転生ポケモントレーナーは欲のままにガラルに来たが、ポケモンに愛されて大変です   作:炎龍天狐

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こんにちは、私の手持ちたち。

「さて……手紙も読み終えたことだし、ちょっくら手持ちたちを見てみるかねっと……。」

 

アルセウスの手紙も読み終わり、服も着替えた鏡花は、ふらふらと自宅の玄関へと向かう。

 

「あら、キョウちゃん? どうしたの?」

 

自室から出てきた鏡花を見た彼女の母親が、首を傾げながら声をかける。

 

鏡花は、すぐに足を止めて

 

「あー……ちょっくら散歩してくる。」

 

散歩だと返して玄関の扉に手をかけた。

 

「それは構わないけど、早めに帰ってくるのよ?」

 

散歩と口にした鏡花に、彼女の母親は大して気にすることなく、早めに帰ってくるようにと告げる。

 

その言葉に手を振るだけで答えた鏡花は、ハロンタウンへと踏み出した。

 

視界に広がる村は、とても穏やかなものだった。

 

少し視線を動かしてみれば、柵により閉ざされた森への道。

 

ちょっとした好奇心から森に近づいた鏡花は、柵の近くにまで足を運んだあと、じっと森を見つめる。

 

薄暗くどこか不気味な雰囲気。

 

ここから、2人のトレーナーの物語が始まるのかと思うと、どことなく感慨深くもある。

 

「いやぁ……楽しみだねぇ……。早くホプユウ見れないかなぁ……。」

 

だが、感慨深さはあれど、鏡花にとっての最優先事項は、近くでありながらも、決して触れることなどしない距離で、青春の煌めきを見守ることのため、鑑賞に浸ることなく、ニヤニヤと口元に笑みを浮かべる。

 

しかし、すぐに表情を引き締めては、森に1番近い家へと目を向けた。

 

人気がないという違いはあれど、ゲーム内で散々見てきた、ポケモンの剣盾の主人公が暮らしていた一軒家がそこにはあった。

 

「ここに……来月になったらユウリが来るのか……。」

 

それはなんとも楽しみだ。

 

そんなことを思いながらも、鏡花は足早にハロンタウンを離れ、ブラッシータウンにたどり着く。

 

そのあとポケモンセンターへと入り、アルセウスが用意してくれていたお金を使ってモンスターボールとキズぐすりを購入しては、即行でブラッシータウンにある駅へと向かっては、ワイルドエリア駅までの切符を購入しては、やってきた電車へと乗り込んだ。

 

少ししてついたワイルドエリア駅。

 

降りた鏡花は、思い出したように、駅の中にあったフレンドリーショップでピッピにんぎょうをいくつか入手し、ワイルドエリアへと躍り出る。

 

「わっはぁ!! リアルワイルドエリアだぁ!! お、ちゃんとゲーム通りの位置にイワークがいる。デッケェ!!」

 

『………随分賑やかなトレーナーだなぁ。』

 

「あ、悪ィ、うるさかった?」

 

『いや、うるさい訳じゃない。ここは常にトレーナーがうろつくからな……賑やかなのは当然だ。少し驚いたんだよ……。』

 

「あー……なるほどな。それは申し訳なかった。謝るよ。」

 

今まで画面越しでしか見ることができなかったワイルドエリアに興奮して、大声で感動を表現する。

 

が、すぐ近くにいたイワークにつっこまれてしまったため、声を抑えて謝罪する。

 

最初は、自分の言葉を理解している見知らぬトレーナーに驚いていたイワークだが、過去にポケモンの言葉を理解できる人間が世の中にはいるという話を思い出したイワークは、賑やかなことは気にしてないと言わんばかりに首を左右に振ってから、その場をゆっくりと立ち去った。

 

「……ナチュラルにポケモンと話しちまったけど、まぁ、別に構わないよな。Nだってナチュラルに話していたし。そんじゃ、お楽しみの手持ちとの対面といこうか!」

 

去っていくイワークを見送った鏡花は、木を取り直すように言葉を紡ぎ、腰に携えていた6つのモンスターボールを片手に3つずつ持ち、高々とそれを宙へと放る。

 

すると、特に時間がかかることなくポンッと軽い音を立てて開き、そこに収まっていたポケモンたちが一斉に姿を現した。

 

同時に、小さな体が2つほど、鏡花の体にぶつかってくる。

 

「のわ!?」

 

突然の衝撃にバランスを崩した鏡花。

 

だが、地面に倒れる前に、その背に大きな体が滑り込み、優しく支えられる。

 

「お?」

 

倒れなかったことを不思議に思って視線を動かせば、ソルガレオがそこにはいて……

 

『ようやく会えたな、キョウカ。待ちくたびれたぞ。』

 

見た目の割には随分と爽やかな挨拶をされる。

 

「あー……そういや攻略とか見て、ユキメノコ以外のポケモンたちを厳選しまくった記憶があるわ……。ってことはあれか。ソルガレオ……あんたはようきソルガレオだな?」

 

『大正解だ。少しでも通信対戦を有利にしたいと考えていたキョウカの手により、厳選された物理特化のソルガレオ。まぁ、いのちのたまとかは持ってないが、特に持ってなくても問題はないからな。』

 

その様子から、自身が一部のポケモンを厳選しまくっていたことを思い出しては渋い顔をする。

 

伝説のポケモンがこうまで爽やかなのは、何というか、ちょっとシュールだ。

 

「って、こ、と、は……ノウゼンはあれか、メガリザXの基本型のようきか、キョダイマックス用のわんぱくか。」

 

『オレ? オレはキョウちゃんが大好きなメガリザX型の方だよ。カロス地方にいた、ね? にしてもキョウちゃんってアバターを操るプレイヤーの方も可愛こちゃんだったんだなぁ。それは何より。可愛い子は大好きだからね、オレは! 自分のトレーナーちゃんならなおさらね?』

 

リザードンのノウゼンへと目を向けながら、問いかけてみれば、かなり軽い調子で言葉を返される。

 

ようきソルガレオにようきリザードンって……と鏡花は軽く引いていた。

 

自分が入手したポケモンとは言え、ようき型が多すぎる。

 

そこまで考えた鏡花は、ギャロップのリンドウとゾロアークのファントム、そして、自分の腕の中に飛び込んできていたミミッキュのホオズキへと目を向けた。

 

「……まさかとは思うけど、オタクらも?」

 

嫌な予感を抱いていた。

 

自分は今まで、どれだけようき型のポケモンを入手した?と思い出そうと頭を働かす。

 

『ぼくも、ようきな性格だよ。』

 

『もちろん、オレもようきな性格だぜ、仔猫ちゃん。』

 

『わたくしもこう見えてようきですね。フフ……ようやく会えて嬉しいです、ご主人様。ようやく貴方様を背に乗せて、地を駆け回ることができる……! ああ、なんと嬉しきことか! ご主人様のためであれば、このリンドウ、雨の中だって走って見せましょう!』

 

「…………マジかぁ。」

 

鏡花の嫌な予感は的中してしまった。

 

この場にいる手持ちたちはほとんどがようきな性格をしている。

 

おそらく、ユキメノコのヤマユリだけが、見た目重視の性格だ。

 

「ヤマユリ。キミは、あれかな? おだやかな性格をしてる子……。」

 

『せやねぇ……あんたはんがウチの見た目からしておだやかな性格がええ言うて、おだやかな性格をしたユキワラシから育てたユキメノコでおうとるよ?』

 

「……キミ、そんな話し方だったんだな。」

 

『ん〜……? おかしいやろか……?』

 

「いや、逆だ逆。案外しっくりくる。」

 

『それなら嬉しいわぁ。あんたはんに好かれるんやったら、変えることもやぶさかではないんやけど、このままでええ言うてくれはるし、このままでいこか。』

 

予想通り、ヤマユリはおだやかな性格だった。

 

それなら個性は……と考えた鏡花は、脳裏に別のゲームの女鬼を思い浮かべる。

 

おだやかな性格だけだったら彼女が思い浮かぶこともなかったのだが、このユキメノコの個性はイタズラが好き……だとしたら……と苦笑いをする。

 

喋り方も相まって、どうしてもチラついてしまった。

 

「そんじゃまぁ、挨拶も済んだことだし、ワイルドエリア探索と行こうかね。ポケモンの巣穴には入らねーけど、エンジンシティ周辺とハシノマ原っぱにある預かり屋と、ナックルシティ周辺あたりには行っといた方がいいかもな……。アーマーガアタクシーや、ノウゼンの背に乗って移動する際、記憶しとけばいつでも行けるようになれるし。」

 

それを振り払うかのように、とりあえず今からすることを口にしながら、手持ちのポケモンを一旦戻す。

 

雲行きからして、今回はリンドウに乗っても問題はなさそうだ。

 

「リンドウ。少しだけしゃがんでくれるか? 背中に乗りたい。」

 

『もちろんですとも!! 落ちないようにお気をつけてください。そこそこわたくしはスピードが出てしまうので……。』

 

「ん、わかった。」

 

そこまで考えて鏡花は、ボールに戻さなかったリンドウにしゃがむように指示を飛ばす。

 

するとリンドウはすぐな鏡花の指示に従い、彼女が背に乗りやすいようにしゃがみ込んだ。

 

低くなった背にまたがる。

 

リンドウはそれを確認するなり、その場でスクッと立ち上がった。

 

「すげぇ……アニポケかゲームでか忘れちまったけど、信頼しあえるトレーナーであれば、ギャロップの炎は熱くないって話は事実なんだな。服に燃え移る気配もない……。本当、ポケモンってのは不思議だらけだ。」

 

高くなった視線に驚きつつも、初めてギャロップの背に乗った気持ちを素直に吐き出す。

 

全て聞いていたリンドウは、小さく笑いながらも、歩き始めた。

 

そこから徐々に加速していき、しまいにはかなりのスピードがで始める。

 

しかし、いくら速くとも気分は悪くならないし、むしろ快適に過ごせると言えるくらい楽だった。

 

これはいい、と考えた鏡花は、リンドウにしっかりとつかまりながら、ワイルドエリアの風となる。

 

 

 

 

 




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