歌女と黄金の王(仮)   作:破滅竜ファントムブラスター

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第8話

「あぁ、数日はホテルに戻らん。故に経営は貴様に任せる。………なに、貴様ならそつなくこなせよう。もし、我に見て欲しい書類があるのならメールで寄越せ。それではな」

 携帯の向こうからは何やらまだ喋っているが無視して電話を切る。

 現在、特異災害対策機動部二課本部に侵入してから2時間。小娘()あの女(了子)に連れていかれてから本部内を色々歩き回って見ている。

 姿は消しているため、歩き回っていても誰に咎められるどころか気付かれない。

 本部内の扉は全て自動扉なために下手には近付かず、時折職員に引っ付いて一緒に入ったりして時間をつぶしてる。

 ある程度つぶしたあと先程のパーティー会場に戻る。

 

「検査はこれでおしまい♥️結果は二日後、学校が終わったら来てね♥️」

 

「では、僕が送っていきますね。響さんこちらへ」

「あぁ、慎次頼む」

 

 そして響は翼と一緒に来た緒川 慎次と言う黒服の男に外に連れていかれ会場は片付けが始まる。

 

「まさかガングニールの適合者が見つかるとはな……」

「先ずは検査結果待ちになるでしょうけどこれから荒れるでしょうね…」

 

 弦十郎と了子はそんな話をしながら壁に背を預けてる翼を見ている。

 

 

 

 

後日

 

 

 

 

 

 

 時折くる仕事のメールと小言を確認しつつ、を返信して本部内の散策を繰り返し二日が過ぎた。

 現在はメディカルルームと呼ばれる所に弦十郎、了子、慎次、オペレーターの中で有能な男女、藤尭(ふじたか)と友里、翼と手錠をつけられた若干涙目な響、そして誰にも見えていないギルガメッシュ。

 

「それでは先日のメディカルチェックの結果発表!」

「初体験の負荷は若干残っているものの体に異常はほぼ(・・)みられませんでした」

 

「ほぼ、ですか…」

 手首をさすりながら結果聞いている響が呟く。

「そうねぇ、貴女が聞きたいのはこんなことじゃないわよね」

 

「教えてください。あの力のこと…」

 

 その言葉を聞いた弦十郎は翼に眼をやると、翼は胸元から赤いペンダントを取り出した。

 

「天羽々斬、翼が持つ第1号聖遺物だ」

 

「聖遺物?」

 

「聖遺物とは世界各地の伝承に登場する現代では製造不可能な異端技術の結晶のこと。多くは遺跡などから発掘されるんだけど、経年の劣化が著しくて(かつ)ての力をそのまま残したのは本当に希少なの」

 

「この天羽々斬も刃の欠片、ごく一部にすぎない」

 

「欠片に残ったほんの少しの力解き放つ唯一つの鍵か特定振幅の波動なの」

 

「特定振幅の波動……」

 

「つまりは歌。歌の力によって起動するんだ」

 

「歌…。そうだ、あの時も胸の奥から浮かんできたんです」

 

「………っ!」

 

 響が説明を聞いている間、翼は何か言いたことを我慢するような表情で唇を噛んでいる。

 

「歌の力で活性化した聖遺物を一度エネルギーに変換し、鎧に再構成したのが翼ちゃんや響ちゃんが身に纏うアンチノイズプロテクター、シンフォギアなの」

 

だからとて!どんな歌、誰の歌にも聖遺物を起動させる力があるわけではない!

 

 今まで黙っていた翼が声を荒げる。その言葉には翼の秘めてる感情がひしひしと伝わり、二課の面々は少し沈痛な表情を浮かべる。

 

「………聖遺物を起動させ、シンフォギアを纏える歌を歌えるわずかな人間を適合者と呼んでいる。それが翼であり君であるのだ」

 

「どう貴女に目覚めた力について少しは理解してもらえたかしら?質問はドシドシ受け付けるわよ」

 

 説明を一通り終えたのか了子は響に顔を近付ける。

「あの!」

 そんな了子に響は力強く返事をし、

 

「どうぞ!響ちゃん」

 

「全然わかりません……」

 

「だろうね……」

「だろうとも……」

 

 響の答えを聞いてオペレーターの二人は納得したように呟く。

 

「いきなりは難しすぎちゃいましたね。だとしたら聖遺物からシンフォギアを作り出す唯一の技術、櫻井理論の提唱者がこの(わたくし)であることは覚えてくださいね」

「はぁ…、でもわたしは聖遺物なんてもの持ってません。なのになぜ…」

 

 その言葉を遮るかのようにモニターの画面が写り変わり、ひとつのレントゲン写真が拡大される。

 そのレントゲンには胸部を写した写真で、それには心臓のすぐ近くに何かが写っている。

 

「これが何なのか君にはわかるはずだ」

 

「はい、二年前の怪我です。あそこにわたしも居たんです」

 

 その言葉に興味が無いような翼も本の少し反応する。

 

「心臓付近深く食い込んでるため手術でも摘出不可能な無数の破片。調査の結果、この影はかつて奏ちゃんが身に纏っていた第三号聖遺物、ガングニールの砕けた破片であることが判明しました」

「奏ちゃんの置き土産ね……」

 

 その言葉を聞きあんまりの真実に翼は驚愕の表情を浮かべよろめきながら部屋を出ていった。

 

「…あのぉ、この力のことは誰かに言ってはダメなんでしょうか?」

 

「むぅ…、もし君がシンフォギアの力を持っていることを何者かに知られた場合君の家族や友人が周りに危害がおよびかねない。命に関わる危険性がある」

 

「命に……!」

 

「我々とて機密を守りたい訳ではないんだ。―――」

 

 向こうでそんな会話が広がるなか今まで静かに話を聞いていたギルガメッシュはひとり、考え込んでいた。

「(聖遺物とは云わば我の宝物庫から流出したものということ、しかも、本の少しの欠片というあまりにも管理がずさんであるな)」

「(そして奴等がノイズ(あれら)に触れられのも、我の宝物が元であるからか…)」

 

 視線を上げ、その朱眼に響を写す。

 

「(何処か見覚えがあると思えば、あの時の小娘だったか…。そして、その体にある我が財はあの時の戦士の物とはつくづく因果なものよな……)」

 

 そんなことを考えてから数分、ここ最近聞き慣れた、そして我の庭を汚す不届きものが出た証拠の音源である。

 

 

 


 

 

 

 

 リディアン(本部)から200m離れた場所したノイズを倒し向かった翼、その後を追うように響も出ようとするも弦十郎に引き止められるも、無力な人を助けたいと云う思いを告げ出ていく。

 一方、先に出ていった翼がノイズと高架橋にて対峙していた。

 

「………■◆■◆●!!」

 

 いわゆる小型と言われるノイズが一つに集まり、溶け合い姿を変えた。

 その姿は例えるならウーパールーパー。目などは無く、大きな口だけがある。ノイズ特有の発光器官は腹の部分にあるため良く見えない。そして、ウーパールーパーのエラの部分が葉っぱのようなものがついている。

 

 

「Imyuteus amenohabakiri tron~」

 

 シンフォギアを纏った翼が刀を構えるの同時にノイズも動き始めた。

(はやて)を射る如き刃 麗しきは千の花

宵に煌めいた残月 哀しみよ浄土に還りなさい…永久(とわ)に」

 ノイズの葉っぱのような部分がはずれ回転し、翼に向かう。途中に在った電灯の支柱に当たると、支柱は切り裂かれた。鋭利な刃とかしたそれをジャンプで避けるも、翼を追いかけるように空に向かう、追尾機能もあるようだ。だが、追尾してきたそれらを脚部の装甲から展開した刃に切りさく。

「●●◆■!」

 丸裸となっても今だ戦意を衰えないノイズが吠え、背を向ける翼に向かおうとすると、

「やあぁぁぁぁあああ!」

「!!」

 空から雄叫びと共にちてきた落ちてきた響が横から蹴りを入れノイズをよろめかせる。

「翼さん!」

「っち!」

 響の加勢に舌打ち(・・・)をしつつも好機を逃さずノイズの上を取り、大型化した刃から蒼い斬激を放つ。

「はあぁぁあ!」

【蒼の一閃】

 その斬激をくらいノイズは半分に分かたれ、爆散した。

 

「翼さ~ん、わたし今は足手まといかもしれないけど、一生懸命頑張ります!だからわたしと一緒に戦ってください!」

 少しの沈黙を挟み、

「そうね」

「あは!」

 翼の肯定の言葉に嬉しそうな顔を浮かべる響に…

「貴女と私、戦いましょうか」

 翼は刀を突き付け答える。

「へ?え、うぇ?」

 

 

 

 

 

そして、姿を消していたギルガメッシュもその光景を見ていた。

 

 

 


 

 

 

「貴女と私、戦いましょうか」

 刀を響に突き付け、そう言う翼。

 

「そういう意味じゃありません。わたしは翼さんと力を合わせて―――」

 

「わかっているわ、そんなこと」

 

「だったらどうして……」

 

「私が貴女と戦いたいからよ。私は貴女を受け入れられない。」

「力を合わせ、貴女と共に戦うことなど風鳴 翼が許せるはずもない」

「貴女もアームドギアを構えなさい、それは常在戦場の意思の体現。貴女が何をも貫き通す無双一振りガングニールのシンフォギアを纏うなら胸の覚悟を構えてみせなさい!」

 

 

「(たんに気に食わないだけであろうに、めんどくさい言い回しもあったものだ……)」

 

 そんなこと考えていると翼は天に跳び、響に向け持っていた刀を投げる。それは徐々に大きくなり小型船サイズ位になると柄の部分に蹴りを入れ、脚の鎧と柄から青白い炎が吹き出し地表へ向かって落ちていく。

【天の逆鱗】

 

「(さすがに暇潰しの道具が目の前で潰される訳にはいかんな…)」

 あの巨大な剣を受け止めるのも容易だが、そんなことをすれば隠れてる意味がない。だから剣の横っ腹に宝具を当て、軌道をずらそうと宝物庫を開こうとすると……

 

 

 

 

「うおぉりぃゃ!!!」

 そんな雄叫びと共に一人の男が拳ひとつ(・・・・)で受け止め、吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(……………………はっ?)」

 

 あまりにも常識はずれな意識が飛び――――

 

「叔父様!?」

 

「はぁぁぁぁああああ!!!!」

 剣が消えると同時にまた雄叫びをあげると、()の足下を中心に路上がめくれ上がり、水道管が破裂し、周りにの電灯も何本か吹き飛んだ。

「(っ!)」

 そのうちの一本に立っていたギルガメッシュも飛んでいた意識を戻し、退避する。

 

「あぁあ~、こんなにしちまって……。なにやってんだお前たちは………」

 漢、いや弦十郎は起きた現状を見て小さくこぼす。

「この靴、高かったんだぞ………」

「ご、ごめんなさい…」

 シンフォギアから元の制服に戻った響は弦十郎の後ろから謝る。

「いったい何本の映画が借りれると思ってんだ……」

 

 

 

 

 

 

 そんな状況から空中にヴィマーナを取り出し、移動したギルガメッシュは―――

 

「(気にするところはそこではなかろう!それに、この現状は貴様のやったことだろうが!!)」

 まだ意識が戻ってないのかツッコミ属性と化していた。

 

「(はっ!……ん、んん!一旦戻るとしよう。今日はいささか疲れた……)」

 そしてギルガメッシュはヴィマーナを動かしこの場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その空を翼の近くにいた弦十郎は見ていた……

 

 

 


 

 

「はぁ…、今日はもう寝るとしよう。本当に疲れた…」

 拠点であるホテルに戻ったのは地平線から日が昇り始めた頃だった。

 

 

「……お待ちしてました。オーナー」

 部屋に入ろうとした矢先に横から声をかけられる。

「……シドゥリか」

 そこにいたのはスーツを着た女性であった。

「…士道 利奈です。いい加減普通に呼んでください」

「我としてはこの方が呼びやすいのだ。…それで何用だ。今日の我は眠いのだ、急ぎではないなら明日に回せ」

 そう言って部屋に入ると…

 

 ジャラジャラ、バシ…ギャリギャリ………ブランブラン……

 

 足下に鎖が巻き付き天井から頭を下にしてぶら下がっていた。

「………これはどう言うことだ?」

「今回、オーナーに急に抜けられた為仕事が貯まっております。なので私が管理した仕事を当分やってもらいます。……ざっと一月ほど」

「おい待て、仕事はするから取りあえず降ろせ。仕事も明日からす――」

「今日からです(ニッコリ)」

「いや、だから寝か―――」

「きょ う か ら で す (ニッコリ)」

 シドゥリ(士道 利奈)は笑っているが目は笑っておらず、背後にはゴゴゴと音が鳴りそうなオーラがある。

「アッハイ…」

 その後、部屋からペンの書く音と判子を押す音が聴こえたとか聴こえないとか……




ギ「前回のアンケートで我の宝物について解説がほしいと言う雑種がそれなりにいたのでな教えてやろう。……なぜ我がこんなことをする必要があるのか?
シ「前回、オーナーが作者を滅多刺しにしたからです。作者は生きてますが喋るまで回復してないからです」
ギ「まったく貧弱だな。とりあえず解説を始めるか…」
シ「今回解説するのは今作によく登場する【ハデスの隠れ簑】です。」
ギ「あぁ、作者が間違えた我の宝物か…」
シ「それについての作者からの解答はこれです」

「本来、ハデスの隠し兜だったのですがプリヤは見ておらず、そうゆう宝具があるのは知っていて尚且つ何処からハデスの隠れ簑と言う単語見たか聞いたかで頭にありそのまま調べずに使いました。なので効果もがばがばです」

シ「…ということです」
ギ「あやつは本当に…はぁ…。 でだ、宝具の説明だがこれは上記の上位互換と思うがよい」
シ「簡単に説明致しますと、
・身に付けてる者、身に付けてる者が触れているものを視覚的、魔術的に透明化にする。
・自身の発する音のON,OFFの選択
・気配の隠蔽(なお、完全には消せず勘の鋭い者には気付かれるもよう)
の三点になります。」
ギ「故に最後の方は気付かれたりしている訳だ」
シ「では、今回の説明会は以上でごさまいます」
ギ「では、次回を待つがよい」

次回から作品にでる宝具の説明をあとがきにいれるか

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