がっこうぐらし!! 〜一匹狼の護るべきもの〜 作:イギーさン
「センスねェ真似しやがって!!!!!!」
瑠璃の前に素早く移動した理琉は、ショットガンを逆に持ち、クロスボウの矢を叩き落とした。
ギィン!!カラカラカラ・・・
普段聞かない金属音が鳴り響く。
「ちっ、何やってんだよ!!」
眼鏡をかけた少年が理琉を怒鳴りつける。
「何やってる?どの口が言ってンだ?笑わせンじゃねェぞ三下ァ!?子供に向かってクロスボウをぶっ放すクソ野郎がァ!!」
理琉はショットガンを上に向かって撃ち、相手を威嚇した。
「ッ!?」
胡桃がニット帽と眼鏡を着用している少年に近づく。
「これでわかっただろ、アイツらじゃないって。なら、通してくれよ」ジリッ
「く、来るな!!!」
「なんでだよ!!」
「アイツらじゃなくても、
「何・・・言って・・・やがンだ?」
「あぁっ?!」
理琉の堪忍袋の緒が切れた。
「空気感染してるチンピラの分際でェッ!?俺の仲間に向かってなりかけだァ?図に乗ってンじゃねェぞ格下がァ!!!!!」ギィン‼
理琉は少年の方へ走って行き、息の根を止めようとする。少年もクロスボウで応戦するが、すべて避けられてしまう。
「そンなオモチャで俺とやり合うってかァ?!足りねェよオマエ・・・悪の美学ってもンが全く足りてねェ!!!!!!元陸軍中尉の力、なめンじゃねェッッッッ!!!!」
ドゴォッ!!!
「がはぁっ!!」
理琉は少年の顔面を蹴飛ばし、塀へ叩きつけた。
「チッ・・・」
「な、なあマサル、空気感染ってどういうことなんだ?」
「α系列のことだァ。この息吸って吐くだけの
「ま・・・待て・・・」
「なンだ、まだやり合うってかァ?」
「それは・・・僕の・・・だ」
「知るかクソボケ。せめてもの報いだと思え。・・・・(何かを思いつく)・・・わァった。返してやるよ」バキィッ!!ベキィッ!!
理琉は少年の目の前でクロスボウを完全に破壊し、修理不可能なレベルにまで粉々にした後、少年に返した。
「精々、残りの人生、腐った悪党のまま藻掻き苦しめクソ野郎。オマエら行くぞ。ここは危険だ」
「あ、あぁ・・・」
「行こう・・・ッ!?」
「真冬、どうした?」
「足が・・・」
真冬の左足からは血があふれていた。先ほどのクロスボウの流れ弾を喰らったのだろう。貫通しており、両方から血が出ている。
「早く手当しよう。胡桃、担げるか?」
「ああ、大丈夫だ」
「よし。佐倉先生、進んでくれ」
「ええ。わかったわ」
こうして、学園生活部は一度キャンパス外へと出た。
「なァ、どォすんだこれから」グビグビ
車の中で話し合う学園生活部たち。理琉は
「正直、先が思いやられますね・・・」
「せっかく来てみたけど、あれじゃなぁ・・・」
「さっきの瑠璃ちゃんの時もそうだけど、ちょっとあれは危ないよ・・・」
「ワウン・・・」
「話くらい聞いてみるか・・・」
胡桃が提案するが、
「「私は反対よ」」
悠里と慈は反対した。
「御大層な理由があっても、まだ小さい子供にクロスボウを撃つようなクソ野郎共なんだ。もちろん、俺も反対だ」
「そうだね、るーちゃんが危ないのはよくないよね」
「じゃあボクたちは留守番するか・・・」
真冬は瑠璃を撫でながら言った。
「ンだな、別に全員で行く必要もねェし」
「危ないことしちゃだめよ?」
「わかってますよ先生」
理琉、胡桃、美紀の3人が、もう一度キャンパスに侵入して話を聞きだす方針に出た。
「圭、いつでも車を出せるよう、エンジンをかけておいてくれ」
「わかりました、マサル先輩」
「ワウン」
「さってと、敵地に潜入しますかァ・・・」
3人は車を出て、先ほど入った所へと向かった。悠里はというと、キャビンのボックスシートに座り、外を眺めている。真冬はベレッタをリロードしており、由紀は瑠璃と遊んでいる。数分待っていると、何やら理琉たち3人が慌てて走ってくる様子が目に入った。その後ろにはバイクのヘルメットを被った二人の人間が追ってきている。
「若狭さん・・・?」
「!!??」
「由紀ちゃん!圭さん!!」
「え!?うんっ」
「あっ、はい!!」
偵察班3人が戻ってくる。
「圭!早く、車出せ!!」
「はい!!」
キャンピングカーは急発進した。
「おい待てっ!!」
ヘルメットを被った男二人は足を止めた。
「ったく、なンなンだアイツらは・・・」
「胡桃先輩、運転代わってもらえますか?」
「おう、今行プーーーーー!!!」
車のクラクションが響いた。
「後ろにいます!!!!」
「めんどくせェ、コイツで始末してやる!!!」
入口のドアを開けた理琉は、ウィンチェスターをロードし、追ってくるセダンに向かって発砲した。もちろん、ただの威嚇射撃であり、フロントガラスやタイヤは狙っていない。
「しつこい奴らだね・・・」
「ん?何か聞こえない?」
由紀が何かに気づいた。そして、美紀も同時に察する。
「圭!ラジオ!」
「音量上げて!!」
『ねえ、キャンピングカーの人、聞こえてる?危なくなったら裏門に来て待ってるよ!!』
「圭!!もっとスピード上げろ!!追いつかれる!!!」
理琉がショットガンの弾をリロードしながら言った。
「どうなっても知りませんよ!!!」
圭はアクセルを踏み込み、セダンから振り切ろうとする。
「祠堂さん!次を右、その次左よ!!」
「わかりました!!」
しばらく運転すると、門が見えてきた。そこには大学生と思しき女性たちが待機していた。門の扉を開けている。
「よし、入りますよ!!」
キャンピングカーが敷地に入ると、セダンは引き返していった。
「チッ、クソめんどくせェな・・・」
「お疲れ様、大変だったっしょ」
車を降りると、そこには先ほどの三人の学生がいた。一人は眼鏡をかけており、もう一人は茶髪をポニーテールでまとめており、もう一人は黒髪セミロングだ。
「あァ・・・えっと、アンタらは一体・・・」
「えっと・・・生き残り?」
眼鏡の女性が適当に答える。
「違うっしょ・・・アタシたち、さっきの車の連中とは別グループだよ」
「そうそう、武闘派の人とはどうも合わないんだよねー」
「・・・」
(この黒髪の女性、小春と真冬に似てるな・・・)
(マサル、ボクってこんな感じ・・・?)
真冬は自分の胸部と黒髪セミロングの女性の胸部との差に少し肩を落としている。
「そんなわけで、まぁ・・・」
「聖イシドロス大学へようこそ!!!」
眼鏡の女性が握手を求めた。悠里が恐る恐る手を伸ばす。
「お世話になります」
すると、由紀がぽんっと手を置き、
「学園生活部、再スタートだよ!」
と、いきなり言い出した。それに釣られて理琉、胡桃、美紀、圭、真冬、慈も手を置いた。
「「「「「「「「おーーー!!!」」」」」」」」
「ワン!!」
「な、何!?」
その後、校舎内へと案内される。これまでの経緯を全て話した。学校でどう過ごしていたのかということを。もちろん、理琉の過去も。
「へぇ~、今まで高校にいたんだ。すごいね。それでそこの少年は元軍人さんだったわけか。んで、そこにいる私達と同じくらいの女性は教師・・・か」
「私って、先生っぽく見えないのかな・・・」ショボーン
「まァ、はい。そんなところ。三年くらい前に退役しましたけどね・・・」
「そんでね、私達は学園生活部っていうんだよ!」
「おいゆき・・・一応年上なんだからさ・・・」
「あ、敬語とかいいよ。そういうの面倒でしょ?なるほど、学園生活部ね。うちも似たような感じかな」
「つゥか、こっちにもそンなのがあったのかァ?サークル的なヤツだろォけど」
眼鏡をかけた女性が、ドアの前に立ち止まると、突然振り返った。
「ようこそ!ボクたちのサークルへ!!!」
「やっぱサークルかァ」
「名前に関しては色々揉めたんだけど・・・【自堕落同好会】とか・・・」
「部屋の散らかり方を見る限り、その名前は正しいと思うンだが?」部屋の中へ指をさす
理琉はPS4やXbox one、WiiUやNintendo Switchなどのゲーム機、そして数々のラノベや邦画が置いてあるのに気づいた。置き方が汚い所為か、『自堕落』と自虐するのも頂ける。
「まぁ、とりあえず座ってよ!」
だら〜ん・・・
ちゃんとした椅子を置いておらず、クッションのようなものにもたれかかったり、寝転がったり・・・その絵面はただのニートだ。
「これが同好会かよォ〜・・・えっと、そこの眼鏡掛けてる・・・」
「あ!自己紹介忘れてた!ほら、代表!」
眼鏡の女性は理琉の手を取り、
「ボクはサークル代表、出口桐子だよ!」
自己紹介をし、ニコッと笑った。
大学にて新たな人間と出会い、仲間が増えた。しかし、『大学の裏側』を進む人間により、武闘派穏健派の亀裂がさらに・・・
次回 がっこうぐらし!! 〜一匹狼の護るべきもの〜 第三十三話 さーくる
私達は、ここにいます。
大学編以降のキャラクターに声優さん付けるとしたら誰が良いと思いますか?
私だったら・・・
るーちゃん 市道真央(ロリボ)
出口桐子 内田真礼
光里昌 佐藤利奈
喜来比嘉子 南条愛乃
稜河原理瀬 種田梨沙
青襲椎子 沢城みゆき
高上聯弥 福山潤(もしくは梶裕貴)
右原篠生 加隈亜衣
頭護貴人 子安武人
城下隆茂 谷山紀章
神持朱夏 伊藤静
ですかね・・・
キャラクターが多く、混乱しやすいため、次回から台本形式に・・・
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するべき
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する必要はない
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どちらでも良い