アインズ・ウール・ゴウンが幻想入りしたようです。(再投稿)   作:TubuanBoy

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異変-4

 そろそろ、最初の組みがナザリックに入る頃合いであろう。

 

 アインズは第1〜第3階層もとい今回の異変の1面に当たるシャルティアの守護領域へと魔法で目を飛ばした。

 

 すると先日、サトルの姿で遭遇した藤原妹紅の襲撃者が従者らしい人を連れ、やってきていた。

 

※※※※※※※※※※

 

-----1面ボス-----

 

 

 

「そろそろね…」

「ここの守護者のことですか?」

 

 

 

 すると飛んで移動している二人の目の前で蝙蝠が密集して中からシャルティアが登場した。

 

 全く、凝った演出だことだ。

 

 

 

 

「そこいく人間……止まるでありんす。」

 

 シャルティアが二人の前に立ちはだかる。

 

「あら?吸血鬼じゃない。

もしかしてここの主人かしら?

(うわ〜お!本当にNPCが意思を持って動いてる)」

 

「いいえ、私はこのナザリック地下大墳墓の守護を任されている者の一人でありんす。」

 

「では、ここの責任者の元まで連れて行って欲しい。

私達はこの墳墓から溢れ出た屍人のことで迷惑をかけられている者よ。」

 

「ああ〜、なんかさっきから下の階層の方から溢れ出てきているアンデッドのことでありんすか。」

「話が早くて助かるわ。案内をお願い。」

 

 なんとも白々しい会話だ。

 異変の事情を知っていてシラを切るシャルティアとナザリックの組織図を多少は知っているのに知らないふりをする輝夜。

 

 どことなくバカにしたようにシャルティアが答えた。

 

「それは出来ないでありんすよ。」

 

 輝夜が少しドスの効いた声でさらにとう。

 

「はぁ?なんでよ。」

 

「私の仕事はお主達を案内する事でもここをおとなしく通す事でもないでありんすから」

「じゃあ、下に連絡してよ。あんたの主人とやらに。」

 

「その必要性を感じないでありんすよ。」

「じゃあ、無理やり通るしかないじゃない。」

 

 

「あは、そうでありんすね。

ご自由にどうぞ。それができるならでありんすが。」

「そうさせていただくわ。」

 

「(初っ端からなんとも胡散臭いのが相手ね。)」

 

「(NPCらしい考え方とも言えなくもないけど、多分知っててとぼけてるんだわ。)」

 

※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 こうして一番手の永輝コンビを皮切りにナザリック各地に弾幕ごっこの嵐がやってくるのであった。

 

-----1面道中ボス?-----

 

チーム・うどみょん

 

暗がりを歩く二人。

 

「妖夢〜…私達、まずいところに紛れ込んじゃったんじゃない〜」

「服引っ張らないでください」

 

 

すると暗闇から声がする。

 

「これはこれはお嬢さん方。」

 

カサカサカサカサカサカサカサカサ

 

「「!!!!っ」」

 

 暗闇から出てきたのは30センチ級のゴキブリと通常(?)のゴキブリ。

 

「ゴキブリー!!!」

「ギョキブリ!?」

 

 流石の妖夢も鳥肌が立ち登り、一直線にその場から逃げ出した。

 

 地上速力最速の脚力を持って目にも止まらぬ速さで。

 

「妖夢!置いてかないで〜!!」

 

 迫るゴキブリの群。

 

「おや、逃げ遅れたウサギが一匹………」

 

「来ないでー!!!

毒煙幕「瓦斯織物の玉」(バルサン!!)

 

「毒霧ですか、準備のいい事で…しかし、その程度では我が軍勢は止まりませんよ。」

 

 大群は文字通りゴキブリ並みの生命力で責めるのであった。

 

 

 

※※※※※※※※※※※

 

 

-----特別ルート・第9階層-----

 

チーム・ウィッチーズ

 

 

 アインズとのコネにより、他の解決者とは別のルートで東方で言うところのextraストーリーを進めるパチュリーとアリス。

 

 

「物質の劣化を防ぐ為に保護魔法がいたる所に使われているわね。」

「うちもこのぐらいやりたいけど、やってもすぐにフランかレミィが壊しちゃうのよね。

だから、この手の魔法は大切な本にしか施して無いわね。」

 

「ここまで来るのに回避した魔法・(トラップ)の数々…

一体何人の優秀な魔法使い達がここを作ったのかしら。」

「全部で41人いるらしいわよ。今は一人しか居ないみたいだけどね。

ここは彼等の居住区でもあったからそう言った罠はもう無いと思うわ。」

 

「詳しいわね………」

「言ったでしょ。ここの主人とは懇意にしてるから何度も来た事があるって。」

 

 

 アインズがこのルートを選択したのはここが主な魔理沙の職場だからだ。

 

 

「ああ、だからさっきからすれ違うメイドが頭を下げてるのね。

でもあの子達、人間よね……ここで無理やり働かされているのかしら?魔理沙みたいに……」

 

「いいえ、彼女達は自分の意思でここで働いてるわ。

確かここの守護者同様さっき言った41人に作られた存在………人造人間(ホムンクルス)だったかしら。」

 

「ここにいる妖怪たちを作り出した技術と同じものね。

一度詳しい話を聞きたいわね。」

 

人造人間にもいろいろある。

クローン技術で生み出した生まれ方が特殊なだけで普通の人間と変わらない者からアリスが目標にしている完全なる0から魂を錬成した存在まで色々だ。

 

 

「詳しい事は聞いてないけどここの技術はどれを取っても至高品、あなたにとってもとても価値のある場所よ。」

 

 口調、精神状態は最初の頃に比べだいぶ元に戻ったが、パチュリーのアインズやナザリックに対しての評価は決して低くなかった。

 

「あなたがここが魔法使いにとって悪く無い環境だって言った訳がわかったわ。

それでも魔理沙を返してもらうまではここの主人と仲良くする気は無いわ。」

 

「(別に魔理沙は貴方のものでも無いでしょうに)」

などと思うパチュリーであった。

 

「にしても何人メイドを囲っているのかしら。

まぁ……この広さならしょうがないかもしれないけど。」

 

 メイドの容姿は様々であり、皆整っている。

 重要人物に女性が多く、皆美少女である幻想郷の面々と比べても遜色が無い。

 

髪の毛の色も様々である。

ピンク、赤、茶髪に黒髪、金髪までいる……金髪?

 

アリスは今、すれ違った金髪メイドに半端ない違和感を感じる。

 

他の統一されたメイド服とは違い、白いボタンをつけた黒いメイド服、カチューシャには星の装飾が施されていた。

それは少し違うがアリスのよく知る人物の着る服によく似ていた。

 

「………………え!?魔理沙?」

 

 アリスが振り向くと向こうも気がついたのかこちらに振り向いた。

 

「申し訳ありません、お掃除に集中しておりまして挨拶が遅れました。パチュリー様。

本日はどのようなご用件でしょうか?

必要なら私が案内しますが?」

 

 違和感しか感じない言葉使い。

 しかし、アリスの目の前にいるのは確かに魔理沙であった。

 

「どうしちゃったの!?魔理沙!?

まさか、洗脳されてたの!?」

 

アリスは魔理沙の両腕を掴み迫る。

 

「お客様……落ち着いてください。」

「しっかりして!魔理沙!!」

 

アリスは掴んだ腕を振り、魔理沙の頭をグワングワンと降っているとパチュリーがその腕を止める。

 

「ストップ!ストップ!落ち着きなさいアリス。

あと魔理沙、今日は客人というよりはどちらかと言ったら侵入者だから口調も戻していいわよ。」

 

 パチュリーの言葉を聞くと魔理沙の態度が一変する。

 

「あっ?そうなのか?

じゃあ、いつもの口調に戻すぜ。

いや〜客人と守護者の面々には敬語を使わないとメイド長に怒られるんだぜ。」

 

「あれ?いつもの魔理沙に戻った?……」

 

「戻ったもなにも公私を分けてるだけだぜ。」

 

「大した変わり身よ。まるで別人格みたいだったわよ。」

「確かにちょっと考え方が変わったかもしれないぜ……

でも心配するな!心はいつでも霧雨魔理沙だぜ!」

 

「何週間もしないうちに人ってここまで変われるものなのかしら………」

 

 

 魔理沙は結構変わり身の早いタイプなのかもしれない。

 

「そういえば、客人じゃなくて侵入者ってなんだよ。

まさかこのナザリックに喧嘩を売るつもりか?……

悪いことは言わないからやめておけロクなことにはならないから、私みたいに……」

 

 魔理沙の背筋がぶるっと震える。

 負けた後なにがあったか思い出しているのであろうか。

 

「うん、説得力のある忠告ありがとう。

でも大丈夫。アインズ公認の反逆だからだ。」

「本人公認の反逆とはwww」

 

色々と突っ込みどころは満載だが、時折笑顔を見せて会話する魔理沙を見てアリスは少し安心した。

 

 

「いや〜ここに来て考え方が変わったことは確かだぜ。

私は正直、井の中の蛙だった。

力には自信があったけどここでは二つ名通りの『普通の魔法使い』でしか無かった。」

 

魔理沙は人里では割と大きな道具屋の娘だったから結構甘やかされて育ったせいで我儘に育ってしまった点が若干ある。

 

「ここは一部を除いていい所だぜ。

自分のやりたい研究をするための環境を整えてくれる上に訓練相手にもこと欠かさない。

更に時間まで融通してくれる。その対価としてここでメイドの仕事をしてるけど、それだって魔法使いとして自分より何段も上に行ってる人(?)の側で働けるんだから決して無駄にならないぜ。

しいて問題をあげるならここには人間をゴミカスぐらいにしか思っていない者がいることぐらいだけど、どんな職場にだって気の合わない上司の一人や二人いるだろう?」

 

 まるで外の世界の企業戦士の様な口振りだ。

 アインズがもともとそうであった様にアインズの作った職場ならその考えが移っても納得が行く。

 

 まるで少し前まで学生をやっていた子供が新人研修を終えて考え方が立派な社会人になって戻ってきた様な雰囲気だ。

 

 

 メイド教育の名目は魔理沙の罪に対しての贖罪だが、結果的には魔理沙の手癖の悪さを直し、それでいていい環境を整えてあげるなんて、これを外の世界の企業に当て嵌めるとどれだけ優遇されているのやら。

 

「(パチュリー、もしかして私たちがやろうとしてることってすごく無駄なことなんじゃないの?…)」

「(だから言ったでしょう。

心配する事ないって。)」

 

 今の魔理沙ならたとえ二人がナザリックを攻略して自由になってもナザリックに戻ってくるだろう。

 

 

 3人が話しているとパチュリーとアリス、二人を迎えに来たのか魔理沙の上司であるメイドの一人が話しかけてきた。

 

魔理沙は急いで口調を戻した。

 

「新人…お喋りはその辺にしておく…

アインズ様が二人を大広間に案内しろとの命令…」

「シズ先輩、すいません。」

 

それはプレアデスの一人、シズ・デルタであった。

 

 

「!!!!!っ」

 

現れたシズに異様に反応するアリス。

パチュリーはそれをやはりといった感じで見ていた。

 

 

「ちょっと、貴女………いい?」

「何か?」

 

むにっ!

 

アリスはシズの頬を軽く引っ張る。

 

「…柔らかい…何でできてるかわからないけど柔軟性のある人工的な材質………」

 

コンコン!

 

肌の弾力性を確認した後、内部を音で確認した。

 

「中はやはり金属………機械で…………」

 

「何でしょうか?」

 

身体中いろいろ触られてるのにシズのポーカーフェイスを崩さない。

 

「貴女、肉体を機械化した元人間とか?それとも頭の中で小人が操ってるとか?」

「小人?…………何を言ってるかわかりませんが、私は生まれた時からこの姿ですが。」

 

シズの言葉に考え込む。

 

「完全自立の自動人形…私の追い求めてきた者がここに…

この子の技術を使えばもしかしたらうちの人形たちも…」

 

嬉しくも悲しくなる現状に何とも言えない気持ちになるアリス。

そんなアリスの肩に手を置く。

 

「気になるのはわかるけど異変が解決してからにしましょう。」


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