青色の薔薇と虹色の薔薇   作:空丘ルミィ

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どうも、もはやネt(もはや定番)な空丘ルミィです。

夜に強くて朝に弱い主ですが眠気に負けず頑張って書いています(目の下にクマ状態)はえーねっむい・・・(「永眠させてあげようか?」)お断ります(震え)

では本編最終回をどうぞ


Epilogue:A future that changes with one word

 

 

 

 

 

【Roseliaの主催ライブから6年後の9月1日:飛行機内】

 

俺、翠川藍冴は今海外から東京に戻る飛行機の中にいる。俺は数年前にある人と結婚し、結婚して数年後に俺たちの間に双子が誕生した。それから数年は東京で暮らしていたが、突然海外から音楽校の講師をしてほしいと頼まれた。最初は断るつもりだったが、色んな人の後押しもあり少しの間滞在することになった。今日はその帰国する日だ。まあ、講師っていっても楽譜の読み方から楽器の仕組みとかの簡単なものばかりだったが、教え方がよかったのかのみこみが早かったけどな・・・それでも海外での貴重な体験は嬉しかったが・・・おっと迎えが来たな。そろそろ話の時間は終わりか。ちなみに帰ってくることを伝えたのはある人と巴だけだ。他のメンバーには伝えてない

 

 

 

 

 

 

【空港外】

 

藍冴「なんだ、もう少し遅く来ると思ってたが・・・巴」

 

巴「アタシは結構時間にはうるさいですから。藍冴さんこそ結構早かったですね」

 

藍冴「飛行機が思いのほか早く飛ばしててな、予定より早く着いたわけだ。」

 

巴「そうだったんですか、それはそうと乗ってください、首を長くして待ってる人がいますし」

 

藍冴「おっとそうだったな、それじゃあ頼む」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【藍冴宅前】

 

藍冴「半年ぶりだっていうのになんだか懐かしく感じるな、外国にいると時差ボケが発生するから困る」

 

巴「半年だけでも時差ボケって発生するものなんですか?」

 

藍冴「俺は時間の間隔が普通と違うからな」

 

巴「それでも普通時差ボケはないと思いますよ・・・それじゃあアタシは蘭たちのところに行きますね。後のことはお願いします」

 

藍冴「言われなくても。」

 

(ブロロロロロ・・・)

 

藍冴「さて…と、そろそろ入るか。俺の帰りを待ってくれてる人達がいる」

 

(ガチャ・・・)

 

 

 

 

 

 

藍冴「ただいま。」

 

あこ「おかえり、藍にい!」

 

藍冴「まだ俺のことは『藍にい』呼びなのか。少しは下の名前で呼ぶことに慣れた方がいいぞ」

 

あこ「だって・・・慣れないんだもん!」

 

藍冴「まあこれから慣れていけばいいしな。ところであの二人は?」

 

あこ「あこの後ろに隠れてるよ。藍にいの帰りをずっと待っててくれたんだ!」

 

??「おかえり・・・なさい…」

 

??「おかえり・・・お父さん・・・」

 

藍冴「ああ、ただいま。奏咲(かなえ)、桜華(おうか)。」

 

【オリキャラ紹介:先に出てきたのは翠川奏咲(みどりかわかなえ)、俺とあこの間に産まれた双子の妹だ。少し恥ずかしがり屋だが好奇心旺盛。名前の由来は俺が音楽が好きだから『奏でる』から一文字、生まれた時の笑顔が花のように咲き誇っていたから『咲く』から一文字ずつ取った。髪の色は少し薄めの茶色に少し白が混じったような色で、瞳の色はピンク。あこのことは『ママ』、俺のことは『パパ』と呼ぶ。一人称は『私』。

もう一人は翠川桜華(みどりかわおうか)。俺とあこの間に産まれた双子の姉だ。巴に似てしっかり者な反面、あこに似てかっこいいものが好き。名前の由来は髪の色が桜色で、春に産まれたことから『桜のように華やかに』から取った。瞳の色も桜色。あこのことは『お母さん』、俺のことは『お父さん』と呼ぶ。一人称は『私』。

(ちなみに、Roselia以外のメンバーで奏咲と桜華を知ってるのは巴だけだ、他のメンバー?・・・ややこしくなりそうだし知らせてない)】

 

藍冴「しかし、半年ぶりとはいえあこは変わらないな。奏咲と桜華は少しだけ笑顔がうまくなったか?」

 

奏咲「そう・・・かな…?」

 

桜華「私は少しだけ笑顔が自然にできるようになった…かも・・・」

 

藍冴「そうか、俺がいなかった時に成長してくれて嬉しいぞ。」

 

あこ「あこは変わらないってどういうこと―!?」

 

藍冴「いつまで経っても可愛いってことだ。で、今日は俺が帰ってきたからみんなのところに回るんだろ?Roseliaは最後に回るとして・・・最初はどこに行きたい?」

 

奏咲「私は・・・あそこに行きたい…」

 

藍冴「お、どこだ?」

 

そう奏咲が言って連れて行った先は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【流星堂】

 

藍冴「(よりにもよってここが一番最初か…!!いや奏咲は好奇心旺盛だからここを選ぶことはわかってた・・・わかってたさ…!俺の胃は持つのかこれ・・・)とにかく入るぞ。」

 

あこ「はーい!」

 

(ピンポーン)

 

沙綾「いらっしゃー・・・あれ、あこじゃん!」

 

藍冴「俺もいるぞ」

 

沙綾「藍冴さん!?いつこっちに戻ってきたんですか?」

 

藍冴「さっきだな。ちょっと家の方に戻ってあこたちと一緒に来た」

 

沙綾「『あこたち』?誰かと一緒に来たんですか?でも周りには誰もいないような・・・」

 

藍冴「ちょっと恥ずかしがり屋でな。ほら二人とも、ご挨拶」

 

(ピョコン)

 

奏咲「翠川・・・奏咲・・・です・・・」

 

桜華「翠川桜華です・・・お母さんがお世話になってます・・・」

 

沙綾「よろしくね、奏咲ちゃん、桜華ちゃん、私は山吹沙綾だよ。ちなみに藍冴さん、もしかしてこの子たちって」

 

藍冴「ああ、俺とあこの子供な。ちょっとこっちで考えた結果他のバンドメンバーには秘密にしておいた。」

 

沙綾「あー…なるほど、わかります。うちにはちょっと騒がしいのがいますからね・・・」

 

藍冴「みんなはもう蔵の中か?」

 

沙綾「はい、もうみんな来てますよ。案内しますね」

 

(クイクイッ)

 

沙綾「あれ、キミは・・・桜華ちゃんだったね、どうしたの?」

 

桜華「沙綾お姉ちゃん・・・だっこ」

 

沙綾「あれ、いいの?お母さんとお父さんのところじゃなくて」

 

桜華「お父さんとお母さんにはいつでも抱っこしてもらえるから・・・ダメ?」

 

沙綾「あはは、今日は他の人に甘えたいのかな?」

 

藍冴「しっかり者同士気が合ったのかもしれないな。じゃあ奏咲はパパと一緒に行くか?」

 

奏咲「うん…一緒に行く…」

 

あこ「それじゃあ行こうさーや!」

 

 

 

(ギィィ・・・)

 

沙綾「ただいま、みんな。」

 

あこ「おじゃましまーす!」

 

有咲「あれ、もう来たのか沙綾とあこちゃん・・・って誰だその子?」

 

たえ「もしかして、拾って来ちゃった?」

 

沙綾「違うよおたえ。もう一人特別ゲストがいて、その人とあこの子供。」

 

香澄「誰誰!?」

 

りみ「香澄ちゃん・・・覚えてないの?」

 

藍冴「俺だよ。」

 

有咲「なんだ藍冴さんか・・・って何で戻ってきてるんだよ!?いつ戻ってきた!!」

 

藍冴「今日の朝方」

 

有咲「戻ってくる時くらいひとこと言えよ!サプライズ好きか!」

 

藍冴「あまりうるさくすると嫌われるぞ?」

 

有咲「藍冴さんが原因だー!!・・・で、藍冴さんと沙綾の背中にいるのって誰だ?」

 

あこ「あこと藍にいの子供だよありしゃ!」

 

有咲「そんなこと聞いてねーよ!!」

 

藍冴「だって言ってないしな」

 

りみ「2人とも、お名前は何かな?私は牛込りみっていうんだ。」

 

奏咲「翠川奏咲・・・です」

 

桜華「翠川桜華です・・・」

 

有咲「私は市ヶ谷有咲なー。よろしく、奏咲ちゃん、桜華ちゃん。」

 

香澄「私は戸山香澄だよ!よろしくねカナちゃん、桜華ちゃん!」

 

たえ「私は花園たえ、おたえって呼んでいいよ。カナちゃん、桜華ちゃん。」

 

ちなみに、香澄とたえが「カナちゃん」呼びしてるのは「なんとなくこの呼び方がキラキラしてる気がする!」という適当すぎる理由だった。ちなみに当の本人は嬉しそうにしている。で・・・俺が「行きたいお姉ちゃんのところに行っておいで」と奏咲に言って、奏咲が行ったところは・・・

 

 

 

 

 

りみ「ふふふ、奏咲ちゃん可愛いー♪」

 

とまありみに向かって一直線だった。有咲はやっぱり俺たちが来た時に声がうるさかったのか怖がられたのが一番の理由だろう。香澄は・・・うん、察してくれ。おたえは・・・俺でもよくわからん。まあ、りみと奏咲が嬉しそうにしてるからいいか。

それから俺は向こうでどんなことをしてたのか雑談した。途中、奏咲と桜華は交代で他のメンバーのところに行ったりしていた。

 

藍冴「さて…と、そろそろ時間かな、俺たちはもう出るぞ。」

 

沙綾「あれ、もう行っちゃうんですか?」

 

藍冴「今日はあこの提案で他のバンドのところにも顔を出すんだよ。俺が暇なときは連れてくるからまたその時にでも遊んでやってくれ」

 

香澄「はーい!またね、カナちゃん、桜華ちゃん!」

 

桜華「またね・・・香澄お姉ちゃん・・・」

 

奏咲「また・・・遊ぼうねりみお姉ちゃん・・・」

 

りみ「ふふ、また遊ぼうね。」

 

そういって俺たちは流星堂を後にした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

【流星堂:外】

 

藍冴「次はどこに行きたい?あこからの連絡だと、巴たちは羽沢珈琲店、日菜たちは事務所、美咲たちは弦巻邸、リサたちはリサの家らしいけどここは最後だな。さっきは奏咲だったし今回は桜華が選んでいいぞ。」

 

桜華「じゃあ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【弦巻邸】

 

藍冴「(キミたち姉妹は本当にこういうところ好きだな・・・いやたしかに『〇〇邸』って割とかっこいい響きなんだろうけどね?どうしてこう俺の胃を確実にえぐってくるのか・・・まあ美咲もいるし大丈夫だろう・・・多分)じゃあ入るぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

あこ「みさきん!来たよー!」

 

美咲「あれ、あこさん。こんなところまで一人ですか?」

 

あこ「ううん、まだ来てるよ」

 

美咲「誰ですか?」

 

藍冴「俺だよ。で、2人は隠れてるけど・・・俺の右足に隠れてるのが姉の桜華、あこと手を繋いであこの後ろに隠れてるのは妹の奏咲な。」

 

美咲「あれ、藍冴さん。というか帰って来たんですね。そしてそこの二人は藍冴さんたちの子供ですか。」

 

藍冴「まあな。」

 

美咲「それじゃあ案内しますね。・・・あれ?なんか袖が引っ張られてるんですけど」

 

(クイクイ)

 

藍冴「なんかさっきもこんな状況あったな、あのお姉ちゃんのところに行きたいのか、桜華?」

 

桜華「うん…」

 

藍冴「それじゃあ行ってらっしゃい、桜華。美咲、少しの間桜華のことを頼む」

 

美咲「はいはい、任されましたよーっと」

 

 

 

 

 

 

 

【こころの部屋】

 

美咲「花音さーん、あこさんたちを連れてきましたー」

 

花音「美咲ちゃん?わかったよ、今開けるね。」

 

(ガラガラ・・・)

 

花音「ありがとう美咲ちゃん・・・ってあれ?肩に乗ってる子って誰?」

 

藍冴「俺とあこの子供だよ。」

 

花音「あれ、藍冴さん?でもこんなところで立ち話もあれなので入って一緒にお話しませんか?」

 

藍冴「そうするつもりだ。」

 

こころ「そうがー!よく来てくれたわね!」

 

はぐみ「そーくん!そんなところに突っ立ってないで入ってきてよー!」

 

薫「子猫ちゃんたちが心より待っているんだ、早く入ってきたらどうだい?」

 

藍冴「桜華も奏咲も目を光らせているみたいだしな、早く入るか」

 

はぐみ「ところで、桜華と奏咲ってだーれ?」

 

あこ「あこと藍にいの子供だよはぐちん!」

 

こころ「あら、とーっても素敵な子たちね!」

 

藍冴「ほどほどにしておけよ?もれなく嫌われるしな」

 

こころ「はーい!」

 

藍冴「さて、俺はお花摘んでくるから奏咲と桜華はお姉ちゃんたちと遊んでていいぞ」

 

奏咲・桜華「「行って・・・らっしゃい・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

 

藍冴「戻ったぞー・・・って何だこの状況?」

 

俺が戻ってきたときには・・・こころの提案(企み)で桜華と奏咲がかわいい服を着せて着せ替え人形化されていた。当の本人たちは喜んでたみたいだし・・・まあいいか。で、着せ替えが終わった後は桜華は花音と、奏咲はこころと遊んでいた。

 

藍冴「じゃあ次のところに行くから俺たちはそろそろ行くぞ。」

 

はぐみ「えー!?もう行っちゃうの!?」

 

美咲「はいはーい、藍冴さんは忙しいから引き留めないようにしようねー。それじゃあ藍冴さん、また今度」

 

藍冴「またな。」

 

奏咲・桜華「「また・・・ね・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

藍冴「で、あこ。次は事務所とつぐみの家、どっちに行く?」

 

あこ「事務所!」

 

藍冴「だと思ったよ。あこ、日菜に連絡入れておいてくれ」

 

あこ「はーい!」

 

 

 

 

 

【芸能事務所】

 

あこ「ちさせんぱーい!」

 

千聖「あら、あこちゃん。6年ぶりかしら?今日はどうしたの?」

 

あこ「それはねー…」

 

藍冴「よ、久しぶりだな千聖。」

 

千聖「藍冴くん?いつこっちに戻ったの?」

 

藍冴「今日戻ってきた。というか今日は休みだったんだろ?どうして事務所に集合してるんだ?」

 

あこ「あこがちさ先輩に頼みました!」

 

藍冴「あー…なるほどな。」

 

千聖「ところで、あこちゃんと藍冴くんがおんぶしてる子は誰かしら?」

 

藍冴「俺とあこの子供だよ。あこが教えたがってたけどなんとなく俺が隠した。こっちには日菜もいるし」

 

千聖「日菜ちゃんならスキンシップって言ってきそうだからその判断は正しいわね」

 

(クイクイッ)

 

藍冴「ああ、行きたいのか。ほれ、行ってきていいぞ。」

 

そう桜華は言って千聖のところに行った

 

千聖「あら、いいのかしら?」

 

藍冴「桜華にとって千聖は憧れみたいなものだから気にいったんだろ」

 

千聖「そう言われると照れちゃうわね」

 

藍冴「人気女優がそれを言うか」

 

 

 

 

 

 

 

【事務所内】

 

千聖「ただいまみんな。あこちゃんたちを連れてきたわよ」

 

彩「ありがとう千聖ちゃん!ところで・・・あこちゃんたちって他に誰か来たの?もしかして、千聖ちゃんがおんぶしてる子に関係が?」

 

藍冴「その通り。」

 

イヴ「ソウガさん!!帰ってきていたんですね!」

 

日菜「いつこっちに帰ってきてたのー?」

 

千聖「今日の朝帰って来たらしいわ。ちなみに、私がおんぶしている子は翠川桜華ちゃん。藍冴くんとあこちゃんの子供よ。藍冴くんがおんぶしてるのは翠川奏咲ちゃん。奏咲ちゃんが妹で桜華ちゃんがお姉ちゃん・・・よねあこちゃん?」

 

あこ「はい、ちさ先輩!」

 

彩「可愛いー!」

 

藍冴「はいはい、あまり騒ぐなよ。今日は桜華と奏咲もいることだし」

 

日菜「はーい」

 

で・・・パスパレのみんなは他のバンドとは違って奏咲や桜華との接し方がうまく、桜華も奏咲も笑顔で接することができた。

 

藍冴「じゃあ、俺たちはもう行くぞ。あと2か所行くところがあるんでな」

 

日菜「そっかー・・・今度時間があったらまた来てね!」

 

藍冴「またな。ほら奏咲と桜華も挨拶」

 

奏咲・桜華「「また・・・遊ぼうね・・・」」

 

千聖「ふふ、また会いましょうね」

 

 

 

 

 

【羽沢珈琲店】

 

 

藍冴「で、残りはこことリサの家だな。あこ、巴を呼んでくれ」

 

あこ「はーい!」

 

(ガチャ・・・)

 

巴「藍冴さん、あこ!それに奏咲と桜華も!」

 

奏咲「巴お姉ちゃん・・・こんにちは・・・」

 

桜華「巴お姉ちゃんこんにちは」

 

巴「ああ、こんにちはだな!もうみんな待ってるから早く行きましょう!」

 

藍冴「はいはい。急ぎ足なのは変わらないな。(まあそれが巴にとってのいつも通りなんだろうしな)」

 

 

 

 

 

 

 

 

巴「みんな!きたぜ!」

 

蘭「あれ、なんか嬉しそうだね」

 

モカ「おー?もしかしてもしかするー?」

 

ひまり「え?誰誰?」

 

つぐみ「もしかして有名人!?」

 

藍冴「有名人じゃなくて悪かったな」

 

モカ「おー、みどりーん。おかえりー」

 

蘭「連絡くらいよこしてくれたらいいのに。で、その子供たちって藍冴さんたちの子供?」

 

ひまり「可愛いー!」

 

モカ「ひーちゃん、ステイステーイ」

 

藍冴「こういう時のモカってしっかりしてるのな」

 

つぐみ「でも本当にかわいいですね。二人のお名前は?」

 

奏咲「翠川奏咲・・・です・・・」

 

桜華「翠川桜華です・・・お父さんとお母さんがお世話になってます・・・」

 

蘭「桜華と奏咲だね。それにしても桜華って巴に似てない?」

 

巴「アタシに?でも蘭はアタシが本当に小さい頃には会ってないよな?」

 

モカ「多分、しっかりしてるところが似てるんじゃない―?」

 

ひまり「たしかに・・・巴ってしっかりしてるから桜華ちゃんはそこに似たのかも」

 

巴「あー、確かにそう言われると納得だな」

 

つぐみ「それで藍冴さん、さっきから奏咲ちゃんが私の服の袖を掴んでるんですけど・・・」

 

藍冴「それって遊んでほしいってことなんじゃないのか?桜華もひまりの服の裾を掴んでるし、遊んであげてくれ。」

 

ひまり「はーい!」

 

で、巴はあこのところに遊びに行ってた(俺が不在の時にもちょくちょく行ってた)から二人には懐かれたのは言うまでもないだろうけど…問題はやっぱりひまりだった。二人によほど構いたかったんだろうが、そこそこ騒いだものだから無理やり引きはがして接し方というものを教えた。それからは・・・普通に接してくれたけど。つぐみは店員の時に子供とよく話すからかすぐ懐いた。モカは・・・うん、想像に任せる。蘭は二人に弄られて顔を赤くしたりとかして逆に遊ばれた感じだったな・・・

 

藍冴「さて…と、じゃあ最後のところに行くか。また会えるし」

 

蘭「そうですね、あまり長居させても時間は有限なので」

 

つぐみ「またね、奏咲ちゃん、桜華ちゃん。」

 

ひまり「まったねー!」

 

モカ「今度来るときはパン20個のお土産よろしくー」

 

藍冴「すまん、最後のはよく聞き取れなかった。それじゃあまたな。」

 

モカ「みどりんのいけず―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【今井家玄関前】

 

 

 

 

 

 

 

 

(ピンポーン)

 

リサ「はーい・・・あこじゃん!」

 

あこ「リサ姉―!」

 

リサ「あはは、あこは相変わらずだね☆あれ、あこの後ろに隠れてるのってもしかして」

 

奏咲「久しぶり・・・です・・・リサお姉ちゃん・・・」

 

桜華「久しぶりです・・・リサねーね・・・」

 

リサ「おおきくなったね奏咲ちゃんと桜華ちゃん!元気だった?」

 

奏咲・桜華「「(コクリ)」」

 

リサ「とにかく、積もる話もあるし中に入ってよ。みんな会いたがってたし」

 

あこ「はーい!おじゃましまーす!」

 

 

 

 

 

 

 

あこ「友希那さん!紗夜さん!りんりん!」

 

友希那「あら、あこじゃない。嬉しそうな顔をしているけど何かあったのかしら?」

 

紗夜「そうですね。奏咲ちゃんと桜華ちゃんもいるというのはもちろんですが」

 

燐子「あこちゃん、何かあった・・・?」

 

あこ「えへへー、それはですねー…」

 

藍冴「久しぶり・・・っていうほどじゃないか。戻ってきたぞ」

 

燐子「あれ・・・?」

 

友希那「・・・」

 

紗夜「もしかして・・・藍冴さん、ですか?」

 

藍冴「そうだけど、どうしたんだ目を丸くして」

 

リサ「いや・・・藍冴くんって海外にいるんじゃなかった?もうこっちに帰ってきたの?しばらく帰ってこないんだったんだよね?」

 

藍冴「そうしたかったんだけど、向こうの教師が『教え方がうますぎて半年で覚えちゃったから大丈夫』って言うものだから帰ってきた」

 

燐子「それ・・・大丈夫なんですか?」

 

藍冴「まあ俺は臨時で雇われた講師だからな。半年だけだったけど給料も弾んでくれたし、俺もこれからのことで勉強になったから帰ってきた」

 

紗夜「何だか悔しいですね・・・追い越したと思ったらまた抜かれてる感じがします」

 

友希那「別に大丈夫でしょう。追い越されるということはまた一つの目標ができるということなのだから」

 

藍冴「ま、俺を目標にしてくれる人がまた現れてくれて俺は嬉しいけどな。昔のままなら弟子とか取らなかったんだろうけど今は少しずつ『弟子になりたい』って言ってくる人がいるくらいだし。まあ作詞はあまりしないのは変わらないけど」

 

リサ「で、最近はどう?」

 

藍冴「どうって?」

 

リサ「体調崩したりはしてなかった?」

 

藍冴「別に大したことはなかったぞ。さっきまで他のバンドのところにあこたちを連れて回ってただけだしな」

 

(クイクイッ)

 

奏咲・桜華「「お姉ちゃんたちと遊んできて・・・いい…?」」

 

藍冴「ああ、遊んできていいぞ」

 

奏咲・桜華「「行って・・・きます・・・」」

 

リサ、燐子、紗夜、友希那、奏咲、桜華遊び中…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藍冴「しかし驚いたな」

 

あこ「何がですか?」

 

藍冴「プロポーズのことだよ。まさかあこの方から言ってくるなんてな。」

 

あこ「あ、あれは・・・あこもテンションゲージがマックスで・・・ほ、本当に好きだったんだもん!!」

 

藍冴「あの時のあこの顔といったら今でも忘れられないな。何せあの時は・・・」

 

あこ「わー!わー!やめてよ藍冴さん!!」

 

藍冴「ほら、言えた。」

 

あこ「あれ…?あこ、無意識に『藍冴さん』って言った…?」

 

藍冴「ああ、言ったな。そして思い出すな、俺たちが初めて出会った日を。あの時はRoseliaのメンバーと口論になってcircleを飛び出したっけ」

 

あこ「それであこが藍冴さんを追いかけて藍冴さんの曲の良さをあこの口から伝えて・・・」

 

藍冴「思えばあの時からかもな、あこのことを好きになり始めたのって。俺にあそこまで自分の思ったことを口にされるのって中々なかったし」

 

あこ「あこも気が付いたらあこの口からどんどん言葉が出てきて…藍冴さんの口から『俺をRoseliaのサポートメンバーに加えてくれ』って言葉が出てきて…とっても嬉しかったんです!それで、こんなあこの言葉でも誰かの心を変えられるってわかった時…すっごく嬉しかった!」

 

藍冴「それからどんどん仲が良くなって今は夫婦だ。人生何があったかわかったものじゃないな」

 

あこ「うん!」

 

藍冴「あこ。」

 

あこ「何?藍冴さん」

 

藍冴「これからも、あこだけの輝きを見せてくれないか?」

 

あこ「うん!藍冴さんも藍冴さんだけの輝きを見せてね!」

 

奏咲「パパとママ・・・ラブラブ・・・」

 

桜華「お父さんとお母さん・・・いい雰囲気」

 

友希那「まったく、見せつけてくれるわね。」

 

紗夜「まったくです。私たちがいることを忘れてませんか?」

 

燐子「でも・・・あこちゃんと藍冴さんのこと見てるの・・・いいですね。」

 

リサ「ねー☆なーに話してたの?」

 

藍冴「秘密だ」

 

あこ「これはいくらなんでも友希那さんたちには言えません!」

 

藍冴「あこ、奏咲、桜華。逃げるぞ!」

 

あこ「うん!」

 

奏咲・桜華「「待って・・・」」

 

そういって奏咲は俺の背中に、桜華はあこの背中に乗ってリサの家から逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一つの言葉で人生は変わる。それを教えてくれたあこが俺の隣であこだけの輝きを見せてくれている。気が付いた時にはあこが俺の隣にいてくれた。苦しい時も楽しい時も、自分だけの輝きを心に秘めて咲き誇る。

かつて輝きを失った俺の心はあこのおかげで輝きを取り戻すことができた。Roseliaとなら、あことなら、俺はいつまでも輝き続けることができる。

だって…

 

 

 

 

 

 

 

 

『虹色はどんな色にも変えられる』昔の俺の心の中にあった言葉は今も俺の心の中に聞こえるのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「青色の薔薇と虹色の薔薇」fin




いかがだったでしょうか?

「青色の薔薇と虹色の薔薇」はこれで完結です。前作は麻弥、今作はあこと、ドラマー続きでしたがいかがだったでしょうか?次の作品は皆様のアンケートの結果次第なので、ドシドシご回答ください!

アンケートの回答期間ですが、9月21日で締め切らせていただこうと思います。アンケートの結果が同率だった場合は主の方でくじを引いて決める形になります。

それではご読了、ありがとうございました!!

ご感想、評価を心よりお待ちしております!

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