告白されたら高校生活が変わりました!   作:オオル

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なんとバーに色が付きました!目指せ赤!投票してくださった皆さんありがとうございます!

それではどうぞ!


あなたはチキン野郎ですか?

「……………………」

 

 朝起きてすぐに気づいた。今日は月曜日、学校に行かないといけない、そして…湊さんに聞かないといけない!

 

 ベットから飛び出てクローゼットから制服を取りだし着替え姿を鏡にて容姿を確認してリビングに向かう。

 

 ちなみにだが姉貴の部屋の前を通った時大きないびきが聞こえた。つまりのところまだ寝てんだろう。

 

 リビングにて適当に朝食を作る。ベーコン焼いて目玉焼き作ってパン焼いて

 

「いただきます」

 

 蘭の言葉を借りるといつも通りの朝だ

 

「やばい!やばいよおー!」

 

 上からドタバタと音が聞こえだしたと同時にやばいー!って声も聞こえてきた。

 

「ちょっとレイ!なんで起こしてくれなかったの!?」

「いや何も言われてないし」

「今日は結弦君から大事な話があるから本社まで来てって言われてるのにー!」

「でもまだギリ間に合う!……あ、パン貰ってくね!」

 

 姉貴はパンを咥えたまま珍しくスーツを着て本社に向けて家を出ていった。

 

「……はあ、また焼くか」

 

 出来上がるのを待っていると料理が冷めてしまいいつも通りの朝にはならなかったレイだった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

「……………………」

 

 教室にて1人で宿題をして時間を潰していた。俺は朝早く来て学校にて宿題を済ませてるんだ。あとはバイトが始まる前に終わらせたりしてる。が今週はバイトなかったしな、朝してる。

 

「うーすレイ」

「おーす柊優」

 

 柊優のやつがサッカー部の朝練が終わり俺に話しかけてきた。これもいつも通りだな

 

 だけど話の内容はいつも通りなんかじゃない!

 

「アサシンはわかったか?」

 

 そう、俺達は最近このアサシンの話で持ち切りだ!

 

「それがな有力候補が1人見つかったんだ」

「へー誰?」

「ちょいちょい」

 

 柊優に手招きをしてこちらに来させて耳元にて小声で

 

「湊友希那さんだ」

 

 と言うと

 

「あっははは!お前、それは嘘だろ?」

「なー!こないだのライブの話を聞け!」

 

 俺を見て驚き!俺を見ながら頬を赤めて手を振ってきた!って話をしたら

 

「それは……脈アリだな」

「だよな!そうだよな!?」

 

 これはもう確定と言ってもいいレベルじゃないかと思ってるぞ!考えてみろ!女子が頬を赤めながら手を振ってきたんだぞ!?

 

「でもさお前と湊さんって絡みあるか?」

「……ない」

 

 そう、絡みが全くない、のに好意を持たれるとなると一体何の理由があるんだろうか

 

「それに湊さんについて全く知らないんだよ」

「あいにくだが俺はもっと知らねーぞ」

 

 た、確かに柊優が俺より知ってるわけないし詳しいわけも無い、てか詳しかったから怖いぞ

 

「湊さんがどうかしたの?」

『ッ!』

 

 蘭のやつはどこから現れたが知らないが俺達の話を聞いていたようだ。アサシンのことは聞かれてないよな…?

 

「じゃあ俺はあれであれだからまたな」

「お、おう」

 

 相変らず柊優のやつは蘭に対して苦手意識が強いな

 

「で、湊さんがどうしたの?」

「…………いや、そのー」

「蘭ー、れーくんー、おはよ〜」

 

 モカのやつがパンを食べながらやって来た。と思えばよっこいしょ、なんて言って俺の机に座って来た。

 

「モカ机に座るのは行儀悪いよ」

「れーくんの机だから大丈夫で〜す」アムアム

「お前なー」

 

 スカート短い!だからさ!太ももとか直で机についてるだろ!この後俺授業で使うんですけど!?

 

 って!そんなことより!

 

「なあお前ら」

『?』

「湊さんってどんな人?」

 

 同じガールズバンドのこいつらとに聞いたら詳しく教えてくれんじゃないか!

 

「んーモカちゃんはあんまり知らないなーリサさんに聞いた方が早いと思う」

「だよな!」

「それより聞いて何すんの?」

「ッ!へ、へ?」

「……なんか怪しい」

 

 モカのやつはいいとして蘭のやつがなんか怪しい人でも見るような目で俺を見てくるんだけど!?

 

「べ、別に気になっただけだよ!うん!」

「それより蘭、お前柊優のやつになんかしたのか?」

「夜桜?なんで?」

 

 なんでって言われても柊優のやつが蘭のことを怖がってるからーなんて言えないよな

 

「……いやなんか仲悪いのかなってさ」

「別にあたしはなんとも思ってない、それより他人に嫌われようがどうでも良くない?みんながいるし」

 

 確かにそうだよな、仲のいい友達がいるのならほかの人達になんて思われようと関係ない、よな

 

「じゃあ俺に嫌われたら?」

 

 と冗談で聞いてみた。蘭のことだから低い声でどうでもいい的なことを言うんだろうな、自分で何考えてんだか

 

「……あんたに嫌われるのは、寂しいかな」

「え?なんて?」

 

キーンコーンカーンコーン

 

 朝のHRを知らせるチャイムが丁度よく鳴り蘭達は席へと戻って行った。

 

 授業は始まり合間合間の10分休憩の時に柊優と湊さんについて話した。

 

「でもやっぱり好かれる行為をしてないぞ?」

「……一目惚れって可能性もあるだろ?」

「柊優ならまだしも俺にか?」

 

 前まで自分は普通の中の普通とか言ってたけどいざこうなるの自信ってやつがなくなる。

 

「もう直接本人に聞けよ」

「ッ!それはキツいだろ!」

「……じゃあ俺が湊さんにアタックしよっかなー」

「な!」

「俺湊さん結構タイプだぞ?」

 

 そ、それはー!もし湊さんがアサシンだったらと思うと…!

 

「それはダメだ!」

「なら行くしかねーだろ!なに違ったなら違うで済むだろ?」

「……俺行くよ、行ってちゃんと湊さんと話す!」

「その意気だレイ!」

 

 気合を入れたところで午前中最後の授業が始まった。

 

 のち話すタイミングは昼休みがベストだろうとなりこの授業が終わった後俺は3年の教室に向かう。

 

 早く授業が終わって欲しいのと同時にまだ終わって欲しくないとも思ってしまう!

 

 ダメだろ神崎レイ!ここで負けたらいつまで経ってもアサシンを探し出せれないぞ!

 

 あ、そう言えば俺の黒歴史が小説家になろうぜ!に投稿されてるのか、いやそんなのどうでもいいか

 

キーンコーンカーンコーン

 

 本日何度目かのチャイムが鳴り昼休みを知らせる。

 

 勢いよく立ち上がり戦闘道具(弁当箱)を手に取り3年A組の教室へと向かった。

 

 リサさんと湊さんは仲がいいから一緒に食べているはず!

 

「リサさーん!」

「お、レイじゃん!どうしたの?」

「ッ!………………」

 

 やっぱり湊さんと食べていたか…

 

「いえ昼一緒にどうかなって」

「あたしはいいよー友希那は?」

「……わ、私もいいわよ」

「ゆ、友希那?」

 

 若干声が裏返ってきたんですけど!?それってやっぱり俺のことを意識してるからか!?

 

「とりあえずご飯食べましょう!」

「そうね」

 

 と、こんな感じで話は進み昼ご飯を一緒に食べる許可を得た。

 

「レイそれ自分で作ってきたの?」

「はい!弁当はいつも自分で作ってます!」

「……器用なのね、凄いわ」

「ッ!そ、そうですか!?」

「ッ!そ、そうよ」

 

 くっ!湊さんと上手く話すことができない…!何かあれば!何か話があれば!

 

 いや!あるじゃないか!この話をすれば確かめることだってできる!

 

「つかぬ事をお聞きしますが…4月29日の放課後は何をしてましたか?」

「あー先週?先週のその日は確かバイトもバンドも休みだったよ」

「それで何を!」

「ショッピングモールで買い物してたよ!」

「……誰と」

「えっと、日菜と!」

 

 なるほど、リサさんは完全にアリバイがあると、ついでに日菜さんもと、本当かどうかはその日菜さんに聞けばいいとして次は湊さんだ!

 

「湊さんは何を?」

「話さないわ」

「……そ、それを何とか」

「何がなんでも絶対に話さないわ」

 

 それは怪しすぎるだろ!?ま、まさか湊さんがアサシンで!?正体をバレたくないから話してくれない…とか?

 

「それよりレイ、あなたゴーヤは食べられるかしら?」

「な、名前…」

「ッ!これは違うわ!リサが呼んでたから呼んでみただけで……ダメ、かしら?」

 

 ぬあー!な、なんだその下から目線は!?か、可愛すぎる!こんなの否定できるわけないだろ!てか呼ばれた方が嬉しい!

 

「全然大丈夫です!」

「そう、ならレイも私のことを友希那と呼んでくれてかまわないわ」

「じゃ、じゃあ友希那さんで」

『……………………』

 

 な、なんか急に話し終わったんですけど、あとリサさんがむすーって目で見てくるんですけど!?

 

「それよりゴーヤ食べられるのよね?」

「あ、はい」

「……だったら、はい…あーん」

「ッ!?」

 

 え、え!?俺今友希那さんにあーんされてるのか!?されてますよね!?何この夢のようなシチュエーション!

 

 口を運ぼうとした時

 

「えーい」パク

『なっ!』

 

 リサさんが友希那のフォークにかぶりつき俺へのあーんは消えてなくなった。なんてことをしてくれたんだぁ!

 

「友希那好き嫌いダメだよー」

「リサ、そうね」

「レ!イ!も!そう簡単に女子からのあーんに答えないの!」

「な、なんで!?」

「それは……あたしが困るって言うか、いやだって言うか」

「リサさん?」

「ッ!とにかくあーんはなしなの!」

 

 なんなんだ?なんなんですか!?人生で一度もされてないあーんをさせてくれてもいいじゃありませんか!?それすら許してくれないのですか!?

 

「今井さん、先生がなんか呼んでたよ?」

「そう言えば呼ばれたっけ…ごめんねちょっと行ってくる!」

「ちょっ!」

 

 このタイミングでいなくなりますか、友希那さんと2人だけってのはなんか気まずいぞ…

 

「……ごちそうさま、席に戻るわ」

 

 これで終わりかー、ってそんなのさせるわけないだろ!ここまで来たんだ!アサシンであるかないかの確認ぐらいはしないと!

 

「友希那さん俺はまだ!」

「ごめんなさい、レイと話すとき、緊張するわ」

「なっ!」

 

 その後友希那さんは席に戻り本を読み始めた。俺はと言うと

 

「よーレイ、どうだっ…た?」

「……聞かないでくれ」

 

 チキンすぎて聞き出せれなかった自分をこれほど恨んだことは無かったです。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 く、くそー!あの時ちゃんと聞けておけば俺は本日友希那さんと放課後デートが出来ていたのかもしれない!

 

 いやまだ友希那さんがアサシンと決まったわけじゃないけどさ、そもそもチキって確認できなかったのは俺だし

 

「……レ…君!」

 

 もう友希那さんは諦めて別の人探しちゃう?ここまで来たけど諦めちゃうか?

 

「レイ君!」

「ぬあ!ひ、ひまり驚かすな!」

 

 机に伏せて考えてたもんだから目の前にひまりがいたなんて気づきもしなかった。てか顔近!なんか女子ならではのいい匂いがする。

 

「レイ君どうしたの?考えごと?」

「いや考えごとっていうか」

「そう言えば朝モカがレイ君の机に座ってたよね?」

「?おう」

 

 座ってて注意もしたな

 

「まさか!モカが座ってたからわざと伏せて…」

「い、意味がわからんわ!てかそれするなら直後だろ!」

 

 あと何をするかわからん!何すんだよ!?

 

「お前は何してたんだよ」

「つぐの生徒会の仕事が終わるの待ってるの、他のみんなはバイトだし一人にすると可哀想じゃん」

「とか言って一人で帰りたくないだけだろ?」

「ッ!ち、違うもーん!」ポカポカ

 

 お、おうひまりのやつが叩いてくるがぽかぽかとか本当に効果音出るんだな

 

 ん?ちょっと待てっくれ!

 

「ひまりお前今彼氏とかいないよな?」

「今も何もできたことなんてありません!」

「でも憧れとかあるだろ?例えば好きな人に告白する時のイメージ?とかさ!」

 

 俺は自分で何を言ってるんだろうか、急すぎるよな!?

 

「それは…あるけど、それが何?」

「そんなひまりに相談があるんだ」

「ッ!へ、へーレイ君気になる人でも出来たの?」

「違う、友達の話だ」

「友達って夜桜君?」

「………………そうだ!」

 

 すまん柊優!これも俺のアサシンを探すために必要な犠牲なんだ、それがたまたまお前だったってことで許せ!

 

「恐らくあっちは好意を持ってるけどこっちが近づこうとしても避けられる?んだ、どうすればいい!」

「どうすればってあっちは好きなんでしょ?」

「…………多分」

 

 確信はないけど友希那さんは俺に何か特別な感情は隠している感じがある。

 

 ただ俺はそれの感情がアサシンの件だと思ってるだけなんだけどな

 

「だったらアタックしかないよ!聞き出すしかない!」

「……んー」

「大丈夫!レイ君が砕け散っても私が欠片を拾ってあげるよ!」

「ひ、ひまりー!抱きついていい?」

「……あ、やっぱりレイ君の話だったんだね」

 

 は、はめられたー!ひまりにはめられるなんて俺はもう終わってるのかもしれないな、あはは

 

「でもお前のおかげで勇気出た、俺アタックしてみるよ」

「うん!私は優しいからこのことは誰にも話してあげないから砕けてきな!」

「砕ける前提かよ!?」

 

 ひまりに背中を押してもらったレイは果たして友希那の口を割ることができるのか!次回友希那とレイのちょっとした戦いが繰り広げられる!




次回で友希那さんの……の話です!乞うご期待!

少しでも面白いと思ったら感想と投票よろしくお願いしますね!

それではまたお会いしましょう!

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