鬼夜叉と呼ばれた男   作:CATARINA

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内容が突き抜けていく


決戦

「よぅ、待たせたな。」

 

目の前にはバーサクランサー。

コイツは強いからな。所長ちゃんの指示期待してるぜ?

 

「任せなさい。その代わりしっかりと私を守りなさい!」

 

了解。さて、やろうか。

 

槍と大太刀がぶつかり合った。

 

膂力、速さでは長政が上回るが、ランサーはそれを技量と能力で補う。

数百に登るかという打ち合い。しかし終わりは唐突に訪れる。

 

槍を一度背中に背負い、大太刀のみを構える。

 

「ほう?何か策でも思いついたか?」

 

ああ、そうだよ。

如何せん俺は技量ってのは今一つでな。

どんなに努力しようが一流が限界。

超一流の天才、英雄とは比ぶべくもない。

でもな、だからこそ、策を巡らせ、小細工を仕込み。

汚い手も使って勝ちを拾ってきたのさ。

 

「そうか…貴様も軍人としては優秀よな…ならば、その策、正面から破ってみせよう。」

 

上等。来い。

 

ランサーが突っ込んでくる。

まだだ。

槍が迫る。

まだまだ。

槍が身体に食い込む。

 

今。

 

ガギャァァァンッ!!!

金切り音と共に展開された刃はまるでバターのようにランサーを切り裂いた。

吸血鬼なのが仇になったな。

コイツは鬼丸国綱。…伝承では鬼を切ったと言われるこの刀はその性質上。

魔性の存在を断つのさ。惜しかったな。

 

「………見事…なり……」

 

今度は吸血鬼じゃないアンタと戦ってみたいな。ハハッ。

 

こっちは終わった。そっちはどうだ?

見ると、ファブニールを打ち倒したジークフリートの姿。

セイバーとアサシンも倒されたようだ。

エリザベートと戦っていたアサシンは致命傷を負い、消滅しかけてた。

…形勢逆転ってか。

 

邪ンヌとギョロ目が逃げ出す。追え、マスター!

 

俺?ちょいと寄り道をね。

ああ、そう掛からない。

すぐに追いつくさ。

 

 

 

よぅ、年増のアサシン。

 

「…………憎たらしいわね。嘲笑いに来たのかしら。」

 

まぁ、そんな所だ。

どうだ?過去に否定された気分は。

 

「…最低ね。二度とゴメンだわ。」

 

そりゃ興味深い。一度インタビューをしたいね。

 

「……それで?私はもう消えかけてるのだけど。」

 

……何も言わず、消滅しかけたアサシンを抱き締めた。

 

「ふふ…今更情欲でもしたかしら…?」

 

____辛かったな。

 

「…………?」

 

____誰も、誰も気付いてくれなかった。誰も言ってくれなかったんだよな、間違ってるって。

____そして最期には、真っ暗で、独りで。怖かったな。

 

「ッ…………」

 

____ああ、寂しかったな。でも今度は独りじゃない。良かったろ?ハハッ。

 

「………あなた、本当に良い性格してるのね。」

 

ハハハ。まぁそう言うな。ちょいとばっかし迷子をほっとけない質でな。

 

「…本当に、独りじゃない?」

 

そうとも。だから、安心しろよ。

 

「………ああ、こんな気持ち…初めて…ふ…ふふ…悪く…ない…わ…」

 

そのままアサシンの姿は掻き消えて行った。

…良かった。最後に笑ってくれたな。

 

よーし!切り替えて行くかエリザベート!

 

「………んぇ?あ、ああぁ!?」

 

エリザベートを担いで追い掛ける。

後ろから殺気。

奴も来てるか。丁度いい。着いてきな!

 

到✩着。

 

立香ちゃんパース!

この蜥蜴娘も持っていけ!

 

「何すんのよぉぉぉぉー!!!」ポーイ

 

マシュちゃんに蜥蜴娘二人は立香ちゃんと行って、決着付けてきな!

俺か?またまた用事がな。

どーも俺のストーカーがねぇ。来てるんですわ。

 

そう呟いた刹那、扉を破壊してバーサーカーが現れる。

 

「■■■■ェ!!!!!!」

 

来たな!ストーカー野郎!

行ってこい立香ちゃん!終わらせろ!

 

「………うん!長政さんも、負けないで!」

 

ハハッ。まさかぁ。

だがまぁ、うん。

そう言われちゃ、より気合いが入るってもんだな。

 

さて…律儀に待つか。御丁寧にドーモ。

 

「終わらせようか!なぁ!?」

 

俺が武器を抜くと同じ所作で奴も武器を取る。

…ようやく。ようやくお前の正体が掴めたんでな。

ここで終わらせる。それが()()()()だからな。

 

「■■■■ェェェェェ!!!!!!!!!」

 

ああ、終わらせてやるよ。




もうすぐ一章ラスト!序章より書きやすかった!

Q、カーミラの下りはどうゆう事?

A、長政君のクラススキルです。

無償の愛EX…たとえ相手がどんな存在であれ、不幸な生い立ちである(所謂悲しい悪役)
場合に効果を発動。ほぼ無条件に敵意を薄れさせ、精神を安定させる。
……と書くと聞こえは良いが、このスキルの発動条件は基本自らよりも相手が歳若い事だが、
精神が幼い、もしくは彼が娘(息子)のようだと感じるとノータイムで発動する。
狂化EXにより娘息子の定義がかなり吹っ飛んでいる為、
生前に苦しみを抱えたほぼ全ての悪サーヴァントキラーとなっている。
カーミラやジャンヌ、アルトリアの各種オルタを初め、その気になれば
新宿のアベンジャーやゴルゴーン、某アルターエゴ達さえ無力化できる。
狂化との相性の影響でチートスキルになりかけている。
別名・父性の暴力。

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