売れない作家の「私」が所有している人形をきっかけに起こる不可解な出来事。人形の狂気的な「愛」は次第に「私」を蝕んでいく―――

 大体2,3話で完結させたいです。なお気分転換のため更新は不定期です。

 ヤンデレとシリアス、ホラーにしたいなぁ……

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 ハ~イジョージィー…おじぎりだぞ~

 ところでさぁ…人形のホラーとヤンデレに興味ある?

 興味あるならさぁ……この手をつかめよ……見せてやるよぉ 


私の日常

パチパチパチパチ…タンッ…

 

 色褪せた壁にタイピング音が響く。私は一人パソコンに向き合い、売れもしないであろう小説一冊を書き上げるのに四苦八苦している。

 

 私が死ぬ前に何か一つでも残したいと10年前一念発起してそこそこ上手くいっていた会社を辞め、楽そうな小説の世界へと足を踏み入れたはいいがそこからが問題だった。どうやら私が思っていた以上に小説の世界と言うのは奥が深く、そして難解なものだったようだ。

 

 迫る小説の期限、編集者との何時間にも及ぶ打ち合わせ、そして何よりも才能の無さ。世に出てくる有名な小説のように何万部もの売り上げを叩きだすことの出来る作品を作り上げるほどの才能はどうやら私にはなかったらしい。それもそうだ。今までの人生において小説を読んだことなど両手で数えられるほどしかないのだから。

 

 元の会社に戻ることも今更できるはずもなく、後悔先に立たず。または後の祭りとでもいうべきだろうか。どれだけ後悔してもし足りない。

 

 一区切りつけて背筋を伸ばす。時計を見るともう時刻は夜の9時から4時間以上たち、日付が変わっていた。

 

 とりあえず期限前には間に合いそうではあるし、ひと眠りしよう。そう思った私の視界端に、あるものが目に映った。

 

 それは人形だ。和服を着て椅子に座り、佇まいを正してまっすぐ見ている10歳前後の身長の少女の人形だ。

 

 私の名誉のために言っておくが別にそんな趣味で買ったのではない。実家から倉庫の整理をしている際に半ば強制的に譲り受けたものだ。

 

 改めてみると本当に生きているかのように精巧な作りをしている。実際に触れて見ると肌は生きている少女のそれに近しい感触で髪の毛も絹のように繊細で蛍光灯の光を反射して美しい。

 

 目はガラスとは思えないほどの生を感じる。聞けばある人形職人が生涯を掛けて作り上げたもので、服を脱がせれば『全て』の器官がついているというのだ。私も実際に確認した。言い訳じみて見えるかもしれないが、こんな汚い部屋に置きっぱなしにする関係上、どうしても洗わなければ気が済まないので脱がして風呂で洗ているのだ。むろん人形に欲情はしない。

 

 しかし、ふと気になることがある。

 

「はて、前に見たときはこちら向いていたか?」

 

 確か真正面を向いていたはずなのだが…まあ、前に洗ったあとにそう言う風に座らせたのだろう。今はそんな疑問よりも眠気が勝っていた。

 

 私はベッドに向かうと体を投げ出し、ベッドの上に横たわると布団の感触を感じる間もなく眠りにつく。

 

「・・・・・・」

 

 …ギシ……ギシィ……




 いかがでしょうか。なるたけシリアス風にしては見たもののどうなんだろ?

 とりあえず誤字脱字報告とあとは感想を下さればうれしいです。あと評価も(ボソッ


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