今回ようやく話が動いたかな…w
旅行二日目の朝。
俺は眠くて仕方ないので、布団にくるまっている。
昨夜、一花に電話をして答えを確認しようとしたが彼女は電話に出なかった。
なので、折り返し電話が来るまでずっと起きて待っていたのである。
しかし、今になっても何の音沙汰もない。
「お兄ちゃん起きて。朝だよ。」
らいはが俺のことを起こしてきた。
「このまま寝かせてくれ。眠いんだ。」
「もー!お父さん!お兄ちゃんが起きない!」
「ガハハハッ!なんだ風太郎!ワクワクして眠れなかったのか?」
親父のテンションが朝から高くて鬱陶しい。
「ちげーよ。普通に眠いだけだ。」
「そうか。なら、俺とらいはは散策に行ってくる。」
「散策って…。昨日もあれほどしてたじゃねーか…。」
「今日は昨日とは別のとこに行くんだよ!」
「そ、そうか…。」
こうして、親父とらいはは散策に出かけてしまった。
部屋に取り残された俺は惰眠をむさぼるため、再び瞼を閉じる。
あと少しで眠りそうになっていると、突然携帯が鳴り始めた。
少しイラつく気持ちを抑えて俺は携帯を手に取る。
ほんとは無視してもよかったのだが、一花かもしれないので一応電話の相手を確認した。
中野五月。
ディスプレイにはそう表示されていた。
俺は携帯をそっと置き、再び眠りにつこうとするが、留守番サービスを設定していなかったため、携帯はいつまでもなり続けている。
いくら待っても鳴りやまないので、俺は仕方なく電話にでた。
「もしもし。なんの用だ?」
「上杉君。あなた、携帯を一回手に取った後、私からの着信だったのでそっと置きなおしましたね。」
「そんなことはしてない。」
どっからか見られているのであろうか…?
俺は不安になり周りを確認するが、五月の姿は見当たらない。
「まあ、いいでしょう。上杉君。あなたに話したいことがるので、この後会えますか?」
「話したいこと?わかった。場所は?」
「誓いの鐘のところに来てください。」
「誓いの鐘?あぁ、あそこか。わかった。」
「では、また後程。」
俺は電話を切り、身支度を整え、鐘のところに向かう。
鐘のところに着くと、そこにはすでに五月(?)がたっていた。
「悪い。待たせたな。」
「私も今来たところです。」
俺はあることを確認するため五月の顔をじっと見る。
すると、五月は少し恥ずかしそうに下を向いてしまった。
「私の顔に何かついてますか…?」
「いや、お前は本物の五月なのかと思ってな。本物なのか?」
「それがあなたの答えでいいですか?」
「いや、やっぱりもう少し考えさせてくれ。」
俺は自信がないため解答を取り消した。
昨日は四葉が五月に変装していたが、今はどうやら違うらしい。
明らかに五月の再現度が高くなっている。
俺は今はまだわかりそうになかったので、まず五月(?)の話を聞くことにした。
「で、話って何なんだ?」
「誰が誰に変装するかを一日ごとに変えることにしました。」
「やっぱりそうなのか。」
ということは、どうやら一花を取り逃がしてしまったらしい。
俺は心の中で舌打ちをする。
しかし、ここで文句を言っても仕方ないので、俺は五月(?)と会話を続けた。
「話ってそれだけか?それだけなら、電話でもよかったんじゃ?」
「いえ…、実はもう一つありまして…。」
「なんだ?」
なぜか、五月(?)は急にもじもじしだした。
「こっちの方が本題なんです…。」
「わかった。話してみろ。」
「上杉君。私…。」
五月(?)は顔を真っ赤にして何かごにょごにょと言っている。
しかし、あまりにも小声だったため聞き取れない。
「すまない、全く聞こえないんだが…。」
「…。私はあなたのことが好きなんです。」
「はっ…?お前なに言ってんだよ…??てか、お前誰なんだよ…。」
俺は、驚きの発言をした五月(?)に質問をする。
しかし、五月(?)は全く聞いてなかった。
顔がさっきよりも真っ赤になっており、何かぶつぶつとつぶやいている。
「もう黙っていられなかったのです…。こうでもしないと言えません…。」
だから、お前誰だよ…。
俺はどうしようもなく、ただただ立ち尽くしているだけであった…。
誰なんだーーーー??
あなたが望むENDは?
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ハーレムエンド
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誰か一人エンド
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曖昧エンド
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エンドレス