探偵見習いの物語   作:海人

7 / 8
予定通りとはいきませんでした。
あと、今回から学力強化合宿編です。


5話 Eの蠢動/依頼承諾

学力強化合宿が来週に迫った今週最後の登校日。

 

「室長、家庭部の助っ人終わったぞ」

 

そう言って相談室に入って来た男は()FFF団団長須川 亮である。

 

 

 

 

FFF団(異端審問会)

 

それは文月学園2年Fクラスに存在するクラス内の異性に縁のある奴を粛清するのが目的で立ち上げられた血の掟を破りし異端者の捜索と断罪を行う断罪集団である。

が他クラスの彼女持ちの男子生徒を審問にかける事もあり、粛正範囲は特に制限がないらしい。

主な団員はFクラスの男子達+α

団員は全員黒覆面と黒マントを着用、背信行為(抜け駆け)や女子から好意や興味を持たれている者が判明すると何処からともなく出現し、粛正する。

その行動力・統率力はすさまじく、対象者が逃走した場合即座に編隊を組んで捜索を行う。

なお、FFF団団員が背信行為を行った者は会長であろうとも粛清対象とされる。

 

「どうだった、須川?」

「感謝されるって気持ち良いな。後、FFF団が如何に非常識の固まりだったか理解出来た」

「そりゃ良かった、でFクラスはどうなると思う?」

 

何故、FFF団団長であった須川が相談室に…しかも俺を室長と呼ぶのかは何時か説明するとして気になっている事を尋ねてみる。

Fクラスの召喚戦争はC、Eクラスを除いた3クラスと戦いD、Bを降しAクラスを変則的な形ではあるが2勝2敗1分で引き分けを収めたのだ。

そしてFクラス代表『坂本 雄二』はFクラス生徒全員の再試験を提案。

ババアが了承し行われた再試験の結果、須川がCクラス、坂本、土屋、木下の3名がAクラスに再編入された。

で俺が鉄人の要請を受け須川の監視役となり相談室の一員として扱き使っている。

 

「俺がCクラス、坂本、土屋、木下がAクラスだろ。正直言って不安しかない」

「理由は?」

「奴等の司令塔になり得る奴等が姫路さんと島田のみの時点でな……室長の話なら島田が吉井達含めたAクラスと揉めるのが確実だ、と思う」

「合宿中は何も起こらないといいな」

「起きるに俺は500円賭ける」

 

 

ーーーーー2年Cクラス代表氷川 真昼、2年Cクラス須川 亮の2名は至急学園長室に向かうように、繰り返します……ーーーー

 

 

「……起きた、か?」

「なんで俺まで?」

 

お互いに顔を見合せ呼び出された理由も分からぬまま学園長室に向かう為に相談室を出た。

 

 

 

 

 

 

 

「「学園長、失礼します」」

 

そう口に出して学園長室に入るとババアが信じられない一言を口にした。

 

「2人とも悪いね」

「ババアが労りの言葉を口にした?!」

「室長、口悪くねえ?」

 

須川、お前はババアを知らないから言えるんだよ。だって何もしてないにも関わらず労りの言葉を述べたんだぞ?! 明日は『ノイズ』に遭遇するか『お祓い』をする羽目になるのか?

 

「まあ、良いさ」

「……厄介事か?」

 

俺の無礼極まりない言葉を受け流した時点で何か合ったと分かり尋ねた。

 

「まあ、取り敢えず吉井宛てのコレを読んでみな」

「脅迫文だな」

 

内容は『お前が異性に近付く事は許されない。今後、異性に近付いた場合貴様はこのような事になることが確定すると思え!』

 

「で、コレが添えられてた写真さ」

 

ババアが渡された写真にはスプラッタにされた人達の残骸と其処に立つ残骸の血が身体を彩る異形(ドーパント)の姿。

 

「ドーパントの犯行現場か? ババア、学生に見せて良いモノじゃないだろ」

「見せんと始まらんからな」

「あの、俺が呼ばれた理由は?」

 

一般人が見たらその日の夕食は食べられなくなる光景が収められた写真の文句を言う俺とババアに須川が尋ねた。それに確かにと思う、『ガイアメモリ』絡みなら俺個人だけ呼べばいい。そんな俺の疑問に答える声と同時に入ってきた。

 

「其処は俺が説明する」

「「鉄人?」」

「……今回は見逃す」

 

入ってきた西村先生(鉄人)だが呼び方を注意しないで須川に問いかける。

 

「須川、()FFF団団長として聞くが犯人がFFF団団員の可能性は無いか?」

「無いですね、ってか奴等にこんな複雑な手順で事を実行する知能があるかどうか……」

「確かに、直接行動するだろうな」

 

即答する須川に思わず頷いていた俺と鉄人が居た。

 

「吉井に怨みって……まあ、想像出来んわな」

 

彼奴、おバカだけどグズじゃないしな。

となると……

 

「逆怨みか?」

「だからFFF団が候補に」

「分かってくれたかい?」

 

俺達が理解したのを見たババアの問い掛けに頷いて答えた。

だが疑問点がある。

 

「だけど『ガイアメモリ』に手を出すか?」

 

いくらFFF団(馬鹿共)でも1回使ったら破滅確定の劇物に手を出すか? しかもかなりの額の購入資金が必要な筈だ。

 

「出さない、と言い切れない時点で警戒は必要だろ」

「確かに」

 

だが可能性が1%でもあるなら警戒は必要だと言うババアの言葉に納得するのであった。

 


 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。