新訳・とある時王のハイスクール   作:海神アグル

6 / 190

今回は割りとオリジナル展開になってます。

それと感想待ってま~す。



episode#6

◎side

 

 

リアスは今起こってる事に頭が追い付かなかった。

 

依頼されたはぐれ悪魔を倒してさぁ帰ろうという時に現れた、前方のヴェントという謎の人物。

 

彼女がハンマーを振るって放ったと思われる風は、悪魔の自分達でも耐えきれない程に強く、また少し聖なる物が混じってたのか、肌がピリついた。

 

それだけでも充分驚きなのに、更に驚く事に加勢に来てくれたのが、あのAqoursの元メンバー、桜内梨子だったのだ。

 

(一体……何がこの町で起ころうとしてるの?)

 

リアスは頭がパンクしそうになっていた。

 

それは多分朱乃や木場、小猫もそうだろう。

 

そんな彼女達を尻目に、一誠はゲーマドライバーを腰に巻いた梨子と共に、ヴェントを睨み付ける。

 

「梨子さん……どうしてここに?」

 

「丁度この近くを通りかかったの。そしたらドンパチする音が聞こえてね……」

 

そう言った梨子は右手に『マイティアクションXガシャット』を握る。

 

そして不意に頭に浮かんだのは、一誠が悪魔に転生した事、善子から聞かされた、この時間が巻き戻された時間だという事。

 

前者はともかく、後者はにわかに信じがたい事だった。

 

とは言え、そんな質の悪い冗談を彼女は言わないし、何より善子のあの時の真面目な顔からして嘘では無いのだろう。

 

そこまで思い出した時、不意にヴェントの嘲笑う声が聞こえた。

 

「へぇ~、草木 梨子、仮面ライダーエグゼイドのお出ましとは……面白い状況ね」

 

そう言ったヴェントは懐から禍々しい紫のライドウォッチを取り出して、天面のボタンを押して起動した。

 

《エグゼイドォ…》

 

アナザーエグゼイドウォッチを持った右手を横に振るい、ヴェントは6体のバグスターを召喚した。

 

「悪いけど、私的にライダー2人を相手にできる程、まだ力が整ってないからこれでオサラバするわ~」

 

言ってヴェントはハンマーを振るって風を巻き起こし、その場から消えた。

 

代わりに残ったのは6体のバグスター。

 

「梨子さん!」

 

「ええ……行きましょ」

 

言って一誠はジクウドライバーを腰に巻いて、ジオウライドウォッチの外枠を回して天面のボタンを押して起動、梨子もガシャットを起動した。

 

《ZI-O》

 

《マイティアクション・エーックス!!》

 

瞬間、梨子を中心にゲームエリアが展開、チョコブロックがばら蒔かれる。

 

「君達の運命は、私が変える!」

 

梨子はそう言って右腕を左側に伸ばした後、両腕を勢いよく右側に持っていく。

 

「大・変・身!」

 

左手に持ち変え、上に掲げるとゲーマドライバーに差し込んで、すぐにレバーを開いた。

 

《ガシャット!ガッチャーン!レベルアーップ!》

 

梨子の前にピンクのディスプレイのようなゲートが現れ、梨子を通過。

 

《マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション・エッークス!!》

 

梨子は『仮面ライダーエグゼイド・レベル2』に変わる。

 

「さてと……天才ピアニストRのプレイ、見せてあげるわ!」

 

(BGM:エグゼイド LEVEL 2~患者の運命は俺が変える!)

 

本物のエグゼイドの姿を目にしたことで、リアスがやや興奮気味に言う。

 

「本物の仮面ライダーエグゼイド!! しかもその変身者があの桜内梨子だなんて……!!」

 

彼女達のような異形界隈では、μ'sとAqoursは物凄く注目されていたグループ。

 

そのグループに属していた一人が、仮面ライダーになる等、激震以外の何者でもなかった。

 

《ガシャコンブレイカー!!》

 

そんな彼女達を尻目に、梨子…エグゼイドはガシャコンブレイカーを手に持ってバグスター達に突撃していった。

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

その一方で一誠もジオウライドウォッチをドライバー右スロットに装着、ロックを外して独特な待機音を響かせて変身ポーズを取る。

 

「変身!!」

 

そして左手でドライバーを回す。

 

《ライダータイム!カメーンライダー!ジオウ…!》

 

《ジカンギレード!! ケン!!》

 

仮面ライダージオウになった一誠も、ジカンギレードを召喚して向かっていく。

 

「リアス、あれが……」

 

「ええ……イッセーが変身する仮面ライダー、ジオウよ」

 

「…本物を見れる日が来るなんて……」

 

朱乃の問いにリアスが答え、小猫は独り言を呟きながら2人のライダーの戦いを見入っている。

 

エグゼイドはガシャコンブレイカーで3体いるバグスターの内、真ん中を殴り付け、右のバグスターは右後ろ回し蹴りで倒し、左のバグスターはガシャコンブレイカーを横に振るって殴り倒す。

 

「はっ!」

 

そしてそのまま真ん中にいたバグスターに馬乗りになると、何度もブレイカーで殴りつける。

 

「はっ!そりゃ!」

 

HITの文字が何回も浮かび、やがてバグスターは爆発。

 

そこに残り二体が迫ってきて、エグゼイドを後ろから蹴り倒す。

 

「ぐっ…!?」

 

前に転がったエグゼイドはブレイカーのBボタンを押して、ソードモードにする。

 

《ジャ・キーン!!》

 

そのまま横に大振りに振るって、

 

「はっ!」

 

追撃にきた二体のバグスターを斬り捨てる。

 

火花を散らして倒れたバグスター二体を尻目に、エグゼイドはドライバーからガシャットを抜いて、

 

《ガッシューン……》

 

そして左腰に付いている『キメワザスロットホルダー』に入れる。

 

《ガシャット!!》

 

ホルダーのボタンを押す。

 

《キメワザ!!》

 

するとエグゼイドの右足にド派手な色をしたエネルギーが大量に集まる。

 

「行っくわよ~……!」

 

もう一回ボタンを押す。

 

《マイティクリティカルストライクー!!》

 

エグゼイドは飛び上がり、目の前にいた二体のバグスターに『マイティクリティカルストライク』を飛び蹴りで放つ。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一直線に飛び込んでいき、モロに受けたバグスター二体は爆発した。

 

《会心の一撃ぃ~!!》

 

 

 

そしてジオウの方は、残る3体に囲まれていたが、焦ること無く攻撃を捌き、ジカンギレードで反撃していた。

 

「はっ!ふっ!そりゃ!」

 

バグスターの槍攻撃を身を反らして避けたり、ジカンギレードで流しつつ、背中を蹴り飛ばしたり、ジカンギレードで斬っていく。

 

そうしてる内にバグスター3体が纏めて倒れたので、その隙にジオウはライドウォッチのボタンを押してドライバーのロックを解除する。

 

《フィニッシュターイム!!》

 

するとバグスター3体の周りを幾つものキックの文字が囲む。

 

3体がそれに注意を向けてる隙にジオウは飛び上がり、ライダーキックの体勢に入ってからドライバーを回す!

 

《ターイムブレーク!!》

 

キックの文字達は時計回りに1つになっていき、ジオウの足裏へとエネルギー収束、そのままジオウは『タイムブレーク』をバグスター3体に喰らわせた!

 

「そりゃああああああああああ!!」

 

「「「キィイイイイイイイイイイ!!!?」」」

 

バグスター3体はタイムブレークを受けるとゴロゴロ転がり、体にダメージの電流を走らせると爆発した。

 

こうして、なんとか当面の危機は回避できた。

 

「よっし……梨子さん、今日はありがとうございました」

 

「そんな……礼を言われる事じゃないわ」

 

2人は変身を解除しながらそう言い合い、一誠はリアスに手を差し出すと、帰るように促した。

 

「それじゃあリア……部長。帰りましょ」

 

「え、ええ……そうね」

 

一瞬、名前を言いそうになって慌ててこの時間での呼び名に変えた時の一誠の悲しそうな顔に、リアスが気づく事はなかった。

 

 

◎sideoff

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一誠side

 

 

イッセーだ。

 

あの廃墟での事は特に尋問される事は無く、次の日が休日っつー事で、適当に出掛けることにした。

 

理由は何てことない、ただぶらつきたい。

 

それだけだ。

 

因みに隣には冬麻がいる。

 

家を出て数分の所で出くわしたので、前方のヴェントについて情報交換ついでに一緒にぶらついていた。

 

「にしても前方のヴェントか……右方のフィアンマと関係があるんだよな?」

 

「ああ、神の右席って言う所に所属してるみたいで、多分フィアンマもそこにいる筈だ」

 

そうやって話してると、

 

「はぅ!」

 

「「ん?」」

 

何か可愛らしい声が聞こえたぞ。

 

俺と冬麻は声がした方を振り替えると、

 

「いたた……!」

 

白のヴェールを被った可愛らしい金髪の少女が尻餅を付いていた。

 

あの娘は……っ!?

 

間違いない!

 

俺の大切な女の子の一人だった、シスターのアーシアだ!!

 

俺はすぐさまアーシアらしきシスターの所に駆け寄り、手を差し出す。

 

「大丈夫か?」

 

「あ、すみません……!」

 

やっぱりこの声に可愛らしい顔立ち、アーシアだ。

 

本当に懐かしい……。

 

俺はアーシアの手を取って立ち上がらせる。

 

「……私の言葉が分かるのですか?」

 

「ん、あぁ……」

 

流石に悪魔だから何でも日本語に聞こえる、なんて今のアーシアには言えねーよな。

 

「イッセー、確かそのシスターは……」

 

俺と同じ前世での記憶を所有してる冬麻もアーシアに見覚えがあるのか、アーシアの側に近寄る。

 

「ああ……この娘も俺の大切な女の子の一人だった娘だよ」

 

そういや、アーシアと初めて会った日も、こんな天気だったな。

 

となると、やっぱレイナーレがいる教会に向かう気か?

 

そこんとこ訊ねてみるか。

 

『相棒、その前に自己紹介しろ。俺達はアーシア嬢の事は知ってても、向こうは知らないんだからな』

 

おっ、そうだな。

 

「俺は緋村一誠。こっちは氷城冬麻。君は?」

 

「あ、私はアーシア・アルジェントと申します!」

 

と、自己紹介も済んだ事だし、

 

「で、どうしたんだ?こんな所で」

 

「あの……この辺りに教会はありますか?」

 

やっぱ教会か……。

 

でもあそこに連れてったらアーシアを危険な目に合わせるし、何よりこの時代にはあの糞神父もいる。

 

どうするべきか……。

 

ドライグはどう思うよ?

 

『危険だと分かってて放り込む事はしないだろ?』

 

だよな……仕方ない。

 

アーシアには悪いが、ここは嘘を吐かせて貰おう。

 

「すまないアーシア。この地に教会はもう無いんだ」

 

「そんな……っ!? では私はどうすれば……」

 

途端に目尻に涙を貯めて、途方に暮れるアーシア。

 

まぁそうなるよな。

 

アーシアは教会の糞みたいな理由で、ここに一人で追放された。

 

しかも本来行くべき場所が無いとなると、途方に暮れるのも分かる。

 

けどちゃんと解決策はある。

 

「なぁアーシア。もし良かったら、うちに来ないか?」

 

それは俺の家で匿う事。

 

勿論、母さんや美月には事情説明するけど、多分了承してくれるだろう。

 

2人とも助け合い精神が旺盛だからな。

 

「いいんですか!?」

 

途端にパァーッと顔を輝かせるアーシア。

 

うんうん、やっぱアーシアには笑顔が一番だ!

 

「アーシアさえ良ければ」

 

「ありがとうございます!これも神の御加護なのですね……!」

 

アーシアはそう言って十字を切った。

 

み、見るだけで頭が痛くなってきた………。

 

「不幸だな……」

 

おい冬麻、そんな哀れみの目を向けてくるなよ!!

 

ってな訳で、母さんに電話で事情説明すると、快くアーシアの同居を許してくれた。

 

その間、冬麻は自分の連絡先をアーシアに渡していた。

 

これでアーシアがレイナーレの手に落ちる事態は回避できた。

 

そう思っていたが、現実は甘くなかった。

 

 

 


 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。