五等分のやり直し   作:カズめぐ

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どうもカズめぐです〜
最近はDeadbyDaylightばっかりやってて、色々と疎かになっている…笑
良かったら、フレンド募集してます!


第七十四話 修学旅行(1)

6月の某日。

俺達は今、京都にいる。

そう、とうとうこの日を迎えたのであった。

修学旅行である。

 

「まずは金閣寺に行くわよ。」

 

「銀閣寺がいい。」

 

「班長は私なんだから、従いなさいよ!」

 

「まあまあ、落ち着いてください。」

 

「そうだよ!せっかくの修学旅行なんだから楽しくいこうよ!」

 

早速、こいつらは何やら揉めている。

俺がそんな様子を端から見ていると、突然、二乃と三玖がこちらに話を振ってきた。

 

「フー君はどっちの方がいいと思う?」

 

「フータローも銀閣寺がいいよね。」

 

圧がすごい…。

これは、どっちを答えても喧嘩になるやつだな…。

さて、どうしたものか。

そんな事を考えていると、急に俺達の背後から誰が話しかけてきた。

 

「私は龍安寺に行きたいな。」

 

俺が後ろを振り向くと、そこには一花がいた。

 

「なんで、一花が??」

 

俺以外の人はみんな不思議そうな顔をしている。

まあ、そりゃそうだろう。

俺も事前に伝えられてなければ、驚くに違いない。

 

「ふふふ。せっかくの修学旅行だから着いてきちゃった。」

 

と、一花がハニカミながら言っている。

 

「じゃあ、みんなで一緒にまわれるんだね!」

 

大多数が、ポカーンとしてる中、四葉だけは非常に嬉しそうである。

 

「そういう事だね。そういえば、久しぶりに全員集合だね。」

 

「確かにそうね。誕生日会も一花だけは不参加だったし。」

 

「一花。仕事は大丈夫なの?」

 

「まあ、なんとかなるよー。」

 

「一花がそういうのであれば、ここはみんなで楽しみましょう。」

 

「そうね。せっかくだし。でも、行き先だけは譲れないわ。」

 

「私も譲れない。」

 

「二人とも、喧嘩しちゃダメだよ。だから、ここはお姉さんに任せなさい!」

 

「そうですね。二乃と三玖が喧嘩し始めると、日が暮れてしまうので、ここは一花に任せましょう。」

 

「あはは。五月ちゃんに任されちゃった。」

 

「仕方ないわね。その代わり、ちゃんと金閣寺もプランに入れなさいよ。」

 

「銀閣寺も。」

 

「任せなさい!」

 

こうして、一花が来てくれたおかげで、喧嘩が始まることは無く、割と穏便に済ませることができた。

そして、俺達は今バスの中にいる。

俺はバスの中から外の景色を見ている。

あまり見た事のない景色のはずなのに、なぜかとても懐かしい気分になる。

確かに、小学生の頃にも来たことがある。

しかし、それだけでこんなに懐かしい気分になるのだろうか。

俺は何か、大事なことを忘れているのだろうか。

…。

思い出せない。

俺がこんなことを考えてるいると、隣にいる一花が何かを察したのか、話しかけてきた。

 

「何か、思い出した?」

 

「いや、何も…。」

 

「そっか。でも、いずれ思い出すよ。」

 

「そういうものなのか?」

 

「うん。そして、これを思い出したら、死んだ原因も思い出すかもね。」

 

一花がサラリと大事なことを言う。

 

「えっ。そんなに重要な記憶なのか?」

 

「うん。そうだよ。」

 

「まじか…。全然思い出せない。」

 

「そんなフータローくんにヒントを上げるね。君は、1回この場所に来たことがあるよね。その時に誰と会ったのかな?」

 

「誰と…会った…?」

 

「うん。誰と会ったのかな。」

 

「ここで、俺の生き方を変えてくれた女の子に会った。でも、それをなぜ一花が?」

 

「じゃあ、もう1つヒント。その女の子は私たちの誰かです。」

 

「あっ…。」

 

俺は一花からその言葉を聞いた瞬間、全てを思い出した。

しかし、そのあと、俺は目の前が急に真っ白になり、記憶が途絶えるのであった…。

 

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