮官のブリッツです。この基地に所属するVz61スコーピオンから救援要請を受けとりました。よくぞ持ちこたえてくれました」

 

身分を明かせば、ジルフォードは合点がいったという風に表情を綻ばせた。

 

「ああ、君があの。スコーピオンから聞いている。自ら戦場に立って人形を指揮している男だと。冗談か誇張とばかり思っていたが、その姿を見れば納得だ。良く来てくれた。助かったよ」

 

「礼なら後で。まだここは包囲されたままです。積もる話は奴らを片付けてからにしましょう」

 

「そうだな。君の言う通りだ。私はここから部隊に指示を出す。君はどうする」

 

「人形とともに応戦します」

 

背負っていたHK417を持ち出し、チャージングハンドルを引く。

 

「どこまでも話の通りなんだな。わかった。よろしく頼む」

 

「大局的な指揮はお願いします。もうじき本部からも増援がやってくる筈です。それまで持ちこたえましょう」

 

「了解した。任せてくれ。武運を祈るよ、ブリッツ指揮官」

 

「こちらこそ。背中は預けますよ、ジルフォード指揮官」

 

最後に拳をかち合わせ、ブリッツは司令室から飛び出し、ジルフォードは指揮システムの前に立つ。

 

二人の指揮官による最後の徹底抗戦が始まろうとしていた。





今回登場した武器装備紹介

1.RIDE(ライド)

1-5でブリッツが使用したドラグーンの二足歩行兵器を鹵獲し、独自の改造が施された兵器。
内蔵されていたCPUもI.O.P社製の物に換装され、PDAを使った遠隔操作も可能となっている。
兵装もメンテナンスや使い勝手からエネルギー兵器から実弾兵器であるM134ミニガンを搭載。機体そのものの出力と高精度のバランサーによる姿勢制御によって移動しながらでも銃撃が行える。
機体後部には大型のアサルトパックも装備されており長時間の射撃が可能となっているが、撃てば撃つほど倹約家である副官の表情が歪んでいくというデメリットがある。
高い機動力に高い火力を備えた兵器。

2.TMEジャケット
『歩兵に高い機動力と高い攻撃能力の付与』というコンセプトを元に第三次世界大戦時に開発された人間用の強化外骨格。TMEは戦術機動外骨格の頭文字から。
パワーアクチュエーターによる高い機動力を確保しつつ、本来三脚で固定して使うような重機関銃をアサルトライフルのように扱える程の強力なパワーアシストによって、歩兵一人の戦闘能力を底上げする。
水素を吸臓出来るという特殊な合金を用いた燃料電池によって、長時間の稼働が可能となっている。

開発時点ではM134やM61バルカンを個人で運用出来るレベルを想定していたが、実際の現場ではアサルトライフルやLMGの反動制御という運用方法に留まっていた。
全身を装甲に覆われたフルスキンタイプや機動力に特化したライトタイプなど様々な種類が存在する。
ブリッツが着用しているのは機動力特化のライトタイプであり、防御面に関してはプレートキャリアといった防弾装備に頼ったもの。見た目のイメージはCoD:AWのEXO。


こういう設定考えるときが一番楽しい。楽しくない?

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