この幸運を司る駄女神に祝福を!    作:エルメール

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金髪の女騎士、パーティー加入!

「痛い痛い!痛いです放してください!あれ!?もしかして怒ってます!?すみませんでした、謝りますからこれ以上強く締めないで……嫌あぁぁ!!」

 

ふぅ、酷い目にあった。

あの後衛兵に捕まって取り調べを受けていたのだ。嘘発見の魔道具のおかげですぐに釈放されたが……

 

「カズマさん!これはちょっと洒落になりませんって!頭が、頭の形が変わってしまいます!私の可愛らしい顔が潰れてしまいます!!」

 

俺達はギルドの中にいる。カエル退治の報酬をもらう為というのもあるが、何より……

パーティーメンバー募集の紙はまだ貼ってあるし、出来れば新しい仲間を見つけたい!

最弱職の冒険者、性悪アサシン、1発限りの魔法使い。正直こんなパーティーでやっていける自信はない、せめて1人位まともな奴が欲しい!

 

「カズマさん!?聞こえていますか!?そろそろ限界なんですけど!放してください、もうしませんから!!」

 

さっきから何をしているかって?お仕置きである。アイアンクローって知ってるか?掌で相手の顔面を掴んで、指先に力を入れ思い切り締め上げる技だ。

 

「うるせぇ!お前のせいで大変だったんだぞ!?少しは反省しやがれーーっ!!」

 

「きゃーー!!」

 

 

―――………

 

 

「うぅ、酷い目に合いました……女の子に暴力なんて最低ですよ!鬼!幼女趣味(ロリコン)!和魔!」

 

「なんか言ったか?」

 

「ヒィッ!な、なんでもありません!」

 

全く、酷い目に合ったはこっちのセリフだっつーの。いつもいつもバカにしやがって……。

しばらくクリスと話していると1人の女性がこちらに向かって歩いてくる。

 

「失礼、パーティーの募集はまだやっているだろうか」

 

それは美しい金髪の女騎士だった。おお、かなり美人だ!スタイルも良いし、ぜひともうちに入って欲しい。

 

「勿論ですよ!あなたなら大歓迎です、さぁどうぞ座ってください」

 

「いや、そんなにすぐ決めていいのか?他のメンバーに相談とか……」

 

しかもすごく常識的だ!素晴らしい、俺はこういう人を待っていたんだよ!

 

「カズマさん、彼女の言う通りですよ?まだめぐみんさんも来ていませんし、それまでは待ってもらいましょう」

 

「そのめぐみんはどこに行ったんだよ!すぐ戻るって言ったのに来ないじゃないか!」

 

そう、めぐみんとは風呂から出てすぐに別れたのだ。正門の方に向かって行ったがまさかアクセルを出たんじゃないだろうな!

いや、それはないか。めぐみんは今日はもう爆裂魔法を使っちまってる、戦えないのに街を出る程バカじゃないだろう。

 

しばらく待っているとギルドの扉が開き、めぐみんが勢いよく飛び込んできた。

 

「はぁ、はぁ、お待たせしました!」

 

大粒の汗を流し、息を切らせている。よほど急いで来たのだろう。せっかく風呂に入ったというのに。

 

「遅いぞめぐみん。何してたんだ?」

 

「うぅ……すみません、少し届け物を忘れていまして」

 

「まぁいいか、次は気をつけろよ」

 

やっとメンバーが揃った事だし、早速本題に入る。まずはお互いに自己紹介からだ。

 

「初めまして、俺はサトウカズマと言います。お姉さんの名前を聞かせてもらえませんか?」

 

「気持ち悪い……」

 

「なんか言ったか?」

 

「いいえ?何でもありませんよ」

 

クリスの奴、お仕置きが足りないみたいだな。俺が掌を向けると顔を青くしてめぐみんの後ろに隠れた。

 

「あの、もういいだろうか」

 

「ああっ!すいません急に……」

 

「いや、構わない。頼んでいるのはこちらなのだからな」

 

優しい、すごく優しい……。それに比べてこの女は!

 

「私はダクネス、上級職である聖騎士(クルセイダー)を生業としている。どうか私をこのパーティーに入れてほしい」

 

「ええ勿論。こちらこそよろしくお願します」

 

「「カズマ(さん)!?」」

 

うるさい!こんなに素晴らしい人材、逃がしてたまるか!

 

「なんだお前ら、何か文句あるのか?なぁめぐみん、クルセイダーといえば前衛だ。この人がいれば安心して爆裂魔法が使えるぞ?」

 

「一緒に頑張りましょう、ダクネス!」

 

よし、次はクリスだ。

 

「クリス、ダクネスがパーティーに入ればかなり仕事が減るとは思わないか?」

 

「勿論、歓迎しますよ!」

 

「という事で、全員不満は無いようなので……」

 

「ああ、ではこれからよろしく頼む」

 

やった!漸くまともな人が仲間になった!しかも上級職だし、これでクエストも大分楽になるぞ!そうだよ、今までのは何かの間違いだったんだ。

 

他のメンバーの自己紹介も終わり、クエストの報酬をもらった後、俺達は夕飯を食べていた。

 

「そういえばダクネス、なぜこのパーティーに入ろうと思ったのですか?」

 

「ああ、実は町で貴方達の噂を聞いてな」

 

噂?なんだろう、すごく嫌な予感がする。

 

「なんでも、年端もいかない少女を粘液まみれにした男がいるとか、その少女とは遊びで飽きたら捨てるとか……」

 

おいふざけんな!全部冤罪だっつーの!ていうか……はぁ!?もう噂になってんのか!?さすがに早すぎるだろう!

くそ、これも全部クリスのせいだ。早く誤解を解かないと!

 

「あ、あのですね?貴女が聞いたのは……」

 

「それにさっきもクリスをいじめていただろう?」

 

「いやそれはクリスが……」

 

「やはり私の目に狂いはなかったっ!」

 

この人全く話を聞かねぇ!つーか今何て言った!?まさかこの人も……?

 

「どうか私にも、同じ事をしてほしい!!」

 

やっぱりか!ちくしょう、この人はまともだと思ったのに!いや、諦めるのはまだ早い。もしかしたら今のは何かの間違いかもしれない。

 

「あの、それはどういう……」

 

「いや違う!パーティーに入ったのだから一緒にクエストに行きたいと言いたかったのだ!」

 

そうだよな!こんな綺麗なお姉さんがそんな事を言う筈がない。だがハァハァと息を荒げているのは何故だろう。この世界に来てから何度か感じた嫌な予感がするが気のせいだと自分に無理やり言い聞かせる。

 

……大丈夫だよな?




ダクネスが仲間になりました。
ドM成分が足りないですか?
まぁ初登場なので許してください笑

※クリスが和魔と言っていますが誤字ではありません。

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