海に映る2つの月   作:空丘ルミィ

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ペルソナ5ザ・ロイヤルタノチイ(脳死)

昨日は疲れが残ってたから書けませんでしたが気がついたら寝ていました。お、俺が何を言ってるかわからねーと思うが俺も無意識でやっていたから何をしていたのか俺でもわからなかった・・・ちなみに主は寝転んで意識だけ飛ばすこともできたりします(マジです)

それでは本編へどうぞ


9話:違う日常への兆し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と花音さんが付き合い始めてから2週間ほど経ち、気が付いたら2学期が始まっていた。あれから俺と花音さんはお互いにバイトのシフトがない日はショッピングモールやカフェに一緒に行ったりしていた。ショッピングモールに出かけた際は花音さんが人混みに流されて探すのに時間を使ったりといつもの花音さんの日常だったりした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月1日

 

【午前7時30分:海月家】

 

宥凪「かばんよし、今日の分の教材よし、ベースよし。メイー、準備できたか?」

 

メイ「はい!準備オッケーです!」

 

宥凪「それじゃあいくか。」

 

俺たちは花咲川学園に向けて足を進めていった。ちなみにメイに俺と花音さんが付き合ってることはまだ言ってない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前7時40分:通学路】

 

宥凪「あれからどうだ?俺がいないときはバンド練習に顔を出してるんだろ?」

 

メイ「私にとても優しくしてくれて楽しいです!早くライブの日にならないでしょうか・・・」

 

宥凪「今からソワソワしても仕方ないからライブの日まで気楽にしような。メイもこっちにいつまでもいるわけじゃないんだろ?」

 

メイ「はい…」

 

そう、メイは今年度の花咲川の修了式が終わった後、実家のイギリスに帰ってしまう。まだこのことは花音さんや千聖さんには教えておらず、俺とメイだけの秘密にしている。

 

 

 

花音「宥凪くん、メイちゃん。おはよう」

 

宥凪「おはようございます花音さん。」

 

メイ「おはようございます花音さん!」

 

千聖「私もいるわよ。おはよう宥凪くん、メイちゃん」

 

宥凪「千聖さんもおはようございます。あれからパスパレはどうですか?」

 

千聖「何事もなく仕事できてるわ。そっちはどうかしら?」

 

メイ「?兄さん、何かあったんですか?」

 

宥凪「ああ、メイにはまだ言ってなかったか。実は、俺と花音さんは付き合うことになったんだよ」

 

花音「う、うん…ごめんねメイちゃん。メイちゃんに夏休みの間はほとんど会うことがなかったから言う機会がなくて…」

 

メイ「そうだったんですね、お二人ともおめでとうございます!ちなみに他の人にこのことは?」

 

宥凪「まだ言ってないな。約数名が周りに言いふらしそうだし」

 

花音「こころちゃんとはぐみちゃんはやりそうだよね…」

 

宥凪「後は香澄のやつもやりそうだしな…羽丘にもひまりと日菜さんがいるし…」

 

千聖「花音も宥凪くんも私の知らないところで苦労してるのね…」

 

宥凪「はい・・・本当に苦労してますよ。そういえば花音さん、今月の9日って空いてますか?」

 

花音「9日?うん、空いてるよ。何かあるの?」

 

宥凪「実はその日は俺とメイがRoseliaの主催ライブに参加することになって、一度きりだけどバンドとして演奏するんだ。ハロハピのみんなもどうかなって思って。あとAfterglowの面々も誘ってますね。これ、よかったらみんなで来てください」

 

花音「うん、ありがとう。みんなを誘って見に行くね」

 

宥凪「はい、ぜひどうぞ。といってもオリジナルの曲はほとんどないのでカバー曲ばかりになるかもしれませんが」

 

花音「ううん、いつも私は演奏する側だから聞く側になってみたかったんだ」

 

宥凪「おっと、そろそろ着きますね。俺は日直なので先に教室に行っておきます」

 

花音「またね、宥凪くん」

 

そう言って俺は一人学園の中に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後12時:2ーA】

 

宥凪「今日は始業式と2時間くらい授業があっただけで特に何もなかったな、さて…と」

 

花音「宥凪くん、どうしたの?」

 

宥凪「朝に話したと思いますけど来週はライブなのでそろそろ演奏する曲を決めないといけないので今日から1日おきに練習しないといけないのでしばらくは一緒に帰れないですね。すみません」

 

千聖「いいのよ。ライブが終わったら今度みんなでお茶でもしましょう?」

 

宥凪「そうですね。予定があえば集まりましょう」

 

メイ「…」

 

花音「メイちゃん?」

 

メイ「は、はい!なんでしょう!?」

 

花音「今度、みんなの予定があったらお茶しようって話してたんだけど、メイちゃんもどうかな?」

 

メイ「す、すみません!私はライブハウスの予約をしないといけないのでお先に失礼します!」

 

そういってメイは足早に教室を出ていった

 

千聖「メイちゃん、どうかしたのかしら?あんなに慌てたメイちゃんは初めて見たわね…宥凪くん、あなたは知ってるんじゃないかしら?」

 

宥凪「…その通りですよ。教室で話すものあれなので屋上に行きましょうか。二人には知ってもらいたいので」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【屋上】

 

宥凪「さて…メイのことでしたね。実はメイ、今年度を最後にイギリスに帰っちゃうんです。なんでもメイの兄さんが『イギリスに戻ってきてほしい』ってメイに連絡を入れてきて、メイも少しは渋っていましたが了承してこっちでの修了式が終わった後に帰っちゃうんです。だからメイは少し焦っているのかもしれません。せっかく花音さんたちと仲良くなれたのに、半年後にはイギリスに行っちゃうので・・・俺も聞いた時は嘘だって思ってました。でも、メイの表情が俺の前ではくらいので従兄としては心配なんですよ」

 

千聖「そんなことがあったのね…ならメイちゃんが向こうに行くまでにメイちゃんにこっちで楽しい思い出を作らないといけないわね」

 

宥凪「はい、だから二人にはメイの思い出作りに協力してほしいんです。ただ3人で思い出を作るのは難しいので花音さんにはハロハピのみんなに、千聖さんはパスパレのみんなに協力をお願いしてもいいでしょうか?」

 

花音「うん、いいよ。さっそくみんなに声をかけてみるね」

 

千聖「私も彩ちゃんたちに声をかけてみるわ。」

 

宥凪「それじゃあ後でパスパレのメンバーとハロハピのメンバーと俺でチャットグループを作っておきますから各自思いついたことをどんどん言ってください。俺の方でもいくつか考えておくので」

 

花音「うん、頑張ろう!メイちゃんには笑顔でイギリスに帰ってほしいから・・・」

 

千聖「ええ。みんなで頑張りましょう」

 

宥凪「ありがとうございます。それじゃあ俺はバンド練習に行きますね。」

 

千聖「ライブ、頑張ってね」

 

宥凪「はい。花音さんたちもバンド活動頑張ってください。」

 

そう言って俺たちは別れて俺はライブハウスに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから『Galaxy』で練習をしていたが、メイの様子がずっとおかしかったのでその日の練習はお開きとなり、俺は璃奈たちにメイの様子がおかしかった理由を説明したら璃奈たちもメイの思い出作りに協力してくれることになった。それからはメイは平然を装ってライブに向けて練習をしてくれたがメイの事情を知っている俺たちからしたら空元気だということは言うまでもなかった…そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月9日

 

【午後3時:『Galaxy』控室】

 

宥凪「今日が最初で最後のライブ…だな。」

 

璃奈「だね。この日のために私たちは練習を重ねてきた。このライブに参加させてくれた湊さんたちに感謝しないと」

 

唯乃「そうだねー、セトリもいい曲ばかりだし今日はいい演奏しちゃえるかも―」

 

冬珂「はい!みんなで無事にここまで来れたんです!いい音を奏でましょう!」

 

宥凪「でも…肝心のあの人が来てないからどうしたらいいんだろうな…」

 

そう、実はメイが朝早くから家にいなかったのだ。置き手紙もケータイに連絡もなく、メイは俺の家からいなくなっていた。このことに気づいたのは俺が朝8時に目が覚めた時だ。メイが家にいないことを知った後はすぐ他のバンドメンバーや千聖さん、花音さんたちに連絡をまわし、俺は警察にメイの捜索願を出した。それから今の今まで、警察はおろか千聖さんたちからも連絡はなかった…

 

宥凪「(メイ…お前は今どこにいるんだ?メイとの思い出を作りたいのにメイがいなかったら思い出も何もないじゃないか・・・)」

 

(プルルルル)

 

宥凪「っ!?」

 

突然俺のケータイが鳴った。

 

宥凪「悪い、ちょっと席を外すぞ」

 

璃奈「うん、わかったよ。できるだけ早く戻ってきてね」

 

宥凪「ああ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【控室外】

 

宥凪「はい、海月です。」

 

警察「よかった、繋がりましたね。メイさんですが、見つかりましたよ」

 

宥凪「!!本当ですか!?今どこに!?」

 

警察「それが…空港なんです」

 

宥凪「(空港…!?何でメイはそんなところに・・・?)わかりました。ありがとうございます」

 

警察「さきほどこちらにいた担当の者をそちらに向かわせています。外で待っていてください!」

 

宥凪「わかりました!」

 

警察「それでは失礼しました。」

 

宥凪「いえ、ありがとうございました。(待っててくれメイ…!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【控室】

 

璃奈「宥凪くん、誰だった?」

 

宥凪「警察の人だ!詳しいことは後で話すからついてきてくれ!」

 

冬珂「もうすぐ私たちの番ですよ!?」

 

宥凪「お客さんたちには悪いけど、俺たちの演奏を後回しってことにしておく!リサさんたちには事情を伝えてあるから早く!」

 

唯乃「オッケー、それじゃあレッツゴー」

 

俺たちはGalaxyを後にして、警察の車に乗って空港へ向かった。Galaxyを出る前に千聖さんと花音さんが外に出る俺たちのことを見かけたのか荷台に二人が入る形で俺たちについてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【空港】

 

宥凪「はあ…はあ…メイっ!!」

 

メイ「・・・兄さん?どうして兄さんがここに・・・?」

 

宥凪「メイのことが心配だからここまで来たに決まってるだろ!どうしてここにいるんだよ!!」

 

メイ「そ、れは…」

 

唯乃「メイちゃん?お姉さんたちに隠し事はなしだよ?」

 

メイ「実は…お母さんが仕事中に倒れちゃって急遽帰郷することになったんです…連絡が来たのは昨日の夜で、兄さんに伝えることができませんでした・・・」

 

宥凪「メイ!」

 

俺は無意識にメイのことを抱きしめた

 

メイ「兄…さん…?」

 

宥凪「確かに俺たちは血が繋がってない、従兄妹だ。でもメイは俺にとってはもう一人の家族のようなものなんだ。だからどんなにつらいことがあったとしても相談しろよ!」

 

メイ「兄さん…!兄さん…!」

 

メイは大きな声で涙を流しながら俺の胸の中で泣いた。十数分の間、メイは子供のように泣いて、空港のロビーで少しの間話をした。メイは今日の便で帰ることは変えず、最後に俺たちのライブを一緒に演奏することを決めた。千聖さんはパスパレのマネージャーに連絡を取り、偶然にも空港の近くにいたので俺たちはマネージャーの車でGalaxyに戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【Galaxy:控室】

 

宥凪「すみません!戻りました!」

 

リサ「どうだった?」

 

宥凪「メイは今日の便で帰ってしまうのは変えなくて、今日このライブの演奏だけはしていくと言っていました。心配をかけてしまってすみません。」

 

友希那「そう…桜庭さん、今日で行ってしまうのね。寂しくなるわ。桜庭さんは時間がある時は私たちの練習に顔を出して紗夜や私たちにギターのコツを聞きに来たこともあったから」

 

宥凪「メイがそんなことを・・・ならなおさらこの後の演奏は気合を入れないといけませんね。」

 

紗夜「桜庭さんに最高の思い出をプレゼントしましょう。それでは今日の最後の演奏、頑張ってきてください」

 

宥凪「はい。それでは行ってきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ステージ】

 

宥凪「みなさん、長い時間待たせてしまってすみませんでした!『Star Light』です!」

 

メイ「私たちは海月さんのバイト先で知り合った友達で組んだバンドです!」

 

冬珂「この日のために私たちはたくさんの時間を練習に費やしてきました!」

 

唯乃「ちょっとさっきハプニングは起きちゃいましたけど、皆さんに私たちの音楽を聞かせてあげれるのは嬉しいです~」

 

瑠奈「それでは聞いてください!『カルマ』」

 

 

 

 

 

 

それから俺たちは全力でお客さんたちの声援にこたえるべく精一杯演奏した。そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宥凪「次が最後の曲です。最後は俺と桜庭の二人で歌います。」

 

メイ「それでは聞いてください。『Uninterrupted bonds』」

 

瑠奈「(え!?そんな曲作ったこともないし知らないよ!?)」

 

唯乃「(まさかー?即席で考えた曲だったり―?)」

 

冬珂「(今日は桜庭先輩の最高の思い出を作るので付き合いますよ!)」

 

そう、この曲は俺たちみんなに隠れてが作ったこともなければ誰かが歌ったことがあるわけでもない。つまりメイが即席で考えた曲名だ。メイは今日イギリスへ帰ってしまう…俺たちとの絆を大切にしたいという思いが込められた曲名だ。その思いにこたえるためにも・・・俺たちは全力で演奏する。観客の人たちも息を呑み、俺たちの奏でる音に耳を澄ませている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宥凪「ありがとうございました!」

 

瑠奈「残念ですが、お別れの時間がやってきてしまいました・・・」

 

唯乃「私たちはー、この演奏を最後に解散しちゃいますー…」

 

冬珂「私たちは解散しちゃいますけど、今日聞いた音を忘れないでください!」

 

メイ「それでは…」

 

全員「「「「「ありがとうございました!」」」」」

 

無事に俺たちの演奏は終わり、『Star Light』は解散した。その日の夜…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後9時:空港】

 

宥凪「メイ、向こうで義兄さんたちによろしくな」

 

メイ「はい、兄さんもお元気で」

 

千聖「これから寂しくなるわね…メイちゃん、偶にこっちで撮った写真を送るわね」

 

メイ「ありがとうございます千聖さん!私の方でも写真を送りますね!」

 

花音「今度会う時はいつかわからないけど、私たちはいつでも待ってるからね。」

 

メイ「花音さん、兄さんのことをよろしくお願いしますね。ちょっと不器用で情けないかもしれませんけど」

 

宥凪「メイも向こうで姉さんに迷惑をかけないようにな。」

 

メイ「兄さんじゃないんですから・・・」

 

宥凪「そうだメイ、これを・・・」

 

千聖「私からも贈り物よ」

 

花音「わ、私からも・・・」

 

俺からは黒服の人たちにお願いしていた俺が使ってるベースのキーホルダー、千聖さんからはパスパレとメイで撮った写真が入ったペンダント、花音さんからはハロハピメンバーのサインが書いてあるドラムスティックだった。

 

メイ「皆さん…こんなに素敵な贈り物をしていただきありがとうございます!こっちで過ごした日々は絶対に忘れません!」

 

宥凪「俺たちは離れても絆で繋がっている。向こうでもアイドルを目指して頑張れよメイ」

 

メイ「はい・・・!千聖さん、次に会う時はライバルかもしれませんね!」

 

千聖「ふふ、私たちも負けないわよ」

 

メイ「それでは・・・また会いましょう!」

 

そう言ってメイはロビーからいなくなり、飛行機に乗って旅立っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【空港外】

 

千聖「…行っちゃったわねメイちゃん」

 

宥凪「はい…でも不思議と寂しくないです。」

 

花音「私も宥凪くんと同じ気持ちだよ。メイちゃんと一緒に遊んだ時間は短かったけどずっと長い時間遊んでいたような・・・そんな感じがするんだ」

 

千聖「私もメイちゃんに練習風景を見せていた時に目を煌めかせていたのを覚えているわ。」

 

宥凪「向こうでも頑張れよ、メイ。俺たちもこっちで頑張るから…」

 

全員「「「またみんなで集まろう」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

裏話をすると、オリキャラのメイちゃんはちゃんと修了式回で海外に戻るという設定でしたが今後の展開を考えて今回で海外に旅立っちゃいました・・・メイちゃんと宥凪くんの今後の展開を楽しみにしていた方々、本当にすみません。

それではここまで読んでいただきありがとうございました

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