なので後で多分手直しをします。
次の日、また舞台があった。
「オンドレ様、どうか私とお逃げくださいませ!」
「使命も部下も捨てて逃げろと言うのか……。そんなもの、私ではない。そんな私をあなたは愛せるのか?」
「オンドレ様!」
いや〜、やっぱりマリアさんには男役が似合うなぁ。
横でみんなが声を潜めて話しているけどどーでもいいや。
いよいよ山場だ……!
「オンドレ様!」
さくらさんがマリアさんに駆け寄る。そして、足をひねった。走っていたからか止まれず、幕を引っ張ってしまう。衝撃が原因か舞台が壊れ始めた。
「うっわあ、舞台がめっちゃくちゃになった〜」
「もう我慢できませんわ!」
「あっ、すみれダメだよ!」
怒っているすみれさんをアイリスが止めたけど、聞く耳を持たずにさくらさんのところに行ってしまった。
「さくらさん、舞台をこんな風にしてしまってどうするおつもり⁈」
「……す、すみません」
「まったく、よく何度も器用に転べますこと!これだから田舎者は。泥くさい、ドンくさい……、おまけに田舎くさい……。くさいくさいの三拍子ですわ!」
さくらさんはイラついたのか言い返した。
「NGならすみれさんが一番多いですけど……」
「なんですってー!」
「二人とも、お客さんの前よ!やめなさい!」
まったく、あの二人喧嘩ばっかりするんだから……。
「隊長さん、止めてきたら?」
「……いや、今は本番中だ。そっとしておこう」
「さっすが大神はんや。冷静沈着やな」
本番中でも止めた方がいいと思うんだよね〜。……なんか嫌な予感がするし。
「しっかし、この喧嘩は簡単に収まりそうにないぞ」
ん?何今の音?
「今の音は……。あかん大神はん!また舞台が崩れそうや!」
うぇ⁈嫌な予感が的中した!
「何だと⁉︎」
「お兄ちゃん、さくらたちが危ないよ!」
「そうだな、彼女たちを避難させないと!」
「おーい、みんなー!また舞台が崩れそうだぞ!」
「少尉⁉︎」
「……ま、また舞台が⁉︎」
「いかん、みんな逃げろ!」
みんなが悲鳴を上げながら、客席の方に逃げた。
舞台が崩れて、破片が客席の方に飛んでいった。飛んだ破片は見事に隊長さんの眉間に直撃した。
うっわ〜、いったそ〜。
「はあ、とんだ公演になってしまったなぁ」
「お客さんに怪我人が出なかっただけでもよかったですよ」
「でも、舞台がこんなんになっちゃったじゃん」
「そうですわよ!さくらさん、あなたセットを壊してどうするおつもり⁉︎」
プンプン怒ってる。まあ、仕方ないかな〜。
「……すみません」
「すみませんでは済まないんですわ⁉︎明日にも公演はあるのよ!今夜中に直してちょうだい!」
確かに明日もあるんだよね〜。
「そんな……」
「おいおい……。さくらくん一人をそんなに責めることないだろ?」
「あら。それなら少尉が代わりにセットを修理してくださるの?」
「え?」
「どうなんですの?」
「わかった。やるよ。俺にも責任があることだし」
へー、やってくれるんだー。
「……少尉、私が言いすぎましたわ。本当にいいんですの?」
「ああ、みんな舞台で疲れているだろうし、俺が夜の間にやっておくよ」
「なら、お言葉に甘えさせていただきます」
元々はさくらさんが悪いんだけどね〜。
「照明関係はウチが明日直すさかい。あんまり無理せんでな」
紅蘭さんは機械に強いのかな〜?
「じゃ、お願いねー。明日になったらみんなで手伝うから頑張ってー」
徹夜で直してくれないかなー?
ていうか、隊長さんの傷、だーれも心配しないんだね。かわいそっ。
投稿少し遅れてすみません。
次回は一週間以内に出せるといいなぁ。
5/18修正しました。