鬼夜叉と呼ばれた男   作:CATARINA

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根本が壊れてる。なら、理性が回復がしても心は癒えない。
だが、男はそれを。壊れたモノを。
友として歓迎した。

勿論、家族の為なら、使いこなして見せるさ。なぁ?


内なるモノ

一向一揆。

宗教は心の拠り所…か。成程。

俺は吉(そう呼べと言われた)ほど仏教嫌いじゃない。

 

だが、

信仰のためなら人を殺しても良いってのがアンタらの教えかよ。

ああ、構わないさ。

なら、やられても文句は無いよな?

 

 

 

 

「アア、ココチイイ。カンビナヒメイダ。」

 

「夜叉?何だか戻っておるぞ?大丈夫かの!?」

 

「いや、ようやく気付いただけだ。これも、今の俺も。全部俺だ。俺なんだ。」

 

「???わからぬ。」

 

まぁ、いいさ。行こうゼ、吉。

さっさと皆殺しにシテ帰ろう。

 

「荒れてるのう…」

 

いーや。十分正気ダゼ?

『茶々は預かった。返して欲しくば…』

 

いい度胸だ。ハ八ッ。

 

 

「父上!何故来たのです!?」

 

「子供の為なら親ってのは何だってするさ。」

 

「よく来たな、長政ァ!!!」

 

誰だっけ。このデブ。

 

「朝倉 景健じゃ!この阿呆が!」

 

あ、森くんのお父さん殺した奴か。

お前こっちに降伏しなかった?

 

「それがどうした!返り忠が常の戦国の世よ!」

 

えーと、つまり?

朝倉裏切って織田裏切って農民にペコペコしてると。大変だね。中間管理職って。

 

「喧しい!これを見い!」

 

「茶々!?夜叉、どうなっとる!?」

 

どうも何も。茶々が人質でな。

『信長を連れてこい』

だって。

 

「茶々を返せ、デブ。」

 

「構わんが、美しい姫だ、どうだ、嫁に出さんか?」

 

「殺すぞ。(殺すぞ。)」

 

「夜叉!隠せてない!隠せてないぞ!」

 

「残念だが、まあ構わん。ほれ。連れて行け。」

 

「父上!!!」

 

よーーーーーし!よしよし!茶々。何もされてないな?スケベなこととか。

 

「されてないし!」

 

「さて、信長を渡して貰おうか。」

 

「え?何で?」

 

「は?」

 

「馬鹿じゃねえの?何で信長を渡さなきゃならねぇんだ。頭の中まで脂肪なのか?」

 

「…ほう、これを見ても強がれるかね?」

 

後ろに見えるのは数十人の男たち。

 

「これらは皆織田信長への恨みある我が同士、我が同胞よ!」

 

銃と弓を構えてこちらを脅してくる。

 

「どうだ?悪い話でもなかろう?今なら信長の首と娘だけで済ませてくれても構わんぞ?」

 

コイツ何か間違えて無いか?

「クフフ、クハハハ…」

 

おいおい、笑うなよ、吉。

コイツらもコイツらなりに歓迎会の準備をしてくれたんだ。笑うのは失礼だろ。

「これが、これが笑わずに居られるか!?夜叉よ!」

 

止めろって。俺も吹きそうだから。

 

「何が可笑しい!!!!!!!!」

 

「いや、申し訳無いんだけど。」

ホントにゴメン。

 

「それだけの人数とか面白過ぎてな…アハハハハ!無理だw」

あ、吉。茶々押さえてて。

「コケにしおって!!!構わぬ!!!撃てぃ!!!」

「だレに命令シてんノ?」

「え。」

 

「ミーんな、眠いってサ。アハ、アハハハハ!!!」

あー笑える。見ろよコレ。皆変な顔してるぜ?

ほら、あげるよ。同胞なら落とさないようにね。

 

「ヒッヒイィィ!?!?」

 

なんだよ。急に化け物でも見たみたいな顔して。つーか漏らすなよ。

茶々の教育に悪い。

 

「お主以上に教育に悪い者も居らぬよ。」

 

ああ、全くだ。で?何か弁明は?

 

「お許しを!信長様!つい、つい魔が差したのです!」

 

魔が差した…ねぇ。魔が差したで殺されちゃ笑えない。茶々も巻き込みやがってなぁ?

「まぁ、待て、夜叉よ。儂としては別に構わんのじゃよ。」

 

成程?許すわけ?

 

「信長様!!!」

 

「まぁ、貴様を許そう。目を閉じるがいい。」

 

「はい!勿論ですとも!」

 

「そうじゃ、そのままゆっくりと面を上げ、目を開けるがよい。」カチャリ

 

おっと、茶々は見ないようにね。こっち来ようか。

 

「はい、有り難きしa 「許そう。」バゴンッ!!!」

 

ヒュー、汚ねぇ花火だ。下衆は散り際も惨めだな。

 

「儂に銃を向けた事は許そう。良くあることだしネ!」グチャ,グチャ

よくあっていい事じゃねぇよ、お前。

「だが、夜叉に銃を向けた事は万死に値すると思うが良い。」グシュリ

吉、死体蹴り(物理)は止めろて。情操教育に悪いってんだろ!

「そもそも堂々と浮気しておいて今更何を言うか。」

 

ゴッハァ!?!?

「わー父上が血を吐いた!」

 

「実はの…カクカクシカジカという訳じゃ。」

 

「カクカクシカジカ?分かんないんだけど!」

 

「しまった。ノブノブノブ~という事じゃよ。」

 

「成程!父上!」

 

どうした、茶々……

 

「三人とも叔母上と父上が仲良し(意味深)なのは知ってるから!」

ゴッハァ!?!?

 

 

もう駄目だ。

 

 

「叔母上!倒れちゃった!!!」

 

「大丈夫じゃろ。その内立ち直る。それ、引きずって帰るぞ。」

 

「止めろや!ああああ!!!畜生!帰るぞ!」

 

「わ~い♪」

 

「クハハハハハハハ」

 

クッソ良い笑顔だな。覚えてろよ。吉。

 

「お、夜の延長戦かの?」

 

 

 

娘の前でその言い方は止めろやァァァァ!!!

 

 

 

 

まぁ。

今更考えたら、幸せな日々だった。

気付くのが遅すぎた気もするが。

 

 

 

長政と信長

 

晩年が近付くにつれ、今まで以上に仲が良くなったとされる二人。

時に馬で競い合い。

時に鷹狩に出かけ。

戦場でも離れる事は無かった。

 

 




狂化スキル(自前)

毘沙門天の加護+狂化(EX?)+敏捷、筋力B=?

身体能力がチートだ。なにこれぇ…
staynightのバーサーカー並なんですが……


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