この幸運を司る駄女神に祝福を!    作:エルメール

4 / 17
今回はクエストです!
原作ではアクアがアホなせいで散々でしたがこの作品のエリス様はかなり頭がいいし…
でも読者的には簡単にクリアしてしまっても面白くないでしょう?
なので展開を考えるのは大変でした。

やはりこのすばで完璧なチートはお呼びではないとエルメールは思う訳ですよ。
能力は高いのに中身が駄目なせいでうまく実力を発揮出来ないとか…
なので納得がいくまで何度も書き直してしまいました。


……地獄でした。


ジャイアントトードを討伐せよ!

「よし、じゃあ早速クエスト行くぞ!早くレベルを上げて強くなりたいからな」

 

やっぱりクエストをクリアして金を稼ぐのはゲームの定番だよな!クリスから貰った金はまだ残っているがそう多くはないし。何より自分で稼がないとまたクリスにバカにされるし……

 

「何を言っているんですか?自分の格好を見てから言ってくださいね。あなたの装備、ジャージだけじゃないですか。剣も持たず丸腰でモンスターに挑むとはさすがカズマさんですね」

 

「ふん、さっきのお姉さんの説明を聞いてなかったのか?クエストの報酬から少し引かれるけどギルドでは武器の貸し出しもやってるんだよ」

 

そう、冒険者登録を終わらせてから軽い説明会のようなものがあったのだ。何でもこの街で冒険者になる人間にはたまに全くと言っていい程何も知らない奴がいるらしい。

……そいつら絶対転生者だろ。まぁそんな人間の為にギルドでは希望者に講習を行っているのだとか。

 

「貸し出しているとは言っても最低限でしょう。安物の剣やナイフくらいしか貸してくれないんですよ。そんな装備でモンスターを倒せると思ってるんですか?」

 

確かに貸し出しは最低限の武器だけだ。だがここは駆け出しの街アクセル。弱いモンスターしかいないだろうし何とかなるだろう。

 

「分かっていないようですね。どうせここは最初の街だから弱いモンスターしかいない。だから弱い装備でも簡単に倒せるとでも思っているんでしょうけど、この辺りの弱いモンスターは駆除されてもうほとんど残ってませんよ」

 

「はあ?何でだよ、ここは初心者の街だろ?」

 

「自分達でも倒せるモンスターをわざわざ冒険者に頼む必要はないでしょう?依頼人も困っているから依頼するんです。現実はそう甘くはないのですよ」

 

くそっ!ゲームみたいな世界なのにどうしてこういう所だけ妙に生々しいんだ!

 

「……いや、行くぞ。強いモンスターしかいないなら武器の貸し出しなんて意味がないだろうし、きっと少ないだけで何かあるだろう」

 

「随分勘がいいですね。無くはないですが……」

 

なんか含みのある言い方だな。何だって言うんだ?

 

俺達はクエストボードの前まで移動する。ボードにはかなりたくさんクエストが貼ってある。だがどれも高難度と呼べる物ばかりで初心者向けのクエストはほとんど無かった。

 

「良いのが全然ないな。なぁクリス、お前がさっき言ってたクエストってどれなんだ?」

 

「これですよ。ジャイアントトードの討伐依頼です」

 

そう言って一枚の紙を剥がすクリス。

その紙には

 

『ジャイアントトード5匹の討伐 

 報酬 10万エリス』

 

と書かれていた。

 

「ジャイアントトード?でかいカエルか……それを5匹倒せばいいんだな。簡単じゃないか」

 

「その余裕がいつまで続くんでしょうね。ではこれを受けますか?」

 

勿論受ける、いくら最弱職だからってカエルごときに負けてたまるか。クリスがクエストの受注を終わらせて戻って来る。

 

「終わりましたよ。では早速行きましょう」

 

「何だ、随分やる気だな。さっきまであんなに嫌がってたのに」

 

「早く終わらせればその分早く帰ってこれるでしょう?私は無駄な事はしたくないのです」

 

「……俺を煽って来るのは無駄じゃないのか?」

 

「ええ、だって楽しいですし」

 

「お前性格歪みすぎだろ。人の嫌がる事はしちゃいけないって昔親に習ったんだが」

 

「その両親だってあなたの死因を笑ったじゃないですか。あなたは笑われて嫌じゃなかったんですか?」

 

「お前も笑っただろうが!」

 

全く、ああ言えばこう言う。この瞬間俺の中での目標が決まった。この女を言い負かして悔しがる顔を拝んでやる!

 

「そんなことより、武器も借りて来ましたし早く出発しませんか?このままでは日が暮れてしまいますよ」

 

「誰のせいだと思ってんだ!?」

 

今は口喧嘩では勝てないと思った俺は文句を言いながら武器を受け取る。

 

「じゃあ行くか。見てろよクリス、カエル程度簡単に倒してやるからな!」

 

 

―――………

 

 

「うわああぁぁ!!助けてくれえぇぇ!」

 

ジャイアントトードを狩りに草原まで来た俺は現在カエルに追われている。カエルなんかで大声出すとか情けないと思うかも知れないがでかいのだ。具体的には俺の体の倍……いや、それ以上。

こんなもんどうやって倒せって言うんだ!

 

「あらあら、先程何やらカッコいい事を言っていたカズマさん。カエルと鬼ごっこですか?楽しそうですね」

 

「うるせーぞクリス!いいから早く助けてくれよ!」

 

「すみませんが私はか弱い女性なので、戦闘などとてもとても……」

 

「嘘つけ!お前上級職だろうが!」

 

「だって面倒ですし。カエル程度簡単なんでしょう?頑張ってくださいね」

 

「俺が悪かったから!謝るから助けてくれ!……ってあれ?」

 

必死で逃げているとなぜかカエルはクリスの方に向かって行った。

 

「はぁ?なぜこちらに来るんですか!?あっちに行きなさい!ほら、あの冒険者なんてどうですか?すごく美味しそうですよ!?」

 

カエルはクリスの言うことには耳を貸さずにどんどん近づいていく。今あいつ俺を売ろうとしたな?そのまま食われちまえ!

 

「やめなさい!近づかないで!いや、いやぁぁ!」

 

あれ?様子がおかしい。食われてしまえとは思ったがクリスのステータスならあんな奴一撃だろうに、何であんなに怯えているんだろう。

まさかあいつ……カエルが怖いのか?

 

「嫌です!こっちに来ないでください!助けて、たぷっ!」

 

食われた。頭からパクリといかれたようだ。女神の踊り食いと名付けよう。

 

「なんて言ってる場合じゃねぇ!おいクリス、大丈夫か!?」

 

俺は剣を構えて走り出す。カエルはクリスを食うのに夢中なのか一歩も動かない。これなら俺でも何とかなるだろう。

 

 

―――………

 

 

「ぐすっ、何で私がこんな目に……ただカズマさんが無様に逃げ回っているのを見ていただけなのに」

 

「だからじゃないか?きっと神様がお前に罰を与えて下さったんだよ」

 

「あなた私の正体を知っているでしょう!?性格の悪いニートですね!」

 

ボコッ!ボコボコッ!

 

「「えっ?」」

 

クリスがニートと言った途端に地面から大量のカエルが姿を現した。

 

「ほらっ!やっぱり天罰だよ!」

 

「違います!今のは大きな声に反応しただけです!」

 

「とにかく逃げるぞ!一匹なら(クリス)がいれば何とかなるがあれだけいたら流石に無理だ!」

 

「今餌って言いました!?もうカエルに食べられるのは嫌ですよ!忘れてるみたいですけど私は女神ですからね!?」

 

騒ぎながらアクセルまで逃げ帰って来た俺達はまず銭湯に行って汗を流す事にした。クリスが粘液まみれで生臭かったのだ。そのせいで街に入ってから変な目で見られる事になった。

 

風呂に入ってさっぱりした後はギルドに戻って夕飯を食べる。

 

「そう言えばクリス、お前カエルが苦手なのか?」

 

「ななっ、何を言っているんですか!?私は女神ですよ!カエルが苦手とかあるわけないでしょう!」

 

ストレートに聞いてみたがどうやら当たりらしい。女らしい所もあるもんだと思い見ていると……

 

「何ですかその目は!ニートの癖に女神を疑うとは不敬ですよ!?」

 

「そんな事言ってるとまた天罰が下るかもな」

 

「ひぃっ!」

 

「ほらみろ、やっぱり怖いんじゃねぇか。無理すんなよメガミサマ」

 

「そのニヤニヤとした顔をやめなさい!不愉快です!」

 

珍しく優位に立つことが出来た俺はどんどん煽っていく。

 

「いやぁ、恥ずかしがることじゃないんだぜ?お前も女だからなぁ……」

 

「……っ!御馳走様でした!先に宿に行ってますよ!寄り道せずに帰ってきなさい!」

 

そう言ってギルドを出ていってしまった。少しからかいすぎたか。残りを食べ終えて俺も宿に戻る。明日もカエルと戦うのか……

少しやり方を考えないと駄目だなぁ。




どうでしたか?
やはりエリスも女の子ですし、こんな弱点があってもいいと思いませんか?
カエルに怯えるエリスちゃん…かわいいですね!

原作の馬小屋暮らしに対してこっちではきちんと宿に泊まっています。
初日のエリス様のおかげですね。

皆さんは原作アクアと駄女神エリス…どちらと異世界に行きたいですか?

 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。