アインズ・ウール・ゴウンが幻想入りしたようです。(再投稿)   作:TubuanBoy

39 / 43
年末は仕事も忙しいし、イベントてんこ盛りで中々執筆が進まない。
やっと更新できました。


風神-1

 

※※※※※※※※※※※※※※

 

サトルは夢を見た。

かつて外の世界で人間として暮らしていた時代の頃の…

 

※※※※※※※※※※※※※※

 

 人として暮らしていた時ユグドラシル(ネット)以外の人間関係は非常に乏しかったが、一人暮らしの自分を唯一気遣ってくれた存在がいた。

 

コンコンコン!

 

部屋の扉を叩く音が部屋に響いた。

 

「悟くん、居るんでしょ。開けてー」

 

 その日、悟は週末の仕事明けで徹夜でユグドラシルやった次の日。

 体力が減った状態で重い足取りでドアを開けた。

 

「お…おはようございます…」

 

 そこにいたのは金髪をなびかせた美女であった。

 

「お料理、作りすぎちゃったんだけど食べる?…」

 

「……いただきます…」

 

 彼女とは自分が一人暮らしをし始めて少し経った頃に隣に越してきて、かれこれ長い付き合いだ。

 

 こうして一人暮らしの自分を気遣ってくれる隣人だ。

 

「また、徹夜でゲーム?

楽しいのはわかるけど規則正しい生活をしないと…」

 

 母親の説教のような事を言われて悟は年甲斐もなくムッとする。

 

「規則正しい生活ね…

小泉さんに言われたくありませんよ。」

 

 あたりを見渡すと不衛生とまで乱れていないが部屋は中々散らかっている。

 性格が雑なのだろう。

 

「私はいいのよ。

たまに部下が整頓しにくるし。」

 

 なんとも羨ましい事だ。

 彼女の仕事は知らないが中々にいい所のキャリアウーマンで羽振りも良さそうだ。

 何故悟の部屋の隣に住んでるかが謎だ。

 

「生きれる事ならゲームだけやっていたいものです。

むしろゲームの中で生きたいですね。」

 

「また、夢みたいな事を。」

 

 

 

 

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

-----人里・魔法屋-----

 

サトルは人里に構えた自分の店で目を覚ました。

 

「…ん…………ああ…………夢か………」

 

「おはようございます。サトル様」

「ナーベか………私は何時間くらい寝ていた?」

「2時間程だと記憶しております。」

 

八雲紫が渡した式は無駄に高性能でこの人間の姿に戻っている時はアンデッドには効かないバッドステータスも効果を表す。勿論睡眠も

 

「お疲れでしたらもう少し横になっていてください。

ここの仕事は私だけで十分ですから………」

「いや、もう大丈夫だ。

アンデッドに戻ればすぐに回復(?)する。」

 

長い間人間の姿でいると疲れもするし眠くもなる。

だがアンデッドに戻ればそんな疲労もなくなってしまうから便利な体だ。

 

「私はナザリックに戻る。

…………そうだな…………

帰りにナザリックにいるものになんか買って行こうか……」

 

サトルは体を起こし、店を後にした。

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 

-----人里-----

 

 

(……しかし、なんで今更、外の世界の夢なんかを……

外の世界に未練なんか無い筈なのに………)

 

悟がいた外の世界はかなり殺伐としていた。

悟が容易に外の生活を捨てれたのもその辺に理由があったりする。

 

(もう、二度と会えないのは残念だ……

でも、あの人も僕なんかに構うよりもいい人を見つけてくれた方が嬉しいかな。)

 

サトルが考え事をしながら商店街を徘徊しているといろいろな人に話しかけられた。

 

「おっ!魔法屋の兄ちゃん。

店番をナーベちゃんに任せてお出かけかい?」

「ちょっと慧音先生のところに……」

 

 

「魔法屋さん。また里の外に用があるときは頼むよ。」

「はい、お待ちしております。」

 

 

「あら、魔法屋さん。買い物かい?」

「はい。」

「サービスするよ。

この間、勧められた魔法アイテム便利で助かってるよ。」

「それは良かったです。

また、よろしくお願いします。」

 

 

 サトルの仕事は幅広く受け持つ萬屋であるが、基本的には魔法を扱い、時に魔法アイテムを売る仕事もしているため、里の皆んなには魔法屋さんの愛称で慕われている。

 

 これも異変で人里を守った英雄となったのが大きい。

 

 ナザリックで生産される資源や物資を売るパイプ役を十分に果たせている。

 

 ナザリックによる産業革命が着実に浸透している。

 

 

 

 

 

 サトルが店の人と話していると別の店の声が聞こえた。

 

「姉ちゃん、見ない顔だね。」

「はい、この間引っ越してきたばかりで。」

「なら引っ越し祝いだ!これサービスするよ。」

「わあ、ありがとうございます。おじさん」

 

 

何となく聞いたことのある声がサトルの耳に響く。

 

(?…………)

 

見かけない姿の女性が横を通ったと思ったが見てもそこにはその声の主人はいなかった。

 

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 

-----ナザリック地下大墳墓-----

 

 

 人里での仕事を終え、ナザリックに戻ってきたアインズはいつも通り、部下の報告を聞いていた。

 

 

「ナザリックを監視している者がわかったのか?」

 

 少し前からナザリックを監視する獣たちの目があった。

 

 その数は多く、ナザリックを出入りする者にまで監視が渡りその数は監視しているのがバレても構わないととっていいほどに多かった。

 

(あれは監視と言うより警告だな。

『変な事するんじゃ無い。我々はいつでも見ているぞ。』っていうな……)

 

 そしてその正体を暴いたシャルティアが言った。

 

「はい、獣の正体は烏と狼、そして彼らのバックにいるのは天狗でありんす。」

 

「天狗?…烏天狗に白狼天狗…妖怪の山だな。」

「その通りでありんす。」

 

 最近のナザリックの行動は目立つ事が多く、古株の妖怪の山からしたら目障りなのだろう。

 

 

「気に入らないのはわかるんだが、どんどん露骨になっていってるな。」

 

 彼らの干渉は日に日にエスカレートして行っている。

 

 

 異変より幻想郷の住人として認められたナザリックは現在、幻想郷の3大勢力の一角と言っていい存在になっている。

妖怪の山が名前の通り『妖』の属性の総本山ならナザリックは紅魔館と『魔』に属する戦闘集団を組織している。

 

 ナザリックと妖怪の山は似ている。

 ともに集団的な力を持っていて社会的な組織を構築している。

 さらにどちらも高い技術力を保有し、それらを運用するのに『外の世界』をモチーフにしている事だ。

 

「シャルティア、アルベド。

お前たちの意見を聞かせて欲しい。」

 

 アインズは二人の考えをあえて聞いた。

 このままの状態は好ましく無い。

 何らかの手を打ちたい。

 

「たかるハエは落とせばいい。

 売られた喧嘩は買うしか無いでありんす。

 相手が妖怪なら大義名分もいらないでありんす。

 戦力を整えて妖怪の山に攻め込むがいいと思います。」

 

「私は守りをかためることをオススメします。

長期戦になればナザリックの方が有利です。

相手が音を上げるのを待ちましょう。」

 

 短期攻め思考のシャルティアと長期守り思考のアルベドの意見だ。

 

ここは両方の意見を取り入れて見るか。

 

「なるほど……では。

要職……守護者の皆は外出時はできるだけ二人以上で行動する事を心がけよ。

奴らが狙うとしたらお前たちだからな。

次に指揮系統、武器武装、隊の編成の確認だ。これは戦争の準備だが、決して相手に気づかせるな……

奴らに攻める口実を作るんじゃ無いぞ。」

 

 守りと攻めの準備、無駄に終わるかもしれない、無駄に終わらせたい。

 しかし、もしもの時に動けないんじゃ話にならない。

 

 この二つの命令は対処策であり解決策では無い。

 

「わかりました。

早速、準備に入ります。」

 

「頼んだ………

私は人の姿で動いてみる。」

「「はっ!!」」

 

 

 組織的に動きにくい状況こそ、単独で動けるサトルのポジションは非常にやくに立つのだ。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

------妖怪の山・山頂-----

 

 そこでは妖怪の山のトップでる天魔が幹部である大天狗や鼻高天狗を集め、会議をしていた。

 

「あの鬱陶しいナザリックが我々の動きに感づき始めたようだな………」

「ようやくだな……不感症のゾンビ共からしたら早いほうかもしれんがな。」

 

 大天狗が話し出した。

 天狗は強い者には礼儀正しく、弱い者には強気に出る傾向がある。

 どうやら今はまだナザリックの事を下に見ている様だ。

 

「これからどう動くかが問題だ。

ボロを出してくれれば好都合、自滅してくれれば尚良しと……」

「奴らの高っ鼻をへし折ってやりましょうよ」

 

と高鼻天狗が言う。

 

「しかし、あまりのんびりもしていられない。

我々が手をこまねいている間にまたもや新参者がしゃしゃり出てきた。

彼らに足元をすくわれては元も子もない。」

 

 妖怪の山の長、天魔が結論を出す。

 

 

「守矢とかいう信仰団体か……

ゾンビ共の方は早々に片をつけなければならないな……

もう少し様子を見たかったが仕方ない、次のステップに進もうではないか。

 

 

射命丸をここに呼べ。…………」

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 

 

-----守矢神社-----

 

 妖怪の山の山頂にまた新たな勢力が現れた。

 彼女たちは神社を拠点とする神の集団であった。

 

そこにはでかいしめ縄の輪を背負った女性が座っていた。

 

「神の力で産業革命でも起こして信仰を集めようと思ったけど先にやってる連中がいるとは思わなかったな。」

「でも、だからって引き下がるわけにはいかないしどうするの?神奈子。」

 

 問うたのは変な形をした帽子をかぶった少女。

 

「これはピンチでもありチャンスだな。

考え方によっては下地が出来ている状態でもあるからね。

まずは人々の意識をこちらに向けよう。

人里で影響力のある者をこちら側に引き込めれば一番いいな。」

 

そしてもう一人、女性が現れた。

 

「神奈子様、諏訪子様、それならいい話を先ほど人里で聞いてきましたよ。」

 

 

 

 緑の髪、緑色の巫女服をきた女性であった。

 


 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。