もぐもぐフレンズ   作:スコープ

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アラガミの中でも比較的ポピュラー、アラガミと聞いてまず最初に思い浮かべるであろう種族。それがオウガテイルだ
オウガテイルは寒冷地に適応した堕天種以外にもヴァジュラテイルと言う種族も確認されている。
ポピュラーかつ小型のアラガミではあるけれどそれでもアラガミはアラガミ。一般人からすれば最も遭遇率が高く、同時に天敵とも呼べるだろう。
熟練のゴッドイーターが油断した隙にオウガテイルに襲われるなんて事は多く、アラガミの中でも弱い存在でありながら民間人、ゴッドイーター問わずに年間の被害者数が最多であろう事は間違いないだろう


さかきおにいさん(きょくとうしぶ)



へいげんちほー/みずべちほーにて

木が疎らで遠くに人工物がいくつか見える。風の渦巻くあの場所とは違い、何も無い平穏な平原

 

「……」

 

平原の彼方、森のある場所へ静かに落ちて行く太陽。同じく静かに音を立てず、ただ浮かぶ()はそれを見ながらこの姿になる前と同じ様に、ただ探す。先程、足元に来た青い者が置いていった物を食べながら意思に従う為に探し続ける

右、居ない

左、居ない

前、居ない

後ろ、居ない

上、居ない

下、居ない

 

もう一度同じ様に探す。そのもう一度を何回繰り返したか?そんな事は今はどうでも良い。大切なのは……敵が何処に居るか

この星に巣食う病原菌の排除。それは姿の変わった今でも変わらない筈だ。だからこそ、私が喰うべきモノを見つけなければならない。私の、私達の存在意義……食べて、学んで、変化して、食べる。それを繰り返した先の星の浄化。それを行う為に私達は喰らわなければならない……その筈なのだ。

だというのに……

 

無い

 

無い

 

無い、無い、無い無い無い無い無い無い無い

 

 

 

喰らうべき物が一切見当たらない。何だろうか、この虚しさは……隣に居た群れの仲間も居ない。星の意思も無い。

仲間が居ない?本来の姿なら気にする必要も無い。何せ死んだ所でまた何処かで生まれるのだ。しかしどうだろうか?完全に孤独になった途端、胸の奥がジワリと痛む様な、裂ける様な痛みが広がる

この痛みは……何か嫌だ。嫌いだ。

……私は、独りが何処と無く嫌いだ

何時も周りには仲間が居た。仲間と言ってもいざとなれば食べるし殺されたからと言って何かを感じる訳でも無い。しかし、戦いとなれば連携を取るぐらいの仲間だ。

私達は弱い。形が違う同族と出会い戦いになれば間違いなく喰われる運命にあるのだ。だからこそ孤独は不安を生む。自分の身を自分で守る……最低限の事は出来るかも知れないが、他者との戦いになれば私は間違い無く死ぬだろう。

 

 

 

……死、仲間は人間に殺された時、どんな感覚だったのだろうか?以前は考える必要も無かった死について今一度考えると理解出来ない……学ぶことの出来ないソレに背部が凍てつくような感覚がする。

 

……しかし、その感覚が無くなる

 

「……アレか!」

 

遠く、人工物のある場所に赤い物体が見える。そして同時に「喰え」と言う意識。どうやらアレが私が喰うべき物らしい。アレを喰えと言う意思が身体中に染み渡る。そうだ、この感覚だ。力が漲る、心が満ちる……

 

「ァァァァァァァァァッ!」

 

何時もの様に雄叫びを上げ、即座に目標に向かって飛行を開始する

死は分からない。故に恐ろしい……が、そんな事、星の意思に比べれば些細な事だ

よく見ると赤い物体の近くに人間の様な生き物がいる。アイツらも喰う……必要性は、無い……のか?普段なら人間を見るとかなり強い星の意思を感じるのだが……まあ、今はアイツらよりも赤い物体だ

数十秒掛けて辿り着いた赤い物体……造形は球体に節のある脚の様な物が付いており、それが複数連なっている……とでも言えば良いか。上からは見えにくいが白と黒の目の様な器官も見て取れる

そして赤い物体と交戦中の人間っぽい奴らは……

……私達の敵と同じかそれ以上の動きだな。手に持つ物……武器だけで赤い物体の脚の攻撃を弾き返している

 

「でぇやぁぁぁぁッ!」

 

……本当に凄いな。身体の大きさは明らかに劣っているのに力はその逆、一撃一撃が恐ろしいまでの威力だ……更に守りに関しても強い者が何人かいる

……敵に回すのはマズイな。喰う必要性も無いなら狙う道理は無い……か。なら赤い物体との戦闘に協力して敵では無い事をアピールするか?

 

「く、石はまだ見つからないのか!?」

「だ、ダメでござるぅ……ぐるりと一周したでござるが……」

「うう、そ、そろそろキツくなって来たよぉ……」

 

イシ……石……?何故石を探すのだ?石、と言うとあの良く地面に転がっているマズイ物だろう……いや、待て。今は戦闘の最中だ。人間どもは決して戦闘に関して手は抜かなかった筈。人間に似ている存在なのだ、恐らく石は戦闘に関係が……

もう一度赤い物体を含めて見渡してみる。脚、特に無し……いや、所々に罅割れがある。本体、無傷……動きも素早く、脚以外に攻撃が届いて居ないのか

 

「……あの」

「うお!?」

 

突然、横から鳴き声()が聞こえてくる。隣を見ればそこには灰色の人間っぽい奴が居た

赤い物体に注目し過ぎたか……即座に左手ある砲を向けようとするが……

 

「……」

 

ソイツの鋭い目に抑圧され動けなくなる……コイツ、強いな。下手に動けば殺られる……!

そう思い先ずは逃げの一手に出る事を考える。しかし、私から一切目を逸らさないソイツから逃げる方法が思いつかない……

 

「あの、協力してくれる?」

 

……協力?成る程、恐らくコイツは下で戦っている者のボスか。そしてこれは言外に協力する事を強制している……仕方ない。生き残らなければ役目すら全う出来ん。それに目的は同じなのだ、従うべきだろう

 

「……何をすれば良い」

「えっと、石を探して欲しいの」

「石を探してどうするのだ?」

「その、砕くんだけど……出来ればでいいから」

 

……石、砕く……そうか、石は要するに私達のコアと同じか。確かに私達のコアも石に見えない事も無い。

しかし、コアという物は大抵体内に隠す筈……いや、そうとも限らないのか?……いや、そもそもお前に見つけられないなら私も見つけられるのかは分からないぞ

 

「わ、私飛ぶのがあんまり得意じゃ無くて……」

「そうか、了解した」

 

そう言うとコイツはゆっくりと下に降りて行く。その先で力の強い奴と少し話して居たかと思うと……

 

「おお!お前が協力してくれるフレンズか!空からの攻撃は任せたぞー!」

 

随分と大きな声でそう伝える……いや、そこまで大きな声で無くても伝わるのだが……まあ、任されたからにはやるしかない……のか?

 

「それで石、だったか……」

 

それらしき物を探したい……のだが、先程から動きが荒々しくなって行く下の赤い物体の身体をしっかり見る為には……やはり一度動きを止めたいな。一応私は毒を持っているがそれは足止めには使えない……

ああ、いや使えるか?赤い物体の脚を破壊すれば……いや、私では破壊するのは難しいか……しかし下の方は今のところ無数の脚の影響で手一杯の様だな。あともう少し此方側の戦力があれば行けるか?そうだな……力が強い奴が後もう一人程……

 

「ヘラジカァ!近くのフレンズの避難……終わった……ぞ!っと」

「ライオン!遅いぞ全く、今上を飛んでいるフレンズが石を探してくれているから、出来るだけ動きを止めるぞ!」

「りょーかい!」

 

何だ?増援か……?いや、願ったり叶ったりだが……金色の頭部を持つ奴が力の強い奴と共に赤い物体の脚を押さえつける。アイツも強いな

 

「あ、キミィ!こう言うセルリアンって丸っこい胴体の間とかに石があるから、そこら辺を探して……よっと!」

 

金色の頭部を持つ奴……先程のやり取りから「ライオン」と呼ばれたソイツは、「ヘラジカ」と呼ばれたアイツと共に赤い物体を大きく仰け反らせながら私に話す

丸い胴体の間、つまり関節辺りと言った所か……

関節の数は十程度、今はこちらを狙っている訳でも無い。ならばさっさと見つけてしまうとするか

私は少しだけ浮上した後に落ちる様に急降下を行う。赤い物体の一番先頭の部位と二番目の部位の間の辺りに向かって飛行する。現状の身体一つ分の距離に入った辺りで身体を捻り、赤い物体に沿う様に飛ぶ。目は決して離さずに身体を捻るのは中々ツライ物があるが、それでも何とか行けた。そしてその速度のままに一瞬で先頭から最後尾の十番目の部位を通過する。そして再び上へと飛び、先程見た物に何かソレらしい物があったかを考える

先程の先頭と二番目の部位の間には無かった。身体を捻った際に二番目と三番目の間を見たがそこも違う様だった。三番目と四番目……何か固形物があった様だ。それ以降は特に変化は無かった様に思える。つまり三番目と四番目の間……そこにあった固形物が石だろうか?

現在赤い物体は「ヘラジカ」と「ライオン」によって足留めを受けている……いや、少しずつ押されている。現に足が数本無くなっており、今も一つ足が取れていた。取れた足は遠くに落ちると同時に小さい虹色の破片となって消え去る。面白いな、その消え方

 

いや、今は石の方に集中しよう。私はそこまで狙い撃ちが上手い訳では無いが……まあ、試しに撃ってみるか。何故か左腕に移った砲台を後ろに引き、内部に空気を溜め、圧縮する。そして充分溜まったと判断すると同時に前に突き出し、空気弾を放つ。狙った三番目と四番目の間には入らず、僅かに逸れて三番目の部位にあたるが一瞬怯ませる事に成功。その一瞬で下の「ヘラジカ」と「ライオン」の元へと向かう。

 

「おお、何だ今のは!?凄いなお前!後で手合わせでもーー」

「ヘラジカ、今はセルリアンに集中しようか?」

 

溜め息とやらを出さなかった事を自分の事ながら褒めたいと思った。このヘラジカと言う奴は戦闘を好むタイプなのか?今のやり取りは極力意識に入れない様にしながら先程見つけた物を報告する

 

「三番目と四番目、その間にあるぞ」

「そっかぁ〜、ありがとね〜……じゃ、ここからは私達がやるけど、君はどうする?」

 

……さて、どうしようか?ここは恐らく逃げるのが正解だろう。私がこれ以上戦う理由は……赤い物体、セルリアンとやらだけだが、ヘラジカとやらに絡まれても嫌だ。しかし星の意思に背く様な行動も取れない……ぬぅ、仕方ないか

 

「……空から多少の援護はする」

「そう?危なくなったらいつでも逃げて大丈夫だからね?」

「そうか」

 

そう一言だけ残し浮上する。私が浮上する頃にはセルリアンも体制を整え、足の再生を終えているーーセルリアンも再生できるのか

さて援護射撃は……

 

「「せりゃあ!」」

「……必要無さそうだな」

 

「ヘラジカ」と「ライオン」はほぼ同時の一撃、たった一撃でセルリアンと言う奴を仰け反らせた。破壊力は恐らく個々であっても私の空気弾より上だろう。何せセルリアンの殴られた場所が抉れ、そこから虹色の結晶が溢れでていた

……本格的に私要らないのでは?

しかし援護すると言った手前、何もしないのは些かどうかと思う……まあ、軽い追撃でもしておこう

そう思い威力は低い物だが空気弾をセルリアンの目の様な場所に放つ。目と思われる部分を攻撃されたセルリアンは更に怯んでより大きな隙を晒すーーそれを逃す程あの二人は弱く無いのは本能的に分かった

 

「ヘラジカ!行って!」

「勿論だ!」

 

「ヘラジカ」が「ライオン」に向けて走り出す。何をするのかと疑問に思う間にライオンがしゃがみ、手を差し出し、その手に「ヘラジカ」が足を乗せ……

 

「そぉれぇ!」

 

セルリアンの背後目掛けて飛んだ。そして身体を捻り回転を加え、その手に持つ武器で

 

「取った!」

 

セルリアンの背後を抉る(・・)。その際に「ヘラジカ」の瞳が輝き、武器からも似た様な煌めきがあったのは見間違いでは無いだろう。そしてコアに当たるであろう石を周辺ごと破壊されたセルリアンは一瞬強く輝いたかと思うとそのまま弾け飛び、散らばった四角い形の赤い結晶はより小さな虹色の結晶となって消えて行く

それを見届けていると下から声が聞こえてくる。見れば先程より多い数のヒトの様な奴等が集まっていた。呼んでいる様だな……取り敢えず降りるか

 

「お前が大将を助けてくれたんだって?飛びながら見えない物を飛ばすなんてどう言う動物なんだ!?俺はオーロックス、大将の部下だ」

 

深い緑の奴がぐいぐいと近づいてくる。頭部には角があり、深い緑以外の場所は茶色……褐色と言うのか?そう言った色だ。ソイツはどうやら大将という人物の部下らしいな……

 

「オーロックス、近づき過ぎだぞ……あ、私はアラビアオリックス、オーロックスと同じく大将の部下だ」

 

今度は白黒の奴か……他にも黒い奴がツキノワグマ、トゲトゲとした奴はアフリカタテガミヤマアラシ、時々透明になる緑の奴はパンサーカメレオン、なんか無駄に硬そうなシロサイ、同じく硬そうな茶色いオオアルマジロ、そして一番強いと思っていた灰色のハシビロコウ(実はヘラジカの部下だった)……どうやら彼女等は群れらしい。何でもお互いに(いくさ)をして戦う仲と言うーーそれって敵では……?

 

「さて、それじゃあ今から避難していたフレンズも集めて……祝勝会だ!」

『おー!』

 

ヘラジカの声に全員が賛同する。祝勝会……文字通り勝った事を祝うのか

いや待て、これは私も巻き込まれるのか?

 

「さ、君もーーおっと、そう言えば名前聞いてなかったね。なんて言うの?」

 

ライオンが肩に手を乗せてくる。逃げ場は無いのか……正直、星の意思がセルリアンを排他すると言うなら私はそれを実行したいのだが……いや、ここで下手に断って不興を買うのも悪手か。取り敢えず名乗っておいて程よい頃に抜け出そう

 

 

 

 

「……私はザイゴートだ」

 

 

▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

ザイゴート、アメリカ大陸にて発生した後にその高い飛翔能力で瞬く間に世界中へと生息地を広げて行きました。アラガミの中では小型かつ肉体も脆いですが、体内に充満した毒ガスは人体に多大な悪影響を及ぼし、ゴッドイーターの中でも厄介な存在とされ、理由はザイゴートは高い視力を持ち、遠くに居ても此方を発見し、その際に奇声を上げて他のアラガミを集めてしまう事です。この際に耳の良いコンゴウやヤクシャなどが集まり混戦になる場合もあり、見つけた際には先手を取って奇声を上げる前に倒すのが好ましいです

 

 

しえるおねえさん(ふらいあ)

 

▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

「ヒッギャァァァァァァァああああああ!!??」

 

木漏れ日の柵の中、私は絶賛悲鳴を上げながら走っている……いや逃げ回っている。

私の背後には私の五倍はある触ったらプルプルしてそうな青い怪物がいる。そしてその怪物が私を美味そうな獲物を見る目で見ながら(実際の所感情なんて読み取れないけどね!)木を薙ぎ倒し、地面を削りながら進んでくる。怖いなんて物じゃない

死ぬ、こんなの絶対死ぬってぇ!

 

「た、戦うしか……」

 

このままでは何れ追いつかれる……私は本来の形では無い物の、生まれてからずっと使ってきた武器……角(何故か持つ仕様になってるし私には腕があるし……なんでぇ……)を構え、振り返るーーが

 

「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎ーーッ!」

 

形容しがたい咆哮をしながら駆け寄ってくる、脚が何やら数十本はありそうな細長い身体のソレは殺意ダダ漏れで追い掛けてくる

そしてソレを視認すると同時に……

ーーこの星の害、滅せよ

 

 

無茶言うなぁ!

戦うのを完全に放棄してもう一度走り出す。私よりデカくて速そうな奴に勝てる訳が無いよぉ!

私は一心不乱に走り続ける。

木々を避けーーアイツは薙ぎ倒し

橋を渡りーーアイツは飛び越え

時に人工物の中を通るーーアイツは破壊した

え、これ逃げ切れる……?私がどんなに苦労して障害物乗り越えてもアイツ、それを難なく超えてくるんだけど……一応私の方がほんの僅かに小回りが利くっぽいからまだある程度距離はあるけど……え、本格的にヤバい……?

内心、死ぬ事を悟りかけながらも木々の中を走っていると目の前に何か輝く物が見えてくる……

 

「あ、湖!」

 

それは太陽の光を反射してキラキラと輝く大きな水の集合体、湖だった。えぇい、もうこの際何でも良いから助けて下さーいッ!アイツもあそこまで大きいと泳げないかも知れない。そう思って全力で跳び、湖へと身体を放り出す。背後を見ればアイツは湖の水に浸かる寸前で止まっており、私の予想通りに水はダメみたいだ。もし泳げていたら本気で諦めていたけど……

 

「あ、ヤバそう言えば私泳げなーー」

 

気付いた時にはもう遅かった。バシャンと水の中に落ちる。私は上に行こうと踠くが悲しい事にどんなに頑張っても下に下にと落ちてーー沈んで行く。

あー……私、何も出来ないまま終わるのか……残念だなぁ……

身体中の擦り傷が痛い。先程走り抜けた際に出来た物だ……この姿の前にはあんな事で傷が付く事は無かったのに、今は随分と身体が脆い気がする。この姿では水に浸かりきっただけで死ぬのか……

もうダメだと完全に諦めて踠くのも止める。呼吸が出来ずに苦しいが水の中に沈むこの感覚は心地いい……まあ、どうせ私達の種が死ぬのは何時もの事だ。それに私達は遅かれ早かれ誰かに喰われる。それが人か、同類かの違いなだけだ。そう言う意味では溺れて死ぬのは私が初めてかもしれない。

そっと目を閉じて考える事もやめる、独りぼっちで誰にも知られずに消える……少しばかり、寂しい気がした

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、身体が一気に上へと引き上げられる。いや、押し上げられる。

何事かと目を開き、思考も再開する。そしてバシャンと今度は水の外に出る音が響く……光が、太陽が眩しい。そして同時に体内に取り込んだ水を身体が拒絶し、ゲホッゴホッと勢い良く水を吐き出す。そんな様子を見たかるか、私を引き上げたであろう人物が

 

「ちょっと貴女大丈夫!?声は聞こえる!?」

 

そう、声を掛けてくる。優しく背中を摩りながら素早く私を陸の方へと連れて行って、静かに下ろした

水を全て吐き出し、少しの間咳き込み続けると苦しさは無くなり気分も良くなる。暫く水に入るのは嫌だなぁ……と思いながら隣に居る恩人を見る

 

「大丈夫?」

 

そう一言かけながら私の背中を摩る彼女は正に……

 

「神様ぁぁぁぁぁ!」

「へ?きゃあ!?」

 

私にとっての神様だった

 

 

 

 

 

「す、すすみません……私、あのまま独りぼっちで終わると思ってたので……つい……」

 

私はなんて事を……助けてくれた相手に飛び付くなんて……うぅ、どうせ私達の種族は駄目な種族なんですぅ……

 

「いえ、良いのよ。セルリアンに追われた上に溺れちゃったなら不安にもなるわ。えっと……」

「なんでしょうか?」

 

恩人が私の身体を上から下まで眺めてうーん、と唸る。知らないうちにまた変な事をしてしまったのだろうか……

 

「貴女は何のフレンズなのかしら?」

 

……?

 

「フレンズ……?」

 

フレンズ……フレンズ?確かフレンズとは……人の言葉で「友達」を意味する筈だ。彼女の言葉はつまり、貴女は何の友達なのかしら?となる。けど、それは何かおかしい気がする

 

「あ、フレンズって言うのはね?あの山からーー」

 

私の様子にフレンズの意味を知らないと悟ったのか彼女は独特の形状をした手で遠くを指差す。その先には虹色の結晶が生えた山があった……え、何あれ凄く不味そう

 

……へぇ、あそこから噴き出るサンドスターと言う物が動物か動物由来の物に接触するとフレンズーー人型の動物になるんだ……そしてさっき私を追っていたセルリアンーー思い出したら少し身体が震えてきたーーもサンドスターで生まれるんだ。それでセルリアンはフレンズを襲う……うわぁ、もう襲われたくないなぁ……

それで、プリンセスさん(彼女はロイヤルペンギンのプリンセスと言うらしい。様と言ったら流石にそれは……と遠慮された)の言った「自分より大きなセルリアンからは逃げる」という話には全力で同意したい……もうあんな奴に追われたくない。無理、今度は絶対死ぬ……

 

「フレンズを知らないって事は……貴女、昨日のサンドスターで生まれたのよ」

「成る程……」

「取り敢えず、私の仲間の所に行きましょう。そこにはジャパリまんもあるし、比較的安全だから」

「はい!……あ、それと私の名前はドレッドパイクです!」

「分かったわ。よろしくねドレッドパイク」

 

▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 

ドレッドパイク……甲虫に近い甲殻と足、角を持つアラガミですね。これと言った特徴は無く、新人のゴッドイーターでも安心して倒す事の出来るアラガミです。手練れになれば他のアラガミを攻撃する際に巻き込んで処理をする事も多く、メインの討伐対象として上がる場合はそれこそ大軍で無ければ無い程弱いアラガミとされています。

攻撃手段も突進のみで、正面に立たなければ攻撃される事も無いアラガミです

 

えっと、これで良いのですか?ロミオ

バッチリです!

 

 

らけるおねえさん(ふらいあ)




ムカデ型の赤いセルリアン(黒セルの半分くらいの大きさ)
一話の中型セルリアンから触手を捥いで代わりに二本の脚を付ける。それを10両編成にすれば完璧なイメージになります。ね?簡単でしょ?

ドレッドパイクを追っていた変態セルリアン
超巨大ゲジゲジセルリアン。以上


これでアラガミのフレンズは出揃いました(断言)
一応連載に変更します

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