僕のヒーローアカデミア~通りすがりのヒーロー~ 作:shimito18
まあ、この作品というか作者にはよくあることなので気長に待ってくれるとありがたいです。
さて、今回の話は遂に始まった個性把握テスト!士はどうなるのか?まさか除籍なんてこと…さあこれからどうなる!?第7話スタート!
「最下位除籍って…!入学初日ですよ!?いや、初日じゃなくても理不尽すぎる!!」
「自然災害、大事故身勝手な
相澤の言葉に反応はそれぞれだった。士の様に自信がある者、飯田の様に冷静にこの場を分析する者、緑屋の様に緊張して震えている者。だが、雄英の理不尽は容赦なくそんな彼らを襲った。
第1種目:50m
『3秒04!』
(50mじゃあ3速までしか入らんな…)
(まあ…水を得た魚、他がどうするか見物だな)
(靴を軽くして…服も軽く…)
今朝緑谷と喋っていた少女は体中をポンポンと触り結果
『7秒15』
その次が士の順番が回ってきた。士はスタートラインに立つと横には少しチャラそうな男子生徒が立っていた。
「俺、
「門矢士だ、よろしく。俺の事は気にせず自分の事に集中しておいた方がいいぞ」
「お、おお…」
計測用ロボから『よーい』と音声が鳴ると士はライドブッカ―から先程とは違うカードを取出しベルトに装着した。
Form Ride 555 ACCEL!
ディケイドから姿を変え士は仮面ライダー555アクセルフォームに変身した。中腰の体制で構えるのと同時で『START!』と鳴ると素早くスタータースイッチを押した。『start up!』士から別の音声が聞こえると同時にスタートラインには上鳴だけがおりゴールラインに士が立っていた。
『0秒00、測定不能』
その記録に他の者達も驚きを隠せない者たち、悔しがる者たち反応は様々だった。その後、第2種目、握力測定でも全力で握ると装置を破壊し測定不能。第3種目、立ち幅跳びでは空を飛んだ為測定不能。第4種目、反復横跳びでは平均より多めの60点。第5種目のボール投げは先程行ったので測定せずそのまま結果は測定不能、現在までの結果、個性把握テスト総合順位では堂々の1位となった。
「緑谷くんはこのままだとマズイぞ…?」
「そうだな、全て平均か平均より少し高いくらいか、あいつはどうやって合格したんだ?」
「知るかよ!無個性のザコだぞ、何か汚い手でも使ったんだろ!!」
「無個性!?彼が入試時に何を成したか知らんのか!?」
「は?」
「ほ~、何をしたのか知らないが、少なくともあいつは汚い手何かは使ってないさ。目を見れば分かる、緑谷は純粋なくらい真っ直ぐさ」
緑谷はボールを持って円の中心に立った。その時の顔は覚悟と決意のある顔、どうなっても良いこれに全てを賭ける!そう言った顔である。緑谷の右腕が一瞬光りボールを投げた。結果は、
『46m』
結果は普通の、個性を使わない少年の飛距離だった。
「な…今確かに使おうって…」
「”個性”を消した。つくづくあの入試は…合理性に欠くよ。お前の様な奴も入学出来てしまう」
「消した…!あのゴーグル…そうか!」
「抹消ヒーロー、イレイザー・ヘッド。メディア嫌いでほとんど表には露出してこないヒーロー、個性は他者の個性を抹消する個性。ただし常時発動してる個性、そこの透明女子みたいなのは消す事が出来ない」
「え!?透明女子って私!」
相澤は緑谷に近づき何かを話しているが、士たちには何を話しているのかは伝わらなかった。当然だ、士を含め測定者以外は測定場所から離れている為、耳がかなり良い者にしか聞き取る事が出来ないだろう。緑谷に話終わった相澤は、目薬を指すと円から離れた。緑谷は何かブツブツと呟くと再び右腕を大きく振りかぶり、手からボールが離れる瞬間、人差し指に一瞬光り先程までとは違いボールが風を切り跳んでいった。
「SMASH!!!」
「あの痛み…ほどじゃない!」
『705.3m』
その一振りはは力任せの一振りではなく、指先にのみ力を集中させた最小限の負傷で最大限の力を発揮させた一振りであった。
「先生……まだ…動けます!」
「こいつ…!」
「やっとヒーローらしい個性が出たよー!」
「指が膨れ上がっているぞ、入試の時といいおかしな個性だ」
「まるで個性をコントロール出来てないみたいだな」
緑谷の記録での反応はそれぞれだった。友人として安堵している者、冷静に緑谷の個性について分析している者、記録に驚いたりする者、無関心や当然といった反応の者。だが、1人だけまるで有り得ない物を見た、発見した様な反応をした者が居た。
「………!!」
その人物とは爆豪だった。
「どーいう事だコラ!!ワケを言えデクてめぇ!!」
一頻り驚いた爆豪は掌から出す爆破の勢いで緑谷に迫って行った。緑谷は怯えながら「うわああ!!」と叫んでいると、爆豪の掌から爆破が消え布の様な物で拘束された。
「ぐっ…んだ、この布、固…!」
「炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ特殊「捕縛武器」だ。ったく、何度も個性使わさなよ…俺は、ドライアイなんだ!」
(個性凄いのに勿体ない…)
相澤消太、視た者の個性を消す個性。瞬きすると解ける!
相澤に止められた爆豪は渋々緑谷に詰め寄るのを諦めた。緑谷は士たちの所へ行き、先ほどの結果を労ってもらったり、怪我の心配をしてもらったりしていた。止められたが爆豪の顔に疑問符と汗を浮かべ、そしてどこか焦りを感じさせるのだった。
その後、持久走、上体起こし、長座体前屈を行い士は全てが平均より高い数値か測定不能となり結果、個性把握テスト総合順位では堂々の1位となった。全てのテストが終わる頃には時間はもう昼になろうとしていた。
「んじゃあパパッと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括開示するちなみに、除籍はウソな」
「「「……!?」」」
「君らの最大限を引き出す、合理的虚偽。ハッ」
「「「ハーーーーーーー!!!???」」」
「あんなの嘘に決まってるじゃない…ちょっと考えればわかりますわ…」
「そゆうこと。これにて終わりだ。教室にカリキュラム等の書類があるから目ぇ通しておけ。それから緑谷、
そう言って相澤は緑谷に保健室利用書の紙を渡し、気怠そうに校舎へと戻って行った。その姿を大半が「なんなの…」と見つめるのだった。そして何故か校舎の陰にオールマイトが居たという。
「お前、八百屋だったか?」
「ええ、そう言う貴方は門矢さんでしたわね。よろしくお願いしますわ」
「ああ、こちらこそよろしく。さっき除籍の話で嘘に決まってるって言ってたけど、何でそう思ったんだ?」
「その事でしたか。簡単ですわ、あんな感じの人でも教師。そう易々と生徒を除籍処分にする訳…」
「ハハハ!なるほどな、さてはお前素直で良い奴だな?」
「どういう事ですの?」
「相澤消太先生、彼は去年受け持った1年の1クラス全員を除籍処分にしてるんだよ」
「「「「!!!???」」」」
八百万だけでなくバラバラと更衣室に行こうとしていた者も、話が聞こえ戻って来た。
「その話は本当なのか門矢君!というかどうして君はそんな事を知っているんだい!!」
更衣室に向かおうとしていた飯田は、個性を使って士の元へ戻って来た詰め寄って来た。他にも聞こえてた者達の何人かは戻って来た。
「話すから飯田ちょっと離れろ。話しは本当だよ、正確な数字は知らないけど今までで100 人以上の生徒を除籍処分にしてるらしい。それから、何で知っているのかだったな。こんな新しい生活だ、これから通う学校やその教師がどんな人が居るのか調べるのは当然だろ?ネットに裏サイトみたいなチャットが有ったぜ。ヒーロー科やこの学校に合格出来なかった負け犬や、除籍処分された負け犬どもが互いに傷を舐め合ってる場所がな。だから、相澤先生が「何か出来なかった奴は除籍する」って言ったら本当にすると思った方が良いぞ八百万?」
「…分かりましたわ。御忠告痛みあります」
下校時間。士や他の生徒たちが帰宅の準備をしていると後ろから背中を突っつかれた、誰かと思い振り返るとそこに居たのは当然後ろの席の
「なあなあ、門矢って個性2つ以上持ってんのか?」
「あ、あたしも気になってた!姿替えたり、手から炎出たり、すっごく足が速かったり!!」
「私も教えてほしいわケロ」
話しに入ってきたのは隣の席の芦戸にその後ろの蛙吹だった。他にも教えて教えてと周りに集まってきた。青山と轟は我関せずと帰ったが爆豪は席に座り何故かイライラしており、緑谷は目をキラキラしながら話を聞こうとしていた。
「はぁ~、分かった説明するよ。どの道、先生たちには説明しないといけないからな…」
そう言って士はドライバーとカードを取り出し、カードを4種に分けて机の上に並べた。
「まず上鳴の質問、俺の個性は複数あるのかってのだが答えはNOだ。俺の個性は1つだけだ」
「あ゛~!?嘘つけ変身野郎!テメェさっきあんだけ色んな個性使ってただろうが!!」
「(あ、渾名変わってる)あれは俺の力じゃなくてカードの力だ」
「ど、どういう事?」
「俺の個性はあくまでこのドライバーとカードの能力を使う事が出来る個性だ。試しに緑谷ドライバーを腰に当ててみろ」
緑谷は少しおどおどしながら腰にドライバーを当ててみるが、特に何も起きなかった。「次八百万やってみろよ」と言ってドライバーを渡すと、渋々腰に当ててみるとドライバーからベルトが出てきて腰に巻かれた。
「え!?え!?ま、巻けてしまいましたわ!どういう事ですの!?」
「後で説明するからドライバー外せ、腰から外す感じでドライバーを引っ張ればいいから」
そう言われて八百万はドライバーを腰から引っ張るとドライバーが外れた。
「じゃあ今度は上鳴付けてみろよ」
「お、おう」
少し緊張しながら八百万からドライバーを受け取り腰に付けるとベルトが巻かれた。
「おお!俺も巻けたぞ!」
「じゃあ、このカードを入れてみろ。入れ方はサイドハンドルを引いて、中央のバックルにカードを入れてサイドハンドルを戻せばいい」
「よっしゃ!変身!」
Kamen Ride…Error
エラー音が鳴るとドライバーが電気な様な物が流れ上鳴が後方へ吹き飛び、ドライバーは上鳴の腰から外れてその場へ落ちた。
「痛っ~!!何だよ今の!」
「それじゃあ説明するぞ」
「心配とか無しかよ!」
「まず、このドライバーを腰に巻きドライバー、ディケイドライバーにカード、ライダーカードを挿入して変身する」
「ケロ?でもさっき上鳴ちゃんは変身出来なかったわよね?他の人じゃ変身出来ないのかしら?」
「ああ、蛙吹の言う通り「梅雨ちゃんと呼んで」蛙す「梅雨ちゃん」つ、梅雨ちゃんの言う通り、ドライバーは他者でも巻く事は出来る、出来ない奴もいるけどな。他者でも巻けてたとしても、どの種類のカードを挿入したらさっきの上鳴みたいになる」
「分かってたんなら最初に言っておけよー!」
「言ったらしないだろ?普通。そしてカードの種類はこの4種類、ライダーに変身する為のライダーカードのカメンライドカード、各フォームに変身する為のライダーカードのフォームライドカード、各ライダーの能力や武器等を発動させる為のライダーカードのアタックライドカードちなみにこれを使わなくても発動できる能力もある、ライダーの必殺技を発動する為のライダーカードのファイナルアタックライドカードだ」
「なるほど、なるほど色々種類があるんだね。ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」
関心していたのは緑谷だけじゃないが、緑谷はぶつぶつと何か呟きながら必死にノートに書き留めていた。士を含めて全員その様子に驚きながら引いていた。
「み、緑谷、だ、大丈夫か…?」
「あ、ご、ごめん。それにしても1種類のカードでこれだけ量あるなんてすごいね、色んな場面で応用が利きそうだよね!な、何か無敵って感じだよねハハハ…」
「いや、無敵でもないさ」
「制限時間でもあるのか?」
「いや、特にそんなのは無いが、ただ異常なまでに大量の体力を消耗するから、あんまり長時間の活動は出来ない事かな」
「おい、さっきから出てきてる“ライダー”って何だなんだコラ!?バイクに乗ってる奴の事じゃねーんだろうが!」
爆豪の言葉に聞いていた全員がそういえばって顔をしていた。そして士は爆豪のその質問に凄く面倒くさそうな顔をした。
「その質問は凄く面倒何だが、簡単にざっくり答えると、まだ個性が超能力とか言われてた時代に世界征服とか企んだ悪の組織とか、何処からともなく現れた化け物たちから、世界や地球、市民たちを守ってたヒーローかな」
これが最後の質問コーナーの回答になった。理由はこの後すぐに相澤が現れ帰るよう怒られたのだった。
「んーーーー!!」
士は腕を頭の上で手を組み伸びをしながら下校していると、クラスメイトではないが見覚えのある人物が校舎門に居た。
「拳藤?拳藤じゃないか!」
「え?門矢くん?」
見つけたのは入試試験の時に知り合った女子、拳藤一佳だった。その後2人は駅まで並んで歩いて行った。
「へ~、お前はB組なのか。受かって良かったな」
「何よその上から目線、お陰さまでね。あんたは…って聞くまでもないか」
「まあな。で、そっちのクラスはどうだ?」
「まあ~ハハハ…変な奴は居るわよ、やたらと人を煽ってくる奴がさ…そっちはどうなの?」
「ああ~、今日は個性把握テストやったからあんまりクラスメイトと喋ってないからあんまり分かんないけど、あーでも変わった奴なら居たぞ。ほら去年ヘドロ
「へ~、じゃあ私はどんな感じ?」
「うん?拳藤は…明るい感じ?」
「あっさ!!もうちょっと何かないの?!」
「無い!というか、俺はおまえとそこまで喋ってわけじゃあないから」
2人はまるで幼馴染か古い友人かの様に談笑しながら駅まで帰って行った。余談だがこの時の2人を見た者たちは口を揃えて言ったらしい「リア充爆破しろ」
こうして初の、いや門矢士の2度目の高校生生活その初日が幕を閉じたのだった。
今回も読んで下さり有難うございます。ちなみにファイナルフォームライドカードは敢えて書いてません。書き忘れではないので悪しからず。
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昭和ライダーも出すべきか?
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もちろん出すべき!!
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いや、平成ライダーだけで十分