ありふれない破壊者の世界最強   作:膜孥 成呶

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7話

 天蓋つきベッドで横になっている体を起こす。横には、全裸のユエが、体を縮めて俺の腕に絡み付いている。

 俺達は、ヒュドラを倒したあと、オスカーの隠れ家の中に入ってベッドに倒れ込むようにして寝たのだ。

 なぜ、裸なのは、知らないです。

 

「おーい、ユエ公~。」

「ん、うん?」

 

 ユエは、目を擦ってから欠伸をする。ユエは、「おは」と一言いうと、どこかへ行ってしまう。服を取りに行った(追求されるのを逃れた)のかな?

 

「よし、俺も着るか。」

 

 俺は、ベッドから降りて服を探す。さっきも言ったが、無論自ら服を脱いだわけでは、無いので何処にあるのかわからない。脱がしたであろう、ユエに聞くか。

 

「おーい!ユエ~!」

「ん?」

 

 首をかしげたユエが、カーテンからちょこんと顔を出す。かわいいなぁ、おい。まだ、俺はヤらんぞ(ヘタレ)。

 

「かわいくしてもダメだ。こっち来い。」

「ッ!?」

 

 ユエの腕を強引に引っ張って、部屋の中に入れベッドに押し倒す。キャー、俺氏めっちゃ大胆!息子もイキリ勃って……なかった(´・ω・`)。

 

「士、大胆。嫌いじゃないわぁ~!

「ヤらんぞ?」

「えっ?!」

 

 どうやら、まんざらでもないようだ。だがしかぁし!俺は、絶対にヤらないぞ。

 おっと、これがユエの作戦か。話を逸らそうとするなんて。そんな手には乗らんぞ!

 

「で?服を何処にやった?」

「それは……」

「怒らないないから、な? 言ってみろ。」

「ホント?……燃やした。」

 

 燃やした、だとぅ?堪忍袋の緒は切れてしまったようだ。

 

「怒らないと言ったな、あれは嘘だ!」

「嘘だッッッッ!!」

 

 アイエエエエエエ!竜宮。竜宮ナンデエエエエ!

 

「燃やしたって何だよ。」

「あれは、冗談。…ここに、ある。」

「ほう。」

 

 ユエが取り出した布を見る。確かに、俺が、いつも着ていた制服だ。訓練なんてまともに出たこともないお陰で、そう言う軍服的なのを来ていたわけでは、無いのである。

 

「悪い冗談だな。」

「…悪いと思っている。……だが、謝らない。」

 

 取り合えず、返してもらった服を着て、ベッドのある部屋から出る。外は、迷宮内なのにも関わらず、太陽の光が燦々とこの階層を照らしてくれている。夜になれば、月が妖しく闇夜に光る。

 

 とんでも空間なのは、言うまでもないが、俺とユエの二人はオスカーの家の中をくまなく物色する。"スリ=俺ら"の等式が成り立っているが、ようやっとオスカーの骸のある部屋を見つけ、扉を押し開ける。

 

「ここか。魔方陣があるな。罠は、無しと。」

 

 フェアスコープで罠かどうかを判断する。罠じゃないと分かっていても、こういう癖をつけないと本当の罠の時引っ掛かってしまう。罠じゃないとわかったので、魔方陣の中に立つ。

 

 魔方陣に足を踏み入れると、光だしオスカーの映像が出てくる。案の定、オスカーの言葉など丸々カットだが、非常ーに頭が痛かった。で、ユエも魔方陣の中に入ることになった。ここは、原作と同じだ。

 

「ところで、士。…ヒュドラのところどうしてカットしたの?」

「仕方の無いことなのだよ。作者の語彙力は、ボドボドダッ!」

 

 「一方的な蹂躙なんて、面白くもない。」と作者は、申しております。

 

「ドンマイ。」

 

 ユエが、親指をグッと立てる。俺も哀れみを、覚えるよ。

 

「して、この骸骨は肥料?」

「そうだな。」

 

 燃やして粉砕すれば、良いのかな?取り合えず、指輪は貰うとして、他に貰えるものは……無いな。

 

 

 墓石は作ってやった。骨を納めたとは、言っていない。

 オスカー。お前の事は、わすれないよ。


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