海に映る2つの月   作:空丘ルミィ

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どうも、もはや投稿ペースが『い つ も の』となりつつあるルミィです。

え?毎日投稿して疲れないかって?いやいや、楽しいから書いてるんですよ。はっはっは(苦笑)

どれでは本編へどぞ


2話:帰ってきたもう一人の家族

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が花咲川学園に通い始めて早2週間が経った。花咲川学園に通っているのは俺以外全員女子なので最初は珍しがられたり『どうしてこの学園に来たの?』などと質問が先輩からも後輩からも同学年からも聞かれまくって適当にあしらっていたので翌日には質問の嵐も止んでようやく普通に落ち着いた学園生活を送り始めた。…のだが

 

 

 

 

 

 

5月27日

 

【昼休み:花咲川学園屋上】

 

宥凪「あー、今日も平和な一日だな…何事もなく適当に人生を過ごすほど平和なことはないし何もないといいんだけど」

 

??「宥凪―!ここにいるのはわかっているわ!早く出てきなさい!」

 

宥凪「…(わかってた、わかってたよ。大抵こういうフラグを立てると平和な一日はすぐに終わるって。まあ巻き込まれるのはごめん被りたいからこのまま知らんぷりして適当にやり過ごそう。さすがにここまで登っては来れないだろうし)」

 

ちなみに今現在俺がいるところは屋上だが、会談がある所の少し上に小さいスペースがあってそこに寝転がっている。

 

(シュタッ)

 

??「見つけたわ宥凪!おとなしく観念してちょうだい!」

 

宥凪「いやちょっと待てなんでこの高さを普通に上ってきてんの!?それよりお前は誰だ!?俺に何の用だ!?」

 

??「あら、ごめんなさい。あたしの名前は弦巻(つるまき)こころっていうの。ここの高等部に通う一年生ではぐみと同じクラスね!」

 

 

 

 

 

こいつ、はぐみと同じクラスだったのか。というか弦巻こころっていったら『花咲川の異空間』で有名な破天荒お嬢様じゃないか。いやそんな事よりも・・・

 

宥凪「その弦巻家のご令嬢が俺に何の用なんだ?」

 

こころ「いい質問ね!宥凪、あなたをあたしのいるバンドに勧誘しに来たのよ!」

 

宥凪「なんで俺なんだ?俺よりいい人選はいくらでもあるだろうに」

 

こころ「はぐみに聞いたのよ。宥凪ははぐみと小さい頃によく遊んだそうじゃない?」

 

宥凪「昔は昔、今は今ってな。今はただはぐみのお店でコロッケを買ってるだけなんだけどな。」

 

こころ「それと、花音にも聞いたの!あなた、花音のことを助けたそうじゃない!花音がずっと喜んでたわ!」

 

宥凪「松原さんが・・・ってなんでこころが松原さんのことを知ってるんだ」

 

こころ「だって、はぐみも花音もあたしがいるバンドのメンバーよ?知らないことなんてないわ!」

 

宥凪「…はい?」

 

こころ「はぐみも花音もあたしがいるバンドにいるの!」

 

宥凪「(松原さんもはぐみもこんなこと隠してたのか…)で、そのお誘いはどこまで本気なんだ?」

 

こころ「全部よ!!」

 

宥凪「…(やっぱりお嬢様の考えることは俺にはわからん。)で、返事はいつ出せばいいんだ?」

 

こころ「今よ!」

 

宥凪「ごめん、今日はバイトの日だからそもそも無理だった。その返事は保留でいいか?(今日はバイトは休みなんだけど適当に理由をつければ何とかなるだろ)」

 

こころ「そうなの?残念ね。でも今度会った時に答えは聞かせてもらうわ!」

 

宥凪「はいはい、期待しないでくれていいぞ。」

 

こころ「それじゃああたしは戻るわね!宥凪、また会いましょう!」

 

宥凪「はいはい。それじゃあな」

 

こころは屋上を後にした

 

 

宥凪「はあ…お嬢様の考えることは俺にはよくわからん…俺はただの一般市民だぞ」

 

(ガチャ)

 

宥凪「(まさか、またこころなのか・・・?)」

 

??「あのすみません、海月さんですか?」

 

宥凪「ああ、俺が海月宥凪だけど・・・キミは?」

 

??「あたしは奥沢美咲(おくさわみさき)っていいます。さっきこころがここから出て行ったのが見えたので何事かと思って来たんです」

 

宥凪「あー…なるほどな。確かにさっきこころがここに来て『あたしがいるバンドに勧誘しに来たのよ!』とか何とか言っていたな…」

 

美咲「あー…やっぱりですか。こころ、楽しそうなことにはいつも首を突っ込むので今回はバンドメンバーの勧誘だったんですね。」

 

宥凪「ああ…俺はただ自由気ままに過ごしたいだけなんだが・・・」

 

美咲「なんかあたし達、気が合いそうですね」

 

宥凪「だな。えっと・・・美咲、だったか。俺に何か用なのか?」

 

美咲「えっとですね、花音さんがお世話になったのでそのお礼といってはなんですが、あたしが作ったクッキーを持ってきたので」

 

宥凪「もらっていいのか?」

 

美咲「はい、一応あたしもバンドメンバーなのでお礼だけでも渡しておこうかなと思って」

 

宥凪「さっき会ったこころもそうだけどはぐみは元気いっぱいで振り回されそうな感じだからな…こういった落ち着いた人がいてよかったよ・・・」

 

美咲「あはは、あたしもいつも振り回されますからね・・・」

 

宥凪「なんか苦労人同士気が合いそうだな。これからよろしくな美咲」

 

美咲「はい、よろしくお願いします海月さん。それじゃああたしはこれで」

 

宥凪「せっかく来たんだしもう少しゆっくりしていけばいいのに」

 

美咲「いえ、折角一人でのんびりしていた時間に水を差した感がするので行きますよ。」

 

宥凪「そうか。また今度な」

 

美咲「はい。それじゃあ・・・」

 

そう言って美咲は屋上を後にした

 

宥凪「(水を差した感がするっていってももうすぐ昼休みも終わりなんだけどな…)」

 

美咲が階段を下りたのを確認した後は俺も屋上を後にして次の授業の準備をした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから午後の授業も終わり、放課後になった

 

【2ーA】

 

(ピロピロリン♪)

 

宥凪「ああ、今日はバイトはないけどそっちの約束があったか」

 

花音「海月くん、今日は時間ある?」

 

宥凪「ごめん、今日は友達と約束してるんだ。」

 

花音「そっか、無理言っちゃってごめんね」

 

宥凪「いや、一緒に帰れないからって無理言ってるわけじゃないから安心していいよ。またな」

 

花音「うん、またね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【花咲川学園前】

 

宥凪「さて…返事をするか。」

 

《Rain》

 

【オリジナル設定:Rain(レイン)。携帯での連絡手段。以上】

 

宥凪「それで、なんなんだひまり?」

 

ひまり「凪―!今日は暇ー!?」

 

宥凪「暇も何も、今日はバイトが休みだからってひまりから誘ってきたんだろ…」

 

ひまり「あれ、そうだったっけ?」

 

宥凪「おい…で、今日はどうするんだ?」

 

ひまり「ショッピングモールでスイーツ食べ歩きしない?」

 

宥凪「俺は騒がしいところは苦手なんだが」

 

ひまり「大丈夫!今日は平日だしそんなに人はいないって!」

 

宥凪「まあ、断る意味もないしいいぞ。」

 

ひまり「やったー!それじゃあ今からショップピングモール前に集合で!」

 

宥凪「はいはい、それじゃあ切るぞ」

 

《Rain終了》

 

宥凪「さて…と、制服のまま邪気が引けるから一度家に戻って着替えてから行くか。」

 

俺は一度家に戻り、制服から私服に着替えてショッピングモールまで向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ショッピングモール:Sunshine】

 

 

ひまり「あ、凪―!遅ーい!」

 

宥凪「制服で来るのは気が引けたから一回家に戻って私服に着替えてきたんだよ。補導されるのは嫌だからな」

 

ひまり「それでも一言連絡ほしいよー!」

 

こいつは上原(うえはら)ひまり。つぐみや蘭たちの幼馴染だ。すごく涙もろく、感動系のアニメやドラマを見せたらすぐ泣くほど。甘いものに目がなく、食べては太るというものすごく困ったちゃんな体質。俺のことは『凪くん』と呼ぶ

 

ひまり「それよりも凪くん!今日は私のスイーツ食べ歩きに付き合ってもらうよ!」

 

宥凪「はいはい、それよりも…」

 

ひまり「どうかしたの?」

 

宥凪「いつの間にか一人増えてるんだけど」

 

??「ほほー、それは誰のことですかなー?」

 

宥凪「お前以外に誰がいるんだモカ」

 

モカ「ふむふむー、みっくんにはお見通しかー」

 

こいつは青葉(あおば)モカ。つぐみ達、5人目の幼馴染だ。とてもと言っていいほど天然で大喰らい。本人曰く『ハンバーガーは15個までが腹8分目―』だそうだ。なぜかどれだけ食べても太らない体質らしく、本人曰く『カロリーをひーちゃんに送っている』のだとか。俺のことは『みっくん』と呼ぶ

 

宥凪「何でここにいるんだモカ?」

 

モカ「うーんと、学校から出てからすぐ家に戻ってから私服に着替えて適当に散歩してたらひーちゃんがここに入っていくのが見えたから後をつけてきたーって感じ?」

 

宥凪「何で最後が疑問形なんだ…」

 

モカ「それでお二人さんはデートかなー?」

 

ひまり「もうモカ!違うよ!私はこれから宥凪くんと一緒にスイーツの食べ歩きをするの!」

 

モカ「またなのー?あんまり食べると太」

 

ひまり「言わないで!」

 

宥凪「ああ、なんか先週見かけた時よりお腹が出てると思ったら太っt」

 

ひまり「だから言わないでー!」

 

宥凪「食べるのはいいことだけど、まずは服装から変えような。ちょうどそこに服屋があるから買ってから行くぞ」

 

ひまり「そんな―!?」

 

宥凪「この状況で警察に見つかってみろ、補導されることはほぼ確実だぞ」

 

ひまり「じゃ、じゃあ宥凪くんが選んで!」

 

宥凪「へいへい。ところでモカはどうする?」

 

モカ「モカちゃんはお邪魔みたいなので今日は帰りまーす」

 

そういってモカはスタコラと帰っていった

 

宥凪「それじゃあまずは服装からだ。それからスイーツの食べ巡りでいいだろ?」

 

ひまり「スイーツが食べれるなら大丈夫!」

 

それから俺たちはひまりの服を買ってからスイーツ食べ歩きに付き合った。急に服を買うことになったので今度のバイト代からひまりに買ってあげた服の代金を払ってもらうという形になった。途中でひまりがスイーツを食べすぎてトイレに行ったものだから途中からは俺が食べる羽目になった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひまり「うぅー・・・食べ過ぎたかも…」

 

宥凪「ほら言わんこっちゃない。食べ過ぎると太るからやめておいた方がいいって言ったのに」

 

ひまり「やっぱり控えるべきだったかなぁ…」

 

宥凪「偶には先輩の言うことも聞いた方がいいぞ、後で後悔することになるからな」

 

ひまり「はーい・・・」

 

(テーレッテッレッテー♪)

 

ひまり「宥凪くん、ケータイなってるよ?」

 

宥凪「ああ、多分あいつからだな。今日はここまでだ」

 

ひまり「誰ですか?」

 

宥凪「まあ、ちょっと騒がしいかもしれないけど従妹が今日からうちに泊まるんだよ。年は俺と一緒なんだけど俺を兄みたいに慕ってくれるいい子だから多分すぐ仲良くなれると思う」

 

ひまり「そうなんだ?それじゃあまたね宥凪くん!」

 

宥凪「ああ、またな。」

 

そう言って俺たちはショッピングセンターで別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後6時:空港ロビー】

 

宥凪「そろそろこっちに着くころだと思うけど・・・」

 

??「あ、お兄さん!私はこっちですよ!」

 

宥凪「噂をすれば影とはよく言うものだな。久しぶり、メイ。」

 

メイ「お久しぶりです兄さん!」

 

【オリキャラ紹介:桜庭(さくらば)メイ。イギリス人と日本人のハーフで、髪の色はクリアブルー、瞳の色はピンク。俺の父さんの妹にあたる。ハーフと侮るなかれ、日本語はペラペラで2年前からフランスにホームステイしてた際に日本語だけで会話できるように猛勉強し漢字等も読み書きできるようになったのだとか(正し漢字が並んでいると適当に読んでしまう事がある)。俺のことを『兄さん』と呼び、俺にとっては妹のような存在なのでとても可愛がっている。時には甘えてくることもあるが節度をもって接してくれる。】

 

宥凪「2年ぶりか。中学校を卒業していきなりホームステイに行きたいって言った時はどうなることかと思ったけど」

 

メイ「私だっていつまでも子供じゃありませんから。」

 

宥凪「それで、こっちに戻ってきたからにはこっちの高校に入るんだろ?向こうで受験は済ませたって聞いたけどどこに入るんだ?」

 

メイ「私は明日からハナサキガワガクエンというところに転入です!」

 

宥凪「…そこ、俺も今月の頭に転入したんだよ。メイも通うのか。」

 

メイ「はい!かばんも教科書も向こうですでにもらってるので明日は学園長室に向かった後はハナサキガワガクエンの学生です!」

 

宥凪「まあ、これからよろしくな。積もる話もあるだろうから後は俺の家で話そう」

 

メイ「はい!まだまだたくさんの思い出ができたので今日は夜までお話しましょう!」

 

宥凪「明日も学校だからちょっとは自重しような」

 

俺たちは空港を出て俺の家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後9時:海月家リビング】

 

メイ「あの頃と何も変わらないですね兄さん。」

 

宥凪「まあ、家具とか料理器具が増えたぐらいだけどね。メイがこっちに帰ってくるって聞いた時は少し焦ったけど俺は嬉しかったよ」

 

メイ「私も、兄さんと一緒にまた生活できるなんて嬉しいです!」

 

宥凪「そうかそうか(ナデナデ)」

 

メイ「----♪」

 

宥凪「まあ、メイは節度を持って俺に接してくれるのは知ってるけど学校で俺と話す時は名前で呼んでくれると嬉しい。変に勘違いされて厄介なことになったら困るし」

 

メイ「わかっています兄さん!それでは私はお風呂に入ってきますね!」

 

宥凪「ああ、いってらっしゃい。」

 

メイはそういって風呂場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数分後、メイが風呂から上がってからはメイの向こうでの思い出話や俺の花咲川学園での生活などいろんなことを話してから俺たちは別々の部屋で寝た。明日からメイも花咲川に通うけどどのクラスになるんだろうな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

バンドリにはイヴちゃんというフィンランド人と日本人のハーフの人がいるのでどうせならと思いオリキャラでイギリス人と日本人のハーフを入れてみました。うーん、やっぱりお兄ちゃんっ子っていいですよね…
え?ハロハピの人があと一人足りない?もちろん出しますよ(キリッ)

それではここまで読んでいただきありがとうございました

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