【仮】GGOのロリっ子配信者   作:タヌキ(福岡県産)

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べ、別にネタ切れって訳じゃ無いんだからねっ!!

たまにはシリアスっぽい雰囲気のSAOもいいと思っちゃったから書いているだけなんだからね!!

更新が早いのだって別に感想に舞い上がって書いてる訳じゃ無いんだから!!



あ、時系列ガバガバナンスなのはデフォルトなのでそこは許してね☆
許せなかったらブラウザバックしてちょんまげー☆



あ?別に久し振りにシリアス書いた反動でこんな前書きになってる訳じゃ無いゾ。



読んでくれてサンクス。
感想書いてくれてサンクス。
誤字報告マジサンクス!!!

それじゃあ第10話記念、生還者ニキとベルたその出会いをどうぞ!!!


きちんと中身はPKKフレンダ(修羅編)風味だゾ☆
安心してくれよな!(違ったらスマソ)




特別編「出会い」

PK(プレイヤーキル)

それはこのSAOという特殊な空間においては、人の悪意の集大成とも言えるものであった。

全プレイヤーの視界の隅で存在感を放つHPバー、「遊び」であったならただの仮初めの命の残量を示すだけの棒であったそれが本当に自分の命の残量を示すようになってから大体一年の月日が経った。

「これはゲームであっても遊びではない」とは、このSAOという世界初のVRMMOが正式にサービスを開始した際にGMとして姿を現した茅場晶彦が言った言葉である。その言葉は奇しくも一年の時を経て本物となった。事故ではない、自分の意思を以って他のプレイヤーの命を奪う正真正銘の「殺人者」が出てきてしまったのだ。

一年間という時間は人の行動のボーダーラインを大幅に下げるのに十分な時間であった。手始めに一つの小ギルドが1人を残して全員殺されるという痛ましい事件が起こり、そしてその次の日には自らを「殺人(レッド)プレイヤー」と名乗る集団であるギルド「笑う棺桶(ラフィン・コフィン)」が結成を宣言した。そこからは、まるでパンデミックのような有様だった。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」。子供の頃に一度は聞いたことがあるふざけた標語の改変だ。しかし、これほど人間の心理の核心をついた言葉はなかった。笑う棺桶という「先導者」が出てきてしまったことにより、ボックスなどのハラスメント行為によるアイテムの強奪などで満足していた犯罪者(オレンジ)プレイヤー達がPKに手を染め始めたのだ。さらに最悪なことに、実力者揃いの上位の攻略組ギルドがそれの取り締まりを始め、アインクラッド城の攻略スピードが目に見えて落ち、殺菌剤に抵抗力をつける菌類の様に殺人プレイヤー達の手口も巧妙化していった。それにより主街区という安全地帯も絶対に安全な場所であるとはいえなくなってしまった。

 

完全な詰み。

 

もちろん、攻略自体は進んでいる。しかし、このままではいずれゆっくりと真綿で首を絞められるように攻略は進まなくなっていき、手を取り合わなければいけないはずのプレイヤー同士の自滅で終わるという最悪の結末へと向かってしまう。

そのはずであった。

 

 

 

「もし、お前が殺人プレイヤーに大事な人を殺されちまったとして。もし、お前が相手を殺したいほどに憎んでいるとして。もし、お前自身にはそれほどの力が無いとするならば」

 

情報屋。中層プレイヤー達の間でそう呼ばれている有名な男性プレイヤーは、ここ数日の不眠の症状によってグラグラと視界が揺れる俺に向かってそう哀れむように言った。相手の表情から、ああ、俺はきっと酷い顔をしているのだろうな、と思う。

 

大事な人を殺された。

そうだ。大切だったんだ。好きだったんだ。

 

殺したいほどに憎んでいる。

そうだ。俺はアイツを殺したい。嗤いながら、泣き叫んで俺に向かって手を伸ばすあの子を目の前で殺したアイツを殺したい。

 

でも、俺にはそれを成すだけの力が無い。

……ああ、そうだ。俺は弱い。この城の攻略を他人に任せっきりにして、自分はあの子と2人でそこそこの冒険を楽しんで日々を暮らしていた単なる中層プレイヤーだ。PvPなんてしたことは無いし、人に剣を向けるなんて、あまつさえそれを何回も行ってきたであろう相手にそれで勝とうとするなんて、餓鬼が夢を語る様なものだろう。

 

それでも。それでも。

 

「50層。今のアインクラッド攻略の最前線だ。そこで今から俺が言う通りに動け。―――――ああ、違う。別に攻略組の手を借りようってわけじゃあ無い。そもそも奴らはこの鉄の城をどう攻略するかにかかりっきりで、俺たちみたいな下層プレイヤーの事情には見向きもしない奴らが殆どだからな、期待するだけ無駄だ」

 

情報屋は、妙に実感のこもった声音でそう攻略組の愚痴を交えながら道端に配置されていた樽型のオブジェクトに腰掛け、煙草(の様な見た目の)アイテムを使った。そして、なにかを諦める様に、まるで仕方がないとでも言う様に仮想の白煙を口から吐き出すと、俺に視線をちらりと向けてこう言った。

 

「俺の実体験からして、お前さんの様なタイプは無駄死にと分かっていても相手に挑みに行っちまうタイプだ。……なんだ、図星だろ?でもな、そんなのは結局手前の自己満足なんだ。『君の仇を取りたかったんだ』なんてお為ごかしで満足したいだけの緩やかな自殺だよそれは。……だからな、()()()()()()()()()()()()()に任せろ。確実に、絶対に依頼した奴の首を取ってきてくれる、そんな奴を俺は知ってる。丁度相手方が引っ越したって話が来てたんでな。丁度いい機会だからお前にそいつを紹介してやる」

 

その言葉に、俺は情報屋に掴みかかった。PKに任せろと言うのか。あの子を殺した様な奴らと同じような奴らに仇討ちを任せろなんて、アンタは俺に言うのか。

そう言って激昂する俺に、情報屋は何故か苦々しい笑みを浮かべて語りかけた。

 

「……いや、違う。アイツはどっちかというと『こっち側』だ。PKに大事な人を殺された、哀れな被害者だよ」

 

その言葉と雰囲気に、俺はただならぬものを感じて手を離した。冷静になるために距離を取って、悪い、と一言謝ると、情報屋は情報料割増な、と皮肉げな笑みを浮かべてそう答えた。そして、ここからだった。ここからが俺の運命を変えた。情報屋が、芝居掛かった動作でその名を告げる。

 

 

 

「この城で唯一のPKK(プレイヤーキラーキラー)。腐れた殺人者どもを専門に()()()()断罪者。《墓守り》ことプレイヤーネーム《Frienda(フレンダ)》。50層の寂れた村に暮らしてる独り身の女の子さ」

 

 

 

 

 

 

攻略最前線である50層。

その主街区である《アルゲード》はまさしく「攻略最前線」といった様相で、沢山の攻略組プレイヤーやNPCで溢れかえっていた。その光景に思わず感動してしまい、この感動をもう二度とあの子と分かち合うことは出来ないのだという絶望が心に重くのしかかった。

しかし、ここで足を止めているわけにはいかない。情報屋から教えられたフレンダなるプレイヤーに会うため、俺はストレージの中にちゃんと「お供え物」が入っている事を確認したのち、主街区の南側を目指して歩き始めた。

 

秒で迷った。NPCに聞いたら10コルと引き換えに連れて行ってくれたからホント助かった。

 

情報屋から指定されたのは、本当にここが圏内なのかと疑いたくなる程に寂れた村だった。50層を南に進む事1時間ほど。道中出てくるモンスターは中層プレイヤーの俺からすると軽いボスモンスターと変わらず、近くにいた攻略組らしきプレイヤーに助けてもらいながらその村へと進んで行った。

攻略組(であろう人達)からは「なんであんな何も無い場所にいくんだ?」と聞かれたが、そこは愛想笑いと適当な言い訳で凌ぎ切った。適正階層に降りた方がいいとも言われたが、いざという時の為に買った転移結晶と自己責任で覚悟はできてるという俺の言葉で強引に押し切った。

そうしてたどり着いた村は本当に何もなかった。クエストの開始地点であることを示すアイコンが浮かんでいるNPCが2人ほどいたが、それ以外は本当に申し訳程度の宿と雑貨屋があるだけの圏内(むら)であった。

「村に着いたら墓を探せ。墓が隣にある家屋にアイツは住んでるそうだ」という情報屋の指示に従って村の中を探索するが、それらしき家は見つからない。どこにあるんだ?と首を傾げながら村の外周をぐるりと回っていると、次の瞬間、目を疑うような光景が飛び込んできた。

 

「ようやく……ようやく見つけたぞチビっ子……!アイツの仇、取らせてもらうぞ!!」

「「オオオォォォ!!」」

「……」

 

なんと、まだ中学生にもなっていないような幼い少女を数人の犯罪者プレイヤー達が取り囲んでいたのだ。村から少し出たところで囲まれている女の子は、恐怖で言葉も出ないのか静かにその場に佇んでいる。

止めなければ。自分の復讐の事など頭から飛んで、それだけが今の頭の中にはあった。50層の圏外で活動できるプレイヤーなら、まず自分の勝ち目はない。けれども全力で足掻けば彼女が圏内であるこの村に逃げ込む時間くらいは稼げるはず。

犯罪者プレイヤー相手に勝ち目がないという事は、自分の死を意味している。そんな事は考えておらず、俺は馬鹿正直に「危ない!!」と叫んで迷い無く圏外へと、少女を取り囲む犯罪者プレイヤー達の元へと走り出した。

 

「……?」

「あ?なんだ、お前」

「邪魔だ、すっこんでろ!!」

「が、あぐっ!?」

 

だが、現実とは非情だった。いや、この場合は俺が馬鹿だったとでもいうべきか。

デスゲームと化したSAOにおいて、安全マージンとなるレベルはその階層の階数+10。ここでは単純計算で平均60レベルのプレイヤーが活動している事になる。対して俺は36レベル。2倍のレベル差というものはまずプレイヤースキルなんかではどうしようもない絶望的なステータス差と言える。犯罪者プレイヤーの1人が無造作に振ったメイスに当たりガリガリ、と音を立てて削れる自分のHPバーを見て、俺は早まったなあ、と何故か冷静に考えていた。

でもしょうがないじゃないか。見捨てるなんて事は出来ないんだよ。

俺はそう心の中で言い訳をしながら、躊躇なく俺の頭蓋を狙って降りてくるメイスを心なしかスローモーションな視界で捉えていた。一切の躊躇がないその攻撃から、相手は犯罪者プレイヤーなんてものではなく殺人プレイヤーであったことが分かる。プレイヤーカーソルは緑とオレンジの2色しかないから、犯罪者か殺人かを見分けるのは存外に難しいのだ。

少女を逃がすだけの時間も稼げずに無駄死にする自分に自嘲しながらも、ゴメンという気持ちを込めて少女に視線を向けようとしたその時。

 

 

 

―――――一陣の風が吹いた。

 

「あ?」

「え?」

「……」

 

それと同時に、俺に迫っていたメイスが()()()()()()()()()()()()勢いよく吹き飛び、俺の顔には代わりに血液のように真っ赤なダメージエフェクトが降りかかった。一体何が。そう思ってメイスを振るってきた犯罪者プレイヤーの方を見ると、

 

「が、あ、あぁ……?」

「……さっきの一撃、完全に殺す気だった。つまり貴方は犯罪者(オレンジ)じゃなくて殺人者(レッド)。……殺人者は殺す」

「ま、待ってくれ、さっきのはでき」

「言い訳は聞かない」

 

ザグッ、という音と共に、殺人プレイヤーの首に短剣のものであろう短い刃渡りの刃が突き立っていた。そして、情け容赦無くその刃を振り抜いた。男の首が宙を舞う。それをなしたのは俺が助けようとした少女で、その少女の目はまるでガラス玉でも嵌め込んだかのように真っ黒で、透明で、一切の逡巡も無く相手を殺していた。そして、リーダー格であったのだろうメイス使いの彼がポリゴン片となって宙に融けたのを合図としてか、残りの2人が恐慌でも起こしたかのような無茶苦茶な攻めを敢行した。

 

「ヒッ、こ、この人殺しがッ!!」

「化け物ぉ!!」

「……ハァ」

 

お前たちは何を言っているんだ、と言いたくなるようなブーメラン発言に、同じように思ったのか少女は一つため息をつくと、滅茶苦茶ながらに密度のある猛攻をくぐり抜け、2人の懐へと一息で潜り込んでいた。そして、腰に差していた2本目の短剣も取り出して、2人の心臓目掛けて勢いよく突き刺した。ドン、と距離を詰めた勢いを乗せて放たれた一撃は彼らがつけていた金属製のチェストプレートを食い破り、見事相手の仮想の心臓部を貫いていた。

 

「……え?あ」

「いや」

「死ね」

 

パリン。

何事かを2人が言おうとしたそぶりを見せた瞬間。彼女は心臓に突き立てた短剣を勢いよく捻った。ぐしゃりと心臓は潰れ、彼らのHPバーは容赦なく消しとばされる。そして、ガラスが割れるような甲高い音と共に、その場にいた殺人プレイヤー全員がポリゴン片へと姿を変えた。

時間にして僅か数十秒。その間に繰り広げられた蹂躙とでもいうべき殺人劇に、俺は忌避感を覚えるでもなく、ただ納得していた。

 

『独り身の女の子』。

 

ああ、確かにそうだ。女の子だ。そして、情報屋が妙に彼女の事を言い渋っていた様子も納得できた。ああ、これは駄目だ、教えたくはないだろう。ここにPKKを頼みにくる奴らは、きっと今の俺のように後悔に苛まれて、でも復讐心を抑え切ることができずに彼女に頼むのだろう。無責任にもこんな小さな女の子に咎を背負わせるのだろう。「この殺人プレイヤーを殺してくれ」と言いながら。

 

「……大丈夫ですか」

「……ああ、ゴメン。大丈夫だ」

 

ついさっきまで鋭く尖ったナイフのような殺意を漏らしていたとは思えない幼い少女は、そっと俺に手を差し伸べた。その手を掴んで、その手の小ささにやはり罪悪感を刺激された俺は、しかし胸に抱いた復讐心を抑えきれずに口を開く。

 

「なあ、アンタに頼みがあるんだ、《墓守り》さん」

 

そう言って第一層で買ってきた黒パン(おそなえもの)を差し出すと、彼女はスッと息を一つ呑み、黒パンを受け取ってフーデッドケープで頭を覆うと村へと歩き出した。

 

「……情報屋さんからメッセージは受け取ってます。対象の特徴、出来ればプレイヤーネームまで教えてください」

「ああ、分かった。……ゴメンな」

「何故謝るのですか?謝る必要なんてありませんよ」

 

思わず謝罪の言葉が口をついて出た俺に、彼女は、《墓守り》は薄く笑いながら答える。けれども、彼女の瞳は―――――

 

 

 

「私は、好きで殺人プレイヤーを殺しているのですから」

 

 

 

―――――どうしようもなく泣いていた。

 

 

 

 

 

これが始まり。

俺こと、プレイヤーネーム《Hokkaiikura(北海いくら)》と、《墓守》フレンダとの長い付き合いの始まりの物語だ。

 

 

 

 

 

ほっか飯倉。

私に仕事の合図である黒パンを差し出してきた男性プレイヤーはそんな名前だった。

私が、依頼が舞い込んでくるまでは基本的に最前線の迷宮区かこの村に引きこもっている都合上、どうしても黒パンを確保する時間がなくなってしまう。それはギルド「黒パン愛好会」の元メンバーとして許されざることであった。その為、知り合いの情報屋には私に依頼するときには一層で一ヶ月分くらいの黒パンを買って持って来ること、という条件をつけさせてもらっている。1日3食食べたとしても3コル×31で合計金額は93コルだ。こんなにリーズナブルな依頼料は他に無いだろうと自分でも思っている。

 

「それで、相手の特徴、又はプレイヤーネームを教えてください」

 

私が現在拠点として使っている民家のソファに座り、力無く俯く飯倉の頭頂部を特に意味もなく見つめながら私は彼にそう問いかけた。少しでもターゲットの情報を絞り込む為だ。別に彼が何も思い出せなくても、彼の依頼の裏付けが取れたら情報屋から情報を買ってそれっぽい殺人プレイヤー達を皆殺しにすればいいだけなのでたいした問題ではない。けれども以前これをやった時に知り合いの情報屋の1人から口煩く注意された為にあまり取りたくない手段ではある。殺人プレイヤーであるという裏付けが取れれば殺すことには変わりないのだが、それで怒られるのは面倒くさい。

 

「アイツは確かプレイヤーネームはサベッジ、みたいなスペルで……片手剣使いだった、と思う。ククリナイフみたいな武器で、あの子を……エミを……ッ!」

 

飯倉は、そこまで言うとダン、と悔しそうに彼の前に置かれていたテーブルに腕を叩きつけた。その本心から悔やんでいる様子に、今回の依頼は()()()()()みたいだな、と当たりをつけた。

私はあの日から今日までを殺人プレイヤーの殺害、いわゆるPKK行為の為に捧げてきた。スキルスロットも一新し、技量を上げるために迷宮区に潜り続け、殺人プレイヤー達を殺し、とうとう攻略組と呼ばれるトッププレイヤー達と同じレベル帯まで半年で上り詰めることとなった。それと同時に私の事も情報屋達によって知られることとなり、私の元に依頼が舞い込む頻度が多くなっていた。……その依頼が本当か、それとも嘘かは問わず。

実際、一度緑表示の殺人プレイヤーが嘘の依頼で私に一般プレイヤーを殺させようとしてきたことがある。とりあえず依頼に同行させるふりをして麻痺毒で自由を奪ってから嬲り殺した。買いだめしているアイアンスピアで四肢を貫かれ、ぎゃあぎゃあと雑音を喚き立てる奴から仲間の情報を聞き取った後、こんなふざけた計画を実行しようとした殺人(レッド)ギルドに殴り込み、皆殺しにした。

バカな連中だ。他人を殺して回ったというのに、いざ自分の番が回ってきたら泣き叫んで許しを請うのだから。お前達は今の自分と同じ事をしていた者達を嗤いながら殺したのではないのか。自分が殺されるかもしれないという想像力も覚悟も無くしたままに命を奪うことに悦楽を覚えているというのは、なんとも度し難い。

 

「サベッジ……ですか。……ふむ」

「俺が、俺がもっと強かったら、死なせずにすんだのに……!」

 

悔しげにそう呟く彼の言葉を聞きながら、私は情報屋の1人にメッセージを送った。彼の依頼の事を私に報告してきた情報屋ではない。私と同じSAOでは珍しい女性プレイヤーながらも情報屋という半ばアンダーグラウンドな職業を生業としている変わり者だ。『サベッジ、ククリナイフ』という簡素なメッセージを送ってから数分ほど待つと、電子音と共に返信が返ってきた。

相変わらず仕事が早いことで。「情報は鮮度が命なんダ!」とは彼女の言葉である。

 

「見つかりました。プレイヤーネーム《サベージ》。ギルドは犯罪者ギルド《ハンティング》に所属、殺人被害はこれまで情報がないとの事ですので、貴方達が最初の被害者、ということでしょう」

「……ッ!!」

 

バン!!と無言でやりきれない感情を処理しようとする飯倉。彼が振り下ろした腕の先では、感情など感じられない無機質な紫色の障壁が出現し、彼の暴挙を止めていた。その気持ちは痛いほどに分かる。

なぜ自分たちが被害を受けなければならないのか。

なぜ奴らは人を殺すのか。

殺すとしたらなぜ―――――自分では無かったのか。

それでも、私が彼にそういった気持ちを分かるなどといった言葉をかけることは無い。私はその言葉が慰めなどには決してなり得ない事を身をもって知っているからだ。そんな事を言って傷の舐め合いにもならない無意味な時間を過ごすくらいなら、一分一秒でも早く相手を殺して殺された被害者と残された者の無念を晴らす。それが私の信条となっていた。

 

「では、殺してきます。1日ほどかかると思いますので、その間はこの家から決して出ないように」

「……は?え、もう行くのか!?」

「はい。殺人プレイヤーを殺すのは早ければ早いほど良いので」

 

それだけを答えると、私は飯倉を置いて民家のドアを開け、外へと向かった。ひとまずは情報屋(かのじょ)から色々と聞き出すこととしよう。今回の件で殺人プレイヤーを抱えた《ハンティング》も私の殺害対象に入った。殺人を犯す芽を持ったものは殺しておくことに損はない。

依頼者の無念を晴らすという体をなした、只の自分の復讐がまた幕を開けた。

 

 

 

「んで、もうオレっちの所に来たって訳カ」

 

アインクラッド城第50層主街区《アルゲード》。攻略最前線という事で活気溢れるこの街は、まるで大陸の市場のような良く言えば多様性に溢れた、悪く言えば雑多な外観であり、複雑な迷路のように入り組んだ街は圏内であるというのにまるで迷宮区のように多くのプレイヤーを迷わせている。

そして、そんな街の片隅に存在するある一つのNPC料理店、そこに2人の怪しい影がいた。1人はフーデッドケープを深めに被った人物で、その頬には特徴的なフェイスペイントが3本づつの線を描いている。そしてもう1人はまるで絵本の中から飛び出て来たかのようなメルヘンチックなエプロンドレス姿の少女であった。

情報屋である《鼠》のアルゴと、SAOで唯一のPKK《墓守り》フレンダ。表を歩くには少し腹にものを抱えすぎた者同士が、木を隠すなら森の中の精神で秘密裏に会っていた。

口火を切ったのはアルゴ。その顔は隠しきれない疲れと呆れを表しており、フレンダにジトッとした目を向けていた。

 

「サベージと犯罪者……いえ、殺人ギルド《ハンティング》についての情報を頂戴。情報料は言い値で払う」

 

対して、アルゴからの視線を受けても顔色を変える事なくそう言い切ったのはフレンダ。彼女は感情の読めない無表情のままにアルゴにそう言うと即座にトレード画面を開いてみせた。それを受けて顔色を変えたのはアルゴだ。アルゴは苦々しい表情を作ると、フレンダに向けて低い声をかける。

 

「……おい、まテ、フレ嬢。その口振りからするとハンティングの奴ら皆殺しにするつもりだナ?」

「それが何か問題でも?彼らは1人の殺人プレイヤーを抱えた。なら全員が殺人(レッド)になるのにさほど時間はかからない。それなら早めに殺して被害の芽を摘んでおいたほうがいいでしょう?」

 

即答。

悩む様子もなくスラスラと答えるフレンダに、アルゴは激高した様子でまくし立てる。

 

「問題大ありダ!!いまはまだどの情報屋でもアイツらは『犯罪者ギルド』なんダ!!それなのにフレ嬢が奴らを皆殺しにしてみロ!!アンタが殺人を犯していない奴らまで殺す只の殺人(レッド)プレイヤーになっちまうゾ!!」

「それが何か?」

「ッ!!」

「私は初めて他のプレイヤーを殺した時から、たとえそれが笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のメンバーだったとしてもれっきとした1人の殺人(レッド)プレイヤーよ。それに、奴らが殺人ギルドと認められる、という事は少なくない被害者が出た後とも言える。……ただでさえ1人死んでいるのに、これ以上の被害が出る事を見逃せと?貴方が?()()()()?」

「…………っ、アー、もう。……分かったヨ。ゴメン。アンタの事を見誤ってタ」

 

しかし、それすらも彼女には届かない。情報屋として全てに対して公平なスタンスを崩してこなかったアルゴが、そのスタンスを無視してまでも気にかけた彼女は、もうどうしようもないほどに壊れ切っていた。

 

「ほら、これがフレ嬢の欲しがってる情報だ。……お代はいらなイ。殺人プレイヤーに対してはオイラも怒りがないわけじゃ無いんダ。だからこうやって情報を集めているシ、それを相手の承諾も無しに売ってるんだからナ」

「……なるほど。ありがとう、これはほんの気持ちだけど受け取って」

「……ホントに気持ちだナ」

 

アルゴの独白を聞いているのかいないのか、恐らくは聞いてなどいないフレンダが持ちかけて来たトレード画面に表示された黒パンを見て、アルゴは疲れたように笑う。

そして、何も食べる事なく店内から出て行くフレンダの後ろ姿を見て、アルゴはポツリと呟いた。

 

 

 

「でもきっと、サヤっちはこんな事絶対に望んじゃいないんだヨ、トモ姉」

 

 

 

その声は、姿を消した小さな背中に届く事はなかった。

 

 

 

 

 

そして、蹂躙が始まった。

犯罪者ギルド《ハンティング》が根城としていたのは、何も目だったものがなく長閑な草原地帯や森林地帯が広がっている事で事で有名な第22層であった。()()()()()()()()()()()()()()()()という特徴を持つこの階層で、奴らは大胆にもフィールドのど真ん中にキャンプ基地を作って過ごしていたのだ。

幸いなことに、第22層に逗留するプレイヤーは大抵が主街区でのんびりと日々を過ごしているために被害が出ているという情報は無いが、それも時間の問題だろう。彼らを守るためにも早急に排除する必要があった。

 

「あっ、ぎゃあああっぁあっぁああああああ!?」

「マルコォ!!……っくそ、殺人鬼め!!」

「……馬鹿馬鹿しい」

 

周囲を見張っていた見張り役のプレイヤーの頭をチャクラムの投擲で吹き飛ばし、呆気にとられるもう1人の見張りは隠蔽スキルからの不意打ちで仕留めた。

そして始まったのは一方的な殺戮劇だ。目の前で人が死亡するという出来事に対応できず惚ける犯罪者(オレンジ)プレイヤー達の首をフレンダは冷徹に刈り取って行く。悲鳴をあげて逃げ出すプレイヤーがいれば、麻痺毒の塗られたナイフを投げて動きを止め、ランス系の武器を突き立てておくという容赦のなさだ。あっという間に十数人いたはずのギルドはその数を5分の1ほどまでに減らしていた。

残ったメンバーも怒りの表情で彼女に襲いかかるが、攻略最前線の迷宮区で長時間の戦闘すらやってのける彼女にしてみれば児戯に等しい攻撃であった。気怠げに振り上げた短剣で敵が振り下ろした片手直剣をパリィすると、体術スキルで心臓部に容赦のない一撃を見舞う。仮想の体を未だ幼さの残る腕に貫かれ、絶命した敵はその体をポリゴンの欠片へと変換した。

 

「なんだよ、何なんだよお前……!俺たちが何したっていうんだよ!!」

「犯罪を犯したでしょう?貴方の頭上のオレンジ色のプレイヤーカーソルが揺るぎない証拠です」

「それが何なんだよ!!まだ人は殺してな」

「その()()が起こる前に貴方達を殺しておくんです。そもそも、貴方達の仲間が既に1人殺しています。私はその敵討ちの代行でここに居ます」

「……は?仲間が殺したから俺たちまで殺されるのか?関係ないだろ!!なんで!!」

「いつか貴方達も人を殺すでしょう?」

 

恐慌に陥ったメンバーの1人の叫びに、フレンダは静かに答える。

その言葉の静けさに、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?とでも言いたげなその表情に、へたり込んでいたもう1人が思わずといった風に呟く。

 

「狂ってる……」

「……ええ、そうです。私は狂っています」

 

短剣が振るわれる。ヒュンヒュンと2回風を切る音がすると同時に、2人の首が地面に転がり、砕けた。

それを無表情に見ていたフレンダであったが、ふと首筋にピリピリとした殺気を感じ、すぐに振り向いて先ほど2人のプレイヤーの命を奪った短剣を背後に向かって突き出した。

 

「……あ」

「……子供、ですか」

 

その刀身が貫いていたのは、まだ年端も無い少年の腹部であった。呆けた顔を晒す少年は明らかにこちらを殺すつもりでメイスを振り上げており、その頭上には、橙色のカーソルが浮かんでいた。

パリン、と砕ける音が響く。子供であったことに特に動揺を示したようなこともなく、フレンダはそのまま差し込んだ短剣を振り抜いた。体の半分を切り裂かれた少年は真っ赤なダメージエフェクトを撒き散らしながら、続く彼女の一撃によって半開きであった口から短剣を捻じ込まれ、仮想の脳を貫かれて死亡した。

そして、目に映る範囲での犯罪者ギルド《ハンティング》の掃討は完了した。……ただ1人を除いて。

 

「仲間が全員死ぬまで出てこないなんて、随分と非情な方なんですね」

「……ぬかせ、狂人」

 

フレンダの言葉にそう吐き捨てながら姿を現したのは、特徴的な形状の刀身を持つククリナイフを装備した厳つい男だった。飯倉の依頼のターゲットであるサベージだ。目つきは鋭く、油断なくフレンダの動きを注視している。狂人と呼ばれたフレンダは、その暴言に傷ついた様子も苛立った様子も見せることもなく彼に相対する。

 

「サベージ、野蛮、ですか。名は体を表すといいますけれど、正しくそれですね」

「そっちこそ、『友達(friend)』なんて言っちゃいるがやってることは()()()()()()じゃねえか。ガキまで殺すなんざ、下手したら俺たちよりも悪質だ」

「……ほう」

 

ヒュン、ヒュン、とサベージがククリナイフを弄ぶ度に鋭く風を切る音がなる。ニヤリと笑いながら放たれた彼の言葉に、初めてフレンダはまともな反応を示した。

 

「その言い方、貴方、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

「ほう?ご名答。俺は確かにコイツらみたいな……って、もうお前が全員殺しちまってたか。アイツらみたいなMPKも出来ねぇ弱小ギルドのメンバーじゃねえ。……いや、加入はしてたけどよ?別にアイツらを仲間だとか友情だとか、そういう下らねえものだとかにカテゴライズしちゃいない。これは俺の『試験』だったからな」

「……試験、ですか」

 

試験。

その言葉を聞いた瞬間に、フレンダは警戒のレベルを数段階飛ばして一気に引き上げた。素早く周囲に視線を向けるが、そこに人影はない。マスター済みの索敵スキルにも反応はないため、周囲に伏兵がいるという可能性も少ないだろう。

 

「そう。コイツらにMPKでも何でもいい、とにかく()()()()()()()()()()()()()()()って話だ。簡単な話だろう?」

「……その為に、見本として飯倉さんとエミさんを殺したんですか」

「お?ああ、あのうざったいカップルそんな名前だったのか。初めて知ったわ」

 

馬鹿にしたようなサベージの態度に、フレンダは少しだけ眉根を寄せた。

そんな彼女の反応に、サベージは面白いものを見つけたような様子で話しかける。

 

「お?どうした?正義の心に火でもついたか?怒りが湧いたか?」

「いいえ、別に。これに関しては私が怒ることではないので」

「なんだ、怒ってねえのか。俺は怒ってるぜ?……よくも俺の試験を滅茶苦茶にしてくれやがったな、ガキ」

 

サベージはそういうと、弄んでいたククリナイフをしっかりと握り、ヒュンッと風切り音を鳴らしながら構えた。そして、ククリナイフがライトエフェクトを帯び始める。この鉄の城に住まう全ての人型キャラクターに与えられた特別なチカラ、《ソードスキル》の発露だ。

菅弦楽器のような甲高いサウンドエフェクトも鳴り出し、相対する相手に威圧感を与える。

 

「ほら、構えろよガキンチョ。お前が仇討ちに来ただか何だか知らねえけどなあ」

 

そして。

 

「俺に喧嘩売ったのが間違いなんだよォ!!」

 

不可視の腕に押されたかのような急加速で、サベージが動き出した。

青色のライトエフェクトを帯びたククリナイフは、その巨体から生まれたとは思えないほどのスピードで近づいてくるサベージによって超高速で振るわれ、目立ったリアクションを見せないフレンダに襲い掛かる。常人ならば目に追えないほどの剣技。《短剣》カテゴリの四連撃スキル《ファッドエッジ》。スキルのサウンドエフェクトだけでない甲高い音と共に彼女に襲い掛かる四つの斬撃は、

 

「弱い」

「……は?」

 

全てフレンダに当たることなく空振っていた。

まるで幻に斬りかかりでもしたかのような手応えのなさ。見ると、彼女は上半身を一切動かすことなく、足運びのみで先程のソードスキルを回避していた。

 

「システムアシストに頼りすぎています。自分で動作にブーストをかけないソードスキルなんて見切るのに苦労はいりません。せめて同一箇所にファッドエッジの攻撃モーションを誘導するくらいの事はしないと」

「ふ、ふざけるな!!」

 

技後硬直に先ほどのサベージの動きを解説し、改良点を指摘する程の余裕ぶりに、彼は認めないとばかりに硬直から回復した体を動かし、もう一度ソードスキルを発動する。今度は《短剣》カテゴリの八連撃スキル《アクセル・レイド》。先程よりも強い光に包まれたククリナイフが目の前にいる少女に向かって振り抜かれ―――――

 

「だから、アシスト頼みにするなと言っているでしょう」

 

―――――今度は、腕を斬り飛ばされた。

パッと夥しい量のダメージエフェクトが撒き散らされ、使い手の元を離れたククリナイフが地面へと突き立った。

超高速で動くソードスキル使用者の動きを完全に読んでいなければ出来ない芸当。そんな質の悪い夢としか思えない光景に、サベージはこの試験を受ける前に試験官役のプレイヤーから言われたことを思い出す。

 

 

 

『ああ、そうだ。万が一《墓守り》にあったらその時点で試験終了だ。ああ、違う違う。合格とか不合格とかそんなんじゃない。()()()()()ってことで試験終了だ』

 

 

 

「お前……まさか、《墓守り》……!!」

「……呆れた。私の事を知らなかったんですか?まだ抑止力として働くのは無理そうですね、これは」

「ヒ……ヒィッ!!」

 

ガリガリと削れていくHPバー、試験官役の「死ぬ」という言葉。そして、目の前にいる少女の得体の知れない気配。

それら全てにあてられ、正気をなくした男が取ったのは「逃走」という悪手だった。オレンジカーソルのサベージにとって、転移結晶による主街区への転移はどちらにせよ自殺行為だ。成功し、ガーディアンに殺されるという意味でも、失敗し、彼女に殺される手段から容赦が無くなるという意味でも。

 

「あ、あああぁぁぁぁぁあああああ!!!転移《ラーベ」

「させるわけ無いじゃないですか」

 

ザン、と転移結晶を取り出した手も斬り飛ばされた。四肢のうち二つを失ってもなお死なないのはレベリングを行なっていたお陰か。

ともあれ、この状況では逆に恐怖を感じる時間が長くなるだけである。逃げるための手段も無くなり、ガタガタと無様に震えるだけのヒトガタとなったサベージに、フレンダはいつもと変わらない声音で問いかける。

 

「貴方の言う『試験』。もしかしなくても笑う棺桶のものですね」

「ッ、そ、そうだ!!そうだからっ、だからっ……殺さ」

「ありがとうございます」

 

そして、その時だけ。

サベージはフレンダの心の底からの笑みを見た。仮想の涙で歪む視界の中、見えたそれはとても綺麗で。

 

 

 

木々の間に、ガラスの砕けるような音が響いた。

 

 

 

 

 

「……ありがとう、ございます……っ!!」

「……別に、お礼はいいです。依頼料の黒パンは貰っているので」

「本当に、なんてお礼を言ったらいいのか……!」

「聞いてます?」

 

後日。サベージの討伐完了を拠点で待機していた飯倉に報告した。

第1層の黒鉄宮の石碑でその死亡が本当である事を確認した飯倉は、涙ながらにフレンダの小さな手を握り、何度もお礼の言葉を述べていた。

 

「こんな……こんな小さな子なのに……ゴメン、ゴメン!!」

「いや、あの」

「俺がもっと強かったら……君みたいな幼い子に」

「話を聞けや」

 

ゴス、と割と強めに頭をどつかれ、飯倉は目をパチクリとさせながらフレンダの方を見た。

 

「あの、何か勘違いしてるようなので言っときますけど、私今年で25歳ですからね?」

「……Really?」

「本当です。というか発音いいですね、飯倉さん」

 

思わずネイティブ発音になりながらも、努めて冷静にフレンダの容姿を見直してみる飯倉。

サラサラの黒髪。

もっちりとした頬。

ほっそりとした手足にちんまりとした背丈。

その身を包むパステルカラーのエプロンドレス。

ガラス玉をはめ込んだかのような死んだ瞳。

 

「いやいやいや!!その見た目で25歳は無いって!!」

「本当です。本当に25歳なんです。じゃないとこのゲーム出来ないじゃないですか」

「実は13歳とかなんでしょう?それでも結構年上っぽいけどさあ!!」

「いい加減にしてくださいよ飯倉さん。私はれっきとした社会人で、就職だってしてたんですからね」

「嘘だ!!……って、さっきから飯倉さんって誰の事?」

「ん?……《ほっか飯倉》さんじゃないんですか?」

「違うよ!?《北海いくら》だからね!?」

 

憐憫、同情、敵視。

あの日からこれまでそのような視線ばかりに慣れ親しんでいたフレンダにとって、目の前の飯倉と交わしているような「普通の会話」は大変久しぶりであった。この出会いがこれからの彼女にどう影響するのか。

 

 

 

 

 

「飯倉じゃなくて、いくらです!!」

「そうですか、それではさようなら。飯倉さん」

 

 

 

 

それは、まだ誰にも分からない。

 

 

 




くっそガバガバナンスなのはいつもの事。





人物紹介

フレンダ(現ベルたそ)
…本作主人公にして超弩級に重い過去持ちとなったオリ主。殺人プレイヤー絶対殺すウーマン。殺人プレイヤーを輩出した犯罪者ギルドも皆殺しウーマン。クラディールの事が彼女にバレてたら血盟騎士団も割と危なかった。

北海いくら(生還者ニキ)
…作者にもナチュラルに飯倉と呼ばれている原作キャラ(しかしほぼオリキャラ)。SAOで出会った恋人を殺され、その復讐の依頼でフレンダと知り合う。親戚に薄塩たらこがいるがGGOの死銃事件で死亡している。フレンダさん出番ですよーーっ!!なおこの出会いから何故かSAOでの殺人現場に居合わせる事が多くなり、必然的にフレンダと彼女をバックアップしている大型生産系ギルド「労働組合」との関係を持つようになり、後に本人も労働組合メンバーとなる。

サベージ
…やられ役の殺人プレイヤーその一。あわれ、眠れ。

フレンダに瞬殺されたガキ
…既にサベージに唆されて1人殺してたのでもーまんたい。将来のためにも死んどこうね!!(フレンダ感)

Poh
…試験官役のプレイヤーの上司(ギルマス)。フレンダは「こいつ1人だけ残しといたら復讐PKKしてきたりで面白い事になりそう」という100%クズな理由で残した。さすが対立厨クズい。圧倒的クズさ。《墓守り》としてフレンダが有名になるにつれてニヤケが収まらなくなってきている。
しかし彼はアンダーワールドにおける最終負荷実験の時、たまたまコンバートしてきた日がアンダーワールド大戦の日だったフレンダ(ベルたそ)に殺意の心意で現実世界で普通に殺されるよりも酷いことにされるのを知らない。

ジョニー・ブラック
…試験官役のプレイヤー。SAO攻略後はフレンダの事はかなりのトラウマになっており、現実世界で殺して精神の安定を図ろうとしている。事実彼女がベルとして活動している事は掴んでおり、どうにかしてリアルの住所をつかもうとしている。
しかし彼はそれこそがベルたその狙いで、もしリアルの住所を掴んで凸しに行った場合ミンチよりひでえ目にあう事を知らない。
キリトきゅんに助けられたね!

アルゴ
…情報屋勢の中でもフレンダと接触する機会が多く、胃痛に悩んでいる。ベル(本人)やフレンダとリアルでも知り合い。壊れたフレンダを見て曇りまくってる。

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