赤くて不死身のオレちゃんのヒーローアカデミア   作:きのこの山 穏健派

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新しくパソコンを買い換えたので初投稿です
投稿遅れた理由?
仕事が忙しくなってきたから



どっかに癒してくれるお姉さんはいませんか?(血涙)


ほう、騎馬戦ですか。肩は赤く塗らないんで?

宇井戸side

 

 

 

 

よお、俺だ。ウェイドだ。今は第2種目に入る前に急いで更衣室に()()()を取りに戻ったところなんだが

 

 

「なんでここにいんだよシーちゃん」

 

 

ここ雄英高校だぞ?しかも体育祭だからプロヒーローがうじゃうじゃいんだぞ?なんでいるの??

 

 

「これ」

 

「……この包まれてる物はなんだ?」

 

 

黒い生地に猫の顔が所々に描かれている布に四角い何かが包まれていた。重さは意外とズッシリしており微かに美味そうな匂いがする

 

 

「ごはん作ってきた」

 

「WHAT!?」

 

 

びっくりし過ぎて声が裏返るほどの衝撃を受けた。それもそのはずなんとシーちゃんが弁当を作って持ってきてくれた。まさかあの人格破綻者のシーちゃんがなぁ……わざわざ作って持ってきてくれるとか健気過ぎて涙がナイアガラ状態になるけど

 

 

「シーちゃん、今自分の立場わかってる?」

 

「??帰る時は黒霧に頼むから大丈夫だけど。それにちゃんと()()()()()()()()()」」

 

 

違う、そうじゃない。とりあえず色々話したかったがそろそろ第2種目が始まる頃だったから無理矢理帰らした。それと黒霧、もう少し上手くやってくれ頼むから

 

 

 

 

 

 

 

 

3人称side

 

 

 

「……で、こうって感じだ」

 

「ふーん」

 

「ふーんて……もう少しこう返事の仕方あるだろ」

 

 

一方、ウィーゼルと耳郎は上位42名の生徒と共に待機していた。小耳に挟んだ話によるとどうやら第2関門の[ザ・フォール]にて()()()()があったらしく現在その対応に追われているらしい。単刀直入にいうと待たされている……もとい短い休憩時間だ。その間にウィーゼルは耳郎に簡単な格闘術を教えていた。先程、耳郎から簡単なものでいいから格闘術を教えてほしいと言われたからだ。といっても、ウィーゼルはウェイドから教わったものを耳郎にそのまま教えているだけだが

 

 

「なあ、なんで格闘術教えてくれって言ったんだ?」

 

「鏡なら変なことしないし、まわりくどいことしないからかな?」

 

「あーなるほどそういうことか……けどよ耳郎。そういうの教えてもらいたいなら俺じゃなくてウェイドに頼め。気持ちはわからんでもないがアイツはこういう方面は教えるの上手いぞ?」

 

 

そう言われ耳郎の顔は曇った。ウィーゼルの言うとおりウェイドには実績があった。入学から4日目の体育の授業で個性なしでの組み手を行った際にクラスの男子全員相手に1人で全員を翻弄しながら圧勝したのだ。それ以降、ウェイドはクラスの人気者となりクラスのみんなからいろいろ教えたり、相談を受けるようになった。といっても、実戦で使えるか否かと聞かれれば否とほとんどがいわれるものばかりの技や知識であった。だが緑谷だけは熱心に質問しており、たまに遅くまで学校で話をしていた。ふと、後ろを向くと体操服にまったくマッチしない赤いマスクをかぶった生徒が急いで走ってきた。ウィーゼルと耳郎のもとまで来ると肩で息をしながら話しかけてきた

 

 

「悪りぃ遅れたか?」

 

「ウェイドか、どこ行ってたんだ?」

 

「もうそろそろ始まるって時になにしてたの?」

 

「いやちょっと、な」

 

 

流石に更衣室で死柄木(ヴィラン)に会って話をしていたとは言えず気付かないように話を濁す。すると、ミッドナイトが壇上に上がりマイクを手にし次の種目を説明し始めた

 

 

『少しトラブルがあったけどこれで第1種目は終了よ!それじゃあ結果を御覧なさい!!』

 

 

モニターには順位の横に上位42名の生徒の顔写真と名前が映し出されていた。どうやらプロヒーローやマスコミ、観客に配慮しているようだ。ちなみに5位までの順位はこう映し出された

 

 

 

1位 宇井戸 翔

2位 耳郎 響香

3位 寺島 鏡

4位 緑谷 出久

5位 轟 焦凍

 

 

 

『以上!予選通過は42名!!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい!まだ見せ場は用意されているわ!!』

 

 

予選通過に落ちてへこんでいる生徒たちを励ますが残った見せ場はレクリエーションのみであった。この体育祭の意味を知っている者からすれば、もう出番はないが楽しめと言われている様なものだった。この体育祭は年に1度かつ自分の進路が決まる重要なカギであった。プロヒーローや企業に自分を売り出すチャンスであり、各々が必死にアピールし自分の将来を勝ち取る祭りでもあったのだ。しかし予選に落ちたところで結果は結果、残りの2年で頑張るしかないのだ。そしてミッドナイトは説明を続ける

 

 

『次からいよいよ本選よ!ここからは取材陣や各企業も白熱してくるよ!!キバりなさい!!』

 

 

モニターが切り替わり、画面はスロットのように回転していた。通常のスロットより速く回転しているが段々と目が慣れ、何が書いてあったか少しだけ読み取れた

 

 

「……ウェイド、さっきバトルロワイヤルがあったぞ」

 

「……当たったらキツくね?それ」

 

 

人数は42人といえど全員の個性を把握していない時点で勝算はあまり高くないと感じ、第2種目がバトルロワイヤルにならない事を祈る

 

 

『さーて第2種目はこれよ!!』

 

 

デンッ!と音がなり回転が止まる。モニターに映し出された種目は

 

 

『第2種目は騎馬戦よ!!』

 

 

祈りが通じたのか幸運にもバトルロワイヤルではなく騎馬戦になったようだ。だが、どちらにしろ慢心した瞬間には足元をすくわれ負ける可能性がある為、気を引き締める

 

 

『参加者は2~4人のチーム自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど1つ違うのが第1種目の順位にポイントが振り当てられることよ!!』

 

『制限時間は15分。振り当てられたポイントの合計が騎馬のポイントとなり騎手はそのポイント数が表示されたハチマキを装着!終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うのよ!!』

 

「つまり組み合わせによって騎馬のポイントが違ってくるかつ」

 

「相手の騎馬のポイントを奪うってとこか……こりゃ乱戦になるな」

 

 

順位により振り分けられるポイントが違い、合計ポイントが大きい騎馬や小さい騎馬がある。つまり、1位を狙うならポイントが大きい騎馬を狙うかポイントが小さい騎馬をこつこつと狙うか漁夫を狙うか、はたまた最後までポイントを死守するかに分けられる。といっても、ほとんどがポイントが大きい騎馬を狙うか混乱に乗じて漁夫を狙うかのどちらかではあるが隙を見せないことに変わりはない

 

となると、ポイントの大きい騎馬を狙いつつ漁夫をする算段を立てるがミッドナイトの言葉でその考えは粉々にされる

 

 

『与えられるポイントは下から5ずつ上がっていくわ!42位が5ポイント、41位が10ポイント……といった具合よ!!』

 

『そして、1位に与えられるポイントはなんと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5000兆ポイントよ!!!

 

 

 

 

「……は?」

 

『上位の奴ほど狙われちゃう!まさに下克上サバイバルよ!!』

 

 

昔のクイズ番組にあった積み上げてきたものを根本的に覆す頭の悪いこと(ちょっと何言ってるかわからない)を言われ宇井戸は思考が停止した。更に追い討ちを掛けるようにミッドナイトは説明していく(追い詰めていく)

 

 

『上を行く者には更なる受難を!これぞPlus Ultra(更に 向こうへ)!第1種目もとい予選通過の宇井戸翔くん!

 

 

 

 

持ちポイント5000兆!!』

 

 

二度も言われた挙句、周りから奇異の目で見られ更に思考が凍結した宇井戸。もはやオーバーキルである

 

 

『個性発動ありの残虐ファイト!!ただし、これはあくまで騎馬戦!悪質な崩し目的での攻撃などはレッドカード!一発退場となるから()()()()も気を付けてね!!』

 

 

最後に簡単な注意事項を説明し

 

 

『それじゃこれより10分間、交渉タイムスタート!!』

 

 

チーム決め開始の合図と共に第2種目が幕をきった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇井戸side

 

 

 

『それじゃこれより10分間、交渉タイムスタート!!』

 

 

 

「ウィーゼルぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!俺と組んでくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

「わかったからそんな野太い声で走ってくんな」

 

 

涙と鼻水まみれのままウィーゼルへと向かって行った。いやだっておかしいだろ!?なんで俺だけ5000兆ポイントなんだよ!?馬鹿なの?死ぬの?あああああああもうやだああああああああ!!

 

 

「……つっても作戦はあんだろ」

 

「当たり前のクラッカー」

 

「テンションの上下が激しいのやめろマジで」

 

 

何事もなかったかのようにケロッとしたら怒られた解せぬ

 

 

「で?俺とお前だけで組むのか?」

 

「いやいや俺達だけじゃ流石に厳しいから()()呼んだわ」

 

「そうか……ん?2人?おい一体誰を」

 

 

ウィーゼルが質問する前にウェイドが呼んだ2人が現れた

 

 

「紹介するぜ、つっても知ってる顔が1人いるが」

 

「……ほんとは嫌だったんだけどね」

 

「そう言うなよ耳郎。で、もう1人g」

 

 

「鏡さん!お久しぶりです!!」

 

「ごふっつ!?」

 

 

初対面だと思って紹介しようとしたらウィーゼルに抱きついていた件について。しかもすごい勢いで

 

 

「は、発目、なんでここに」

 

「ふっふーん!実は私もここに入学していたのですよ!もっともサポート科ですけど」

 

 

ウィーゼルの腹に抱きついたまま話し始めた(イチャイチャしだした)。おっと紹介するぜ、この桃髪ドレッドヘアーの女の子はサポート科の発目 明だ。個性は『ズーム』らしい

 

 

「というかウィーゼルお前彼女いたのかよ」

 

「んなわけねえだろ、発目とはただのおさなj」

 

「ええそうですよ!私と鏡さんは将来を誓った仲ですよ!!」

 

「」

 

 

マジでいるんだな将来を誓い合った中とか。アニメとか漫画限定って思ってたが考えを改める必要があるな

 

 

「にしてもウィーゼルも隅に置けねえなあ、まさかこんな懇親的で可愛い子がいるとは知らなかったぞ」

 

「ち、ちが」

 

「ええ~そうですか!もうそんなに褒めても何もないですよ!!」

 

 

顔を赤くし照れながらもウィーゼルに抱きついたまま離れない発目……そろそろ作戦を説明したいんだが

 

 

「……砂糖吐きそう」

 

「あーお二方?そろそろいいか?耳郎も俺もこれ以上甘々な空間には耐えられないんだが」

 

「おっとそうでしたね、ほら鏡さん起きてください」

 

「一体誰のせいだと」

 

 

グダグダになりそうだからさっさと説明するか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ってことなんだが異論は?」

 

 

騎馬戦の作戦を説明し終え質問はないかを聞くと、まあ案の定ウィーゼルが聞いてきた

 

 

()()を使うってことはわかったが操縦はどうすんだ?」

 

 

予想通りの質問をしてきたウィーゼル。ぶっちゃけ今回の作戦はかなり重要なんだよな。え?何が重要かって??

 

 

「そりゃ俺がやるが?」

 

「騎手はどうすんだ」

 

「お前がやんだよウィーゼル」

 

 

命運はウィーゼルに託すんだからな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寺島side

 

 

 

 

「は?俺??」

 

 

一瞬聞き間違いと思いもう一度聞いても騎手は俺に任せると言われた

 

 

「俺じゃなくてお前が適任だろウェイド」

 

「まあ確かにそうなんだが事情が事情ってこともあるし今回に関してはお前が1位を勝ち取る鍵になる」

 

 

真剣な顔で話されたウィーゼルは心底驚いた。例えどんな時でも冗談を交えながら話すウェイドがなんと本気だったからだ。そこまで本気ということは冗談抜きで俺に掛かってる事だと気付き冷や汗が流れる

 

 

「それにだ、ウィーゼルなら俺が見えないところも自衛してくれるだろ?」

 

「……それなら耳郎や発目でも」

 

 

自衛が出来るなら誰でもいいと思い耳郎と発目の名前を出した。それにどちらかと言えば俺は後方支援向きだ。それなのに最前線でやり合え?無茶を言わないでくれ。ネガティブ思考になったウィーゼルだがウェイドの次の言葉で我に返った

 

 

「なあウィーゼル、中学の修学旅行で不良に絡まれたこと覚えてるか?」

 

「……ああ覚えてるさ、忘れもしねぇよ」

 

 

京都へ修学旅行のときだ。耳郎ともう1人のクラスメイトの女の子とはぐれ探していたときに不良に絡まれ耳郎達が今にも手を出されそうなところをリーダー格と思わしき男に背後からドロップキックを食らわして喧嘩に発展した。その際に互いに背中を合わせながらウィーゼルと共に不良をボコボコにし追い返した

 

 

「そん時、俺が危なくなった所をお前がカバーして」

 

「俺が危なくなったときはウェイドがやってくれたな」

 

「ウィーゼル、これは別に誰でもいいって訳じゃねえ。()()()()()()()()()()()()()

 

 

そう言われた(ウィーゼル)は返す言葉が見つからなかった。こんなにも信用……信頼されてる。ならその思いにしっかり応えねえとな

 

 

「わかった、頼むぜ相棒(ウェイド)

 

「ああこっちこそ頼むぜ相棒(ウィーゼル)

 

 

出された右手を強く握り締め優勝を目指すことを決意した

 

 

(そうだ俺達なら例えどんな野郎が相手でも)

 

(互いに背中を合わせて守りながら)

 

 

((勝てる……!!))

 

 

 

そして交渉タイム終了のブザーが鳴りいよいよ第2種目が始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~感動的ですね!これぞまさに青春ですよ!!」

 

「……ウチらは完全に蚊帳の外だけどね」

 

 

 

 

苦笑しながら話し終わったウェイドたちに近付き騎馬を組み始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

「いや~ほんとに楽しませてくれるね宇井戸くんは」

 

「翔、すごい」

 

「……葬、さっきからそれしか言ってませんが」

 

 

薄暗いバーのテレビに映るのは第1種目のダイジェストでほとんどが宇井戸が活躍している場面だった

 

 

「それにしても自分の身体を即席で改造するとは・・・・・やはりこちら(ヴィラン)側としては喉から手が出るほどの人材だね、彼は」

 

「……本当にあの人はヒーロー志望なのかと頭が混乱しますからね。あ、おかわりどうぞ」

 

 

無くなったグラスを手に取り、棚から新しいボトルを開けグラスに注ぎそっと置くバーテンダーの男。そして再びグラスを拭きながらテレビに目をやると今度は順位とポイントが映し出された

 

 

「翔、1位だ」

 

「うーん、やっぱり欲しいなぁ」

 

「……なんですかこの5000兆ポイントとは」

 

 

そう言った瞬間、場面は第2種目の説明に移り変わった

 

 

「うわぁ雄英も中々エグいことするねぇ」

 

「……昔のクイズ番組より酷いですね」

 

 

すると今度は1位の生徒……宇井戸の顔がドアップで映された、FXで有り金すべて溶かした顔をしながら

 

 

「げふっ!?……ごほごほごほっ!!

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

「し、心配いらな……んふっげおごほっ!!

 

(ええ……全然大丈夫じゃないですか)

 

 

ツボに入ったのか気管に飲んでいたものが入り咽せ、肩を震わせながら死にかけていた

 

 

「んんっ……さて、今度は何を見せてくれるのかな?」

 

 

何事も無かったかのように振る舞い、次はどんなものを見せてくれるのかとワクワクしながらテレビに見入る黒幕。そしてテレビに映る宇井戸を見守るバーテンダーの男(苦労人)と少女。舞台はいよいよ第2種目へと移る




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元ネタは装甲騎兵ボト◯ズです



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