赤くて不死身のオレちゃんのヒーローアカデミア   作:きのこの山 穏健派

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筆が進んだので投下
R-18編投下しました


ハァ・・・ハァ・・・ハイボクシャ?トリケセヨ、イマノコトバ!!

 

宇井戸side

 

 

 

 

 

 

 

やあ、俺ちゃんだ。午前の部が終わってやっと昼休憩になり、今からみんな(といっても俺ちゃん含めて4人)と飯を取ろうとしていたとこなんだが

 

 

 

「たべよ。翔」

 

 

 

 な ん で い ん の ? 

いやほんと自分の立ち場わかってるのか?バレたら速攻でプロヒーローが来てボコボコにされて逮捕だぞ?マジで勘弁してくれよ……

 

 

「あのなぁシーちゃん、ここ何処だと思う?」

 

 

「?……ヒーロー予備軍育成施設??」

 

 

「……その言い方だと犯罪者予備軍つくってる感じだからやめようか」

 

 

まあ確かに意味は合ってるけど言い方がね。話が逸れたけどなんで来た?つか、どっから侵入した?それとその可愛いフリフリな格好はどうした??いつもならそんな格好しないだろ

 

 

「変装して正面から普通に入ってきたけど」

 

 

「ウッソだろお前」

 

 

ザル警備過ぎだろ!?この前の反省全然生かしてねぇし馬鹿だろ。というか黒霧は何やってんだよ、気付けよ

 

 

「迷惑……だった?」(涙目)

 

 

「いやだなぁ、そんなわけないじゃんアゼルバイジャン」(食い気味)

 

(あっぶねえ!!ただでさえ人の目があるってのにここで泣かせちまったら色々とやべぇことになるから気を付けねぇと)

 

 

しゃあない、とりあえずウィーゼルに連絡して……ヨシッ!

ウィーゼルにメールを送信して携帯を打ち終わると同時に腹の虫が鳴った。少し気まづくなったがそれを聞いたシーちゃんはニコリと笑い俺ちゃんの腕を抱えた

 

 

「いこっ」

 

 

「へいへい、人目のないとこで食おうな」

 

 

「♪♪」

 

 

まったく……単純なのか狡猾なのか捻くれてんのか、ハッキリしてほしいぜ。可愛いけど

 

 

「翔っ」

 

 

「ん?なんだ??」

 

 

なにを思ったのか突然、俺ちゃんの手を掴んでシーちゃんが自分の股座n

 

 

 

「いや何しようとしてんのぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

なにしようとしてんのこの娘は!?しかも手がなんか濡れ……え?

 

 

「翔……食べ終わったら、ねっ?」

 

 

……判断間違えたか俺。よしっ逃げるk

 

 

「逃がさないから」ガシィッ!!

 

 

駄目みたいですね(諦め)。てかシーちゃん、力強くね?あっ待って折れる!腕折れちゃうから!!

 

 

「翔」

 

 

「今度はなんだ!?アレか気絶するまでシろってか!??」

 

 

「その……食べ終わったら、さ。クロがケーキ作ってくれたの持ってきたからする前に一緒に食べたかったけど……翔がそんなにシたいならケーキは後でもいいよね?/////」

 

 

「」

 

 

し、しまった……完全にテンパっていらんこと言っちまった。誰か助けて(切実)。はっ、そうだジョニー!ダニエル!頼む助けてくれ!お前らが最後の希望なんだ!!

 

 

‘……悪いんだけど、俺ら幻聴だから助けたくてもな。うん、ドンマイ’

 

 

“その……なんだ、骨は拾ってやる。幻聴だから拾うのは無理だと思うが”

 

 

「翔っ、いこっか」

 

 

その後、俺ちゃんはシーちゃんと一緒に人気がない……というか来ないところで食べた。シーちゃんの手作り弁当は見た目はアレだが味は黒霧にも引けを取らないほど美味しかった。え?食べた後は?俺ちゃんがシーちゃんに美味しく頂かれました(意味深)。いつにも増して激し過ぎて危うく意識飛びかけた、まる

 

 

“まぁ、人気があるとこですると興奮するとかなんとか”

 

 

‘露出魔の気持ちになるのですよっ!’

 

 

悪いがパッションの天使を穢すのはNGだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃

 

 

 

「……」

 

 

「そ、そんなに落ち込まないでください耳郎さん!」

 

 

「……」

 

 

「そ、そうだぞ!多分ウェイドは午後に向けて準備してるだけだと思うしな!ほら、前にもあっただろ?な??」

 

 

「……お弁当食べて欲しかったなぁ」

 

 

耳郎の手には()()()お弁当が2つあった。もう1つは自分のであるとしたら、もう1つは一体誰の分であろうか。それは当事者達のみぞ知る

 

 

((ウェイド/宇井戸さんっ!、早く帰って来い/来て下さい!!)

 

 

なお、ウェイドが帰って来たのは昼食休憩後であり寺島と発目の2人からボロボロになるまでシバかれるとはまだ思ってもいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、色々(意味深)あって昼食休憩後

 

 

 

『さぁーて、最終種目にいく前にまずはレクリエーションだぁ!参加するしないは自由だ!落ちちまった奴もこれから最終種目に参加する奴も気分転換に存分に楽しめ!!』

 

 

どうやら最終種目前にレクリエーションをやるようだ。まぁ、飯食った後にいきなり激しく動いたら()()()()()()()が出て来ちまうからな。それに体育祭だしこんぐらいの楽しみぐらいないとな

 

 

「そんで最初は……借り物競争か」

 

 

「参加すんのかウェイド?」

 

 

「少しウォーミングアップしたいからな、お前は行かないのかウィーゼル?」

 

 

「俺はパスだな、ウォーミングアップなら1人でしてぇし」

 

 

「あー……それもそうか、お前の個性を考えれば。そんじゃ行ってくるわ」

 

 

「おう、頑張れよ〜」

 

 

ウィーゼルと別れて会場に向かう途中、話し声が聞こえてきた。チラッと覗くと轟と緑谷が話していた。何を言っているかは聞こえなかったが表情から察するにシリアスの匂いがする

 

 

(んー……どうやって話しかけるか)

 

 

“どう見ても首突っ込んじゃいけない雰囲気なんだが?”

 

 

‘そうだよ(便乗)’

 

 

(そうかぁ?……お?終わったみたいだな)

 

 

どうやって話しかけようかと考えていたがその前に話し終わり、轟は何処かへ行ってしまった。1人残された緑谷の表情は険しかった。普通なら話しかけずその場から去るだろうが、ウェイドは気にせず話しかけにいった

 

 

「おーす出久ちゃん、そんな顔してどうしたー?」

 

 

「うう、宇井戸くん!?……いやなんでもないよ」

 

 

「……さっき轟と何話してたんだ?」

 

 

「聞いてたの!?」

 

 

うおっ、ビックリした。いきなり顔近づけるのはNGだぞ。にしても、そんな必死な顔するたぁ……よっぽど聞かれたくない内容か?

 

 

「いや?たまたま通りかかっただけで何言ってるか聞こえなかったんだが、別に何話してたかなんざ聞かねぇよ」

 

 

「そ、そっか……ごめんね宇井戸くん」

 

 

「あーまぁ、気にすんな。人に聞かれたくない秘密なんて誰しもあるんだからよ、例えばスパイ◯ーマンはピー◯ー・◯ーカーが蜘蛛の格好しただけとかな」

 

 

「うん?どういうこと??」

 

 

marvel関連は通じねぇのか、ちょっと泣きそうになる

 

 

「あっそうだ、出久。これから借り物競争に参加するんだが来るか?」

 

 

「ありがとう宇井戸くん……でも、最終種目の為に対策を少し考えたいから」

 

 

「あーそうか……じゃあ俺は行くぜ、がんばれよ。どっかの予選で会おうぜ」

 

 

「うん、宇井戸くんもね」

 

 

まさかの参加拒否されちまったが、普通に考えればそうか。ほとんどの奴らは最終種目の為に対策やらウォーミングアップやらするか。え?俺?楽しみに行きますけど何か??

 

 

“そろそろ始まるぞ”

 

 

‘急げ〜’

 

 

おおもうそんな時間か、ほんじゃまぁ楽しみますか。そして1人になった俺ちゃんは会場に急いで向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『よーしそれじゃあトーナメントはひとまず置いといてイッツ束の間!楽しく遊ぶぞ!最初のレクリエーションは[借り物競争]だぁ!』

 

『ルールは簡単、紙に書かれたモノを取ってくるだけだぁ!偶に人の特徴が書かれている紙が出てくるがそん時は対象者をオンブするなりなんなりして連れてこい!ゴールに到達したら判定機に入れ!判定機に◯が出たらそいつはゴールした事になるが、Xが出たらまた最初からやり直しだから気をつけろぉ!さぁスタート地点に待機しな!!』

 

 

ふぅ、なんとかギリギリ間に合ったぜ。にしても意外と参加してる奴ら多いなぁ。てか、借り物競争なのに人が出てくるとかおかしいと思うが雄英高校だし有りか(洗脳済)。ま、1位目指して頑張るか

 

 

「おーっす宇井戸、宜しく頼むぜ」

 

 

「上鳴!お前もいたのか!」

 

 

「俺/オイラ達もいるぜ!!」

 

 

どうやら俺の他に上鳴、峰田、切島が参加するようだ。よかった、俺ちゃん1人だけだったらかなりヤバかったぞ精神的な意味で。そうこう話していると俺ちゃん達の番がまわってきた

 

 

「宇井戸、騎馬戦では負けちまったが今回は1位取らせねぇぞ」

 

 

「お前だけカッコいいとこ見せるのはズリィからな!後、イチャイチャ見せつけんじゃねぇ!!」

 

 

「そういうわけだから本気でいくぜ?」

 

 

どうやら一筋縄じゃいかないようだ、遊びも本気で楽しむってか?若いねぇ……ところで若干1名だけ全く違う事言ってるが無視しといた方がいいか?

 

 

“頭の片隅に置いておくか右から左に流しとけ”

 

 

‘触らぬ敗北者に祟りなし’

 

 

海賊ネタは色々とアレだからやめとけ。さて、俺ちゃんも本気で取るか

 

 

「位置についてよーい……」パァンッ!

 

 

乾いた音と共にスタートが切られた。真っ先に先頭に立ったのは俺だった。ふっ、ここで耳郎からの逃走術が活きるたぁ人生何が起きるかわからねぇな

 

 

“逃走術関係なくね?”

 

 

‘逃走術X 逃げ足◯’’

 

 

うっせぇ!どれも一緒やろがい!!

 

 

‘“ええ……”’

 

 

ジョニーとダニエルからのツッコミを払いのけつつ、走っていると4枚の紙が置いてあるのが見えてきた

 

 

(どーれーにーしーよーうーかーなー……これかな?)

 

 

宇井戸は1番左端の紙を取ると観客席に向かった。何故開けもしないでそのまま観客席に向かったのか。答えは単純、観客席の近くで紙を開いた方が物が早く取れるからだ。実に合理的である

 

 

(さーて、何が出るかなっと……)

 

 

そして、畳まれた紙を開くと……そこには

 

 

 

 

 

【非童貞】

 

 

 

 

 

「……はい?」

 

 

なんということか、そこには物どころか色々アウトなモノが書かれていた。これには宇井戸もドン引きであった。観客席から探せばいいだろうが流石にこれは大声で叫べない……というより小さい子がいる家族連れもいる為、叫べるはずがなかった。頭のネジはぶっ飛んでいるが、常識まではぶっ飛んではいなかった宇井戸は頭を悩ませた。観客席が無理ならプロヒーローの席に向かうかと思ったが、また別の意味で炎上する事になるのが予測できる為、無理であった

 

 

(アレ?これ詰んでねぇか??)

 

 

どうすればいいかと考えるが、宇井戸に更なる追い討ちがかけられる

 

 

『おーっと、1位は峰田がゴールだぁ!さっきまでビリだったが運が良かったのか、観客席に向かう事なくそのままゴールしたぞ!お題は……ジャージかよ!そりゃ1位になるわ!!』

 

 

「へへっ……残り物には福があるってね」

 

 

『そして2位は切島、3位は上鳴と来た!そんでお題は……鞄と帽子かぁ!』

 

 

「意外と楽勝だったな」

 

 

「ああ……宇井戸は何してんだ?」

 

 

『最後に残ったのは宇井戸だが一体どうした!?さっきから一歩も動いてないぞ!!』

 

 

どうやら気付かないうちにゴールしたようだ。ヤバいぞ、どうする俺。流石に非童貞を連れてゴールなんざ無理だぞ、全国に放送されてんのに。これでもしゴールして全国に流れたら連れて来た奴に絶対に死ぬまで怨まれるぞ。どうすんだよこれ

 

 

もはや無理かと思われたその時、一筋の光が現れた

 

 

 

‘非童貞ならお前でもいいんじゃね?’

 

 

“あー……たしかに”

 

 

……それだ!ナイスだジョニー!今日は焼肉行くぞ!!

 

 

ジョニーの言葉に頷くと宇井戸はそのままゴールに向かった。これで一件落着かと思うがよく考えて欲しい……雄英高校に入って3.4ヶ月しか経っていない生徒の内1人が非童貞と知ったら周りはどうなる?

 

 

“……ん?いや待て、それヤバくないか?”

 

 

‘何が?……あっ(察し)’

 

 

“おい待て!やっぱり今の無し!今すぐ戻れ!!”

 

 

だが時すでに遅し、その事に気づいた時にはもうゴールしてしまっていた

 

 

「はーい、お疲れ様。それで持ってきた紙を見せてねー」

 

 

「ハーイ」

 

 

ゴールに待機していたミッドナイトに見せた瞬間、ミッドナイトの笑顔が凍り付いた

 

 

「……宇井戸くん?この紙に書かれてる人は何処かな〜?」

 

 

「目の前にいますけど(ドヤ顔)」

 

 

そう言うと何故か周りの温度が低くなった

 

 

「……そ、そうね。とりあえず判定しないといけないから入って」

 

(この歳で非童貞って……いやいやまさかね?)

 

 

宇井戸を判定機に入るのを見届け、スイッチを押すと

 

 

〈 ◯ 〉ピコーンッ!

 

 

判定機の頭上に◯の文字が出た。それを見たミッドナイトは開いた口が閉じない程、驚きを隠せなかった。それと同時に冷や汗が止まらなかった

 

 

(ま、まずい。これは流石に放送しちゃいけないやつだわ)

 

 

己の中の本能がずっと危険信号が鳴りっぱなしである程、バレた瞬間、大変なことになるのが目に見えていたが残念

 

 

『やっと宇井戸がゴールしたか!そんでお題は非童貞か!……んあ?』

 

 

この男(マイク)は分からなかったようだ

 

 

 

「え?宇井戸が童貞じゃない??」

 

 

「おまっ……マジで?」

 

 

「おぃぃぃぃっ!?どういうことだよぉぉぉ宇井戸ぉぉぉぉ!!?」

 

 

上鳴と切島は驚愕の目で宇井戸を見る反面、峰田は血涙を流しながら宇井戸に掴みかかっていた。そして更に

 

 

「え?高校生で非童貞??」「早くなぁい?」「そうか?俺も高校生の時に卒業したが」「やりますねぇ!」「はい、不純異性交遊」

 

 

観客席からも戸惑いの声が聞こえてくる。中には変なものも聞こえてきたが気の所為であろう

 

アレ?もしかして俺ちゃんやらかした感じ??

 

 

‘ヤベェよヤベェよ(絶望)’

 

 

“ああこりゃかなり……!? 宇井戸ぉぉぉぉ逃げろぉぉぉぉぉ!!”

 

 

えっ、どうしたダニエル?一体何gガシィッ!

 

 

肩に手を乗せられた瞬間、背後から殺気を感じる。それもかなりヤバいくらい、多分殺気で人を殺せるかと思うほどビンビンに感じる。振り向いてはいけない、そう本能が叫ぶが肩に置かれた手が無理やり振り向こうとさせる。抵抗しようにも身体が思うように動けず、そのまま振り向いてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一体どういうことかな?翔??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「」

 

 

背後に鬼神がいるかと見間違うほど、殺気全開の耳郎がそこにいた。しかも終始笑顔だから更に怖い

 

 

「アイエエエエ!?耳郎=サン!?耳郎=サンナンデ!!?」

 

 

「ねぇ?童貞じゃないってどういうことかな?翔??」

 

 

あ、俺死んだわ(確信)。さっきから肩に置かれた手がメチャクチャ強くなってる折れる死ぬ助けて(切実)・・・・・ん?

 

 

「……(汚物を見る目)」

 

 

「……(擁護出来ないという目)」

 

 

……そっかー、死ぬのか俺。というか誰も助けてくれないのね。周りのプロヒーローも手助け出来ないとか、どんだけだよ

 

 

“安心しろ、死ぬ時は一緒だ”

 

 

‘ I'll be back.....’

 

 

ダニエル……お前だけだよ、俺ちゃんの味方は。ジョニー、テメェも一緒に死ぬだろうが逃がさねぇぞ。そう思いながら覚悟を決めるが、ある1人のプロヒーローからの手助けが舞い降りた

 

 

『え、え〜、先程の判定結果ですがどうやら誤作動みたいだわ。お騒がせしました〜』

 

 

「えっ嘘!?」

 

 

「ミッドナイトせんせー……」

 

 

なんと俺ちゃんの中で助けてくれないであろうランキング1位のミッドナイトせんせーが助け船を出してくれた。その後、色々あったがなんとか免れたぜ……耳郎はずっと疑っていたがな。それにしてもまさかミッドナイトせんせーが助けてくれるとは思わなかった。これからは足を向けて寝れねぇな

 

 

(非童貞って書いたのが私ってバレたら一貫の終わりよ……!なんとしてでも隠し通さないと……!)

 

 

なお、この状況を引き起こした犯人はミッドナイトということは当の本人しか気付かなかった。そして全てのレクリエーションが終わり、いよいよ最後の舞台が幕を開ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

 

 

 

「「……」」

 

 

とある薄暗いバーの中で、男2人が頭をかかえていた。それもそのはず、トイレに行っていたであろうと思っていた少女がテレビで中継されていた体育祭の観客席の端の方に映っていたのだ、しかも見たこともない服を着て

 

 

「……黒霧」

 

 

「……なんでしょうか」

 

 

「胃薬……余ってる?」

 

 

「……どうぞ」

 

 

コトッとカウンターに置かれた胃薬を手に取ると蓋を開け、2.3錠取り出すと水と共に飲み込んだ。どうやら自分も胃薬が必要になってくるかと思うとまた胃が痛くなっていった

 

 

「ただいま」

 

 

「葬!一体何……を……?」

 

 

「……栗の花?」

 

 

噂をすればなんとやら、問題の少女が帰って来た……栗の花の匂いと共に

 

 

「葬?一体何しにいったのかな?雄英高校に」

 

 

「お弁当、翔と食べたかったから」

 

 

「あーそう……それだけ?」

 

 

「何が?」

 

 

「本当に一緒にご飯食べただけ?」

 

 

「うん、最後に翔を食べたけど」

 

 

「なんだそうk……は?葬??」

 

 

「♪♪〜」

 

 

聞き逃せない言葉を聞いたがそのまま部屋の奥へと入ってしまい、問いただすことが出来なかった

 

 

「……」

 

 

「あ、あの大丈夫ですか?」

 

 

「……」

 

 

「あの……」

 

 

「……」

 

 

「き、気絶してる」

 

 

「」

 

 

それから30分後に意識が戻るやいなや自棄酒をし始め、黒霧が本気で止めにかかる羽目になるとは思いもしなかった


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