アイデア置き場   作:ねこたつ

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発想は夢から5

「お姉ちゃん」

 

「はい?」

 

「作文って、難しいよね」

 

「まぁ確かに」

 

「言葉選びとか、間隔とか」

 

「私たちにはあまりない才能だからね」

 

「お姉ちゃーん」

 

「はいはい泣かないの、無い物ねだりをしても仕方ないでしょ?」

 

「上手くなりたいなぁ」

 

「まずは意欲を持続させる特訓でしょ?」

 

 

 

「作家さんってさ」

 

「ん」

 

「何考えて生きてるのかな?」

 

「ん?」

 

「小説でも漫画でもさ、続けるって結構大変だと思うんだ」

 

「まぁここでのやつも未だに10話以上続いた試しがないわね」

 

「連載って何が必要なのかな~」

 

「…作品に対する愛情って話はよく聞くけどね」

 

「それ私が平たいって言ってる?」

 

「そんな捉え方もあるかもね」

 

「社会人やりながら書いてる人っているのかな?」

 

「探せば割と出てくるんじゃない?」

 

 

 

「あああぁぁぁぁ!」

 

「うるさい、今何時だと思ってるの?」

 

「書けないよおぉぉぉ!」

 

「黙って深呼吸して落ち着きなさい、人が折角うとうとしてたのに」

 

「ふー、ふー、ふー」

 

「…とりあえずココアいれてあげるから、飲みながら話しなさいな」

 

「…美味しい」

 

「そう、良かったわ」

 

「…すごく良い感じのワンシーンを思いついたの」

 

「珍しいわね」

 

「そのシーンに辿り着くために、ストーリーも考えたの」

 

「頑張ったじゃない、それで?」

 

「いざ書こうとしたら頭の中でぐちゃぐちゃになっちゃって…」

 

「昔からイメージの表現が苦手だったものね」

 

「私には無理なのかな…」

 

「沸き上がった情熱のままでは難しいかもね」

 

「どうゆうこと?」

 

「1度浮かんだことをそのまま全部書き出して、後から落ち着いて組み立てるのよ」

 

「でも時間おいたら、そのときの気持ち忘れちゃう」

 

「忘れないように全部吐き出すのよ、こう思ったとかこうしたいとか」

 

「出来るかな?」

 

「やってみなさいな」

 

 

 

「略語ってあるじゃん」

 

「例えば?」

 

「KYとかJKとか」

 

「そうゆうこと、それで?」

 

「お手洗いってなんでWCなの?」

 

「water closet、水洗の小部屋って意味ね」

 

「すっごーい、なんで知ってるの?」

 

「今みたいな唐突な質問のせいね」

 

「つまり私のお陰で、雑学に明るくなったと」

 

「…そのポジティブさがたまに羨ましいわ」

 

 

 

「で?夜中に何よ?」

 

「助けてください…」

 

「用件を簡潔に述べよ」

 

「怖くて眠れないので抱き枕になってください」

 

「たしかいくつかぬいぐるみ持ってなかった?」

 

「こんなときは人肌に限るんだよ」

 

「ホラー実況なんか見続けるからこうなるのよ」

 

「ごめんなさい…」


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