ハイスクールD×D〜黒の天龍〜   作:終焉を司る者 ZERO

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前回のあらすじ

駒王学園に通う高校二年生のゼロ・ナンバーは親友の兵藤一誠ことイッセーに彼女が出来たと聞いた。その日の夕方、イッセーが彼女の天野夕麻に殺された場面に遭遇する。最初から変な感じになっちゃった。
さてさてどうなる第二話。


第二話  転生

「天野ォォォ!!」

俺は叫びながら天野に向かって地面を蹴る。俺と天野の距離はすぐに縮まり目と鼻の先になった。セイクリッドギア「瘴気の呪腕」を発動させた腕で天野に殴りかかる。俺に気づいた天野はバックステップを取り俺の拳を避け距離を取る。俺はすぐさま構え出方を伺う。天野は俺の右腕を見て驚いた。

「へぇ、君って神器の所有者だったんだ。それにその神器、随分と珍しい種類ね。」

「セイクリッドギア「瘴気の呪腕」。腕から無尽蔵に放出される瘴気を操る事が出来る奴でな。この瘴気に肉体が触れれば一時間で肉体は崩壊するヤベェ部類の神器だ!」

天野の言葉に俺は答えると同時に腕を天野に向け、大量の瘴気を放出する。対する天野は黒い羽を羽ばたかせ空中に回避し手元に光を収束させ

槍を作り俺に向けて投げる。右腕を地面に叩きつけ瘴気を大量に放出し俺は4匹の龍を自分を囲むように地面から生み出す。

「死龍四砲(しりゅうしほう)」

4匹の龍の口から圧縮した瘴気を発射し槍を迎撃する。すぐさま天野に向けて発射しようとするがさっきまで天野が居た場所にはいなかった。

「逃げたか。・・・ガハ。」

龍を瘴気に戻し腕に吸収させると口から少量の血が出てきた。俺の持つセイクリッドギア「瘴気の呪腕」の使用時の副作用だ。大量の瘴気を操る神器だが肉体に少しづつ瘴気が入り込み体を蝕んでいく。瘴気を抑えた状態で戦闘をすると30分は平気だが全開戦闘だと5分と保たない。

瘴気の呪腕を解除し倒れたイッセーの所へ意識を向けた瞬間、何か生きる上で失ってはいけない物が失われた感覚がした。目線を下にあるに向けると体から鋭く尖ったものが飛び出していた。それが何なのか理解した瞬間、口から赤黒い液体が垂れてきた。直ぐに後ろに腕を勢いをつけ奮ったが腕は空をきっただけだった。体に突き刺さった槍を抜く。大量の血が吹き出て俺は地面に倒れる。徐々に意識が遠くなっていく。

あぁ、死ぬってこういう感じなのか。そう考えた時、頭に強烈な激痛が走った。

「ア・・・ガァ?!」

これ程の痛み人生で味わらないだろう。激痛と共に変な風景が頭に流れ込んでくる。激痛はすぐに治った。同時に自分の中の何かが音を立ててぐずれていく。

「まったく。こんな時に元に戻るとか・・・ふざけんなよ。」

俺はゆっくりと立ち上がる。その時、イッセーの近くに誰かいた。

紅い髪が風に揺れて顔が見えない。だが俺はあの人を知っている。駒王学園の男女問わず人気の的になっている人物。リアス・グレモリーさん。会ったことはないが噂は良く耳に聞く。

「あら、あなたもなのね。」

どうやら俺に気づいたらしい。だが、俺もとは一体。そう考えているとリアス・グレモリーさんが俺に聞いてきた。それが、俺の運命の分岐点だったと分かったの随分後だった。

「あなた、私の下僕にならない?」

悪魔の囁きに聞こえた。だが、同時に自分のなかでもう1つの声がする。生きろ、なすべき事を成すために。今もなお自分の知らない記憶が流れてきている。故に俺は決めた。

「生きるために、悪魔に魂を売るのも一興か。」

そして俺は悪魔に転生した。

 


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