歌女と黄金の王(仮)   作:破滅竜ファントムブラスター

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第6話

「(現状、戦況はこちらがやや優勢か……)」

 目に写る愚物(ノイズ)を倒しながら現状を見る。

 こちらは三人、一人は離れたところでノイズの集団を相手に切った張ったやり、もう一人は足を負傷した足を引きずる少女に近づくノイズを倒して守ってる。

 対するノイズは空中に20体ほど、奥に大型の芋虫型が3体、小型の人型やおたまじゃくし型が百体ほど。

 さらに奥の奴は口から液体を吐き出すとそれらが幾つかの小型ノイズに形作られていき、小型が増えていく。

 

 加減などしなければすべてを滅ぼすのは容易いがまだ残っている者や今戦っている者まで一緒に吹き飛ばしてしまうし目立ちすぎてしまう。(※もう手遅れ)

 空中にいたノイズは既に掃討し、自分に向かってくる物、逃げる者を追う物、そして奥にいる大型に財を放つ。

 奥にいる大型のノイズが口から小型を産み出し続けているため元を絶つために射つも産み出された小型がひとつに集まり中型となり財を受け止め消えていき、大型には傷一つつかない。

 宝具の射出は武器を射ちだすため面制圧より一点突破の方が得意である。(※なお、地面に当たった際の爆風にもノイズを倒す力があるが上記の関係上それをしてない)

 

「ならばこれにするとしよう」

 右手に本のような形をした粘土板を取り出し、背後にある砲門から覗く武器をすべてをいろんな杖に変える。

「放て!!」

 杖の先端に灯った炎や光弾が一斉にノイズに向かい爆炎がノイズを呑み込み、光弾が射ちこぼしたノイズを貫き、追尾してさらに撃ち抜く。

 奥にいる一体の大型ノイズへの道が開き、それがまた小型を産み出そうとしていると…

「これ以上、汚物を吐くでないわ!」

 すると大型ノイズの周りに光り輝く古代文字が縛り上げるように張り付く。

「■■■■?!!」

 大きく吐き出す為に首を上に上げ体勢で固まる。それに抗おうとしてるのか鳴くが、体は動かず鳴き声だげが響く。

「疾く失せよ!」

 杖が出てる砲門の一つをBランクの剣の宝具を射ちだす。

 その剣が当たった大型のノイズは体を真っ二つにし、上半身下半身が共に炭素と化していく。その時、

「おい死ぬな!」

 その方向に目を向けると地に濡れた少女とそれを抱き起こす赤髪の女だった。

「目を開けてくれ!」

 今まで、体を張ってノイズを止めていた者がいなくなったのをいいことに進もうとするノイズ………を武器が撃ち抜く。

「まったくこの我の前であのような物を見せ、あまつさえそれに付け入ろうとは…よほど死にたいようだな愚物共!

 その怒りと共に頭によぎるいくつもの光景。

 降りしきる雨、人を抱える()、崩れる人だったもの…、

「(これは…肉体に刻まれた記憶……?…そうかギルガメッシュ()エルキドゥ()の別れと重なって見えるのか……)」

 形や状況は違えど似ているところがある。そこに邪魔しようとするものがいればキレるのも頷ける。

 今や身体だけが勝手に動き、二人に近づこうとするノイズを片っ端から宝具で撃ち抜いていく。

 

「生きるのを諦めるな!!」

 

 その言葉の後、閉じかけてた少女の瞳が微かに開く。

 

「っと…」

 少女の瞳が動くのと同時に今まで動かせなかった身体の感覚が戻った。

 今まで気づかなかったが視線の先は大変な事になっていた。

 二人とノイズの間を引き裂くような裂け目ができており、ノイズに感情があるのかわからないが先ほどの光景を知っているからか、そこより先には進まないでいる。

 

「いつか心と身体空っぽにして思い切り歌いたかったんだよな」

 負傷した少女から離れ、ボロボロの槍を持ちひとり前にでる女。

「今日はたくさんの連中が聞いてくれるんだ……」

 女は槍を上に掲げて、足を止める。

 

「あやつ…何をするきだ?」

 今までの雰囲気と違い、……覚悟を決めた戦士(・・)のような…

「だからあたしも出し惜しみ無しでいく。取って置きのをくれてやる……絶唱」

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el baral zizzl~」

 

 

「いけない奏!!歌ってはだめぇぇ!!」

 

 

「Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el zizzl~」

 その歌が終わったの同時に奏の口の端から血を流す。

すると巨大な衝撃波が女を中心に広がる。衝撃波に飲み込まれたノイズはすぐに炭素なり、全てノイズが倒されると奏は倒れた。

 倒れた奏に駆け寄るもうひとりの青毛の女。倒れた奏を抱き起こすが2、3話すと倒れた方は身体が崩れ、塵に変わり風にさらわれていく。そんな彼女を取らせまいと強く抱き締めるがそれにより崩壊を後押ししてしまい奏だったものは跡形もなく消え去った。

 

「己が命を引き換えにした技であったか……」

 今まで撃ち出した宝具を回収し、手元にハデスの隠れ蓑を取り出す。

 

「貴様の生きざま、しかと胸に刻もう。今は眠るがよい。天羽 奏よ」

 ハデスの隠れ蓑を被り、気配を消し会場から離れる。

 

 

 


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