アインズ・ウール・ゴウンが幻想入りしたようです。(再投稿)   作:TubuanBoy

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日常-1

-----第10階層-----

 

 

 

 アインズはその日、ナザリック地下大墳墓の運営の為の業務に励んでいた。

 

 部屋で報告書などの書類に目を通していた。

 

「やはりゴーレムは疲れないから力仕事には最適だな。

そろそろ、人里あたりで一事業立てないといけないからな…

霧雨の様な移住者も居るし、NPCの皆も休日に遊べるくらいのお金は用意してあげたいしな…………」

 

 資源を突っ込めばユグドラシル硬貨は出てくるがそれを人里で使い続ける事は問題がある。

 今はサトルの時に稼いだお金を少しづつナザリックに入れている。

 守護者達には今はお小遣い程度にしか渡せていない、さすがに仕事内容に釣り合っていない。霧雨魔理沙の様な存在がこれからも増える事を考えたら早めに手を打っておかないといけない。

 

「やるなら生産業だな。

となるとデミウルゴスが勧めていた事業を軌道に乗せるのが一番………と」

 

 アインズはデミウルゴスから上がってきた報告書に目を通しているとアウラがメイドの魔理沙を連れて部屋にやってきた。

 

「失礼します。アインズ様」

「失礼しまーす。」

 

 二人とも自信満々の笑みを浮かべてやってきた。

 

「アインズ様!大発見ですよ!」

「ど………どうした?」

 

 アインズは二人の話をじっくり聞いた。

 すると面白い話を聞けた。

 

「前の世界のモンスターがナザリック近郊に数種確認出来るようになった?」

 

「はい、まだ低レベルモンスターに限られますが、沼地で自然湧きするモンスター以外に森林でしか湧かないモンスターが数種魔法の森で確認出来ました!」

 

 ナザリックはまるでユグドラシルから切り取られた様に転移している。

 最初にセバスが調査している様にナザリックを中心としたある領域から植生が変わっていた。

 

 しかし、今はなじむ様にその領域をひろげている。

 魔法の森、魔法の森とユグドラシルの両方の植物が生息する領域、ユグドラシルの植物が生息するナザリックの近くと言った順番にそれぞれの領域が存在する。

 

 これは植物に関した話なので花が種を飛ばす様にこんな事があっても不思議では無いと思っていた。

 

 しかし、今回両方の性質を持つ森から沼地では生息していないモンスターが数種確認された。

 

(我々の存在に引っ張られ、幻想入りしているのか?……

詳しくは八雲紫に聞かないといけないな………)

 

 ユグドラシルはもう存在していないのだからどっから移動してきているのか謎だ。

 

 詳細はどうあれこれは嬉しい情報だ。

 薬草の類だけではなく生物もこの近隣で取れるとなればアイテムの補充も可能になる。

 幾つかは魔法の森で取れる物で代用が効くが種類が増えればやれる事も増える。

 

「素晴らしい情報では無いか!これもお前達の日頃の努力の成果だ。」

 

 アインズはアウラの頭を撫でながら二人を褒めた。

 

「今回は魔理沙が頑張ったんですよ。」

「それは本当か?」

 

「それで魔理沙が言いたい事があるんですって。」

 

 アウラの支援から魔理沙が申し訳なさそうにアインズに話した。

 

「まだまだ、ガルガンチュアの修繕費分には程遠いのはわかるんですけど………

出来れば私もオリジナルのアイテムを作ってみたいな………なんて。」

 

アインズは考える間をおいてから話した。

 

「この間の勉強会でもそんな事を言っていたな、良かろう。

褒美はやらんといけないしな。必要なクリスタルと材料は私が見繕ってやる。後で取りにくるがいい………」

 

(やったぜ!!!)

 

 アインズの言葉を聞いて心の中で叫ぶ魔理沙。

 

「それじゃ、魔理沙行こっか!」

「はい、………ではアインズ様、失礼します。」

 

 

 要件を終わらせると二人は嬉しそうに二人で部屋を出て行った。

 

(霧雨魔理沙か…………本当に良い拾い物したものだ。)

 

 魔法使いとしての知識はパチュリーやアリスに劣るがその発想力には目を見張る者がある。

 術式構築に多少の強引さはあるが、そう言ったものこそ新しい発展には必要であったりする。

 今回の魔法の森の探索にしても我々が転移する前の魔法の森を知っているからこその成果だ。

 

 一癖も二癖もあるプレアデスと一緒に仕事をさせているが、持ち前の明るい性格と順応性の高さで馴染んできてる。

 アウラも友達が出来て嬉しそうだ。

 

 

 

(…と言うか順応性高すぎるだろ…)

 

見習わないと行けないだろうな……………

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

-----第6階層-----

 

 自分の階層に戻ったアウラは同じ守護者のデミウルゴスと打ち合わせをしていた。

 

 

「では、アウラ………アインズ様のGoサインが出たら貴女と貴女の魔獣の力を借りると思います。準備の方をお願いします。」

「アインズ様のお許しが出るとわかっている様な言い方だね。」

「言われてから動いていてはアインズ様に失望されてしまいますからね。

常に先を読む事が何よりも大切なのですよ。」

 

 

「ふ〜ん」

「では、私は明日は非番なのでナザリックをでます。

何かありましたらアルベドに………」

 

転移してからナザリックでは休暇というシステムを導入している。

明日はデミウルゴスが休みの日らしい。

 

「……………そういえばさ。

デミウルゴスは休日は何やってるの?」

 

ふと、何気なくアウラは聞いた。

シャルティアやセバスは紅魔館、コキュートスは白玉楼や近隣の妖怪とコミュニケーションをとっているらしい。

しかし、デミウルゴスが外で何かやっているかは想像がつかなかった。

 

「…………秘密です。では、失礼するよ。」

「うん…………わかった。」

 

 デミウルゴスは答えてはくれなかった。

 休日の使い方は人それぞれ、プライバシーの問題になるためこれ以上聞くのも野暮な話だ。

 

 報告を終えたデミウルゴスは去っていく。

 去り際、デミウルゴスは振り返ってアウラに意外な問いをした。

 

「そうだ、アウラ

女性である貴女に聞きたいのですが………

女性に渡すプレゼントには何が良いですかね?」

 

「プレゼント?………プレゼントかぁ……………

プレゼント!!!………どう言う事!?デミウルゴス!」

 

「どうしました?」

「いや、意外な質問だったから………」

 

「そうですか?

それで、貴女はどう思いますか?」

 

アウラは戸惑いながら答えた。

 

「そ………そうだね。定番だけど花とか良いんじゃないかなぁ〜」

「そうですか………花はちょっとマズイですね。他にはありませんか?」

 

「あ、アタシなんかより他の人に聞いた方が良いんじゃないかな!?」

 

ワタワタした様子で答えた。

 

「わかりました。他をあたります。」

 

デミウルゴスは再び去っていった。

 

意外な質問にあっけにとられるアウラは一人立ち尽くす。

 

「どうしちゃったんだろ。デミウルゴス………」

 

すると後ろから突然声がした。

 

「これは………恋の予感がするぜ!!」

「わ!魔理沙!いつからいたの!?」

「さっきだぜ。」

 

「じゃあ、なんでここに居るのよ。仕事は?」

「今日は早上がりだぜ!ユリ姉さんからもOK貰ってる。

アリスのところに遊びに行こうぜって誘おうと思ったら面白そうな話をしてるな〜なんて思って隠れてた。

で?誰だと思う?デミウルゴス様の意中の相手って。」

「すごく…………楽しそうだね……………

と言うかまだ決まりじゃないでしょう。デミウルゴスに好きな人が出来たなんて」

 

 

 

 

「じゃあ、確かめに行こうぜ!」

 

 

 

 

 恋話が大好きな恋泥棒霧雨魔理沙であった。

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 次の日、自分の守護階層を出たデミウルゴスをつける四つの影。

 

「臭うぜ〜臭うぜ〜、甘い香りがプンプンするぜ〜」

「そのハイテンションやめれ。」

 

テンションが上がる魔理沙とそれを抑止するアウラ。

そんな魔理沙たちに巻き込まれた二人の犠牲者

 

「辞めようよ………こんな事。」

「なんで私まで……………」

 

アウラの双子の弟のマーレと人形遣いのアリス。

 

デミウルゴスは上の階層に登っていく。

 

「あれ?…………外に出るにしてはルートが違う……………」

 

デミウルゴスが向かうのは第3階層の守護者の家。

 

(嘘!?…………まさかシャルティア!?)

 

 

シャルティアの家に入っていくデミウルゴス。

それを見送った四人は顔を見合わせた。

 

「………ここってあの吸血鬼の家よね?」

「シャルティア様とデミウルゴス様か〜なんか、意外な組み合わせだぜ」

「ボクはちょっと信じられないかな〜」

「いや、どう考えたってありえないでしょ!!」

 

デミウルゴスとシャルティアの組み合わせに信じられない双子。

それもそうだ、二人にとってシャルティアはもう一人の兄弟のような存在なのだから。

 

「というかアインズなら彼が休日に何をしているのか知ってるんじゃ無い?」

 

アリスが何故こんな回りくどい方法をとったのかを聞いた。

 

「私達も最初に思いついた。

でも、アインズ様に聞いたら

『私は知っているが休日の使い方は自由だし、プライバシーだ。本人が言わなかったのなら私も言うわけにはいかないな……』

って言われちゃった。」

 

「まっ、当然か………」

 

 

 

「中の様子、見れないかな………アウラ、なんかサーチ系のスキルとか持ってないのか?」

「なくは無いけど、確実にバレる。」

 

四人は仕方なくシャルティアの家の近くで待機してると変化が訪れた。

 

「アレ?デミウルゴス出てきたよ。」

「やけに早いな。」

 

不審がる双子

 

「なんか、手に持ってるぜ。」

「どうすんのよ魔理沙。」

 

悩む魔女っ子二人。

 

 

魔理沙とアウラはチームを二つに分け、情報を集めることにした。

 

「私とアリスは引き続き追跡。」

「じゃあ、マーレとシャルティアから事情を聞けば良いのね。」

 

「なんでこんな時ばっかり息がぴったりなのよ………」

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 アウラはマーレと共にシャルティアの家を訪ねた。

 

「今日はやけに来客が多いでありんすね。」

 

「さっき、デミウルゴスが来たけど何していったのか教えてよ!」

 

「はあ?なんでありんすか。急に……

大した事はやってないでありんすよ。」

「なんでも良いの!話して!」

 

 シャルティアは嫌そうな顔をして答えた。

 

「ん〜

女性に渡すプレゼントには何が良いかって相談を受けただけでありんす。」

(あっ!私にもした質問だ……)

 

「確かあなたにも聞いたでありんす。

あなたの答えがあまりにも役に立たなかったから私にお鉢が回ってきたでありんす。

………やっぱりチビガキじゃダメってことでありんすよ。」

「ぐぅ…………」

 

 アウラも問われた質問にシャルティアはこんな返答をしたらしい。

 

「どんな人なのって聞いたら………」

「聞いたら!?」

 

「優しくて子供好きな人だって。」

「優しくて子供好き?なんか違和感あるわね。

それで?」

「良い感じの紅茶の葉があったから渡したわ。」

「手に持ってたのはそれか………」

 

 その後、いろいろ聞いたアウラはシャルティアの家を後にしようとするとシャルティアが呼び止めた。

 

「あんたもやめなさいよ。こんなはしたない真似。」

 

「うん、私もね……そう思うんだけどね。

魔理沙があんなに楽しそうにしてるしからね…………魔理沙と一緒になんかしてるの楽しいんだよね。

相手がデミウルゴスだし、多分十中八九勘違いか空振りに終わると思うし……」

 

「確かに……デミウルゴスがナザリック以上に愛情を注げる存在がいるとは思えないでありんす。」

 

「じゃあね!シャルティア!」

「まあ、健闘を祈るわ。」

 

 

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