7月8日
【午前6時50分:緋翠の部屋】
緋翠「ふわぁぁぁ…あの後ずっと日菜さんに抱き着かれたまま寝てたな…おかげで眠い眠い…」
日菜「あ、緋翠くん起きた!おはよー!」
緋翠「おはようございます日菜さん。」
日菜「えへへー、昨日は嬉しかったなー!あたしも緋翠くんと恋人同士になれて嬉しいよ!」
緋翠「僕もですよ。ふわぁぁぁ…」
日菜「あれ?緋翠くん寝不足?」
緋翠「一体誰のせいだと思ってるんですか・・・昨日の夜は日菜さんが僕の腕に抱き着いていたせいで寝不足でしたよ・・・」
日菜「だって緋翠くんと一緒に寝たかったんだもーん!」
緋翠「今日は学校なのでできるだけ控えてほしかったんですが・・・」
日菜「えー?別にいいじゃーん!」
緋翠「『えー?』じゃないですって…そもそも僕たちは学生なのでお出かけは時間が空いた時にやればいいですし、その時にでも一緒に寝れるじゃないですか・・・」
日菜「そっかー!それじゃあ今度あたしの時間が空いたらまたどこかいこ―!」
緋翠「はいはい…(はあ、これは体力をつけた方がいいかもな…)」
【午前7時40分:リビング】
紗夜「おはようございます2人とも。緋翠くんはよく眠れましたか?」
緋翠「眠りはめちゃくちゃ浅かったです・・・日菜さんがずっと僕の腕に抱き着いていたので落ち着けませんでした・・・」
紗夜「・・・日菜?」
日菜「えへへー♪」
紗夜「はあ…緋翠くんと付き合い始めて少しは変わると思っていましたが何も変わってないわね…」
緋翠「人間そう簡単に変わりませんよ。日菜さんならなおさら変わりませんから…」
日菜「?」
紗夜「緋翠くんが言うと説得力が違いますね…それより二人とも、そろそろ出ないと遅刻しますよ?」
緋翠「っと、もうそんな時間ですか。日菜さん、そろそろ行きましょう」
日菜「うん!おねーちゃん、また後でねー!」
僕たちは家を出た
【午前8時:羽丘学園校舎前】
日菜「もう校舎前かー、着くの早いねー」
緋翠「しょうがないじゃないですか。日菜さんの家からここまでそんな時間がかからないですから着くのが速いと感じるのは普通ですよ」
日菜「むー…ねえ緋翠くん、今日の放課後時間ある?」
緋翠「はい、ありますけど…何かあるんですか?」
日菜「こっちでの生活に慣れてきたころだし別の仕事でもどうかなーって思って!」
緋翠「はあ…まあバイトがない時ならいいですけど。ちなみにどこなんですか?」
日菜「あたしが所属する事務所!」
緋翠「え、いいんですか?事務所の人に話を通さないと…」
日菜「ううん、事務所の人には話を通してるよ!でもまだ会ったことはないでしょ?だから今日の放課後に顔合わせしたらどうかなーって」
緋翠「なるほど…それなら行ってみるだけ行ってみます。」
日菜「うん!きっと事務所の人も気にいってくれるから安心していいよ!」
緋翠「はあ…それじゃあ僕は2年なのでこっちに行きますからまた後で」
日菜「うん!また昼休みねー!」
【2ーA】
緋翠「おはようございます美竹さん、上原さん」
蘭「ん、おはよう緋翠。」
ひまり「おはよう緋翠くん!」
モカ「モカちゃんたちもいるよー」
緋翠「あれ、青葉さんたちもいたんですか。」
巴「アタシは昨日のバイトが夜まで続いてな…おかげで眠いんだよ・・・」
つぐみ「私は家事を夜遅くまでやってて…」
緋翠「2人ともお疲れ様です。ちなみに青葉さんは何で寝てたんですか?」
モカ「うーん、なんとなく寝ちゃってたー」
緋翠「…」
蘭「緋翠、これがモカのいつも通りだから気にしないでいいよ」
緋翠「…うん、もう慣れてるから驚かないですよ。」
モカ「あ、先生来たー。」
それから午前中の授業を適当に受けて昼休みになった
【昼休み:羽丘学園屋上】
緋翠「ふわぁぁぁ…」
蘭「緋翠、眠そうだね。緋翠も徹夜してたの?」
緋翠「いえ、徹夜というよりは…」
日菜「緋翠くーん!一緒に昼ご飯食べよー!」
麻弥「緋翠くん、日菜さんがすみません…」
緋翠「…とまあこんな感じでして」
蘭「…緋翠も苦労してるんだね」
緋翠「ええ、まあ…」
日菜「はい緋翠くん、あーん!」
緋翠「えっちょっ日菜s(モゴモゴ)」
麻弥「ひ、日菜さん!?いきなり何をしてるんですか!?」
日菜「え?お弁当を食べさせてあげてるんだけど?」
蘭「それはわかってますけどあたし達の目の前でやるんですね…緋翠も何か言ってあげt」
緋翠「(モグモグ)…うん、おいしい」
蘭「あれ、なんか普通に食べてる・・・」
緋翠「もう慣れちゃいましたから・・・察してください」
蘭「あ、うん…頑張って」
日菜「えへへ、昨日は楽しかったね緋翠くん!」
麻弥「昨日何かあったんですか?」
日菜「昨日あたしと緋翠くんは―」
緋翠「日菜さん、そう簡単に話すのは日菜さんの悪い癖ですから少しは控えた方がいいですよ・・・」
蘭「本当に何があったの?」
日菜「あたしと緋翠くんは付き合うことになりました!」
緋翠「(ああ、やっぱり言っちゃいましたか…)」
麻弥「ええええ!?本当ですか緋翠くん!?」
緋翠「…はい、その通りです。昨日僕は日菜さんに告白しました。」
蘭「そうだったんだ。おめでとう、二人とも」
日菜「えへへー、ありがと!」
緋翠「まあ、昨日から付き合い始めたのでまだデートとかは行ってないですけど」
日菜「え?昨日のあれってデートじゃなかったの?」
麻弥「昨日どこかに行ったんですか?」
緋翠「ええ、まあ。昨日は紗夜さんと僕、そして日菜さんの3人でショッピングモールに新しくできたところに行ったんですよ。お化け屋敷とかプラネタリウムとかですね。」
麻弥「おお!あのプラネタリウムですか!」
緋翠「麻弥さん、あそこのプラネタリウムに行ったんですね」
麻弥「はい!とてもきれいでした!緋翠くんはどうでしたか?」
緋翠「とてもきれいでしたね。僕はプラネタリウムとかに行ったことがなかったので貴重な体験ができてよかったです」
日菜「えへへー♪とってもきれいだったよね!」
蘭「その後はどうしたの?」
緋翠「その後っていうか、プラネタリウムを見る前に短冊にお願いを書いて笹に吊るしましたね」
蘭「あれ、緋翠たちも書いてたんだ。だからあの時あたし達が日菜さんたちを見たんだけどそういう事だったんだ」
緋翠「あれ見られてたんですか…誰もいないと思っていたんですけど」
麻弥「あ、ジブンもいましたよ。午前中で仕事は終わったんですが短冊を書いて早く行っちゃいましたけど」
緋翠「結局みんなショッピングモールに行ったんですね。丸山さんと白鷺さんたちも一緒に?」
麻弥「はい!お願いはみんな別々でしたけど。緋翠くんたちはどんなお願いを書いたんですか?」
日菜「あたしはるんって来ることが増えないかなーって書いたよ!」
緋翠「俺は・・・秘密で」
日菜「えー!?何で教えてくれないのー!?」
緋翠「日菜さんに教えたら周りに言いふらしそうなのでその時が来たら教えますよ」
日菜「ぶーぶー」
麻弥「ま、まあまあ日菜さん…緋翠くんもちゃんと教えるって言ってますし…」
日菜「はーい・・・でもちゃんと教えてもらうからねー!」
日菜さんはそう言うと屋上を後にした
緋翠「はあ…本当に日菜さんは…」
蘭「あれが日菜さんにとってのいつも通りなのかもね。緋翠にとってのいつも通りって何なんだろう…」
緋翠「僕にとってのいつも通りですか?うーん…何気ないこの日常が僕にとってのいつも通り…でしょうか」
麻弥「なるほど…ごく普通の日常ってことですね!ところで緋翠くん、日菜さんから聞きましたが放課後に事務所に来るらしいですね?」
緋翠「はい。日菜さんから誘われまして。僕さえよければ事務所で仕事をしてみたら…なども誘われました」
麻弥「たしか沙綾さんのご実家でもバイトをしているんでしたね…でも大丈夫なんですか?」
緋翠「ちゃんと体調管理はするので大丈夫ですよ。まあ仕事を受けるのなら、ですが」
麻弥「きっと日菜さんも喜んでくれるので受けましょうよ!」
緋翠「まあ仕事内容を聞いてからですけどね。美竹さん、そろそろ僕たちも次の授業の準備をしましょう」
蘭「そっか、そんな時間なんだ。それじゃあ麻弥さん、また後で」
麻弥「はい!また後で!」
それから僕たちは眠気と闘いながら午後の授業を受けてその日の学校は終わった。
【放課後:2ーA】
日菜「緋翠くーん!一緒に行こ―!」
緋翠「はいはい…そんなに大きな声を出さなくても僕は逃げませんから・・・それじゃあ上原さん、僕はこれで」
ひまり「じゃあね緋翠くん、また明日!今度コンビニスイーツ奢ってね!」
緋翠「そんなに甘いものばかり食べたら太りますよ。一応検討はしておきますけど」
ひまり「うっ…」
日菜「ひーすーいーくーん―!早く―!」
緋翠「はいはい…それじゃあ改めて、また明日」
僕と日菜さんは教室を後にした
【午後4時28分:芸能事務所】
緋翠「ここが日菜さんたちが務めてる事務所ですか…大きいですね」
日菜「でしょー!」
緋翠「何で日菜さんがドヤ顔してるんですか…」
日菜「ねーねー、早く入ろうよ!」
緋翠「わかりましたから無意識に手を握るのをやめてもらってもいいですか…?」
結局僕は日菜さんに手を引かれ事務所に入っていった
日菜「みんなー!緋翠くんを連れてきたよー!」
緋翠「・・・どうも。」
彩「こんにちは緋翠くん!Pastel*Palettesが務める芸能事務所にようこそ!」
千聖「日菜ちゃんがごめんなさいね、緋翠くん。どうしても日菜ちゃんが私たちの練習風景を見せてみたいっていうから・・・」
緋翠「もう日菜さんの無茶ぶりには慣れてきました…っては言えませんがだいぶ耐性はついてきましたね」
イヴ「その調子でガンバです!」
麻弥「イヴさん、それ使い方違いますって・・・」
緋翠「それで、マネージャーさんとやらはどこにいるんですか?」
マネージャー「ここにいますよ。」
緋翠「おっと…失礼しました。僕は氷川緋翠といいます。日菜さん…氷川さんの家にお世話になっています」
マネージャー「緋翠くんですね。今日はよろしくお願いします」
緋翠「それで、お手伝いというのは何をすればいいんでしょうか?」
マネージャー「そうですね。小物などを指定の位置に運んでくれると助かります。ここに来るのは初めてでしょうからまずは簡単な仕事をお願いしたいのですが」
緋翠「わかりました。力仕事は他の所のバイトで鍛えているので後は落とさないように…ですね。頑張ります」
マネージャー「それではまずはこれをあそこに、これはあの場所に。あとこれは…」
それから僕はパスパレのみんなの練習風景を見たり、頼まれた仕事をこなしてその日はの仕事は終わった。マネージャーさんは早めに上がると言っていたので僕はパスパレのみんなと休憩室に行った
【休憩室】
緋翠「何とか終わりましたね…」
千聖「緋翠くん、お疲れ様。初めての仕事はどうだったかしら?」
緋翠「そうですね。パン屋でのバイトとは違って結構本格的な仕事なのでやりがいを感じました」
日菜「それでどうするの?ここでの仕事もやってみる?」
緋翠「そうですね…時間が空いてる時になりますがやってみようかと思います。」
日菜「やった!緋翠くんありがとー!」
そう言って日菜さんは僕に抱き着いてきた。もちろん、他のパスパレのメンバーの目の前で
彩「わ…!日菜ちゃん大胆だよ!」
イヴ「これはまさに不意打ちですね!」
千聖「日菜ちゃん、こういう時は場をわきまえましょう?」
緋翠「ひ、日菜さん…ここに来る前に言ったこともう忘れてませんか・・・?」
彩「も、もしかして日菜ちゃんと緋翠くん・・・付き合ってるの?」
日菜「彩ちゃん大正解!あたしと緋翠くんは付き合ってまーす!」
イヴ「なんと、これは驚きです!いつからおつきあいを始めたのですか!?」
緋翠「き、昨日からです・・・昨日日菜さんとお出かけして、僕から告白しました・・・」
千聖「あら、おめでとう二人とも。」
緋翠「ありがとうございます。といってもまだ付き合い始めて2日目なので何とも言えませんが・・・」
イヴ「そんな二人に私からの贈り物です!どうぞお納めください!」
そういって若宮さんが僕たちにくれたのは…
緋翠「遊園地のチケット?いいんですか?」
イヴ「私も行きたかったのですが、その日はカノンさんたちとお出かけに行くの予定が埋まってしまっているんです…なのでお二人に渡しておこうかと思いました!」
日菜「わーい!イヴちゃんありがとー!」
イヴ「どういたしまして、です!お二人で楽しんできてください!」
緋翠「日時は…夏休みの半ばくらいですか。その日は何もなければ行きましょうか」
日菜「うん!楽しみだなー!」
それから僕たちは最近の学校生活について話したりしてその日は解散した。日菜さんと一緒に遊園地か…楽しみだな
とうとう後書きでも話すことがなくなってしまってきました(笑)