終わりと始まり   作:空丘ルミィ

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朝→仕事:昼→寝る:夜→少し寝て朝に備える

何 こ の 安 定 感







12話:召集

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜さんの急な合同文化祭の提案から日が経ち、あれから3日が経とうとしていた。ベース担当もボーカル担当も集まらないまま僕は休日を過ごす羽目になっていた。

 

 

 

 

 

 

9月5日

 

【午前10時15分:氷川家リビング】

 

緋翠「…というわけなのですが紗夜さん、どうすればいいでしょうか・・・?」

 

紗夜「困りましたね…ベースとボーカル担当がまだ集まっていないとは…私がバンドで担当しているはギターなので私にできることはないですから・・・」

 

緋翠「紗夜さんでもお手上げですか…でもせっかく日菜さんが提案してくれたのでなんとしても成功させたいんですが…」

 

紗夜「ベース担当…ですか。私の知り合いに一応声をかけておきますが緋翠くんの方でも保険をかけておいてください」

 

緋翠「ありがとうございます紗夜さん。」

 

(プルプルプル・・・)

 

紗夜「緋翠くん、ケータイが鳴っていますよ」

 

緋翠「すみません、ちょっと席を外しますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緋翠「もしもし…」

 

沙綾「おはよう緋翠くん、こんな朝早くにごめんね。あれからバンドメンバー集めはどう?」

 

緋翠「山吹さん、おはようございます。実は…」

 

 

 

 

 

沙綾「そう…まだベースとボーカル担当が見つからないんだね。私の知り合いでよかったら誘っておくけど…」

 

緋翠「ありがとうございます山吹さん。こっちでもさっき紗夜さんが知り合いに声をかけてくれるって言ってくれたけど必ず乗ってくれるとは限らないから保険をかけておいた方がいいって言っていたから助かります。」

 

沙綾「ううん、私だってバンドメンバーの一員だからメンバー集めに協力するのは当たり前だからね。それじゃあ返事をもらったら連絡するね」

 

緋翠「ありがとうございます。後はボーカルですか…」

 

沙綾「うーん…ボーカル担当で知り合いや同級生は心当たりがないからなぁ…」

 

緋翠「そうですか…後は僕が声をかけてみますので」

 

沙綾「そっか、頑張ってね緋翠くん。」

 

緋翠「はい。山吹さんも体調に気をつけてください。」

 

(ツーツーツー)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「山吹さんからだったみたいですが何だったんですか?」

 

緋翠「山吹さんの方でもベースを演奏できる人に声をかけてくれるらしいので一応保険はかけてくれました。後はボーカルですね…」

 

 

(ガチャ)

 

日菜「あ!おねーちゃんと緋翠くん!何を話してるの?」

 

緋翠「あ、日菜さん。実は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「ふーん?後はボーカル担当かぁ…あ、それならぴったりな人を知ってるから声をかけておこうかなって思ってるけどどう?」

 

緋翠「日菜さんが声をかける・・・なんか嫌な予感しかしないんですが」

 

紗夜「奇遇ですね緋翠くん、私も嫌な予感しかしません」

 

日菜「もー、あたしはそんなことしないよー?それじゃあこっちは任せておいて!」

 

そう言って日菜さんは朝ご飯を食べずに家を出て行った・・・

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「全く日菜は…」

 

ピロリン♪

 

緋翠「紗夜さん、携帯が鳴ってますよ」

 

紗夜「そうみたいですね。…すみません緋翠くん、私の方はダメでした。」

 

緋翠「そうですか…そんな時もありますよ。」

 

ピロリン☆

 

紗夜「今度は緋翠くんの携帯が鳴っていますね。山吹さんからでは?」

 

緋翠「そうかもしれませんね。確認してみます」

 

 

 

 

 

 

 

 

緋翠「山吹さん、勧誘に成功したみたいです。後はボーカルですか…日菜さんが誘うボーカル担当の人…誰なんでしょうか」

 

紗夜「そうですか、よかったですね緋翠くん。日菜は誰を連れてくるんでしょうか…」

 

などと言ってると玄関のドアが開いて日菜さんが戻ってきた

 

日菜「たっだいまー!緋翠くん、ボーカル担当の人を連れてきたよー!」

 

緋翠「日菜さん、おかえりなさい。ところでその人は?」

 

??「あなたが緋翠ね!あたしは弦巻こころっていうの!ハロー、ハッピーワールドっていうバンドでボーカルを担当してるわ!」

 

緋翠「弦巻さんですか、よろしくお願いします。」

 

こころ「そんなに畏まらなくていいわ!あたし達は同い年でしょ?日菜に誘われて面白そうだったからあたしも混ぜてちょうだい!」

 

緋翠「別に構いませんが・・・まだ演奏する曲も決まってませんし顔合わせもしてないから明日にここに集合でどうですか?」

 

こころ「ええ!それで構わないわ!それじゃあまた明日会いましょう!」

 

そういって弦巻さんは家を出ていった

 

紗夜「日菜…あなた、弦巻さんを呼ぶなんてそうとう勇気があるのね…」

 

緋翠「?弦巻さんと何かあったんですか?」

 

紗夜「いえ、何かあったというわけではありませんが・・・弦巻さんは花咲川に通っていて、破天荒な性格で上級生の私たちも巻き込むほどの行動力なんです。」

 

緋翠「そうだったんですね。それとこれに何の関係が?」

 

紗夜「弦巻さんは弦巻家のお嬢様でとてもお金持ちなんです。偶に学校に黒服の人たちをボディーガードとして呼んだりしているんです。」

 

緋翠「は、はあ…なんとなくですがわかりました。気を付けます」

 

紗夜「ええ、そうしたほうがいいですよ。」

 

それから僕は昼からキーボードの特訓を始めた。途中市ヶ谷さんと大和さんが来て、二人の指導の下僕のキーボードの技術は少しだけだが向上した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月6日

 

今日は羽丘と花咲川の合同文化祭でステージ上で披露するバンドメンバーの顔合わせだ。紗夜さんは午後からバンド練習をするだとかで朝早くからいなかったので今家には僕と日菜さんだけだ。山吹さんが連れてくるベース担当の人か・・・一体誰なんだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午後1時:氷川家リビング】

 

(ピンポーン)

 

沙綾「こんにちは緋翠くん。はいこれ、うちのパンだよ」

 

緋翠「ありがとうございます山吹さん。ところで山吹さんの後ろにいるのってもしかして」

 

??「キミがさーやが言っていた緋翠くんだね!はぐみは北沢はぐみっていうんだ!ハロー、ハッピーワールドでベースを担当してるよ!」

 

緋翠「北沢さんですね。今回はよろしくお願いします」

 

はぐみ「うん!いつもと違うメンバーで演奏するのってなかなかないから楽しそうだからはぐみも嬉しいよ!」

 

日菜「沙綾ちゃんとはぐみちゃん、今回はよろしくね!あと一人はそろそろ来る頃だと思うんだけど―…」

 

(バタン!)

 

こころ「緋翠!日菜!来たわよー!ってあら?はぐみじゃない!」

 

はぐみ「こころん!こころんも誘われたんだね!」

 

日菜「うん!あたしが誘ったんだー!るんって来そうだから!」

 

沙綾「あはは・・・なんだか騒がしい人たちばかりだね…大丈夫かな」

 

緋翠「大丈夫…だとは思いますけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

緋翠「それじゃあ話し合いをしましょうか。今日集まってもらったのは顔合わせと文化祭で演奏する曲目を決めるためです」

 

こころ「あたしは何でもいいわよ?あたしは何でもすぐできちゃうから」

 

日菜「あたしもこころちゃんと同じでなんでもいいよー!」

 

はぐみ「はぐみはあまり難しいのじゃなければなんでも!」

 

沙綾「私はやりごたえを感じるのなら何でもって感じかな。ただ家の仕事もあるから合わせの練習には来られる時間が少なくなるかもしれないけど」

 

緋翠「わかりました。それでは練習はそれぞれの予定の日が合う時で。セットリストはどうしましょうか?」

 

日菜「うーんっと・・・セットリストは3曲までかなー。あんまり長すぎてもお客さん飽きちゃうかもだし、かといって短すぎてもお客さんもるんってこないんじゃない?」

 

沙綾「それなら3曲が妥当ですね。演奏する曲はどうしましょう?」

 

緋翠「僕たちに曲を作る技術はあるっていっても作れる期間が短いので既存の曲をカバーする感じにしましょうか。」

 

こころ「いいわね!あたし達でカバーするのも楽しそうだわ!」

 

はぐみ「でもどの曲をカバーするの?」

 

緋翠「それについてはみんなでカバーしたい曲を選出してきてもらって、その中から選ぶ感じにしましょうか。一人で決めてもあれですし全会一致で決めましょう」

 

日菜「それじゃあまたいつか集まらないとだねー。いつ集まる?」

 

緋翠「明日からまた学校ですし、次の休日にでも集まりましょうか。場所は近くのファミレスでどうでしょう?」

 

沙綾「私はそこでいいよ。ただ朝から家の仕事を手伝うから少し遅くなるかも」

 

はぐみ「はぐみもさーやと同じでおうちの仕事があるから遅くなるかも…」

 

こころ「あたしはいつでも大丈夫よ!」

 

日菜「あたしもその日は仕事が休みだから早くから集まれるかなー」

 

緋翠「了解です。それじゃあ来週にこのメンバーで集合で。時間は…」

 

こうして合同文化祭限定バンドの顔合わせは終わり、その日は解散した。弦巻さんと北沢さんはバンド練習に、日菜さんはるんっと来る曲を探しに。僕と山吹さんはやまぶきベーカリーの仕事に行く感じになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【やまぶきベーカリー】

 

緋翠「山吹さん、今日はありがとうございました」

 

沙綾「え?何かな急に」

 

緋翠「北沢さんを誘ってくれたことですよ。僕だったらベース担当と言っても白鷺さんを誘うべきだったんですが白鷺さんは多忙そうなので誘うのをためらっていたので誰を誘うべきか悩んでいたので」

 

沙綾「あー…千聖先輩は芸能人だし忙しそうだもんね…はぐみが誘えなかったらりみりんに頼むつもりだったから早めに決まってよかったっていうか・・・」

 

緋翠「早めに決めておかないとセットリストが決まらないまま文化祭に望まなければいけませんからね。」

 

沙綾「うん、だから早くバンドメンバーが決まってよかったよ。日菜先輩が弦巻さんを読んだのは予想外だったけど…」

 

緋翠「そうですね…日菜さんだったら丸山さんとかを呼んできそうだったので…それにしても騒がしいバンドになりそうです」

 

沙綾「あはは…それより、バンド名とかはどうするの?緋翠くんがリーダーなんだし緋翠くんが決めちゃっていいよ」

 

緋翠「僕がですか?みんなに相談もなしに決めていいんでしょうか」

 

沙綾「いいって。緋翠くんがみんなを集めてくれたんだし。私のいるバンドも私じゃなくて有咲が名前を付けたんだから」

 

緋翠「市ヶ谷さんが?」

 

沙綾「あれ、緋翠くんって有咲のこと知ってるの?」

 

緋翠「ええ、まあ…あの場に居合わせてちょっと話したもので」

 

沙綾「へえー・・・あの有咲が、ね…」

 

緋翠「山吹さん?」

 

沙綾「ううん、なんでもないよ。それじゃあ早く終わらせよっか」

 

緋翠「はい。」

 

それから僕は山吹さんの指導の下、仕事をてきぱきとこなした。バイトを始めて半年経っていたので自然と体が覚えていたため疲れも残らずその日のバイトは終わって僕は家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしてもバンドか…以前の僕だったら考えなしに断っていたかもしれないけど僕も変わったな…これも日菜さんたちのおかげかもしれないな。今は僕にできることを精いっぱいやらないと。まずはライブのセットリストを考えなきゃ…これとこれとこれ・・・いいかもしれないな。後は今度の休みの時にみんなで集まったときに聞かせて相談しよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




語 る こ と な し





それではここまで読んでいただきありがとうございました

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