告白されたら高校生活が変わりました!   作:オオル

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第一次枕投げ対戦が勃発したことありますか?

 俺は蘭と一緒に森林から帰ってきた。

 

 その帰り道では蘭があのエロ同人誌のついて何やら熱く語っていた。俺は聞きたくなかったからiPadを脇に挟み両手で耳を防いだ

 

 でも蘭のやつが無理やり塞いでた耳を解除させ耳元で大きな声で話を聞かせれていた。

 

「……ただいまー」

 

 精神的に来てた俺はカッスカスの声でただいまと言いながら部屋に戻ると

 

「お!レイ遅いぞ!」

「…………まあいるよな」

 

 巴のやつが俺に話しかけてきた。

 

 枕投げするからー俺を呼びに来たと蘭は言ってたよな?だったらこの変態共がいるのは必然ですよね!?

 

「れーくん執筆お疲れ様ーちゃんとかけた?」

「いつも私達が後ろで応援したけど今日は1人でちゃんとかけた?」

「俺ははじめてのおつかいに行かせれたキッズかなにかか!?」

 

 別にお前らがいなくてもかけるわ!なんなら家で書いた方が執筆は捗るっての!?

 

「レイ君はい!お茶だよ!」

「おーつぐみありがとってあちゃっ!?」

 

 あっつ!え?あっつ!な、なんでこんなクソ暑いお茶渡すの…?い、嫌がらせ…?

 

「ご、ごめんね!暖かい方が美味しいから…その、うぅごめん」

「……謝罪している誠意が足りない、土下座して濡れた床に頭を擦りつけるべき」

「え?」

「…………と言うの冗談、神崎レイはなんとも思ってないのであった」

「(危なーい!また誰かを殺すところだった)」

 

 その無慈悲な人形設定はそろそろやめろ、後で後悔するのは自分だろ…てか朝日奈さんってそんな設定で学校生活送ってたっけ?

 

 ふと思い出す…。

 

 あーあったな、なんか俺が朝日奈さんの大切なもの奪ったとか、陽性反応とか、堕ろさせたとか、うん、あったな

 

「りんちゃんもっと気楽に行こうよー」

「そうそう、普段通りならぬいつも通りにさー!」

「う、うぎゃぁー!引っ付くなぁー!」

「まって、あたしの決めゼリフ奪わないでひまり」

「別に蘭の決めゼリフでもないけどな」

 

 確かにいつも通りだね、なんて言うけど果たしてそれは本当にいつも通りなのだろうか…?

 

 君達のいつも、というのは異常、ではないだろうか?

 

「とりあえず!神崎も戻ってきたし!」

「枕投げ合戦と洒落こもうぜ!」

「まじねーわ!」

 

 っとそう言えば枕投げするって話だったな、こいつらの対応で忘れてたよ

 

「チームはどうするの?」

「チームは俺が考えた」

「お、おう柊優が考えたのか、意外だな」

 

 ずっと壁によりかかり手を組んで話のタイミングを見計らっていたようだが?

 

 てかその格好はイケメンだからできることだぞ?昔の俺なんてそんなことしてただけでカッコつけなんて言われてたからな、あはは

 

「てなわけでーチーム原作キャラ対チームオリキャラで対決です」

『お願いしまーす』

「って!待て待て待てー!」

「なんだ神崎、女子なら朝日奈様がいるだろ」

「それとも君はオリ主だから原作キャラにしろと?それは悪手じゃろ」

「まじねーわ」

「んなこと言ってねーよ!?」

 

 あとあんまりそういうことを言うんじゃねえ!嫌われちまうぞ!?いや柊優のやつには是非嫌われて欲しいけどさ!

 

「てか6対5をキツイだろ?そっち女子だけじゃんか」

「なーに原作キャラの底力見せてやるぜ!」

「あんた達と格の違いっての見せつけてやる」

「所詮モブキャラ、モカちゃん達の敵ではないのだーあ、りんちゃんは除く〜」

「あっはは!悔しかったらCVを付けることだね!」

「???頑張るよ!」

 

 もうこいつらダメだ、一体誰目線から話をしてるんだ?俺はもう怖くて何も言えませんよ!?

 

「では作戦会議、始めー」

 

 その一言によりオリキャラチーム、そして原作キャラチームは各々作戦会議を始めた。

 

 てかこのチーム名なかなかのパワーワードだよな…。

 

「と、とりあえず俺達の力をアイツらに見せつけてやろう」

「そうだな!メインは俺達男子で攻める!」

「あ、神崎君は受けだから守られるがわな」

「まじねーわ」

「優亜、お前そろそろキレるぞ?」

 

 しまいにはお前の存在を消してやろうと思えばできるからな!?ある意味でな!

 

「神崎レイ、私達が生き残ったら潔く土下座しよう」

「お前さっきから土下座ばっかうるさいな!?何があった!?」

「……はは、同級生に土下座した私ってなんなの、もう死にたい、おにぎりになりたい」

「…………お、おう」

 

 どうやら蘭に土下座をしたことを相当悔やんでいるようだ、てかそんなこと思うなら土下座すんなよ…あとおにぎりはと言うと彼女の大好物なのだ。

 

「ねぇねぇー思ったんだけど…勝ったチームにはなんかご褒美欲しくなーい?」

「欲しくない、ちょっと黙っててくれ」

「……じゃあ負けたチームは勝ったチームの言うことを絶対に聞く、ってのはどう?」

『ッ!?』

 

 俺と柊優と朝日奈さん意外の全員が驚いたように身体をびくつかせた。

 

 なんせ何でもだ、何度も言うが何でもだ、エロいことだろうが酷いことだろうがなんでも言うことを聞かせれるのだ。

 

『………………………………』

 

 変態幼馴染全員からの視線を感じる…!

 

「(勝ったら体の隅まで見てもらう…!)」

「(勝ったらエッチ!)」

「(勝ったらご主人様と散歩!)」

「(勝ったら女装させて街歩かせてやる)」

「(勝ったら……後で考えとこう!)」

 

 各々のギランギランな瞳に蹴落とされそうになる。必死にこられて矛先を朝日奈さんへと向ける

 

「お前なんてことしてくれるんだよ!?」

「彼女達からは嫌がらせられる気がしない」

「自分だけ助かろうとしてんのかよ!?」

「合理的主義、うちのチームもやる気に満ち溢れている」

「??」

 

 朝日奈がそう言うもんだから後ろをむくと

 

「なんでも?なんでも…?まじか、くっくっく、あっはっはっ!よっしゃ!自由だ!」

「お、おい柊優?ど、どうした…?」

「……別になんでもない、俺は至って正常だ」

 

 明らかに嘘をついてるが今回は見逃そう、何こっちが勝てばいい話!

 

「おいお前ら、俺が言いたいことわかるよな…?」

「ああ、この勝負に勝って俺達は大人の階段を上るんだ」

「ま、ままままじねーわ!」

 

 こ、こいつらもこいつらでなんてことを考えてるのやら…もういい、とにかく勝とう!俺の身を守るのが最優先だ!

 

 ここがすんごい乱交会場になろうと俺は!絶対朝までぐっすり眠ってやる!

 

 多分ホットミルク飲めばなんとかなるだろ、どっかの誰かさんは熟睡できるとか言ってたし

 

「ではー只今より枕投げを開始するー」

「……開始ー!」

 

 柊優が普段よりも気合いを込めたその一言で枕投げは始まった。

 

「おっしゃー!いくぜー!」

「男達の熱き戦いがァー!」

「まじねーわ!」

『ふん!』

 

 遊、優亜、由明日の3人は変態幼馴染集団から集中攻撃をくらい即死亡、廊下へと巴に投げ飛ばされていた。

 

「さあごしゅ、レイ!さっさと、あは!負けを認めろ!」

「あんたの勝ち目はない」

「れーくんお覚悟、えっへへ」

「さあさあー!楽しい夜の始まりだよ!」

「レイ君ごめんね?今回ばかりは負けて欲しいかな!」

「…………ターイム!」

 

 なんだよお前ら!クソチームワークいいじゃねーか!

 

 三馬鹿達なんて瞬殺だぞ!?こんなのもう勝てるわけないだろ!?

 

「これはあれだ、朝日奈の言う通り土下座しよう」

「……夜桜の判断は正しい、2人で先に逝ってて?」

「お前性格ひねくれてんな」

「こ、こうゆう設定なんです!」

 

 何この諦めているお二人さーん、負けるの?負けたくないんですけど!?

 

「おい柊優、何か知らんが自由になりたいんだろ?」

「……なりたいよ、なりてぇーよ!でも無理だろ!?」

「朝日奈凛、お前負けたらモカとひまりに何されるかわか」

「よし勝とう、死んでも勝とう」

「……その意気だぜお前ら」

 

 今俺の頭の中に浮かんでいる作戦なら…!ワンチャンあーり!負けたら俺の身が危険になるのだけはわかる!だから勝たないといけない!

 

「って作戦だ、最悪全滅だけど…この手を使っても勝てないのなら潔く負けを認めよう」

「……それ私死ぬやつじゃん、殺したいの?」

「この戦力差でやるならそれが妥当かもな」

 

 もうこの手しか俺らには残ってないんだ!ぬおー!やるぞ!

 

「待たせたな、俺達の戦争を始めようぜ」

「ほほーう、その言い方とは余程勝ち目がある作戦のようだー」

「もうやめなって、この戦力差で勝てるわけないじゃん!」

「黙れおっぱい馬鹿!俺達は絶対勝つんだよ!」

『ッ!?』

 

 普段よレイとは違う覇気のある声、その声を聞いた5人……のうち1人は何故か興奮していたが、他のメンツは気を引き締めた。

 

「それでは枕投げ再開!」

「頼むぞ神崎君!夜桜!朝日奈様ぁー!」

「まじねーわ!」

 

 まっさきに死んだ三馬鹿は審判になってるようだ、俺達が勝ってもお前らに言うことをきかせる権利はやらんからな!

 

「…………………………」ポフ

「……りんちゃん弱いなー可愛いけど今回ばかり許せりんちゃん〜」

 

 朝日奈さんの投げた枕は普通にモカにキャッチされる。ドッチボール形式でやってるからキャッチして落とさなければセーフなのだ。

 

 モカが朝日奈さんに枕を投げようとした時

 

「避けろ朝日奈さん!」

「きゃっ!」

「っと、悪いなモカ!この枕は俺達のものだ!」

 

 モカが投げた枕をキャッチして俺達の枕へとする。

 

「柊優!」

「悪いな羽沢さん…君には死んでもらうよ」

「あっ!……1番に死んじゃったよ…」

 

 柊優のやつがもう滅茶苦茶早く投げた枕がつぐみにヒット!これでつぐみは死亡!

 

 死亡って言っても遊びの中でだからね?実際は元気だから!

 

「レイ君がら空きだよ!」

「……ひまり、真面目な話がある」

「ッ!な、なに?」

「俺が勝った暁にはお前に俺の脱ぎたてホヤホヤのパンツをあげる、これで手を打たないか?」

「……乗った!」

「よし来た!」

 

 ちゃんと誰にも聞き取られないよう小さい声で会話をし、俺はひまりに枕を当てる。

 

 なに、パンツの1枚ぐらい大したことない!なんに使われるかわからんが

 

「と今のうちに!」

「ふんー!レイのへなちょこ枕が当たるわけないだろ!」

 

 ひまりの次は巴の相手をしていた。巴は俺の投げた枕をいとも簡単にキャッチして俺に枕を投げようと構えていた。

 

「……いいのか巴」

「?な、なんだよ」

「俺が勝ったら……お前にものすごーいことしてやろうと思ってたのになー」

「ッ!?な、なんだと…!」

「おやおやー?もしかして今何されるか想像してるのかな〜?」

「俺以外から調教されるのが退屈で仕方がないだろうなぁ!」

「そ、それは首輪をつけて散歩するよりも恥ずかしいやつか…?」

「…………ああ!そうだ!」

 

 こいつ勝ったらそんなこと頼もうとしてたのか!?まあなんか変な縄持ってきてたなとは思ってたけどさ!

 

 てか今の今まで言っていたことは全部嘘だ、これは巴を陥れるための罠…!なに!勝てばこっちのもんだっての!?

 

「う、うわーて、手が勝手に、きゃ、キャッチした枕を落としてしまったーこ、これはアウトだー」

「よぉっーし!」

 

 棒読みでそう言うも自分でアウトなんて言ってるんだ、アウトになるっての!

 

「柊優当れェェェ!」

「そんな名出しで投げたら当たるわけないだろ蘭!」

「避けんな!当たんないじゃい!?」

「無茶言うな!避けるだろ!?」

 

 あー俺なにも話してないぞ、柊優と蘭が2人でやり合ってんだよ

 

 あの二人って名前で呼びあってるような仲だったけ?

 

 二人がやり合ってる間に俺は作戦の準備に取り掛る、あいにく俺がいる側には襖があるから当てられることはない!

 

 それを利用して枕を集め布団の中に詰め込む

 

「柊優!」

「よし!」

『うおりゃぁー!』

 

 柊優と2人がかりで布団の中に枕を詰めた布団を蘭とモカに向かって投げる。

 

 が、2人はヒョイいっとかわしてしまう。

 

「そんな大きいの当たるわけないじゃん、馬鹿なの?」

「隙あり〜」

「いた」

「あた」

 

 こうして俺と柊優はまんまとモカと蘭の投げた枕に当たり2人とも死んでしまった。

 

「あとはりんちゃんーってりんちゃんどこ?」

「……確かに朝日奈はどこに…?」

「ここ」

『ッ!?』

 

 そう!俺達が投げたあの布団の中にはなんと朝日奈さんも入ってたのだー!

 

 あんな大きもの簡単に避けられるし床に落ちた後気にもしないよな!?

 

 フィールドが布団で敷きつめられていることをいいことに思いっきり朝日奈さんごと投げ捨ててやったのさ!

 

 ま、まあ俺達は死んでしまったけど

 

「てい」

 

 両手で軽く投げた枕が蘭とモカ、2人にあたり

 

「勝利チーム!」

「俺達オリキャラチーム!」

「まじねーわ!」

 

 枕投げ合戦は俺達、オリキャラチームの勝ちとなり幕を閉じた、と思うだろう。しかしここからが本当の勝負とも言えるだろう。朝日奈さんは一体何を言い出すんだ?

 

「え?俺達勝ったよね?」

「だったら!?」

「まじねーわ!」

「まっさきに死んだ3人には権利なんてない、よってこの勝負は私だけが命令をくだせることにする」

「……じゃありんちゃんは何を要求するのかな〜?」

「うぅ、ごほん」

 

 しばし考える様子を見せたと思えば

 

「……では最後の一人に生き残った私からの要求」

「…………何もない、以上」

『………………………………』

 

 こうして改めて俺達の第1次枕投げ対戦は特にこれといった話も起きることなく幕を閉じたのであった。

 

◆ ◆ ◆

 

「……はっ!」

 

 起きて0.93秒で気づいた。

 

「(体が縛られてる…!)」

 

 確かあの後俺は地獄からの解放と共に布団にダイブして男子達とUNOやトランプで消灯時間まで遊んでいた、なんなら消灯時間後も遊んでいた。

 

 体を動かそうとしたが動かん、体には至る箇所にベルト?が巻かれていた。見るところ俺達男子生徒のベルトだろうか

 

 ふっ、わかる。わかるーよ、これはあれだ、すぐに助けを呼ぼう!

 

「んー!ん?んー!!!???」

 

 口から声が出なかった。どうやら口もガムテープで塞がれているようだ。

 

 うん、計画的犯行すぎる…!

 

「……れーくんやっほー」

「えへ、夜這いきちゃった♪」

「………………………………」

 

 どうやらモカとひまりが俺の体を縛ったらしい。この2人の興奮する乙女の表情を見た時体の全身から変な汗が出る感覚があった。

 

 シャツは汗で肌にくっつきパンツの中は蒸し蒸ししていて暑ぐるしい。

 

「これはもう逃げれないよねー」

「大人しくするしかないよねー?」

「んー!んん!?んんんんん!!」

 

 声が出ない俺は今できる最大の抵抗をする。が意味なんてない、笑って流されるだけだ。

 

 こんな無理やりな方法で俺の初体験が奪われるなんて思うだろうか!?思わないよな!?

 

「では早速ひーちゃん、例の物を」

「はーい!」

 

 例の物というのはゴムのことだろうか…!?

 

「綿棒です」

「……?」

「これで中までかけるね」

「????」

 

 な、何をする気だ…?中までかける?何を言ってるんだ!?

 

「何って耳かきだよ?」

「ッ!?んー!んんんん!!??」

 

 何故耳かき!?ここはほら!もっとすんごいことしろよ!?いや別に求めていたわけじゃないけどさ!

 

 ここに来て耳かきはないだろ!

 

「あ、もしかして別のが良かった?」

「耳フェラって単語知ってるー?」

「………………………………」ブンブンブン

 

 首だけ動くことに気づいた俺すんごい勢いで首を横に振る。

 

 あんなのこんな場所でされたら隣で寝てる由明日にバレるっての!?

 

「では早速、かきかき〜」

「どう?気持ちいい?エッチとどっちが気持ちいいのかな!?」

 

 そんなのしたことないから知らんわ!?知ってるやつに聞けよそんなこと!

 

 でもあれだ…うん、耳かきされるのは悪い気分ではないな…このまま安全に終わってくれればいいんだが

 

「ッー!……ッ!?」

「あは、ビクンビクンして可愛い〜れーくんは耳が弱いのかな〜?」

 

 かきかき〜と言いながらモカはさらに奥へと綿棒を進める。

 

 耳の穴から俺の鼓膜を通して音を拾うと脳内にダイレクトアタック、体が震えてしまう。

 

「汗出てる?……てことは!」

「んー!!!」

 

 一番バレては行けないことがバレてしまった…!

 

 ひまりは止まることなく俺の胸に顔を埋め、くんかくんかと音が聞こえる勢いで匂いを嗅ぎ出す。

 

 ぶっちゃけ他の人から見られたら引かれるレベルでだ。軽く友達をやめてもいいぐらい。

 

「もーう、ひーちゃん興奮しすぎ、りこさんからあんまり過激なことしちゃダメって言われてるじゃーん」

「こ、これは、い、いいの!はぁ、レイ君いい匂い、ねえ、もっと嗅いでいい?いいよね!?」

「………………………………」

 

 意識を無理矢理でも飛ばしたい…!いっその事もうどうにでもなっていいから!俺の意識がないところでやって欲しい!

 

「あ、そう言えばれーくんこっち向いて〜」

「?……んんーー!!!???」

 

 今までモカの姿を見ていなかったが今の彼女は浴衣…すら羽織ってない、一糸まとわぬ姿で俺の枕元に体操座りしていた。

 

 もうモカのモカがこんにちは、じゃないこんばんはと挨拶をしてる距離だ。急いで反対方向に首を向け逃げるも

 

「だーめ」

「…………………………」グキ

 

 く、首からなんか変な音がした。その変な音と同時に俺は強制的に向きを変えられる。

 

「…………………………」

 

 もう何もいいまい、俺は無だ。このまま眠って逃げ切ってやる…!起きた後俺の身に何かあっても知らん。

 

「喋れないもんねーガムテープ外す〜?」

「……は、はぁ…ん?外したら叫びそうじゃない?」

「まあ叫んだ時の対処法はありまーす」ベリ

 

 ガムテープが剥がれた!今だ!

 

「誰がは!」

 

 誰か助けてと言う前に俺は何かを口に詰められる。布のようで少し硬い素材、ハンカチとかそういうたぐいではないぞこれ…?

 

「モカちゃんの靴下でした〜」

「ッ!?」

 

 も、もう勘弁してくれ…俺が一体何をしたんだ!?何も悪いことしてないのになんで俺ばっかりこんな目に会わなきゃいけないんだ!?

 

「そ、そそそそう言えば汗かいってるってことはパンツの中も…!」

「ふが!ふがふが!ふがぁぁぁぁああ!」

 

 浴衣故にパンツまでの防壁なんてものはなくすぐに掴まれる…!

 

「(ダメだ!もうおしまいだ…!)」

 

 と思った時!

 

「……まじねーわ」

『ッ!?』

 

 ゆ、由明日の声!?お、起きててこの光景を見てまじねーわと言ったのか!?

 

「まじねーわ」ムク

「まじねーわ」テクテクテク

「……痛!」

『…………………………』

 

 起きたと思えば立ち上がり出入口のドアに向かったと思うと小指を角に当てたようだ。

 

 由明日のまじ、がつく言葉以外の、痛!ってひと単語を聞いたのはこれが初めてだった。

 

「……これはあれだね、戻ってくる前に帰ろう」

「そうだね〜いやーモカちゃんの裸見られたのかな〜」

 

 いやーんと言いたげに両手で頬を抑える。尚若干赤みがかっていた。

 

「じゃあねれーくん、また明日〜」

「明日も朝から楽しむよ!」

「………………………………」

 

 いや帰ってくれたのはクソありがたいよ?なんなら俺は明日由明日の奴にありがとうと言いたいところだ。

 

「ふががふががががぁぁぁぁあ!」

 

 せめて解放していけよ!と言いたげなふがふが語は同じ部屋で寝ているメンバーの耳に入ることはなかったのであった。

 

◆ ◆ ◆

 

 き、昨日?いや今日の朝?は酷い目にあったぜ…。

 

「ふぁーおはようだみんなー」

「神崎君ー味噌汁を作ってくれないか〜?」

「まじねーわ」

 

 あの三馬鹿達が起きたようだ。君達よくもまー呑気に寝れたよ、君達が求めてた裸体の女子がこの部屋にいたんだぜ?

 

「お、神崎早起きだな」

「さては今日が楽しみで眠れなかったパターンだな」

「まじねーわ」

「あーはいはい、そうしといてくれ」

 

 俺は旅館によくあるあの謎の空間、外を眺める場所けんちょっといい椅子が配置されている場所に座っていたんだ。

 

 あの後は本当の地獄だった。地獄から開放されたと思えばまた地獄…災難だ。

 

 開放されなかった俺は自力で何とか抜け出した。まずは汗を利用して足のベルトを器用に床や布団を使い脱皮のように脱ぐ、脱ぐっていいかたかであってんのか?

 

 その後は立ち上がりこの部屋にあるものを駆使して他のベルトを解放する。

 

「(くそ長い夜だったぜ、おかげで全然眠れてねーよ)」

 

 今の俺はすんごいクマができてんだろうな、あはは

 

「……とりま俺風呂入ってくる」

 

ここは朝風呂OKとのことだから嫌なことを洗い流すと共に汗を洗い流しに行く。

 

「……ふぁー、クソ眠い」

 

 あのクソ野郎ども、あったらおっぱい引きちぎってやる!ってここで俺がそんなことをしたら俺が叩かれるのか、男子って生きにくいね

 

「お、神崎、早起きなんだな…と言うより今の今まで起きてた口か?」

「……あ、先生、おはよーございます」

「ああおはようだ、っと昨日は楽しんだようで?」

「楽しむ?……あはは、地獄でしたよ、地獄、酷い目にあいました」

「にしては綺麗に残ってるけどな」トントン

「?」

 

 先生は自分の首元をトントンと叩き何かをアピールしていた。なんだろうか?

 

「気づいてないのか?後で鏡で確認しとけ…私は優しい先生だから黙っといてやるよ」

「…………何言ってんだ?あの人」

 

 とうとう俺の担任まで狂ってしまったか、女子というのは変なやつが多いのだろうか?

 

 脱衣場につくと大きな鏡がある。まあなんか言われたし確かめてみるか

 

「ったく何があるってぇぇぇぇええ!?」

 

 鏡を見て驚愕した。今になって先生が言ってた意味を理解した。

 

 俺の首元には誰かさんの綺麗なキスマークがついた、のだ。

 

 俺は急いで戻り先生を呼び止める

 

「せ、先生!先生!」

「……なんだ神崎騒がしいな」

「先生!違うんです!これは違うんですよ!?蚊に噛まれたんですよ!?」

「いや嘘下手すぎだろ」

「なんで信じてくれないの!!!???」

 

 どっかの誰かさんは信じたぞ!?

 

 そう叫んだレイの声で起きた生徒は数人近くいたそうだ。

 

 怒涛の2日目の始まり、果たして2日目こそレイはまともな宿泊研修生活を送れるのだろうか…それはまだレイ本人もわからないのであった。




次回は前半別の話、後半宿泊研修編の続きです!芹沢君も登場しますよ!

後数人で投票者50人!少しでも面白いと思ったら感想と投票よろしくです!

ではまた次回お会いしましょう!

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